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(9)城内管理部納品室へ
しおりを挟む都市はいつも天気に恵まれている。湿気も少なく、過ごしやすい気候で空は高く青く澄み渡っていた。軽やかな服装をした人たちが歩く中に、口角を上げたパースがいた。飲食店が多い通りにある「魔法石屋&カフェ・ストーンズ」の日除けカーテンを開け、店主に笑顔を向ける。店の中には水、火、風、雷などの魔法石がたくさん揃っている。魔法石で作るドリンクも提供している。旬の果物をベースに小さな雷の石を入れ、パリパリと弱い電気が舌の上を走る「閃光の水」が刺激的で楽しいと人気だった。
「こんにちは、調子はどうですか?」
「お、パースじゃん。おかげさまで客が増えたよ」
パースが観光客を連れてきてくれることに感謝しながら、店主はいつもの買い物だろうと見通して、床に置かれた大きなガラス瓶を開ける。青く透き通った水の石がびっしりとつまったそれは、涼しげだった。
「それはよかったですけど、ボクは関係ないですって」
へらりと笑ってから、水の石2つを受け取った。
店を出たパースは、両手でその石をつつんだ。手のひらの間で混ぜるようにこすり合わせる。「凍ってくれます?」とお願いすれば、2つの石が1つになる。石の色が濃くなり、紫色や緑色が混じった魔法石「氷の石」に変化した。混ぜれば混ぜるほど色が濃くなり、色が濃いほど冷たくなるといわれている。あむ、とそれを口に含んでガリガリと鋭い犬歯で噛み砕いた。パースはこれが好物だった。天然の氷とはまた違った、甘さがあった。彼はさらにご機嫌になって、城に向かって軽やかに歩き出した。
ルチアたちは、パースとはまったく別の道を歩いていた。商店が並ぶ通り、食器屋の前でルチアはつい立ち止まった。
「おい、買い物に来たんじゃねぇだろ」
立ち止まった彼をダントンは注意したが、店のウィンドウに飾られた皿たちをルチアは見つめ続けた。
「僕、このお店知ってるわ。たぶん、過去にゴールドリップの誰かが働いていた…」
「!?」
隣りにいたジュナチはその偶然に驚きながらも、ルチアをまず心配した。ルチアが持つゴールドリップの記憶には、命が絶たれる瞬間のものがあると聞いていたからだった。記憶とともに、無残な場面を思い出したのでは、と顔を覗き込む。だけど、ジュナチの予想と反して、ルチアは微笑んでいた。
「この店のオーナーはとてもいい人だったの。こだわりを持ってね、飾り皿職人にも敬意を持って接していたわ。それでいて厳しさもあって…たぶん、僕が知るオーナーは何代も前の人でしょうけどね」
「そうなんだ…」
ルチアが嬉しそうに語る様子に安心してから、店に飾られている商品を一緒になって見つめた。
「入ってみる? 約束の時間にはまだ余裕があるから」
「いいの? ありがとう!」
興味がないダントンは、荷物を置いて入口横で待つことにした。お店の中へ嬉しそうに入っていく2人をちらりと見てから、大通りを歩く人波を見る。
「これ、キレイな絵柄ね」「周りにレースがついてるよ? 珍しくない?」「ふふ、この形は作るのが大変なんですって」と、2人の会話は店の外にいても、ダントンには丸聞こえだった。妙に耳がいいために、聞きたくなくても聞こえてしまう。
コツ、コツ、コツ…
雑音の中に足音が聞こえ、ひくりと体が動く。それに集中する。
(…違うか)
瞬間、頭の中でパースがよぎった。彼ならもう少し静かに歩くだろうと考えてから、身構えるのをやめた。ダントンが知る限り、彼は誰よりも静かな足音で近づいてくる。そして、いつも絡んできて面倒な男だと認識していた。今からその人物にも会う可能性を思い出し、ダントンはうっとうしく思った。
「お待たせ~」
「ん、」
手ぶらで店を出てきたジュナチとルチアはとても満足そうだった。ただ皿を見ただけで、どうしてそこまで喜べるのかダントンは理解ができない。
「お城はもうすぐだよ!」
歩き出した3人はメイン通りの坂を上っていた。明るいベージュ色の壁で作られた城が遠目に見える。円柱の建物が何棟もそびえたち、仰々しい高すぎるレンガの壁に囲まれている。奥に少しだけとんがり帽子のような青い屋根が見える。そこは宮廷であり、王族が暮らす場所だ。普通の人は近寄ることもできない。
ルチアはじっと立派な壁と小さく見える屋根を見た。
(あれが、城…)
ルチアはそれを初めて見たのだが、ゴールドリップの記憶たちが一気に暴れ出した。それを見て喜ぶ声、はしゃぐ声、泣く声、さまざまな場面が横切っていく。
「…?」
チカチカと目に星が見えだした。体が冷え、立っている感覚がなくなっていく。
「ルチア!」
叫ぶジュナチの声にルチアは返事ができないまま、目を閉じた。そして、誰かがつぶやくのがどこからか聞こえ、暗闇に飲まれていく。
(…待っていろよ儂の城、また会おう)
その言葉を、ルチアは目を覚ましたときには覚えていなかった。
パースは案内係とともに納品室に行きがてら、城の中央にある整備された庭園を横目で見た。十字に作られた砂利道の真ん中に、白の石でできた大きな噴水がある。道の脇には等間隔でオリーブの木が植えられ、すべて丸くカットされている。鳥の鳴き声とともに聞こえる水音が、耳を癒やす。
「今日もバカみたいに平和ですね」
騒ぎ声も叫び声も聞こえないその場所を見渡して、小さくつぶやいた。パースは鼻から大きく息を吸い込み、城内の情報を取り込む。誰かが、どこで、何をしているのかを把握する。王も王妃も体調が良好そうな匂いをさせていることに、満足して笑う。
「ダントンは、まだですかね」
早く彼に会いたいと思っていた。彼の匂いはまだ近づいていない。
ぱちり、と音がしそうな勢いでルチアは目を開けた。視界には心配そうにのぞき込んでくるジュナチと、少し距離を置いた場所に立っているダントンが見えた。
「ここは…?」
「城の近くにある宿だよ」
王都では地方からの滞在者のため、たくさんの宿があった。
倒れたルチアをダントンがここまで担ぎ、オーナーが医者を呼ぶかと声をかけてくれたが、2人は遠慮した。なぜなら彼はゴールドリップであり、何かの拍子に唇の色が金色になろうものなら大騒ぎになると考えたからだった。ベッドへ横になったルチアは、すやすやと静かに眠り続けていた。ゆすっても返事がなく、どうしようかと様子を見ていたところ、今こうして目を開けたのだった。
と、ジュナチはここまであったことを話し終えてから、ルチアへ心配そうに聞く。
「気分はどう?」
「平気。城を見ていたら、急に貧血みたいになって…」
倒れるときの状況を、ルチアはぼんやりと思い出していた。まだ頭の中で整理がついていない。
「それじゃ、俺だけ行ってくる。ジュナチは面倒を見てろ」
ルチアの話す様子を確認してから、ダントンはそう言ってヒョイと荷物を背負った。
「え!? 私が行って話をしないと…」
「それくらい俺だけでもできる、ガキじゃねーんだからよ。ルチアが歩けるようになったら、先に戻らせろ」
家に帰らせて、休ませた方がいいとジュナチに助言をする。言葉では言わないが、ダントンもルチアの様子が心配なようだった。
「でもパースさんとの稽古もあって、大変じゃない?」
「いいから、」
ダントンはルチアの言葉をさえぎった。
「城を出たら連絡する」
すばやく、ダントンは部屋から去っていった。その背中を見送ってから、ジュナチは横になっているルチアを覗き込んだ。
「病院に行く? どうする?」
「行きたくないわ。他人に体を触れられるのはイヤなの」
「そ、そっか…」
ジュナチはは強く拒否するルチアの言葉に驚いた。どちらかというと、ルチアに対してスキンシップが激しい印象を持っていたからだった。だけど、人から隠れて生きていたゴールドリップが、他人に懐くほうが異常なのかもしれない、とジュナチは思った。
「…ねえ、稽古って?」
ルチアはいつものように、好奇心に満ちた瞳で聞いてきた。ジュナチは、相手の体に障らないように静かな声で簡単に説明する。
「パースさんっていう同業者の運送屋さんとね、ダントンは会うといつも稽古…格闘技の練習試合をしてるんだって」
「どうして?」
ルチアに対応しながら、ジュナチは彼を心配し続けていた。もうひと眠りくらいしてほしいと思いながら、言葉を続ける。
「私が納品物のチェックを受けている間、いつの間にかそういう決まりになってたんだよね。2人とも体を動かすのが好きなんだって。稽古している様子は見たことがないけど、ダントンは「まあまあ強い」って言ってるよ」
ダントンの言葉を、まっすぐに受け止めているジュナチはそう言うが、実はダントンはパースに一度も勝ったことがないほど強い、という真実はまだ知ることはなかった。
「ダントンはすごく運動神経がいいから、きっとパースさんもすごく動けるんじゃないかな。でも見た目は格闘技をやるなんて思わない雰囲気で、優しくて穏やかな人」
そう言って、ジュナチは微笑んだ。ルチアはパースという人物がどんな人かもわからないが、ジュナチが褒めるなら「いい人」なのだと思った。
幾重もの門をくぐり、書類を見せて、警備員たちに顔を舐めるように見られて、ダントンはやっと城内に通された。
「管理部納品室」と書かれた部屋まで連れていかれ、案内係はドアを開けると去っていく。
ダントンが部屋に入ると、穏やかな空気に包まれていた。適温で、壁一面にある棚にはラベリングされた木箱が並ぶ。その中には、城の備品が山のように詰め込まれているのだ。
入ってすぐの場所に置かれたソファーにロロミアという年配の女性が座っている。軽く手をあげて、「いらっしゃい!」と明るい声で挨拶をした。前は緑色にしていた髪の毛を、今日は青色に変えていた。彼女は、魔法道具で髪の毛の色を変えることを楽しんでいた。大きな目と口はメイクでキレイに彩られ、城内の従者は落ち着いたモーブの制服を支給されていたが、個性を出すために派手な花柄のスカーフを首に巻いていた。
「ダントン、また大きくなったんじゃない? 座って~!」
「どうも…」
よく通る声が部屋に響き、満面の笑みで迎えてくれる。ダントンが机に置いた木箱の中身を彼女がチェックする間、都市にできた新しいお店の情報を、これでもかとロロミアは話したおす。いつもはジュナチが聞き役になり、ダントンは後ろでほとんど聞かずに突っ立っているだけだった。
今日はダントンが慣れない様子で相槌を打っていたが、話半分で聞いていた。「ゴールドリップと国王のつながりを探る」という話題を出すタイミングをずっと計っていた。
部屋の奥には、彼女の夫であるシャンが静かに本を読んでいる。知識人で、城やこの国の歴史で知らないことはないとロロミアはよく自慢していた。
「………、」
顔を伏せたままで本に夢中な彼と、ダントンは目を合わせられなかった。話し続けるロロミアから逃げるために、ダントンは隠し持っていた紅茶とクッキーを取り出した。どちらも彼女が嗜好するものだ。
「これ、ジュナチからお土産です」
預かったそれをダントンはぶっきらぼうに差し出した。
「あら、いつもありがとね。今、お皿に乗せるから待ってて!」
あっと言う間にキッチンへ去っていったロロミアを見送る。彼女を無事にこの場から退場させられて、ほっとする。静かになった部屋の大きな窓からは、青空の中で蝶が舞うのが見えた。ほんの少し前の騒がしい空気がガラリと変わり、図書館にいる気持ちになった。
ダントンはシャンに近づく。彼はやっと顔を上げてにこりと笑った。もともと細い目がさらに細くなる。グレーの髪をオールバックにまとめ、口にもアゴにもある長い髭はキレイに整えられている。年齢がずいぶんと上の割には、全身にしっかりと筋肉がついていた。納品された重い品を魔法も使わずに軽々と持つ様子を、ダントンは何度も見ていた。
「いつもありがとう」
それ以上語ることはないと、ジャンがまた本に戻ろうとするのをダントンが止める。
「シャンさん、聞きたいことがあるんです」
「なんだろうね?」
「ゴールドリップってわかりますか…?」
あれこれと聞き方を考えたが、ダントンは回りくどい質問が嫌いだった。率直に聞くと、シャンはうなずいた。
「うん、知っているよ。世界最強の魔女だ」
「王族とゴールドリップがかかわる出来事とか、ありましたかね?」
「うーん…」
天井を見上げて、思い当たらない表情をしたシャン。収穫はなし、とダントンは判断した。
「!」
次の瞬間、びくりと体が反応する。周りの音が聞こえないほどに、集中してシャンの言葉を待っていた。真後ろに、人の呼吸音がするのを今まで気付かないほどに。
振り返れば、パースが壁にもたれていた。
「お久し振りですねェ」
穏やかな声にダントンは少しイラついた。パースがたまにする特徴的な語尾も、聞き取れないほど小さな足音で近寄ってくることも、気に食わなかった。
「久しぶりだったか?」
ダントンの低く冷たい声に、パースは笑顔を絶やさなかった。口角を上げて、貼り付けたような笑顔。白色の短髪はキラリと光り、右耳部分だけ長く、こだわりを感じさせる髪形だった。細く薄っぺらい上半身を革のジャケットで包み、下半身はゆるいラインのパンツを履いていた。機能的ではない格好だが、稽古では軽やかに動いていた。
「あら、パース! 帰ったと思ってたのに、わざわざ戻ってきたの? 大好きなダントンに会いたかったのね。残念ながら、ジュナチちゃんは今日いないのよ~」
「それはとっても残念です」
部屋に戻ってきたロロミアの言葉にパースは淡々と返事をして、さして気にしていないようだった。ロロミアに会釈して、すぐにダントンに向き直る。
「それじゃ、いつもどおり稽古しましょ。キミみたいに動ける人ってそういないから、体がなまってなまって仕方ないんです」
パースは一見へらへらした笑顔で言うだけだが、ダントンはなぜかその提案に乗らなければいけないという威圧を感じる。
「いいけど…」
彼の言うとおり、自分も思い切り稽古ができるのはパースくらいだったので、断る理由はない。だが、やはり胡散臭い笑顔が気に食わなくて不機嫌に返事をした。
ロロミアは使われていない運動場を事前に予約しており、2人を廊下に連れ出す。皿に広げられたクッキーを、シャンは紅茶とともに黙々と食べていた。
つづく…
閲覧ありがとうございました。
次回は9月2日(来月の第1金曜日)の19時頃に更新する予定です。
よろしくお願いします。
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