BL短編集②

華愁

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文化祭は恋の始まり?

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「後川」

教室で文化祭の準備を
していると苅野先生に呼ばれた。

「他の奴らはどぉした?」

「女子は帰しましたよ。
あとの奴らは買い出しです」

時計は六時半を過ぎている。

「そうか。
俺も手伝おうか?」

ぇ!?

「忙しいんじゃ……」

教師は教師で忙しいはずだ。

「少しくらい平気だ」

中に入って来た苅野先生は
俺の隣に屈み、手伝い始めた。

あの後、二時間程
作業して解散となり、苅野先生が
送ってくれることになった。

「今日はありがとうございました」

学校から一番遠い俺は
最後に送ってもらうことになり、
苅野先生と一番長く居られ幸せな時間だった。

「明日、遅刻するなよ」

車を降りる際に言われ苦笑した。

俺は運転席側に回り、頬にキスをした。

翌日、昼休みに呼び出されるのは別の話。
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