名探偵シュウと秘密の校舎

にゃんころ魔人

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Ep51:崩壊の淵、希望の灯

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校舎の窓から朝日が差し込み、静かな教室に微かなざわめきが響いていた。


シュウとタクミは桜の木の謎について奮闘中だった、その頃、星見探偵団は、完全にやる気を失っていた。元々星見キッズのメンバーだった3人だが、シュウとタクミのBL関係と過度なイチャイチャに耐えきれず、チームを去り新たな探偵団を結成した。

しかし、素人である彼らは何の事件も解くことができず、依頼さえ途絶えていた。教室の隅に集まった3人は、机に肘をつき、過去の失敗と現在の無力感に沈んでいた。運動会が迫る中、チームの未来に暗雲が立ち込め、心に重い影を落としていた。


ケンタがノートを手に持つが、力なく呟いた。

 「カナエ、リナ…。もう依頼がないよ。僕たち、探偵団として何もできないまま終わりかな。」 


 カナエが冷静に振り返りつつ、ため息をつきながら言った。

 「ケンタ、リナ、そうね。私たち、素人だから事件を解くなんて無理だったわ。シュウやタクミがいないとね。」 


 リナが目を伏せ、小さな声で呟いた。 

 「ケンタ、カナエ…。私、シュウみたいなひらめきが欲しい。でも、ないよ。どうしたらいい? 私、チームをなんとかしたい。」


 3人は互いに顔を見合わせ、星見キッズを去った日のことを思い出した。 シュウとタクミのBL関係を知り、チーム内でのイチャイチャが目に余るため、3人は決断を下したのだ。 


 ケンタが拳を握り、希望を込めた。 

 「カナエ、リナ、もう一度頑張ってみようか? 何かチャンスがあれば、僕たちもやれるかもしれない。」 


 カナエが首を振って、現実を突きつけた。 

 「ケンタ、リナ、無理よ。誰も頼ってくれないし、私たち、何も成果を上げてない。素人同然よ。」 


 リナが立ち上がり、決意を固めたように言った。 

 「ケンタ、カナエ…。私、シュウに会いに行く。助けが必要だよ。星見探偵団を救いたい。シュウなら何か道を示してくれるはず。」


 2人は驚きを見せたが、止めなかった。

 リナは一人で教室を後にし、シュウの元へ向かう決心を胸に秘めた。 校舎の廊下を歩きながら、リナは星見探偵団結成後の無力さを振り返った。 何度も事件に挑んだが、解決に至らず、仲間との絆が薄れていくのを感じていた。

「シュウなら、きっと何か方法を教えてくれる。星見探偵団を再び立て直したい…。私、諦めたくない。」

 リナの足取りは重く、決意と不安が入り混じっていた。 廊下の窓から見える桜の木が、彼女の心に重い影を投げかけていた。

「シュウが忙しいのは分かるけど、頼るしかない。星見探偵団の未来は私にかかってる…。」 

 リナは深呼吸をし、シュウの教室へ向かう決意を新たにした。



その頃、シュウは教室でチームの計画を見直していた。 タクミが隣でノートを手に持つ中、湊からの連絡を待つ毎日が続いていた。 

 桜の木の謎解きが進展しない中、シュウはチームの責任を感じ、頭を悩ませていた。 シュウとタクミは、ケンタ、カナエ、リナが辞めた理由をよく知っていた。 かつてチーム内でBL関係を隠しきれず、イチャイチャしすぎたことが原因で、3人が星見キッズを去ったのだ。


 ドアがノックされ、リナが緊張した顔で入ってきた。 教室の中は静かで、シュウとタクミの視線がリナに集まった。 リナの表情から何か深刻なことがあったと察し、シュウは立ち上がった。


 シュウが驚き、声をかけた。

 「リナ、何だよ、一人で来たのか? 」


 リナが目を潤ませ、懇願するように言った。 

 「シュウ…。星見探偵団、ダメになってるよ。依頼が来なくて、私たち、普通の小学生だよ。シュウの助けが必要なんだ。力を貸して。私、チームを救いたい。」


 タクミが心配そうにシュウを見た。 

 「シュウ、リナ、困ってるみたいだな。どうする? リナ、昔は頑張ってたよな。」 


 シュウは一瞬考え込み、厳しい表情で答えた。 

 「リナ、悪いけど助けられないよ。僕も桜の木の謎で手一杯だ。星見キッズのことで精一杯でさ、タクミを守る責任もあるから。」 


 リナは言葉を失い、目を伏せた。 

 「シュウ…。分かった。でも、星見探偵団、どうなるんだろう…。私、チームを救いたいのに。シュウに頼るしかなかった…。」


 シュウがノートを手に持つと、冷静に言った。

 「リナ、頑張ってみなよ。僕には手が離せない。自分で何とかするしかないって。チームの未来は君たち次第だ。昔、みんなで頑張ったこと、覚えてるだろ?」 


 リナは失望した表情で教室を去った。

 足音が遠ざかる中、シュウは複雑な気持ちでいた。


 タクミがシュウに近づき、気まずそうに言った。 

 「シュウ、リナ、悲しそうだったな。星見探偵団、かわいそうだよ。昔は一緒に事件解いてたのに。」


 シュウはため息をつき、答えた。

 「タクミ、僕も辛いよ。星見キッズの責任があるし、湊兄さんの結果を待つしかない。リナには申し訳ないけど、チーム優先だ。辞めた理由も分かってるしな。」


 2人は再びノートに向かい、桜の木の謎に集中しようとした。

 しかし、シュウの心にはリナの切実な表情が残り、過去のわだかまりに悩んだ。 

 「リナ、頑張ってほしい。でも、僕にできることは限られてる…。あの頃のイチャイチャが原因だったよな。」

 シュウはノートに新たなメモを書き込み、チームの状況を整理しようとした。



その夜、シュウは自宅で窓の外を見つめていた。 

 リナの切実な表情と、星見探偵団の衰退が頭を離れなかった。

 「リナ、ごめん。僕にできることは限られてる。チームを優先しないと…。でも、星見探偵団が終わるのは悲しいな。昔の仲間だったのに。」 

 シュウはノートに新たなアイデアを書き込み、湊の連絡を待つ決意を固めた。 

 シュウはベッドに座り、チーム全体の状況を考える時間を持った。

 「湊兄さんの結果次第だ。リナたちにも何かチャンスがあればいいけど…。もし星見探偵団が戻ってきたら、星見キッズの傘下に付いてもらうのもアリだな。」 

 窓の外の夜空を見上げながら、シュウは長い夜を過ごした。 リナの決意や、星見探偵団の復活の可能性を思い、静かに考えを巡らせた。 やがて、シュウは新たなアイデアを思いついた。 

 「もしリナたちが戻ってきたら、星見キッズの下に付いてもらう。過去のわだかまりを解消して、一つになれば力も倍になるし…。謝罪も必要だな。」 その考えが頭を離れず、シュウはノートにメモを追加した。 

 「星見探偵団がキッズに付くなら、昔のイチャイチャのことをちゃんと話して、和解しよう。リナに謝るべきだ。」 

 シュウはリナとの再会を想像し、星見探偵団が傘下に付く未来に希望を見出した。



(Ep51 完)

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