7 / 8
第6話*.+大学受験と溢れた想い
しおりを挟む
三者面談から数ヶ月後、年も明け
来週は翠星ヶ浜大学の試験日だ。
今日は翠星ヶ浜大学の試験当日。
大丈夫、緊張はしてない。
冷たい冬の空気が俺の心を落ち着かせてくれた。
二週間後の合格発表の日、
翠星ヶ浜大学のサイトを開いた。
合格者の中に俺の名前があってほっとした。
『母さん、合格したよ』
「おめでとう、歩夢。
今から焼継さんの所に行ってらっしゃい、
LINEで報告するよりも直接行ってきなさい」
母さんの言葉に背中を押されて
制服のまま家を出た。
流風さんの家について
深呼吸をしてからチャイムを鳴らした。
ピーンポーン。
『歩夢!?』
連絡しないで来たから驚いてる。
『流風さん、ただいま。
翠星ヶ浜大学、合格したよ!!』
俺はリュックからクリアファイルを取り出し、
合格通知書のコピーを見せた。
『そうか、おめでとう、歩夢。
それから、お帰り』
まだ玄関先なのにぎゅっと抱き締められた。
『ありがとう、流風さんのおかげだよ』
俺達は妙な繋がりから始まった。
☆教師と生徒
☆雇用主と家政夫
☆信じていた人に裏切られた者同士
そんな曖昧な関係だった。
父親の浮気相手が流風さんの元彼女だとわかった時、
俺は流風さんの側にいていいのかわからなかった……
それでも流風さんは俺を大切にしてくれた。
そして、流風さんの家は“帰る場所”になった。
『紅茶、飲んで行くだろう?』
いつもと変わらない会話。
『うん、流風さんが淹れてくれる紅茶は
心が穏やかになるんだ』
『そんなことを思っていてくれたなんて
知らなかったが歩夢にそう言ってもらえて嬉しいよ。
ちょっと待っててな』
キッチンに立ち、
二人分のティーカップを出して並べ
ティーポットに茶葉とお湯を入れる姿を見て
無意識に言葉が零れた。
『流風さんのこと好きだなぁ』
言ってしまってからしまったと思った……
『あ、ごめん、忘れて』
受験が終わって気を抜き過ぎた……
『なぁ歩夢、今の本当?』
紅茶をテーブルに置きながら聞かれた。
『…………
うん、流風さんが好き』
少しの沈黙の後、俺は白状した。
『“教師”でも“雇用主”でもない
“焼続流風”という一人の人間が好きです』
最後は緊張して敬語になっちゃった。
『俺も、歩夢が好きだよ。
本当は卒業式まで言わないつもりだった。
だけど、歩夢が好きって言ってくれたから……
俺達の関係にはっきりとした名前をつけよか。
俺のパートナーになってください』
“パートナー”、それは……
『歩夢が高校を卒業したら
パートナーシップを結ぼう』
『一生、一緒にいてくれるってこと?』
『そうだよ、俺は歩夢がいないと駄目なんだ。
“教師と生徒”という立場上、
俺から思いを告げることができなかった。
だけど、歩夢が翠星ヶ浜大学に合格して
卒業式まであとちょっとだから
もういいかなって思った。
だから、俺のパートナーになって。
歩夢、愛してる』
俺は泣いてしまった。
『さすがに、パートナーシップは速すぎたか!?』
焦る流風さんに俺は涙を拭いながら首を
横に振った。
『うんん、嬉しかったから……』
俺は流風さんに抱き着いた。
来週は翠星ヶ浜大学の試験日だ。
今日は翠星ヶ浜大学の試験当日。
大丈夫、緊張はしてない。
冷たい冬の空気が俺の心を落ち着かせてくれた。
二週間後の合格発表の日、
翠星ヶ浜大学のサイトを開いた。
合格者の中に俺の名前があってほっとした。
『母さん、合格したよ』
「おめでとう、歩夢。
今から焼継さんの所に行ってらっしゃい、
LINEで報告するよりも直接行ってきなさい」
母さんの言葉に背中を押されて
制服のまま家を出た。
流風さんの家について
深呼吸をしてからチャイムを鳴らした。
ピーンポーン。
『歩夢!?』
連絡しないで来たから驚いてる。
『流風さん、ただいま。
翠星ヶ浜大学、合格したよ!!』
俺はリュックからクリアファイルを取り出し、
合格通知書のコピーを見せた。
『そうか、おめでとう、歩夢。
それから、お帰り』
まだ玄関先なのにぎゅっと抱き締められた。
『ありがとう、流風さんのおかげだよ』
俺達は妙な繋がりから始まった。
☆教師と生徒
☆雇用主と家政夫
☆信じていた人に裏切られた者同士
そんな曖昧な関係だった。
父親の浮気相手が流風さんの元彼女だとわかった時、
俺は流風さんの側にいていいのかわからなかった……
それでも流風さんは俺を大切にしてくれた。
そして、流風さんの家は“帰る場所”になった。
『紅茶、飲んで行くだろう?』
いつもと変わらない会話。
『うん、流風さんが淹れてくれる紅茶は
心が穏やかになるんだ』
『そんなことを思っていてくれたなんて
知らなかったが歩夢にそう言ってもらえて嬉しいよ。
ちょっと待っててな』
キッチンに立ち、
二人分のティーカップを出して並べ
ティーポットに茶葉とお湯を入れる姿を見て
無意識に言葉が零れた。
『流風さんのこと好きだなぁ』
言ってしまってからしまったと思った……
『あ、ごめん、忘れて』
受験が終わって気を抜き過ぎた……
『なぁ歩夢、今の本当?』
紅茶をテーブルに置きながら聞かれた。
『…………
うん、流風さんが好き』
少しの沈黙の後、俺は白状した。
『“教師”でも“雇用主”でもない
“焼続流風”という一人の人間が好きです』
最後は緊張して敬語になっちゃった。
『俺も、歩夢が好きだよ。
本当は卒業式まで言わないつもりだった。
だけど、歩夢が好きって言ってくれたから……
俺達の関係にはっきりとした名前をつけよか。
俺のパートナーになってください』
“パートナー”、それは……
『歩夢が高校を卒業したら
パートナーシップを結ぼう』
『一生、一緒にいてくれるってこと?』
『そうだよ、俺は歩夢がいないと駄目なんだ。
“教師と生徒”という立場上、
俺から思いを告げることができなかった。
だけど、歩夢が翠星ヶ浜大学に合格して
卒業式まであとちょっとだから
もういいかなって思った。
だから、俺のパートナーになって。
歩夢、愛してる』
俺は泣いてしまった。
『さすがに、パートナーシップは速すぎたか!?』
焦る流風さんに俺は涙を拭いながら首を
横に振った。
『うんん、嬉しかったから……』
俺は流風さんに抱き着いた。
0
あなたにおすすめの小説
攻められない攻めと、受けたい受けの話
雨宮里玖
BL
恋人になったばかりの高月とのデート中に、高月の高校時代の友人である唯香に遭遇する。唯香は遠慮なく二人のデートを邪魔して高月にやたらと甘えるので、宮咲はヤキモキして——。
高月(19)大学一年生。宮咲の恋人。
宮咲(18)大学一年生。高月の恋人。
唯香(19)高月の友人。性格悪。
智江(18)高月、唯香の友人。
息の仕方を教えてよ。
15
BL
コポコポ、コポコポ。
海の中から空を見上げる。
ああ、やっと終わるんだと思っていた。
人間は酸素がないと生きていけないのに、どうしてか僕はこの海の中にいる方が苦しくない。
そうか、もしかしたら僕は人魚だったのかもしれない。
いや、人魚なんて大それたものではなくただの魚?
そんなことを沈みながら考えていた。
そしてそのまま目を閉じる。
次に目が覚めた時、そこはふわふわのベッドの上だった。
話自体は書き終えています。
12日まで一日一話短いですが更新されます。
ぎゅっと詰め込んでしまったので駆け足です。
サラリーマン二人、酔いどれ同伴
風
BL
久しぶりの飲み会!
楽しむ佐万里(さまり)は後輩の迅蛇(じんだ)と翌朝ベッドの上で出会う。
「……え、やった?」
「やりましたね」
「あれ、俺は受け?攻め?」
「受けでしたね」
絶望する佐万里!
しかし今週末も仕事終わりには飲み会だ!
こうして佐万里は同じ過ちを繰り返すのだった……。
政略結婚したかった
わさび
BL
御曹司 朝峰楓× 練習生 村元緋夏
有名な事務所でアイドルを目指して練習生をしている緋夏だが、実は婚約者がいた。
二十歳までにデビューしたら婚約破棄
デビューできなかったらそのまま結婚
楓と緋夏は隣同士に住む幼馴染で親はどちらも経営者。
会社のために勝手に親達が決めた政略結婚と自分の気持ちで板挟みになっている緋夏だったが____
#とある文房具たちの放課後
子犬一 はぁて
BL
放課後、誰もいなくなった机の上。引き出しの中。
文房具たちは、静かに恋を語りはじめる。
使ってくれる主へ
すぐ隣にあるもの同士へ。
──キス止まり、全年齢。
読むと持ち物が少し愛おしくなる
ほのぼの擬人化BL。
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる