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最終話 旅行先で自害した僕
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犀星君と二人で書いた≪真実の愛≫は
思いの外、売れ行きがよかった。
“実話を元にした物語”。
「ねぇ龍之介君、
二人で旅行に行かないかい?
❰色々、一段落したし、
そろそろ、僕の理性がぎりぎりだ……
龍之介の着物の帯を解いて
素肌に触れ、余すことなく
愛撫したい……❱」
犀星君の❰声❱に笑ってしまった。
「〚僕も犀星君に触れてほしい〛」
犀星の耳元で囁いた。
「なら、やっぱり、旅行に行こう。
〚一晩中、沢山、愛してあげるよ〛」
囁き返された言葉に僕は耳まで赤くなった。
「❰耳まで真っ赤、龍之介君は可愛いな❱」
「〚恥ずかしいから、そういうこと、言わないで……〛」
「龍之介君可愛い。
❰恥ずかしがっている姿も、可愛すぎる❱」
犀星君は表情も❰声❱も雄弁だ。
「~~~、犀星君の、バカ……」
ーー
数日後、僕と犀星君は海辺の旅館に来ていた。
「眺めのいい部屋だね」
この旅館の部屋からは海が一望できる。
「そうだね、龍之介君、海辺の散歩に行こう」
「うん……あの、犀星君、
その……手を繋いでもいいかい?」
荷物を部屋に置き旅館の人に海へ行くことを伝えてから
二人で散歩に出かけた。
春の海は少し冷たいけれど、
犀星君と二人でこられてよかった。
夕方、旅館に戻り、豪華な夕飯を
食べて、犀星君は大の風呂嫌いの
僕を内風呂へ連れて行き
身体を全身、洗ってくれた。
「は、恥ずかしいよ……」
僕を風呂に連れて来たのはいいとしても
“恋人”に全身、洗われるというのは……
「何を言ってるんだい、
これから、もっと、
恥ずかしいことをするんだよ?」
入浴後……
「緊張する……」
湯上がりだからか、全体的に火照っている。
「緊張している龍之介君も
とっても可愛いよ」
本当に犀星君には敵わないな……
「……ありがとう」
今日は初日ということで
お互い、素肌で触れたり、
触りっこしたりして終わった。
翌朝、目が覚めると犀星君は
先に起きていた。
「おはよう、犀星君」
「龍之介君、おはよう」
一緒に住んでるけど、旅館だとまた、違う。
「はい、お茶淹れたから飲んで」
淹れたての緑茶は湯気が立っていた。
「ありがとう、美味しい」
「龍之介君は冷え症だからね、
寝起き温かいお茶を
飲んでほしくて淹れたんだよ」
犀星君のさりげない優しさが嬉しかった。
僕がお茶を飲み終わると
犀星君は額に接吻をしてくれた。
「龍之介君……」
正座をして僕に向き合った犀星君。
「改まってどうしたの!?」
「龍之介君は、僕に最後まで抱かれる覚悟はあるかい?
極力、龍之介君の負担が減るように
前準備や前戯を念入りにするけど
同性同士の営みはどうしても
“受け入れる側”の負担が大きい……
もし、龍之介君が僕の全部を
受け入れてくれる覚悟があるなら、
恐怖心や痛みを感じたら
我慢せずに言ってほしい……」
「未知のことだから、
正直、少し怖いけど
犀星君が与えてくれるものなら
全部受け止めたいし何よりも嬉しい。
それが、痛みでも快楽でも“死”でもね。
僕は犀星君に逆らわないし
逆らえない」
犀星君になら“命”さえも
捧げてもいいと思っている。
「ちょっと待って、龍之介
“痛み”と“快楽”はともかく
“死”って……
大前提としてそんなことを
いうつもりはないけど
例えば、僕が“一緒に死んでほしい”って
言ったら、そうしてくれるのかい?」
「うん、だって僕は犀星君のものだもの」
犀星君は目を見開いてから
ため息を吐いた。
「はぁ~、龍之介君。
その言葉自体は嬉しいけど
僕は龍之介君を“所有物”としたいわけじゃない……」
「それは、わかってるけど
僕の“所有権”を犀星君に渡したいんだ……
それは、犀星君にとって
重荷かな……?
僕も犀星君と“心中”したいわけじゃない……
僕の“所有権”をもらってほしいだけなんだ……
それとも、“僕の所有権”なんて
いらない程に価値がない?」
犀星君の“愛してる”という言葉は
信じてるけど、僕はやっぱり、
“価値”のない人間なんだろう……
後ろ向き思考で書く小説も
“暗い”なんて言われるような物ばかりだ……
「龍之介君!!
君が“価値のない人間”なんて
そんなことあるわけないだろう!!
龍之介君が本当に価値のない人間なら
僕は君を“田端の王様”なんて言って
祭り上げたりしなかった」
「犀星君、泣いてるの?」
しゃくりあげるような声に気付いた。
「泣いてるよ、龍之介君が自分のことを
“価値のない人間”なんていうから!!」
「僕はどうしようもない人間なんだよ。
白状すると、僕は君を好きになる前は
複数の女性と“浮気”していたんだ……
妻の文は犀星君も知っての通り、
家庭的で優しい。
だけど、どうしても“知的な女性”に惹かれて
浮気を繰り返したんだ……
だけど、犀星君と“恋仲”になる前には
言い出せなかった最低な奴なんだよ……
確かにそんな最低な人間の所有権なんて
受け取りたくないよね……
本当にごめん、忘れて……
頭、冷やしてくる」
僕は宿泊中の旅館の部屋を一人で出た。
昨日、犀星君と来た海。
長生きすると約束したけど、
僕は衝動的に海の中に向かっていた。
別に死にたいわけじゃない。
それでも、身体が勝手に動いた。
腰辺りまで海水がきた時、犀星君の声がした。
「龍之介君!?!? 何やっているんだい!!」
僕は黙ったまま俯いた。
「僕は、誰も愛してはいけなかった……
浮気した時点で文と離婚するべきだったし
犀星君のことも好きになる
資格はなかったのに……」
僕は懲りずに犀星君に恋をしてしまった。
「前にも、言ったじゃないか、
“龍之介君がいなくなったら、
迷いなく僕は筆を折る”と。
僕は、龍之介君と
“共に歩く権利”はほしいよ……」
犀星君は濡れるのも構わず
僕を抱き締めた。
「離れて、犀星君が濡れちゃう!!
昔、浮気相手の一人・嵯峨の屋しげ子という
女性が関係を切ったにも関わらず、
子連れで何度も田端の自宅まで
押し掛けてきたことがあったんだ……
子供の父親は僕だから認知しろとね。
彼女も既婚者だった。
僕と旦那さん以外にも
僕の弟子筋にあたる
南部修太郎とも肉体関係を持っていたらしい……」
今度こそ、僕に愛想を尽かしただろう。
「こんな、罪深いのに
一時でも犀星君に愛してもらえて嬉しかった……
最後まで、抱いてもらえないのは
寂しいけど……“別れよう”」
抱き締めてくれている犀星君の
肩を押して、離れようとした。
「短い間だったけど、
犀星君に愛してもらえて
僕は幸せだったよ……ありがとう。
犀星君は来ちゃ駄目だよ」
犀星君の腕を解いて
僕は歩き出した。
夏でも雨が降れば冷える。
そんな中、僕は海に入った。
「龍之介君がどうしてもというなら、
僕も一緒に逝く」
「……何を言い出すんだい!?
犀星君は僕と違って、
まともな人間だ。
僕みたいな駄目人間に付き合わなくていいし
何より、犀星君には生きていてほしい」
僕は犀星君に微笑んで
海に飛び込んだ。
沈みゆく中、僕は目を瞑った。
全てが無音だ。
犀星君、愛してる。
またね……
来世があるなら、
女性に生まれ変わって
犀星君のお嫁さんになりたいな。
ーー
どうやら、まだ生きているらしい。
目を覚ますと病院の一室だった。
少し視線を動かすと
椅子に座り、僕の手を握ったまま
ベッドの突っ伏している
犀星君がいた。
「犀星君」
名前を呼ぶとすぐに目を覚ました。
「龍之介君……
よかった、このまま
君が目を覚まさなかったら
どうしようかと思った……」
泣き晴らしたのか、
犀星君の目が腫れていた。
「僕はどれくらい……?」
「五日だよ。
五日間も龍之介は眠ったままだった。
ごめん、
僕が追い詰めてしまったんだよね……
だけど、君が海に飛び込む前に
言ったように、
“共に歩く権利”がほしいんだ」
犀星君は僕の手を握り直した。
「犀星君のいう、“共に歩く権利”って……?
僕は犀星君のものでありたい……
僕の“執着心”や
“依存心”は邪魔かい?
なら、やっぱり、僕は今すぐ、
犀星君の前からいなくなるよ……」
点滴を自ら外して病室を出た。
乱暴に引き抜いた
点滴の痕からは血が
滴り落ちているが気にしない。
犀星君という全うな善人を
落としてしまった
僕に与えられた罰“なんだろう。
そういえば、周りの❰声❱は
相変わらず煩いのに
最近、犀星君の
❰声❱が聴こえない。
これも“罰”の一つなのかもしれない。
ふらつく足で非常階段に向かった。
僕はどこまでも、厄介者で邪魔者だ。
雨はまだ、降っていた……
「犀星君、
君の❰声❱が聴こえなくても愛してる」
非常階段の手摺に
寄りかかって目を瞑った。
今度こそ、さようならだね。
バイバイ、犀星君。
思いの外、売れ行きがよかった。
“実話を元にした物語”。
「ねぇ龍之介君、
二人で旅行に行かないかい?
❰色々、一段落したし、
そろそろ、僕の理性がぎりぎりだ……
龍之介の着物の帯を解いて
素肌に触れ、余すことなく
愛撫したい……❱」
犀星君の❰声❱に笑ってしまった。
「〚僕も犀星君に触れてほしい〛」
犀星の耳元で囁いた。
「なら、やっぱり、旅行に行こう。
〚一晩中、沢山、愛してあげるよ〛」
囁き返された言葉に僕は耳まで赤くなった。
「❰耳まで真っ赤、龍之介君は可愛いな❱」
「〚恥ずかしいから、そういうこと、言わないで……〛」
「龍之介君可愛い。
❰恥ずかしがっている姿も、可愛すぎる❱」
犀星君は表情も❰声❱も雄弁だ。
「~~~、犀星君の、バカ……」
ーー
数日後、僕と犀星君は海辺の旅館に来ていた。
「眺めのいい部屋だね」
この旅館の部屋からは海が一望できる。
「そうだね、龍之介君、海辺の散歩に行こう」
「うん……あの、犀星君、
その……手を繋いでもいいかい?」
荷物を部屋に置き旅館の人に海へ行くことを伝えてから
二人で散歩に出かけた。
春の海は少し冷たいけれど、
犀星君と二人でこられてよかった。
夕方、旅館に戻り、豪華な夕飯を
食べて、犀星君は大の風呂嫌いの
僕を内風呂へ連れて行き
身体を全身、洗ってくれた。
「は、恥ずかしいよ……」
僕を風呂に連れて来たのはいいとしても
“恋人”に全身、洗われるというのは……
「何を言ってるんだい、
これから、もっと、
恥ずかしいことをするんだよ?」
入浴後……
「緊張する……」
湯上がりだからか、全体的に火照っている。
「緊張している龍之介君も
とっても可愛いよ」
本当に犀星君には敵わないな……
「……ありがとう」
今日は初日ということで
お互い、素肌で触れたり、
触りっこしたりして終わった。
翌朝、目が覚めると犀星君は
先に起きていた。
「おはよう、犀星君」
「龍之介君、おはよう」
一緒に住んでるけど、旅館だとまた、違う。
「はい、お茶淹れたから飲んで」
淹れたての緑茶は湯気が立っていた。
「ありがとう、美味しい」
「龍之介君は冷え症だからね、
寝起き温かいお茶を
飲んでほしくて淹れたんだよ」
犀星君のさりげない優しさが嬉しかった。
僕がお茶を飲み終わると
犀星君は額に接吻をしてくれた。
「龍之介君……」
正座をして僕に向き合った犀星君。
「改まってどうしたの!?」
「龍之介君は、僕に最後まで抱かれる覚悟はあるかい?
極力、龍之介君の負担が減るように
前準備や前戯を念入りにするけど
同性同士の営みはどうしても
“受け入れる側”の負担が大きい……
もし、龍之介君が僕の全部を
受け入れてくれる覚悟があるなら、
恐怖心や痛みを感じたら
我慢せずに言ってほしい……」
「未知のことだから、
正直、少し怖いけど
犀星君が与えてくれるものなら
全部受け止めたいし何よりも嬉しい。
それが、痛みでも快楽でも“死”でもね。
僕は犀星君に逆らわないし
逆らえない」
犀星君になら“命”さえも
捧げてもいいと思っている。
「ちょっと待って、龍之介
“痛み”と“快楽”はともかく
“死”って……
大前提としてそんなことを
いうつもりはないけど
例えば、僕が“一緒に死んでほしい”って
言ったら、そうしてくれるのかい?」
「うん、だって僕は犀星君のものだもの」
犀星君は目を見開いてから
ため息を吐いた。
「はぁ~、龍之介君。
その言葉自体は嬉しいけど
僕は龍之介君を“所有物”としたいわけじゃない……」
「それは、わかってるけど
僕の“所有権”を犀星君に渡したいんだ……
それは、犀星君にとって
重荷かな……?
僕も犀星君と“心中”したいわけじゃない……
僕の“所有権”をもらってほしいだけなんだ……
それとも、“僕の所有権”なんて
いらない程に価値がない?」
犀星君の“愛してる”という言葉は
信じてるけど、僕はやっぱり、
“価値”のない人間なんだろう……
後ろ向き思考で書く小説も
“暗い”なんて言われるような物ばかりだ……
「龍之介君!!
君が“価値のない人間”なんて
そんなことあるわけないだろう!!
龍之介君が本当に価値のない人間なら
僕は君を“田端の王様”なんて言って
祭り上げたりしなかった」
「犀星君、泣いてるの?」
しゃくりあげるような声に気付いた。
「泣いてるよ、龍之介君が自分のことを
“価値のない人間”なんていうから!!」
「僕はどうしようもない人間なんだよ。
白状すると、僕は君を好きになる前は
複数の女性と“浮気”していたんだ……
妻の文は犀星君も知っての通り、
家庭的で優しい。
だけど、どうしても“知的な女性”に惹かれて
浮気を繰り返したんだ……
だけど、犀星君と“恋仲”になる前には
言い出せなかった最低な奴なんだよ……
確かにそんな最低な人間の所有権なんて
受け取りたくないよね……
本当にごめん、忘れて……
頭、冷やしてくる」
僕は宿泊中の旅館の部屋を一人で出た。
昨日、犀星君と来た海。
長生きすると約束したけど、
僕は衝動的に海の中に向かっていた。
別に死にたいわけじゃない。
それでも、身体が勝手に動いた。
腰辺りまで海水がきた時、犀星君の声がした。
「龍之介君!?!? 何やっているんだい!!」
僕は黙ったまま俯いた。
「僕は、誰も愛してはいけなかった……
浮気した時点で文と離婚するべきだったし
犀星君のことも好きになる
資格はなかったのに……」
僕は懲りずに犀星君に恋をしてしまった。
「前にも、言ったじゃないか、
“龍之介君がいなくなったら、
迷いなく僕は筆を折る”と。
僕は、龍之介君と
“共に歩く権利”はほしいよ……」
犀星君は濡れるのも構わず
僕を抱き締めた。
「離れて、犀星君が濡れちゃう!!
昔、浮気相手の一人・嵯峨の屋しげ子という
女性が関係を切ったにも関わらず、
子連れで何度も田端の自宅まで
押し掛けてきたことがあったんだ……
子供の父親は僕だから認知しろとね。
彼女も既婚者だった。
僕と旦那さん以外にも
僕の弟子筋にあたる
南部修太郎とも肉体関係を持っていたらしい……」
今度こそ、僕に愛想を尽かしただろう。
「こんな、罪深いのに
一時でも犀星君に愛してもらえて嬉しかった……
最後まで、抱いてもらえないのは
寂しいけど……“別れよう”」
抱き締めてくれている犀星君の
肩を押して、離れようとした。
「短い間だったけど、
犀星君に愛してもらえて
僕は幸せだったよ……ありがとう。
犀星君は来ちゃ駄目だよ」
犀星君の腕を解いて
僕は歩き出した。
夏でも雨が降れば冷える。
そんな中、僕は海に入った。
「龍之介君がどうしてもというなら、
僕も一緒に逝く」
「……何を言い出すんだい!?
犀星君は僕と違って、
まともな人間だ。
僕みたいな駄目人間に付き合わなくていいし
何より、犀星君には生きていてほしい」
僕は犀星君に微笑んで
海に飛び込んだ。
沈みゆく中、僕は目を瞑った。
全てが無音だ。
犀星君、愛してる。
またね……
来世があるなら、
女性に生まれ変わって
犀星君のお嫁さんになりたいな。
ーー
どうやら、まだ生きているらしい。
目を覚ますと病院の一室だった。
少し視線を動かすと
椅子に座り、僕の手を握ったまま
ベッドの突っ伏している
犀星君がいた。
「犀星君」
名前を呼ぶとすぐに目を覚ました。
「龍之介君……
よかった、このまま
君が目を覚まさなかったら
どうしようかと思った……」
泣き晴らしたのか、
犀星君の目が腫れていた。
「僕はどれくらい……?」
「五日だよ。
五日間も龍之介は眠ったままだった。
ごめん、
僕が追い詰めてしまったんだよね……
だけど、君が海に飛び込む前に
言ったように、
“共に歩く権利”がほしいんだ」
犀星君は僕の手を握り直した。
「犀星君のいう、“共に歩く権利”って……?
僕は犀星君のものでありたい……
僕の“執着心”や
“依存心”は邪魔かい?
なら、やっぱり、僕は今すぐ、
犀星君の前からいなくなるよ……」
点滴を自ら外して病室を出た。
乱暴に引き抜いた
点滴の痕からは血が
滴り落ちているが気にしない。
犀星君という全うな善人を
落としてしまった
僕に与えられた罰“なんだろう。
そういえば、周りの❰声❱は
相変わらず煩いのに
最近、犀星君の
❰声❱が聴こえない。
これも“罰”の一つなのかもしれない。
ふらつく足で非常階段に向かった。
僕はどこまでも、厄介者で邪魔者だ。
雨はまだ、降っていた……
「犀星君、
君の❰声❱が聴こえなくても愛してる」
非常階段の手摺に
寄りかかって目を瞑った。
今度こそ、さようならだね。
バイバイ、犀星君。
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