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第3章 淫武御前トーナメントの章
52話 進展
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52話 進展
――ナツキを消せ。影遁の術がぶっ壊れ性能だ。
決勝戦前日。マモンは龍司から呼び出され、こう言われたのだ。
確かに影遁の術は強力。一度逃げられたら捕まえるのは容易じゃない。
しかし、索敵能力がいくら高いとはいえ、恐れるほどじゃない。
それがマモンの率直な感想だった。
淫魔全員が一箇所に固まって戦えば負けはありえないのだ。
それほどまでに総力戦なら忍びと淫魔の能力差は歴然としている。
(龍司は何かを恐れている。風魔忍軍と風チームが組むと知ってから、ずっと様子がおかしい。……誰と誰が組もうと計算違いと呼べる代物じゃないのに)
思いながらマモンはフェラチオさせていたナツキの顎を掴み、ゆっくり肉棒を引いていく。ピチャッピチャッ、とわざと顔に精液を掛けて、もう一度口の中へと肉先を差し込む。
ジョロ、ジョロロロッ――、
「んぅ゛!? んく、ぐ、んっ、か、かはっ、あんごひゅんんっ、はぁ」
昨晩から何度かしている口内放尿。とてもとても慣れるはずもなく、ナツキは苦く苦しい味に餌付いていた。
それでも、どうにか喉へと押し込み、涙を流しながらも飲み終える。
「ふぅ。どっちもすっきりした☆ そろそろ本格的に仕掛けるよー」
「仕掛けっ、っ……るぅ……?」
「エリナを堕とすんだよ」
翔子に続いてナツキも堕とした今、後は、エリナを仕上げるのみ。
それでゲームセット。
当初マモンが描いていた”くノ一全てを堕とし、淫魔を制圧する”その野望は、龍司がいる以上まだ果たせそうにない。
だが、それでも今回の忍者との戦いは、十分すぎる戦果だった。
龍司のお気に入りとなった今、表立ってマモンに逆らう淫魔はもういない。
子ども扱いされていた頃と比べれば雲泥の差だ。
「エリナ……を?」
訝しい表情で見上げてくるナツキに、マモンは続けた。
「エリナは僕の自尊心を徹底的に叩き壊したんだよ。だから僕の手で完全に堕とす。……そのためにナツキさんを生かしてあげているんだから」
マモンは一度、ロリ巨乳へと変貌したエリナに半殺しにされているのだ。
エリナだけは完膚なきまでに堕とさなくては気が済まなかった。
どういった訳か、龍司からはナツキを殺すように命令されている。しかしエリナを手駒にするには、ナツキの存在は都合が良過ぎる。
意のままに動かせて、その上ナツキはエリナ以上の実力を持っている。
都合が良すぎるというよりも、エリナをものにするにあたりナツキはキーマンだった。
ナツキがいなければエリナを堕とせない。
だから、ナツキ生存を龍司に責められても言いくるめられるだろう。
「ねー早くエリナの元に飛んで少々痛めつけてよ。僕が負けないくらいに☆ ――ねー、聞いてる? ナツキさんー? ――顔色悪いよ? 早く飛んでよー」
年頃の男の子を演じて、マモンは甘えながらに言った。
「戦ってる。……エリナが、戦ってる」
「ふーん。相手は?」
「……龍司」
「え?」
「エリナと龍司が、……戦っている」
――計算外だ。ナツキが向こう陣営にいるあいだは、エリナと龍司が直接対決することはないと思っていた。けど肝心のナツキはここにいる。影遁で距離を取れない以上、いつ誰と誰がぶつかってもおかしくはなかった。
しかし、あと一歩のところで獲物を横取りされてしまった。それもまともに戦っては勝ち目のない龍司。どうにかエリナを手に入れたいが、あの男は危険だ。
取り返すのは至難の業。
――龍司。淫魔の親であり、マモンの親でもある。媚びへつらっているマモンであったが、龍司に付いていくつもりなど毛頭無い。
最善が、龍司の下に付くことなだけである。
何を考えているのか分からない男に付いていくなどありえない。
マモンは龍司の狙いが未だに分かっていなかった。
これだけ近くで龍司の言動を見聞きしていたにもかかわらずにだ。
読み解くのを難しくさせているのは、龍司が持つ唯一無二の能力、”淫魔を生ませる能力”。その気になれば、龍司は五十年、いや十年あればこの世界を掌握出来た筈だ。
しかし龍司は、興味がないどころか、淫魔達には隠れて過ごすように命じている。
(……僕がくノ一を手籠めにして地上を征服しようとしなければ、恐らく未だに忍びと淫魔は全面抗争に突入していない……)
まるで均衡を保とうとしているかのようにだ。
神でも目指すつもりか?
腹の底では何を考えているのか分からない。
しかし均衡を保つことに命を掛けているかに見えて、マモンが忍びを全滅させるような戦争を起こしてもお咎め無し。
それどころか龍司は自らの存在を名乗って、挙げ句可愛がってくる始末だ。
一生掛かってもこの男の事は理解出来そうにない。どんな切り札があるのか想像さえ付かない以上、やはり龍司には勝てないだろう。
――くノ一全てを手に入れたらどうなるか分からないけどね。
今はおこぼれを授かるしかない、か。
「倒すかも……知れない……。エリナが押している」
「!? ――詳しく教えて」
*****
「忍者娘がっ小細工かましやがって! ぐぅ!?」
薄暗く、ひんやりとした風魔の忍者屋敷の道場に、龍司の怒鳴り声が響いていた。
「あんたが不用心にあたしの目の前に現れたから悪いんでしょー」
言い返したのは、龍司を相手に引けを取らない、むしろ押しているエリナだった。
自信満々に息巻いていたナツキからの連絡がなくなり、エリナは風魔の道場に立て籠もった。
そこでトラップ式の罠を張り巡らせて身を守っていたのだ。
先祖代々伝えられてきた、文化遺産扱いされる呪符。現実世界なら使用に躊躇うほど高価な代物だった。その呪符を、道場内に惜しげも無く張り巡らせて結界を作り、その中に引きこもっていたのだ。
最悪発動しないかもしれない。そう思っていた呪符だったが、突如現れた龍司から、現実同様の効果で守ってくれたのだった。
「精力減退中のところごめんねー。とりあえず、残り1回失神させるよ――、ゴリンッ、てねっ!」
「ぐおっ!?」
尻穴に指を突っ込んで前立腺を抉り強制的に射精に導く。
――しっかし、ほんと油断ならない。
ピシャッピシャッピシャッ! と射精には導いたがまるで潮吹きのように散った精液に着衣を汚されてしまった。
幼児化してから身に付けていたキャットスーツ、半袖半ズボンの繋ぎが白い汚液で汚されてしまい、エリナの膝がかくんと落ちる。
「これっ、呪詛っ、返しっ?! ……しかも、こんなやりかた、でっ……」
精力減退、催淫、脱力、発情、その他諸々の病原菌のような呪いが、エリナの身体を蝕んできて倦怠感に襲われるも、迷うことなくエリナは身体にピタッと張り付くラテックス素材をビリビリと破り捨てた。
「なるほどなぁ、っこれ以上は呪いを跳ね返させねぇってか……」
「あたり、まえっ……」
呪いは一歩間違えれば己に返ってくる。
なにかを媒体にして呪いを返されたりすると、それらはそっくりそのまま術師に跳ね返ってくるのだ。
しかし、体液を媒体に跳ね返すなんて聞いたことがない。
――さすが大悪党。
しかし全てを跳ね返されてしまう前に、媒体を破壊したため呪詛返しも中途半端。お互いに半分ずつ呪いが残った感じだ。
「はぁー、見くびってたわ。どうだ古賀のチビガキ、痛み分けにしないか……? お前のほうがダメージ深いだろう?」
どういった訳か、はね返ってきた呪詛は、女にとって不都合な、催淫、発情といった、今すぐにでも男の傍から離れないと危険なものばかりである。
だからといって、この男を信用するなと心が警鐘を鳴らしている。
「信じると思うー、こう見えても人のこと信用しないタイプなんだよねっ……」
言い返すも、逃げられるなら逃げたい。それがエリナの本音だった。
穴という穴を男のモノで塞いで欲しい欲求に駆られていて、このまま慰めずにいたら気を失ってしまいそうだった。
「エリナ!!」
「ナツキ!? それに服部も!」
構え合っている最中、転機が訪れた。
ナツキ、そしてほぼ同じタイミングで服部翔子が現れたのだ。
助太刀の登場に気が緩む。
それから程なく龍司とエリナの間を取り持つように小さな影が立つ。
「お久しぶりエリナ☆」
一度コテンパンにのしたマモンまで追い掛けるように現れたのだ。
ナツキ、翔子、エリナの忍びチーム。
そして龍司、マモンの淫魔チームが一触即発の空気で睨み合う中――。
「飛ぶよ!!」
ナツキが叫び、そこで影遁の術が発動され、あっかんべーしたエリナ、そしてナツキ、翔子の姿が空間の中へと消えていくのであった。
(……良かった)
3体2の圧倒的優位に立っていたものの、エリナは決戦を避けたいほどに疼いていたのだ。それもあって、影遁の術で退避できて、ほっと、安堵したのであった。
しかし、この時の翔子とナツキはマモンからの命令で動いていたのだ。
これによって、エリナまでもがマモンが張り巡らせた蜘蛛の巣に絡め捕られてしまったのである。
*****
「龍司様、手を抜いたんですかー?」
くノ一3人を毒牙の射程距離に収めたマモンは、3人が消えると龍司に言った。
「馬鹿言え、もう少しで死ぬところだったぞ」
そう言って、龍司は腕時計型のカウンターを見せた。
「残り一回……。危なかったね。最悪くノ一たちに勝ちを譲る羽目になっていた。――ねぇ龍司様。そんなエリナを僕が倒すって言ったらどう? 僕が龍司様の後継者なんでしょ? 倒せたら僕が後を継いでも誰も文句言わないよねー?」
エリナに負けた日、マモンは突然現れ父親を名乗った龍司から、後継者として指名された。今まで隠れていた男からである。
その時は、――偉そうな男だ。実権のない役職渡せば言いなりに出来ると思っているの? くらいにしか思ってもいなかった。
この時はまさか、淫魔の全権を渡されたなんて思ってもいなかった。
ただ、納得しない淫魔もいるだろう。
この大会が終わったからといって、淫魔全てを駒に出来るわけではない。
しかし、淫魔を皆殺しにすると息巻いているくノ一連中を、淫魔達への生贄にしたならば名実ともに龍司の後継者になれるだろう。
そして、マモンは既にくノ一連中を手中に収めたようなものなのだ。
「翔子とナツキは堕とした、後は2人にエリナを堕とさせるだけ、ってか?」
まるで猿芝居を止めたように豹変した龍司から、鋭い視線を向けられる。
――全てお見通しか……。やっぱり食えない男だ。
「バレちゃった? グッドタイミングで救出したんだからご褒美ちょうだいよ☆ ――あと一回でゲームオーバーなんだからさ。後は高みの見物決めててよ☆」
ピリピリとした空気の中、龍司がふん、と鼻で笑い、マモンもくすりと笑って返した。
こうして龍司の了承を得たのである。
これを機に、マモンによるエリナ陵辱の奸計が、ナツキと翔子によって巡らされていくのであった。
――ナツキを消せ。影遁の術がぶっ壊れ性能だ。
決勝戦前日。マモンは龍司から呼び出され、こう言われたのだ。
確かに影遁の術は強力。一度逃げられたら捕まえるのは容易じゃない。
しかし、索敵能力がいくら高いとはいえ、恐れるほどじゃない。
それがマモンの率直な感想だった。
淫魔全員が一箇所に固まって戦えば負けはありえないのだ。
それほどまでに総力戦なら忍びと淫魔の能力差は歴然としている。
(龍司は何かを恐れている。風魔忍軍と風チームが組むと知ってから、ずっと様子がおかしい。……誰と誰が組もうと計算違いと呼べる代物じゃないのに)
思いながらマモンはフェラチオさせていたナツキの顎を掴み、ゆっくり肉棒を引いていく。ピチャッピチャッ、とわざと顔に精液を掛けて、もう一度口の中へと肉先を差し込む。
ジョロ、ジョロロロッ――、
「んぅ゛!? んく、ぐ、んっ、か、かはっ、あんごひゅんんっ、はぁ」
昨晩から何度かしている口内放尿。とてもとても慣れるはずもなく、ナツキは苦く苦しい味に餌付いていた。
それでも、どうにか喉へと押し込み、涙を流しながらも飲み終える。
「ふぅ。どっちもすっきりした☆ そろそろ本格的に仕掛けるよー」
「仕掛けっ、っ……るぅ……?」
「エリナを堕とすんだよ」
翔子に続いてナツキも堕とした今、後は、エリナを仕上げるのみ。
それでゲームセット。
当初マモンが描いていた”くノ一全てを堕とし、淫魔を制圧する”その野望は、龍司がいる以上まだ果たせそうにない。
だが、それでも今回の忍者との戦いは、十分すぎる戦果だった。
龍司のお気に入りとなった今、表立ってマモンに逆らう淫魔はもういない。
子ども扱いされていた頃と比べれば雲泥の差だ。
「エリナ……を?」
訝しい表情で見上げてくるナツキに、マモンは続けた。
「エリナは僕の自尊心を徹底的に叩き壊したんだよ。だから僕の手で完全に堕とす。……そのためにナツキさんを生かしてあげているんだから」
マモンは一度、ロリ巨乳へと変貌したエリナに半殺しにされているのだ。
エリナだけは完膚なきまでに堕とさなくては気が済まなかった。
どういった訳か、龍司からはナツキを殺すように命令されている。しかしエリナを手駒にするには、ナツキの存在は都合が良過ぎる。
意のままに動かせて、その上ナツキはエリナ以上の実力を持っている。
都合が良すぎるというよりも、エリナをものにするにあたりナツキはキーマンだった。
ナツキがいなければエリナを堕とせない。
だから、ナツキ生存を龍司に責められても言いくるめられるだろう。
「ねー早くエリナの元に飛んで少々痛めつけてよ。僕が負けないくらいに☆ ――ねー、聞いてる? ナツキさんー? ――顔色悪いよ? 早く飛んでよー」
年頃の男の子を演じて、マモンは甘えながらに言った。
「戦ってる。……エリナが、戦ってる」
「ふーん。相手は?」
「……龍司」
「え?」
「エリナと龍司が、……戦っている」
――計算外だ。ナツキが向こう陣営にいるあいだは、エリナと龍司が直接対決することはないと思っていた。けど肝心のナツキはここにいる。影遁で距離を取れない以上、いつ誰と誰がぶつかってもおかしくはなかった。
しかし、あと一歩のところで獲物を横取りされてしまった。それもまともに戦っては勝ち目のない龍司。どうにかエリナを手に入れたいが、あの男は危険だ。
取り返すのは至難の業。
――龍司。淫魔の親であり、マモンの親でもある。媚びへつらっているマモンであったが、龍司に付いていくつもりなど毛頭無い。
最善が、龍司の下に付くことなだけである。
何を考えているのか分からない男に付いていくなどありえない。
マモンは龍司の狙いが未だに分かっていなかった。
これだけ近くで龍司の言動を見聞きしていたにもかかわらずにだ。
読み解くのを難しくさせているのは、龍司が持つ唯一無二の能力、”淫魔を生ませる能力”。その気になれば、龍司は五十年、いや十年あればこの世界を掌握出来た筈だ。
しかし龍司は、興味がないどころか、淫魔達には隠れて過ごすように命じている。
(……僕がくノ一を手籠めにして地上を征服しようとしなければ、恐らく未だに忍びと淫魔は全面抗争に突入していない……)
まるで均衡を保とうとしているかのようにだ。
神でも目指すつもりか?
腹の底では何を考えているのか分からない。
しかし均衡を保つことに命を掛けているかに見えて、マモンが忍びを全滅させるような戦争を起こしてもお咎め無し。
それどころか龍司は自らの存在を名乗って、挙げ句可愛がってくる始末だ。
一生掛かってもこの男の事は理解出来そうにない。どんな切り札があるのか想像さえ付かない以上、やはり龍司には勝てないだろう。
――くノ一全てを手に入れたらどうなるか分からないけどね。
今はおこぼれを授かるしかない、か。
「倒すかも……知れない……。エリナが押している」
「!? ――詳しく教えて」
*****
「忍者娘がっ小細工かましやがって! ぐぅ!?」
薄暗く、ひんやりとした風魔の忍者屋敷の道場に、龍司の怒鳴り声が響いていた。
「あんたが不用心にあたしの目の前に現れたから悪いんでしょー」
言い返したのは、龍司を相手に引けを取らない、むしろ押しているエリナだった。
自信満々に息巻いていたナツキからの連絡がなくなり、エリナは風魔の道場に立て籠もった。
そこでトラップ式の罠を張り巡らせて身を守っていたのだ。
先祖代々伝えられてきた、文化遺産扱いされる呪符。現実世界なら使用に躊躇うほど高価な代物だった。その呪符を、道場内に惜しげも無く張り巡らせて結界を作り、その中に引きこもっていたのだ。
最悪発動しないかもしれない。そう思っていた呪符だったが、突如現れた龍司から、現実同様の効果で守ってくれたのだった。
「精力減退中のところごめんねー。とりあえず、残り1回失神させるよ――、ゴリンッ、てねっ!」
「ぐおっ!?」
尻穴に指を突っ込んで前立腺を抉り強制的に射精に導く。
――しっかし、ほんと油断ならない。
ピシャッピシャッピシャッ! と射精には導いたがまるで潮吹きのように散った精液に着衣を汚されてしまった。
幼児化してから身に付けていたキャットスーツ、半袖半ズボンの繋ぎが白い汚液で汚されてしまい、エリナの膝がかくんと落ちる。
「これっ、呪詛っ、返しっ?! ……しかも、こんなやりかた、でっ……」
精力減退、催淫、脱力、発情、その他諸々の病原菌のような呪いが、エリナの身体を蝕んできて倦怠感に襲われるも、迷うことなくエリナは身体にピタッと張り付くラテックス素材をビリビリと破り捨てた。
「なるほどなぁ、っこれ以上は呪いを跳ね返させねぇってか……」
「あたり、まえっ……」
呪いは一歩間違えれば己に返ってくる。
なにかを媒体にして呪いを返されたりすると、それらはそっくりそのまま術師に跳ね返ってくるのだ。
しかし、体液を媒体に跳ね返すなんて聞いたことがない。
――さすが大悪党。
しかし全てを跳ね返されてしまう前に、媒体を破壊したため呪詛返しも中途半端。お互いに半分ずつ呪いが残った感じだ。
「はぁー、見くびってたわ。どうだ古賀のチビガキ、痛み分けにしないか……? お前のほうがダメージ深いだろう?」
どういった訳か、はね返ってきた呪詛は、女にとって不都合な、催淫、発情といった、今すぐにでも男の傍から離れないと危険なものばかりである。
だからといって、この男を信用するなと心が警鐘を鳴らしている。
「信じると思うー、こう見えても人のこと信用しないタイプなんだよねっ……」
言い返すも、逃げられるなら逃げたい。それがエリナの本音だった。
穴という穴を男のモノで塞いで欲しい欲求に駆られていて、このまま慰めずにいたら気を失ってしまいそうだった。
「エリナ!!」
「ナツキ!? それに服部も!」
構え合っている最中、転機が訪れた。
ナツキ、そしてほぼ同じタイミングで服部翔子が現れたのだ。
助太刀の登場に気が緩む。
それから程なく龍司とエリナの間を取り持つように小さな影が立つ。
「お久しぶりエリナ☆」
一度コテンパンにのしたマモンまで追い掛けるように現れたのだ。
ナツキ、翔子、エリナの忍びチーム。
そして龍司、マモンの淫魔チームが一触即発の空気で睨み合う中――。
「飛ぶよ!!」
ナツキが叫び、そこで影遁の術が発動され、あっかんべーしたエリナ、そしてナツキ、翔子の姿が空間の中へと消えていくのであった。
(……良かった)
3体2の圧倒的優位に立っていたものの、エリナは決戦を避けたいほどに疼いていたのだ。それもあって、影遁の術で退避できて、ほっと、安堵したのであった。
しかし、この時の翔子とナツキはマモンからの命令で動いていたのだ。
これによって、エリナまでもがマモンが張り巡らせた蜘蛛の巣に絡め捕られてしまったのである。
*****
「龍司様、手を抜いたんですかー?」
くノ一3人を毒牙の射程距離に収めたマモンは、3人が消えると龍司に言った。
「馬鹿言え、もう少しで死ぬところだったぞ」
そう言って、龍司は腕時計型のカウンターを見せた。
「残り一回……。危なかったね。最悪くノ一たちに勝ちを譲る羽目になっていた。――ねぇ龍司様。そんなエリナを僕が倒すって言ったらどう? 僕が龍司様の後継者なんでしょ? 倒せたら僕が後を継いでも誰も文句言わないよねー?」
エリナに負けた日、マモンは突然現れ父親を名乗った龍司から、後継者として指名された。今まで隠れていた男からである。
その時は、――偉そうな男だ。実権のない役職渡せば言いなりに出来ると思っているの? くらいにしか思ってもいなかった。
この時はまさか、淫魔の全権を渡されたなんて思ってもいなかった。
ただ、納得しない淫魔もいるだろう。
この大会が終わったからといって、淫魔全てを駒に出来るわけではない。
しかし、淫魔を皆殺しにすると息巻いているくノ一連中を、淫魔達への生贄にしたならば名実ともに龍司の後継者になれるだろう。
そして、マモンは既にくノ一連中を手中に収めたようなものなのだ。
「翔子とナツキは堕とした、後は2人にエリナを堕とさせるだけ、ってか?」
まるで猿芝居を止めたように豹変した龍司から、鋭い視線を向けられる。
――全てお見通しか……。やっぱり食えない男だ。
「バレちゃった? グッドタイミングで救出したんだからご褒美ちょうだいよ☆ ――あと一回でゲームオーバーなんだからさ。後は高みの見物決めててよ☆」
ピリピリとした空気の中、龍司がふん、と鼻で笑い、マモンもくすりと笑って返した。
こうして龍司の了承を得たのである。
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