trip

庵野 雲海

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プロローグ〜集団自殺サイト

trip1 駅構内ジャック

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 20XX年2月某県F駅
   
 渇いた銃の発砲音が鳴り響く。 銃を所持した5人の動物の覆面をした人物たちが、駅構内の人々たちに銃を乱射した。
 獅子のマスクをした人物が大きな声でただ一言こう告げた。
 「貴方達には巻き添えになって頂きます。」 
 慌てふためく客達でごった返す構内。 何かのパフォーマンスか映画の撮影かと写真を撮る人々、現在の日本でこんな事態が起ころうともしないであろうとたかを括る人、只々、狼狽る人。
 ゴリラのマスクの人物が威嚇射撃しながら言い放つ。
 「これは、映画でもパフォーマンスでもなんでもありません。」
 続けてウサギの人物が喋りだす。
 「皆さんには、動かないで頂きたい。動いたら殺すよ。」
 馬のマスクの人物も話しだす。
 「これは、私達と共に天に昇る。いや、土に帰るかな。」と笑い出した。
 最後に犬のマスクの人物が喋りだす。
 「さあ、ショーの始まりだ。」
 5人揃って高らかに声を荒げる。
 「イッツ ショータイム!!」
 1人また、1人と覆面たちの餌食となっていく。 そこらに広がる死体の山、人々が閑散とし始めたその時。
 獅子のマスクの男がボソリと言い放つ。
 「そろそろ、潮時だろう。警察もそろそろやってくるだろうし、呆気なかったな。それじゃあ、皆、逝こうか?」
 ウサギ「後悔はないのよね?」
 ゴリラ「どうせ、死ぬつもりだったしな。」
 馬「それじゃ、旅立ちますか。」
 犬「短い間だったけど楽しかったよ。」
 5人が銃口をこめかみに近づける。
 全員「それでは、私達の自殺の巻き添えになってくれた方達、本当にありがとうございます。」
 5人の渇いた笑い声と共に発砲音が駅構内に鳴り響く。
 転がる犯人と被害者の死体。 救急車と警察車両のサイレンが鳴り響く。

 ~半年前~
某自殺サイトのチャットでの書き込み
 ユーザー名 迷える獅子 
 皆さん死ぬ前に集まって語り合いませんか?
 ユーザー名 野生のゴリラ
 何かいい死に方でもあるのか?
 ユーザー名 寂しいウサギちゃん
 ちょっと、興味あるな!?
 ユーザー名 サラブレッドになりたいポニー 集まったって意味あるの?
 ユーザー名 忠犬 殺助
 自殺オフってやつっすか? 自分も混ざりたいっす。
 かくして、5人は集まることになった。
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