論理と真実

矢伝

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速さとは

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 速さにも論理と真実がある。距離を時間で割ったものを『速さ』と呼ぶと人間が決めた。だから速さは論理側のものだ。必ず距離÷時間=速さにならなければ矛盾が生じる。しかし、速さにも真実側がある。真実の速さは一種類しかない。つまり速さは一つしかない。速さは、光の速さCだけなのだ。論理側の速さでは向きも考えるのが普通だ。x軸方向に進んでいるのなら。y軸成分の速さは0である。しかし真実の速さはCだけの一種類しかなく、0という速さはない。x軸方向にCで進んでいるのなら、y軸成分もCなのである。論理では考えられないことだけど、真実は、速さというものはCという一種類しかないのだから仕方ないのである。
 前に、真実で一個二個と数えられる物は電気だけだと述べたが、真実でもう一つ一個二個と数えられる物がある。時間である。時間は一個二個と数えることができる。不思議なことに一般にはなぜか時間は無限に分けることのできるものだと思われている。しかし真実では、時間は一個二個と数える事が出来るものだ。一個の時間を、『Δt秒』と呼ぶことにする。今、空気中の光の速度について考える。空間をCで移動している光は分子中の中性子にぶつかると一旦『Δt 秒』に変わってから、もう一度光になる。結果、光が『Δt秒』に変わっている分、空気中の到達時間は真空中と比べて遅れることになる。
 速さはCの一つだけしかない。分子がゆっくり進んでいる様に見えるのは、分子が行ったり来たりしているからだ。つまり振動しているので見かけ上ゆっくり進んで見える。y 軸方向の速さが0ならばy軸方向の行ったり来たりは、つり合っているということだ。全ての方向に、つり合っていれば静止していることになる。そもそも、真実にはx 軸とかy 軸とかは無いんだけどね!x 軸とかは人間が決めている!
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