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第一章 黒曜の姫御子×白銀の御子=?
第10話 武装メイド
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「それではミコト様おやすみなさいませ。」
「「失礼致します。」」
「ハイ、おやすみなさい。」
パタン…
…
…
ゴソゴソゴソ…
灯を消し暗闇が支配する部屋に静寂が響く…。フカフカの布団に包まれた状態の中、虚空をジッと見つめ続ける。
ふぅ……と溜息が漏れる。
今日一日本当に色々な事があったなぁ…と思い返していた。
本当にバラさん、タフさんには感謝してもしたりない…
カティアさんは……
「…ふあぁ…あふぅ……んんっ…ダメだ…もう、眠たい…まぶたが…おもい…とり、あえず…あした…」
「ん………」
…
…
ミコトはカティア等の庇護のもと、深い々い眠りに落ちていくのであった…。
□□□□□□□□
………………
村長宅深夜、灯もつけず闇夜の中に音も無く移動する二つの影。
先程ミコト付き筆頭メイドに任命された、元副メイド長である上級メイドのエラ。
そして、同じくミコト付きに任命された中級メイドのメナである。
現在行使しているのは、エラ曰くメイドの嗜みの一つ“無走歩”である。これは無音を目指し極力音を立てずに移動する為の術であり、ここではメイドの基本かつ高難易度な“武装メイド”の武技礼儀の一つである。
これを気品良く礼儀正しくも、歩ける速度で行えるのが一般上級メイドである。それは誉でもあり、また限界でもある。
しかし走れる程のそれ以上の速度でこれを行えるのが武装メイドである。
元々体力的には不利な女性であるメイド達、この武技の熟練度によって個々人の実力に戦闘力に大きくない程の差が生じる。それ故の武装メイドの嗜みである。メイドの世界も色々あるらしいのだ。
つまりはそう、二人は武装メイドなのだ。
武装メイドとは、メイド業務全般は勿論。護衛業務も行える建前上は家庭的な武闘派集団である。その実力は未知数であり、メイド派遣の専属ギルドも存在する。
現状エラは涼しい顔であるにも関わらず、メナは少々疲れが見て取れた。
「メナ!まだまだ修業が足りませんね」
「も、申し訳ありません…エラ様!」息も絶え絶えといった感じだ。
「ふふ、フフフフフ……」
「エラ様?…」
『あぁ……こんな事が…こんな事が本当に起こりえるとは…夢ではないですよね…まぁ今更夢だったとしても、許しませんけどね!?』何に?とは聞かないで下さいね。
「エラ様ぁ?…」
『これは大変な事よ?…古い々…でも知らない者はいない程有名な伝説。その伝承に語り継がれている人物が、私の目の前に、現実のものとして…実在しているのよ!?』
「不審な人影があと一つ、…階段を上がり奥の通路を…左に曲がりました。あっ!この先はミコト様のお部屋に通じています!」
!?
『まさか狙いはお嬢様!?外部に情報が漏れたというの?…チッ』
「メナ!お客様をお嬢様のお部屋にお入れする訳には参りません。先に行きますよ。」
「は」…いと言う間も無く、並走していたエナの姿が搔き消える。
『…流石エナ様です。さすが当家最恐…いえ最高の筆頭メイドなのです。』…ブルッ
『私は怖くないのですよ?恐くないですからね!?勿論尊敬していますからね?』誰に話すでもなく一人言い訳かましているメナなのでした。
………………
ミコトが通された部屋の前。通路天井にぶら下がる影が一つ。
不審な影は、少なからず動揺していた。
同時に潜入した筈の屈強なる同志達が、誰一人この三階に到達していないという事実に。当初感じていた同志達の気配が今、全く感じられないのだ。
この影、探査系の魔法かスキル持ちの様である。
現状、三階で活動しているのは自分だけという事は感じ取れる。
『…仕方ない。私だけでも事実の確認をせねばな、可能であればお連れしろとの事だったが…まぁ問題あるま…』いと考えを巡らせていた矢先。
その存在は自分の真下に存在した。
!!?
一瞬“ビクリッ”と体が反応し、声を出しそうになるのを堪らず口を押さえ我慢する。
…だがその両眼は限界まで見開かれていた。
□□□□□□□□
「「失礼致します。」」
「ハイ、おやすみなさい。」
パタン…
…
…
ゴソゴソゴソ…
灯を消し暗闇が支配する部屋に静寂が響く…。フカフカの布団に包まれた状態の中、虚空をジッと見つめ続ける。
ふぅ……と溜息が漏れる。
今日一日本当に色々な事があったなぁ…と思い返していた。
本当にバラさん、タフさんには感謝してもしたりない…
カティアさんは……
「…ふあぁ…あふぅ……んんっ…ダメだ…もう、眠たい…まぶたが…おもい…とり、あえず…あした…」
「ん………」
…
…
ミコトはカティア等の庇護のもと、深い々い眠りに落ちていくのであった…。
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………………
村長宅深夜、灯もつけず闇夜の中に音も無く移動する二つの影。
先程ミコト付き筆頭メイドに任命された、元副メイド長である上級メイドのエラ。
そして、同じくミコト付きに任命された中級メイドのメナである。
現在行使しているのは、エラ曰くメイドの嗜みの一つ“無走歩”である。これは無音を目指し極力音を立てずに移動する為の術であり、ここではメイドの基本かつ高難易度な“武装メイド”の武技礼儀の一つである。
これを気品良く礼儀正しくも、歩ける速度で行えるのが一般上級メイドである。それは誉でもあり、また限界でもある。
しかし走れる程のそれ以上の速度でこれを行えるのが武装メイドである。
元々体力的には不利な女性であるメイド達、この武技の熟練度によって個々人の実力に戦闘力に大きくない程の差が生じる。それ故の武装メイドの嗜みである。メイドの世界も色々あるらしいのだ。
つまりはそう、二人は武装メイドなのだ。
武装メイドとは、メイド業務全般は勿論。護衛業務も行える建前上は家庭的な武闘派集団である。その実力は未知数であり、メイド派遣の専属ギルドも存在する。
現状エラは涼しい顔であるにも関わらず、メナは少々疲れが見て取れた。
「メナ!まだまだ修業が足りませんね」
「も、申し訳ありません…エラ様!」息も絶え絶えといった感じだ。
「ふふ、フフフフフ……」
「エラ様?…」
『あぁ……こんな事が…こんな事が本当に起こりえるとは…夢ではないですよね…まぁ今更夢だったとしても、許しませんけどね!?』何に?とは聞かないで下さいね。
「エラ様ぁ?…」
『これは大変な事よ?…古い々…でも知らない者はいない程有名な伝説。その伝承に語り継がれている人物が、私の目の前に、現実のものとして…実在しているのよ!?』
「不審な人影があと一つ、…階段を上がり奥の通路を…左に曲がりました。あっ!この先はミコト様のお部屋に通じています!」
!?
『まさか狙いはお嬢様!?外部に情報が漏れたというの?…チッ』
「メナ!お客様をお嬢様のお部屋にお入れする訳には参りません。先に行きますよ。」
「は」…いと言う間も無く、並走していたエナの姿が搔き消える。
『…流石エナ様です。さすが当家最恐…いえ最高の筆頭メイドなのです。』…ブルッ
『私は怖くないのですよ?恐くないですからね!?勿論尊敬していますからね?』誰に話すでもなく一人言い訳かましているメナなのでした。
………………
ミコトが通された部屋の前。通路天井にぶら下がる影が一つ。
不審な影は、少なからず動揺していた。
同時に潜入した筈の屈強なる同志達が、誰一人この三階に到達していないという事実に。当初感じていた同志達の気配が今、全く感じられないのだ。
この影、探査系の魔法かスキル持ちの様である。
現状、三階で活動しているのは自分だけという事は感じ取れる。
『…仕方ない。私だけでも事実の確認をせねばな、可能であればお連れしろとの事だったが…まぁ問題あるま…』いと考えを巡らせていた矢先。
その存在は自分の真下に存在した。
!!?
一瞬“ビクリッ”と体が反応し、声を出しそうになるのを堪らず口を押さえ我慢する。
…だがその両眼は限界まで見開かれていた。
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