21 / 31
約束〈透視点〉
しおりを挟む
俺は遠野と一緒に帰る約束をして居たので
HRが終わると同時に教室を出た。
遠野には駄箱で待っててくれと伝えていた。
俺は、急いで龍也を探した。
校長の話だって四時間も五時間もしている訳が無い。
探す場所は校長室。
職員室。
そして、いつもの屋上の三箇所しか、龍也の行きそうな所を知らない。
手っ取り早く探すには上からだ。
まずは、いつもの屋上に行ってみた。
誰かに聞かれるといけないので、苗字で呼ぶ。
「九重先生? 居るか」
二、三分呼んでみたが返事は無かった。
〈此処には居ないな〉
屋上を後にした。
次に校長室をノックしてみた。
コンコン
「誰かね?」
「一年の新庄と言います九重先生は?」
いきなり来た俺に嫌な声を出さずに答えてくれた
「三十分くらい前に職員室に帰られたよ」
「有難うございます」
ドア一枚隔てて、校長に礼を言ってその場を離れた。
俺は職員室に走った。
職員室の前でドアを開けようとしたらタイミング良く龍也が出てきた。
「あれ? 新庄君、どぉされました?」
分かってる、分かってるさ。
此処が職員室の前だって事くらい……
だけど、その白々しい言い方は無いんじゃないか?
俺が一緒に戻らなかった事を怒っているんだろ。
岩滝が居なくなった体育館は生徒達にとってはかなり都合のいい場所だ。
俺も遠野と話すのにちょうど良かったが
それが、龍也にとっては面白くなかったらしい。
「少し、話がしたくて……」
龍也の言い方に少し、ムカついたから俺も、ぶっきら棒に言ってしまった。
「第三会議室に行きましょう。
あそこなら、邪魔されずに話が出来ますから」
旧校舎にあるその教室は部活以外で使われる事は殆ど無い。
職員室を出て二人で、第三会議室を目指し歩く。
旧校舎と言うだけあって床が抜けそうなくらいギシギシと歩く度に音がする。
旧校舎には第三会議室の他にも何部屋かある
〈こりゃ、長くなるかな〉
俺はポケットの中で遠野にメールをした。
「『少し、遅れるから食堂に居てくれ』」
~送信~
アド交換したのは当然、体育館でだ理由は単純。
待ち合わしの時に便利だからだ。
透、何故あの時一緒に来てくれなかったんですか」
「遠野に呼び止められたから」
といのは単なるこじつけ。
「授業サボってるのに一緒に行ったら龍也が咎められるだろ?
本当は、凄く心配だったけどさ……
あいつと二人っきりなんて誰だって好きな奴が
盗撮する様な奴と二人っきりで心配しない方がおかしい」
それは、誰だって同じだと思うけど、さっきは仕方なかったんだ!!
キレ気味の龍也に俺がキレてしまった。
だってそぉだろ?
咎められるのは明らかに龍也なんだから。
「話はそれだけか?
俺、この後約束があるんだけど」
「誰とですか?」
そうくるよな。
「遠野」
嘘をついても意味がない。
「恋人になる私より遠野君の方が大事ですか?」
さっきまで怒ってた龍也が今度は泣きそうな声で訊いて来た。
俺は多分、龍也の泣き顔や涙に弱い……
此処は第三会議室俺は泣きそうな龍也にキスをした。
誰も来ないし誰も見て無いまさに、好都合だ。
「龍也ゴメンな、これで許してくれ……」
何も言わない龍也。
沈黙が続く……
お互い口を開こうとしない。
妙な冷や汗が流れる中、沈黙を破ったのは龍也だった。
「何故、キスしたのですか?」
解ってて訊いてるな。
「好きだからに決まってるだろう」
「着い行ってやれなかったのはしょうがないだろ……
どぉしたら許してくれるんだ?」
年上だからか、惚れた弱みか……
「遠野君との約束を後日にして下さるなら許してあげますよ。
どぉします?」
龍也の目が笑ってない……
口元だけで笑ってる不適な笑み。
「分かった、今此処で電話していいか?」
「構いませんよ。 私しか居ませんから」
携帯をポッケから取り出し遠野に電話を掛けた。
「もしもし、遠野?」
「新庄、なにしてんだよ早く来いって」
「悪いんだけどさ、今日行けなくなった」
「はぁ!? なんだそれ」
普通はそう思うよな。
「ちょっと急用が出来たんだ。
さっき、母さんから電話があって
早く帰って来いって言われちゃってさ」
遠野は家の家庭環境を知らないからバレないだろう。
「分かった。
家の用事じゃ仕方ないな。
その代わり、明日何か奢れよ」
「分かった、正し、千円以内な」
「おぅ」
「じゃぁ、おれ帰るからまた明日な」
電話を切って龍也の方を向く。
「これで良いか」
「えぇ、有難うございます」
龍也は満足そぉな顔をしていた。
一生、龍也に勝てない様な気がした……
いや、好きな奴にあんな事言われて断る奴が居るなら
是非とも会ってみたい。
まず居ないだろうけどな。
「透、一緒に帰りましょう」
嬉しそうだ。
「龍也の車で送ってくれるのか?」
もう少し、一緒に居たくて言ってみた。
「良いですよ」
龍也の笑顔はある意味(俺限定で)反則だ//////
年上のくせにカワイイ……
「そぉだな」
あくまでも平静を装って返事をした。
家の前まで送ってもらった。
「送ってくれて有難うな」
抱きしめるのは我慢した。
「これくらい良いんですよ」
だから、それは反則だ。
「なぁ、龍也、付き合うのは夏休み明けで良いんだけどさ、
もしその龍也が迷惑じゃなかったら学校まで会いに行っても良いか?」
「私は、嬉しいですけど折角の夏休みなのに態々良いんですか?」
「あぁ、じゃぁ、夏休みはそぉいう事でじゃぁな、また明日」
「はい、また明日」
「気をつけて帰れよ」
心配だ。
「車ですから、大丈夫ですよ」
「こっちが気をつけてても信号無視してくる奴とか
後ろからぶつかってくる奴とか飲酒運転とか
色々あるから用心して帰れってこと」
どんな馬鹿が居るかわかったもんじゃない。
「ご忠告有難うございます。
じゃぁ、おやすみなさい」
「おやすみ」
透の車が見えなくなったのを確認して家に入った。
HRが終わると同時に教室を出た。
遠野には駄箱で待っててくれと伝えていた。
俺は、急いで龍也を探した。
校長の話だって四時間も五時間もしている訳が無い。
探す場所は校長室。
職員室。
そして、いつもの屋上の三箇所しか、龍也の行きそうな所を知らない。
手っ取り早く探すには上からだ。
まずは、いつもの屋上に行ってみた。
誰かに聞かれるといけないので、苗字で呼ぶ。
「九重先生? 居るか」
二、三分呼んでみたが返事は無かった。
〈此処には居ないな〉
屋上を後にした。
次に校長室をノックしてみた。
コンコン
「誰かね?」
「一年の新庄と言います九重先生は?」
いきなり来た俺に嫌な声を出さずに答えてくれた
「三十分くらい前に職員室に帰られたよ」
「有難うございます」
ドア一枚隔てて、校長に礼を言ってその場を離れた。
俺は職員室に走った。
職員室の前でドアを開けようとしたらタイミング良く龍也が出てきた。
「あれ? 新庄君、どぉされました?」
分かってる、分かってるさ。
此処が職員室の前だって事くらい……
だけど、その白々しい言い方は無いんじゃないか?
俺が一緒に戻らなかった事を怒っているんだろ。
岩滝が居なくなった体育館は生徒達にとってはかなり都合のいい場所だ。
俺も遠野と話すのにちょうど良かったが
それが、龍也にとっては面白くなかったらしい。
「少し、話がしたくて……」
龍也の言い方に少し、ムカついたから俺も、ぶっきら棒に言ってしまった。
「第三会議室に行きましょう。
あそこなら、邪魔されずに話が出来ますから」
旧校舎にあるその教室は部活以外で使われる事は殆ど無い。
職員室を出て二人で、第三会議室を目指し歩く。
旧校舎と言うだけあって床が抜けそうなくらいギシギシと歩く度に音がする。
旧校舎には第三会議室の他にも何部屋かある
〈こりゃ、長くなるかな〉
俺はポケットの中で遠野にメールをした。
「『少し、遅れるから食堂に居てくれ』」
~送信~
アド交換したのは当然、体育館でだ理由は単純。
待ち合わしの時に便利だからだ。
透、何故あの時一緒に来てくれなかったんですか」
「遠野に呼び止められたから」
といのは単なるこじつけ。
「授業サボってるのに一緒に行ったら龍也が咎められるだろ?
本当は、凄く心配だったけどさ……
あいつと二人っきりなんて誰だって好きな奴が
盗撮する様な奴と二人っきりで心配しない方がおかしい」
それは、誰だって同じだと思うけど、さっきは仕方なかったんだ!!
キレ気味の龍也に俺がキレてしまった。
だってそぉだろ?
咎められるのは明らかに龍也なんだから。
「話はそれだけか?
俺、この後約束があるんだけど」
「誰とですか?」
そうくるよな。
「遠野」
嘘をついても意味がない。
「恋人になる私より遠野君の方が大事ですか?」
さっきまで怒ってた龍也が今度は泣きそうな声で訊いて来た。
俺は多分、龍也の泣き顔や涙に弱い……
此処は第三会議室俺は泣きそうな龍也にキスをした。
誰も来ないし誰も見て無いまさに、好都合だ。
「龍也ゴメンな、これで許してくれ……」
何も言わない龍也。
沈黙が続く……
お互い口を開こうとしない。
妙な冷や汗が流れる中、沈黙を破ったのは龍也だった。
「何故、キスしたのですか?」
解ってて訊いてるな。
「好きだからに決まってるだろう」
「着い行ってやれなかったのはしょうがないだろ……
どぉしたら許してくれるんだ?」
年上だからか、惚れた弱みか……
「遠野君との約束を後日にして下さるなら許してあげますよ。
どぉします?」
龍也の目が笑ってない……
口元だけで笑ってる不適な笑み。
「分かった、今此処で電話していいか?」
「構いませんよ。 私しか居ませんから」
携帯をポッケから取り出し遠野に電話を掛けた。
「もしもし、遠野?」
「新庄、なにしてんだよ早く来いって」
「悪いんだけどさ、今日行けなくなった」
「はぁ!? なんだそれ」
普通はそう思うよな。
「ちょっと急用が出来たんだ。
さっき、母さんから電話があって
早く帰って来いって言われちゃってさ」
遠野は家の家庭環境を知らないからバレないだろう。
「分かった。
家の用事じゃ仕方ないな。
その代わり、明日何か奢れよ」
「分かった、正し、千円以内な」
「おぅ」
「じゃぁ、おれ帰るからまた明日な」
電話を切って龍也の方を向く。
「これで良いか」
「えぇ、有難うございます」
龍也は満足そぉな顔をしていた。
一生、龍也に勝てない様な気がした……
いや、好きな奴にあんな事言われて断る奴が居るなら
是非とも会ってみたい。
まず居ないだろうけどな。
「透、一緒に帰りましょう」
嬉しそうだ。
「龍也の車で送ってくれるのか?」
もう少し、一緒に居たくて言ってみた。
「良いですよ」
龍也の笑顔はある意味(俺限定で)反則だ//////
年上のくせにカワイイ……
「そぉだな」
あくまでも平静を装って返事をした。
家の前まで送ってもらった。
「送ってくれて有難うな」
抱きしめるのは我慢した。
「これくらい良いんですよ」
だから、それは反則だ。
「なぁ、龍也、付き合うのは夏休み明けで良いんだけどさ、
もしその龍也が迷惑じゃなかったら学校まで会いに行っても良いか?」
「私は、嬉しいですけど折角の夏休みなのに態々良いんですか?」
「あぁ、じゃぁ、夏休みはそぉいう事でじゃぁな、また明日」
「はい、また明日」
「気をつけて帰れよ」
心配だ。
「車ですから、大丈夫ですよ」
「こっちが気をつけてても信号無視してくる奴とか
後ろからぶつかってくる奴とか飲酒運転とか
色々あるから用心して帰れってこと」
どんな馬鹿が居るかわかったもんじゃない。
「ご忠告有難うございます。
じゃぁ、おやすみなさい」
「おやすみ」
透の車が見えなくなったのを確認して家に入った。
0
あなたにおすすめの小説
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
窓のない部屋の、陽だまりみたいな君
MisakiNonagase
BL
都心の高層ビル、その「内臓」とも言える地下一階のメール室。
そこで働く山﨑智之は、目立たず、期待されず、淡々と郵便物を捌く「透明人間」のような毎日を愛していた。自分は低スペックで、華やかな地上には居場所がない。そう、諦めていた。
そんな彼の静寂を破ったのは、二十二階の住人、若きエース・風巻隼人だった。
完璧なルックス、圧倒的な成果、羨望の眼差しを一身に浴びる彼が、なぜか地下のメール室に足繁く通い始める。
「五分だけ、ここにいさせてくれないか」
一通の郵便物から始まった、五分間だけの秘密の共有。
次第に剥き出しになっていく隼人の孤独と、それを無自覚に包み込んでしまう智之の温度。
住む世界が違う二人が、窓のない部屋で見つけたのは、名前のつかない「救済」だった。
薄紅の檻、月下の契り
雪兎
BL
あらすじ
大正十年、華やかな文明開化の影で、いまだ旧き因習が色濃く残る帝都。
没落しかけた名家に生まれた“Ω(オメガ)”の青年・白鷺伊織は、家を救うため政略的な「番(つがい)」として差し出される運命にあった。
しかし縁談の相手は、冷酷無慈悲と噂される若き実業家であり“α(アルファ)”の当主・九条鷹司。
鉄道・銀行事業で財を成した九条家は、華族でもありながら成り上がりと蔑まれる存在。
一方の伊織は、旧華族の矜持を胸に秘めながらも、Ωであるがゆえに家族から疎まれてきた。
冷ややかな契約婚として始まった同居生活。
だが、伊織は次第に知ることになる。
鷹司がΩを所有物としてではなく、一人の人間として尊重しようとしていることを。
発情期を巡る制度、番契約を強制する家制度、そして帝都に広がる新思想。
伝統と自由のはざまで揺れながら、二人は「選ばされた番」から「自ら選ぶ伴侶」へと変わっていく——。
月明かりの下、交わされるのは支配ではなく、誓い。
大正浪漫薫る帝都で紡がれる、運命を超える愛の物語。
『2度目の世界で、あなたと……』 ― 魔法と番が支配する世界で、二度目の人生を ―
なの
BL
Ωとして生まれたリオナは、政略結婚の駒として生き、信じていた結婚相手に裏切られ、孤独の中で命を落とした。
――はずだった。
目を覚ますと、そこは同じ世界、同じ屋敷、同じ朝。
時間だけが巻き戻り、前世の記憶を持つのは自分だけ。
愛を知らないまま死んだ。今度こそ、本物の愛を知り、自ら選び取る人生を生きる。
これは、愛を知らず道具として生きてきたΩが、初めて出会った温もりに触れ、自らの意思で愛を選び直す物語。
「愛を知らず道具として生きてきたΩが転生を機に、
年上αの騎士と本物の愛を掴みます。
全6話+番外編完結済み!サクサク読めます。
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる