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第一話 也寸志の恋
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「こんにちは」
いつも、室生家は玄関の鍵は開けっ放しだ。
「也寸志兄さん、いらっしゃい」
出迎えてくれたのは双子の姉の方の凛、僕の妹だ。
「美紗に会いにきたの?」
女の子というの嫌に勘がいい時がある……
それか龍之介父さんの遺伝か……
凛と朔也が“龍之介父さん”の子で
澪と美紗と花菜が“犀星父さん”の子だ。
「そんなに顔に出ていたかい?」
「也寸志兄さんが分かりやすいだけよ。
龍之介父さんと犀星父さんは
書斎で新しい物語を書いていて
美紗と花菜は居間で澪に勉強を教わっているわよ。
朔也は龍之介父さんの母校の第一高等学校の推薦をもらえたみたい。
私は也寸志兄さんを応援してるわ」
「也寸志兄さんだ」
花菜が僕に気付いて駆け寄ってきた。
「勉強の邪魔をしてしまったかな?」
「大丈夫、澪兄さんの説明は
難しくて私も美紗お姉ちゃんも
行き詰まってたところだったの!!」
「ちょうどよかった、也寸志兄さん
二人に古典を説明してあげてくれ。
俺の説明は難しいらしい」
澪は立ち上がり美紗の隣を僕に勧めてきた。
少々緊張しつつ、美紗の隣に座った。
「源氏物語なんだけど……」
教科書を僕の方に向けて
第36帖「柏木」の頁を
指してた。
「成る程、この第36帖「柏木(かしわぎ)」は少し、この家に似てと思わないかい?
そうだな、光源氏は犀星父さん、
女三の宮はとみ子母さん、柏木は龍之介父さんって考えてごらん。
違うのは龍之介父さんが生きていること。
そして、三人が幸せだってことだよ」
源氏物語の【第36帖「柏木」】は
最後にが柏木が重い病に伏し
若くしてこの世を去り、女三の宮は、
周囲の反対を押し切って出家する。
「もしも、柏木が生きていて
女三の宮が出家しなければ、
違った未来があったかもしれない。
この歪でも温かいこの家のように」
「それなら、薫は凛姉様や朔也ってこと?」
「そうだね……ただ、凛も朔也も
犀星父さんに愛されて育ったという点では
源氏物語は薫とは
異なるけどね」
犀星父さんも龍之介父さんも
分け隔てなく、五人の子どもたちを愛している。
いつも、室生家は玄関の鍵は開けっ放しだ。
「也寸志兄さん、いらっしゃい」
出迎えてくれたのは双子の姉の方の凛、僕の妹だ。
「美紗に会いにきたの?」
女の子というの嫌に勘がいい時がある……
それか龍之介父さんの遺伝か……
凛と朔也が“龍之介父さん”の子で
澪と美紗と花菜が“犀星父さん”の子だ。
「そんなに顔に出ていたかい?」
「也寸志兄さんが分かりやすいだけよ。
龍之介父さんと犀星父さんは
書斎で新しい物語を書いていて
美紗と花菜は居間で澪に勉強を教わっているわよ。
朔也は龍之介父さんの母校の第一高等学校の推薦をもらえたみたい。
私は也寸志兄さんを応援してるわ」
「也寸志兄さんだ」
花菜が僕に気付いて駆け寄ってきた。
「勉強の邪魔をしてしまったかな?」
「大丈夫、澪兄さんの説明は
難しくて私も美紗お姉ちゃんも
行き詰まってたところだったの!!」
「ちょうどよかった、也寸志兄さん
二人に古典を説明してあげてくれ。
俺の説明は難しいらしい」
澪は立ち上がり美紗の隣を僕に勧めてきた。
少々緊張しつつ、美紗の隣に座った。
「源氏物語なんだけど……」
教科書を僕の方に向けて
第36帖「柏木」の頁を
指してた。
「成る程、この第36帖「柏木(かしわぎ)」は少し、この家に似てと思わないかい?
そうだな、光源氏は犀星父さん、
女三の宮はとみ子母さん、柏木は龍之介父さんって考えてごらん。
違うのは龍之介父さんが生きていること。
そして、三人が幸せだってことだよ」
源氏物語の【第36帖「柏木」】は
最後にが柏木が重い病に伏し
若くしてこの世を去り、女三の宮は、
周囲の反対を押し切って出家する。
「もしも、柏木が生きていて
女三の宮が出家しなければ、
違った未来があったかもしれない。
この歪でも温かいこの家のように」
「それなら、薫は凛姉様や朔也ってこと?」
「そうだね……ただ、凛も朔也も
犀星父さんに愛されて育ったという点では
源氏物語は薫とは
異なるけどね」
犀星父さんも龍之介父さんも
分け隔てなく、五人の子どもたちを愛している。
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