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本編
すれ違い
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「お父様……」
「まさか……まさか、悪魔に身を捧げたのはお前だったのか!?」
ハワードの召喚獣である象と虎が並んでいる。
蠍が土の中から、ハワードの進行方向の解毒を担っていた。
その蠍も土の中から姿を現した。
『ほら、モリス。お父様にたっぷりと甘えるが良い』
猫神が煽るようにモリスに話しかける。
「……えなんか……お前なんか……!! もう僕のお父様なんかじゃないっっ!!」
毒蜘蛛が飛ばした毒糸をハワードに狙いを定めた。
それを召喚獣の虎が炎を吹いて焼き消した。
「お前なんか、カマルがいればそれで良いんだろ!! どんなに頑張っても、僕は国王にもなれない。ただのオメガだ!!」
もう一度毒糸を飛ばすが、またしても呆気なく虎の吹き出す炎に焼き消される。
『やはり、ただ構ってほしいだけの子供ではないか』
「五月蝿い!! 五月蝿い、五月蝿い!! 僕は気付いたんだ。欲しいなら、自分で奪い取ればいいってね」
「モリス……なんと言うことを……」
ハワードは愕然として、言葉を失っている。
その間にも、毒蜘蛛と毒蛇はこの森中を侵食させていく。
「国王という名はカマルが継承するとは言え、仲の良い二人でこの国を支えて行って欲しいと願っていた。執政官をお前に任せたいと。だからカマルと同等の勉強をさせていた。それなのに……」
モリスは呆然としていた。そんな重役を与えてくれるなど、ハワードの口から聞いたことなどなかった。
「そんな……お父様は、僕を必要としてくれていたってことなの……」
「当たり前だろう!! モリスも私の大切な息子であり、この国を担っていく立場の人間だ。それくらい、自覚してくれていると思っていた」
「もっと早くに知っていれば……」
モリスは泣き崩れた。ハワードの気持ちを知っていればよかった。
もっと素直に、自分の気持ちをハワードに話せばよかった。
そうすれば、悪魔に身を捧げる必要もなかったのだ。
しかし、嘆いてももう遅い。
「……もう、お終いだ。何もかも……僕はもう人間じゃない。悪魔だ」
悲鳴を上げながら毒糸を飛ばした。
猫神は木の枝からジャンプをして姿を消すと、人化した姿でモリスの真正面に現れ、回し蹴りを喰らわせた。
『初めから、欲しいものを欲しいと言えば良かったのだ。モリスよ』
猫神の足元にモリスが倒れむ。
ハワードは怒っている。召喚獣の象が一歩、また一歩モリスへと近寄る。
「来るな!!」
モリスの叫びは聞きえれてもらいない。
「猫神よ、この森の毒は現状どうなっている?」
ハワードが静かに尋ねる。
『かなり広範囲に渡っておる。ソウマは……湖の方向へと進んでおるようだな』
「モリスの放った毒蜘蛛を一匹ずつ殺していくなんて、時間が足りない。こうなれば雷魔法で……」
『ハワード、それは駄目だ!! 雲を作るな。今夜だけは!!』
ハワードの雷魔法は森全域を轟かせるほどの威力がある。しかし、その場合空には森を覆い尽くす雷雲が発生してしまう。
その猫神の一言で、モリスは悟った。
「やっぱり、カマル兄さんはこの森にいるんだね」
「カマル……満月……もしかして!?」
もうこれ以上は隠しても無駄と睨んで猫神が暴露した。
『ハワードよ、今夜、龍が生まれる』
「カマルが、番を見つけたのか?」
『その通り。闇も瘴気も完治した。今頃、番になっておろう』
時間稼ぎをした甲斐あって、空には大きな満月が浮かんでいた。
『そうだ。今宵は大満月だったな』
猫神が夜空を見上げた。
「まさか……まさか、悪魔に身を捧げたのはお前だったのか!?」
ハワードの召喚獣である象と虎が並んでいる。
蠍が土の中から、ハワードの進行方向の解毒を担っていた。
その蠍も土の中から姿を現した。
『ほら、モリス。お父様にたっぷりと甘えるが良い』
猫神が煽るようにモリスに話しかける。
「……えなんか……お前なんか……!! もう僕のお父様なんかじゃないっっ!!」
毒蜘蛛が飛ばした毒糸をハワードに狙いを定めた。
それを召喚獣の虎が炎を吹いて焼き消した。
「お前なんか、カマルがいればそれで良いんだろ!! どんなに頑張っても、僕は国王にもなれない。ただのオメガだ!!」
もう一度毒糸を飛ばすが、またしても呆気なく虎の吹き出す炎に焼き消される。
『やはり、ただ構ってほしいだけの子供ではないか』
「五月蝿い!! 五月蝿い、五月蝿い!! 僕は気付いたんだ。欲しいなら、自分で奪い取ればいいってね」
「モリス……なんと言うことを……」
ハワードは愕然として、言葉を失っている。
その間にも、毒蜘蛛と毒蛇はこの森中を侵食させていく。
「国王という名はカマルが継承するとは言え、仲の良い二人でこの国を支えて行って欲しいと願っていた。執政官をお前に任せたいと。だからカマルと同等の勉強をさせていた。それなのに……」
モリスは呆然としていた。そんな重役を与えてくれるなど、ハワードの口から聞いたことなどなかった。
「そんな……お父様は、僕を必要としてくれていたってことなの……」
「当たり前だろう!! モリスも私の大切な息子であり、この国を担っていく立場の人間だ。それくらい、自覚してくれていると思っていた」
「もっと早くに知っていれば……」
モリスは泣き崩れた。ハワードの気持ちを知っていればよかった。
もっと素直に、自分の気持ちをハワードに話せばよかった。
そうすれば、悪魔に身を捧げる必要もなかったのだ。
しかし、嘆いてももう遅い。
「……もう、お終いだ。何もかも……僕はもう人間じゃない。悪魔だ」
悲鳴を上げながら毒糸を飛ばした。
猫神は木の枝からジャンプをして姿を消すと、人化した姿でモリスの真正面に現れ、回し蹴りを喰らわせた。
『初めから、欲しいものを欲しいと言えば良かったのだ。モリスよ』
猫神の足元にモリスが倒れむ。
ハワードは怒っている。召喚獣の象が一歩、また一歩モリスへと近寄る。
「来るな!!」
モリスの叫びは聞きえれてもらいない。
「猫神よ、この森の毒は現状どうなっている?」
ハワードが静かに尋ねる。
『かなり広範囲に渡っておる。ソウマは……湖の方向へと進んでおるようだな』
「モリスの放った毒蜘蛛を一匹ずつ殺していくなんて、時間が足りない。こうなれば雷魔法で……」
『ハワード、それは駄目だ!! 雲を作るな。今夜だけは!!』
ハワードの雷魔法は森全域を轟かせるほどの威力がある。しかし、その場合空には森を覆い尽くす雷雲が発生してしまう。
その猫神の一言で、モリスは悟った。
「やっぱり、カマル兄さんはこの森にいるんだね」
「カマル……満月……もしかして!?」
もうこれ以上は隠しても無駄と睨んで猫神が暴露した。
『ハワードよ、今夜、龍が生まれる』
「カマルが、番を見つけたのか?」
『その通り。闇も瘴気も完治した。今頃、番になっておろう』
時間稼ぎをした甲斐あって、空には大きな満月が浮かんでいた。
『そうだ。今宵は大満月だったな』
猫神が夜空を見上げた。
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