【完結】ダンスパーティーで騎士様と。〜インテリ俺様騎士団長α×ポンコツ元ヤン転生Ω〜

亜沙美多郎

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本編

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 リアム様は本当に忙しいらしく、俺を一人残して仕事へ行ってしまった。

 急にこんな広い部屋で孤独にされてしまい、どう過ごせばいいのか分からない。

 せめて洗う皿くらい置いていって欲しかった。

 とりあえず、部屋を探検してみる。

 リアム様が言っていた奥の扉を開けると、天蓋付きのベッドが部屋のど真ん中に置かれていてビックリした。

 慌てて閉めると、そのすぐ隣の扉を開けてみる。そこは衣装部屋だ。

「スゲ~。キラキラしてる」

 一着一着が細部まで細かくデザインされていて、服というよりも芸術品のようだ。

 ジャケットならともかく、男性用のブラウスだけでこんなにもいろんなデザインがあるのにも驚く。

 レースやフリルも、リアム様なら似合ってしまうだろうな。

 衣装部屋を出ると、また別の扉を開けてみた。ここは……シャワールーム!!

 個人の部屋にシャワールームが完備されているなんて考えられない。

 全く、金持ちの考えることには共感ができない。

 そのほかにも書斎もサニタリールームまである。

 リアム様の部屋だけでこんなに探検できるなんて、この豪邸の中だと何ヶ月もかかるかもしれないなんて思ってしまった。

 バルコニーに出てもいいだろうか。

 鍵を開け、ガラスの扉を開けると、心地よい風が髪をなびかせた。

 バルコニーの端から端まで走るだけでもいい運動になりそうだ。誰も見てないし、ちょっとくらいここで遊んでもいいだろう。

「よーい、ドンッ」

 一人で言って一人で走り出す。

 アーチになっている柵まで辿り着くと、広い庭を見下ろした。

「あれ、正門とはまた別の方角なんだな」

 そういえば俺は方向音痴だった。

 見下ろした先には色とりどりの花が咲き誇るガーデンが広がっている。

 その中にガゼボがあり、女性が一人歩いてきた。

「うわ、綺麗な人……」

 遠目からでも柔らかなロングヘアーに白い肌、ドレスの上からでも分かる華奢なスタイル。佇まいが既に美人だった。

 誰なんだろう……と見惚れていると、俺の姿が目に入ったらしい。

 ガゼボから、こちらに向かって会釈をされる。慌てて俺からも頭を下げると、今度は手を振ってきた。

「俺に、だよな?」

 俺からも手を振りかえす。すると今度は手招きをし始めたのだ。

「え? 俺を呼んでる?」

 行ってもいいのだろうか。お互い誰だか分からないのに……。

 まあでも、リアム様の番だとバレなきゃいいか。もしバレそうになったら、新しくきた皿洗い人ですとでも言っておこう。

 ここのバルコニーには外階段が設けられている。どこまでも豪華な仕様は若干癪に触るが、連れて来ていきなり一人にされたんだ。

 誰かと喋るくらいは文句は言わせない。

 俺は階段を下り、その女性の元へと向かった。

感想 19

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