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本編
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いつの間にか、俺はしばらく仕事を休むことになっていた。
聞けば五日間は休む手続きがされているらしい。そんなに休めば給料に響いてしまう。俺は日当で稼いでいるんだから。
しかし、そんな話はリアム様には全く通じなかった。
「ならば、直ぐにでも私のところに来るがいい」
なんて言い出す始末だ。
思わずため息が漏れる。
「リアム様。元を正せば、リアム様がいなければ俺はヒートを起こさなくても済みますです。そしたら、仕事も休まなくていいんだわよ」
「そんなに仕事が大事かい?」
「仕事しないで、どうやって稼ぐますか?」
「だから、私のところに来ればいいと言っている」
「……話が通じない……」
ガックリと肩を落とす。
だいたい俺はこんなだだっ広い豪華な部屋で、丸いテーブルに向かい合わせで座り、ナイフとフォークで摂る朝食なんて性に合わない!
料理長が焼いてくれるパンに、柑橘系のジャムを塗って齧り付くのが好きだ。
お給料がもらえた時は、近くのパン屋さんへ行ってフワッフワの白いパンを買う。それとヤギのミルクが相性抜群なんだ。
それが楽しみで、また次の給料日まで頑張ろうと思える。
今、目の前に並べられている魚のムニエルに、ポタージュ。ハードな食感のパンにつけるのはオリーブオイル。
リアム様について行けば、毎日こんな朝食の時間を過ごすのだろう。
(あーーー、無理無理無理。今日だけで降参だ)
早く自分の狭い部屋に帰りたい。
「あの、これ食べたら帰ってもいいのですかね?」
「ダメだと言ったら?」
「帰るます!!」
リアム様は俺がどんなに断っても、離さないつもりだ。
余裕のある笑みも崩さない。
「それに、もうこの部屋を五日間押さえてある」
「はぁぁあああ!? 勝手に決めないでくだされ!! 俺はそんなこと許した記憶もなっ……」
慌てているのは俺ばりで、リアム様は常に穏やかな佇まいだ。
こんなエレガンスな俺様男はどこを探しても見つからないだろうな。
「あの……。その目的は……何か……」
「勿論、最終的には番になってくれると期待している。でも、まずは……そうだな。その妙な敬語をやめて、あの従業員とのように親しく喋ってくれるようになれば満足だ」
「んぐっ!」
人が頑張って喋っているのに。失礼な。敬意を払ってのことだろう。
「食べたら近くのパークに散歩にでも出かけるかい?」
「行かないのですよ。リアム様と俺が一緒にパークにいらっしゃるなんて、周りの視線が怖いでしょう」
「なぜそこまで番を拒む?」
リアム様は、自分の立場が分かっていないのか?
周りには選びたい放題、女が集まってくる。リアム様を見て発情する人なんて、俺の他にもいるはずだろう。
それに……正直、街中の女を敵に回す未来など俺はごめんだ。
番なんてもういらない。必要ない。あの厨房で、一生皿洗いでもいい。
それで平和に過ごせるなら。
「……俺は……番なんて、いらない」
聞けば五日間は休む手続きがされているらしい。そんなに休めば給料に響いてしまう。俺は日当で稼いでいるんだから。
しかし、そんな話はリアム様には全く通じなかった。
「ならば、直ぐにでも私のところに来るがいい」
なんて言い出す始末だ。
思わずため息が漏れる。
「リアム様。元を正せば、リアム様がいなければ俺はヒートを起こさなくても済みますです。そしたら、仕事も休まなくていいんだわよ」
「そんなに仕事が大事かい?」
「仕事しないで、どうやって稼ぐますか?」
「だから、私のところに来ればいいと言っている」
「……話が通じない……」
ガックリと肩を落とす。
だいたい俺はこんなだだっ広い豪華な部屋で、丸いテーブルに向かい合わせで座り、ナイフとフォークで摂る朝食なんて性に合わない!
料理長が焼いてくれるパンに、柑橘系のジャムを塗って齧り付くのが好きだ。
お給料がもらえた時は、近くのパン屋さんへ行ってフワッフワの白いパンを買う。それとヤギのミルクが相性抜群なんだ。
それが楽しみで、また次の給料日まで頑張ろうと思える。
今、目の前に並べられている魚のムニエルに、ポタージュ。ハードな食感のパンにつけるのはオリーブオイル。
リアム様について行けば、毎日こんな朝食の時間を過ごすのだろう。
(あーーー、無理無理無理。今日だけで降参だ)
早く自分の狭い部屋に帰りたい。
「あの、これ食べたら帰ってもいいのですかね?」
「ダメだと言ったら?」
「帰るます!!」
リアム様は俺がどんなに断っても、離さないつもりだ。
余裕のある笑みも崩さない。
「それに、もうこの部屋を五日間押さえてある」
「はぁぁあああ!? 勝手に決めないでくだされ!! 俺はそんなこと許した記憶もなっ……」
慌てているのは俺ばりで、リアム様は常に穏やかな佇まいだ。
こんなエレガンスな俺様男はどこを探しても見つからないだろうな。
「あの……。その目的は……何か……」
「勿論、最終的には番になってくれると期待している。でも、まずは……そうだな。その妙な敬語をやめて、あの従業員とのように親しく喋ってくれるようになれば満足だ」
「んぐっ!」
人が頑張って喋っているのに。失礼な。敬意を払ってのことだろう。
「食べたら近くのパークに散歩にでも出かけるかい?」
「行かないのですよ。リアム様と俺が一緒にパークにいらっしゃるなんて、周りの視線が怖いでしょう」
「なぜそこまで番を拒む?」
リアム様は、自分の立場が分かっていないのか?
周りには選びたい放題、女が集まってくる。リアム様を見て発情する人なんて、俺の他にもいるはずだろう。
それに……正直、街中の女を敵に回す未来など俺はごめんだ。
番なんてもういらない。必要ない。あの厨房で、一生皿洗いでもいい。
それで平和に過ごせるなら。
「……俺は……番なんて、いらない」
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