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第九話 訪れる転機
第九話 一〇
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「まだあんのか」
秋之介が目をまるくした。
「はい。……私たちと一時協定を結んでいただきたいのです」
「!」
予想外の提案に、あかりたちは驚き、息をのんだ。
「昴……」
あかりが不安げに昴に呼びかけると、昴は軽く振り返って「そんな顔しなくても大丈夫だよ」と言った。そして一樹と千代に向き直る。
「協定の内容は?」
「現帝派の鎮圧のために協力関係を」
一樹が即座に答えた。その目は真剣そのもので、澄みきっているようにすら感じられる。昴もそれを見抜いたのだろう。背後に控えるあかり、結月、秋之介を順に見回した。あかりたちも各々賛成の意味を込めて頷きを返した。
「謹んでお引き受けいたします」
昴が深く頭を下げた。
一樹と千代は「ありがとうございます!」「こちらこそよろしくお願いいたします」と初めて笑顔を見せた。
口約束では心もとないからと、昴は誓約書を用意した。互いに名前を記入し、拇印を捺す。昴は一枚を懐に収めると、もう一枚を一樹たちに渡した。
「では、このことを上に報告してきます」
「皆様、またお会いしましょう」
玄舞門まで一樹と千代を送ると、彼らはそう言い残して人や妖の気配が少ない方へと駆け去っていった。
ようやく肩の力が抜ける。思っていた以上にあかりは緊張していたようだ。
「これで、戦いが終わればいいのにね……」
戦いの理由を知り、一歩前進したが、すぐには終わらないだろうことはあかりにも容易に想像できた。それでも一刻も早く平和を取り戻すことを願わずにはいられない。
すると結月に肩を叩かれた。
「頑張ろう、みんなで」
顔を上げると、結月だけでなく、秋之介と昴とも目が合った。
「そうだぜ。いつかはこの戦いも終わらせてやるんだ。俺たちでな」
「あかりちゃんの前向きな姿が支えになってるんだ。ほら、そんな顔しないで」
(みんながいるなら、私は笑える。その笑顔がみんなの力になってるなら、いつかは平和な日々も訪れるはず)
「……うん!」
弱気になっている暇などない。あかりは仲間と未来を信じて、明るく笑った。
秋之介が目をまるくした。
「はい。……私たちと一時協定を結んでいただきたいのです」
「!」
予想外の提案に、あかりたちは驚き、息をのんだ。
「昴……」
あかりが不安げに昴に呼びかけると、昴は軽く振り返って「そんな顔しなくても大丈夫だよ」と言った。そして一樹と千代に向き直る。
「協定の内容は?」
「現帝派の鎮圧のために協力関係を」
一樹が即座に答えた。その目は真剣そのもので、澄みきっているようにすら感じられる。昴もそれを見抜いたのだろう。背後に控えるあかり、結月、秋之介を順に見回した。あかりたちも各々賛成の意味を込めて頷きを返した。
「謹んでお引き受けいたします」
昴が深く頭を下げた。
一樹と千代は「ありがとうございます!」「こちらこそよろしくお願いいたします」と初めて笑顔を見せた。
口約束では心もとないからと、昴は誓約書を用意した。互いに名前を記入し、拇印を捺す。昴は一枚を懐に収めると、もう一枚を一樹たちに渡した。
「では、このことを上に報告してきます」
「皆様、またお会いしましょう」
玄舞門まで一樹と千代を送ると、彼らはそう言い残して人や妖の気配が少ない方へと駆け去っていった。
ようやく肩の力が抜ける。思っていた以上にあかりは緊張していたようだ。
「これで、戦いが終わればいいのにね……」
戦いの理由を知り、一歩前進したが、すぐには終わらないだろうことはあかりにも容易に想像できた。それでも一刻も早く平和を取り戻すことを願わずにはいられない。
すると結月に肩を叩かれた。
「頑張ろう、みんなで」
顔を上げると、結月だけでなく、秋之介と昴とも目が合った。
「そうだぜ。いつかはこの戦いも終わらせてやるんだ。俺たちでな」
「あかりちゃんの前向きな姿が支えになってるんだ。ほら、そんな顔しないで」
(みんながいるなら、私は笑える。その笑顔がみんなの力になってるなら、いつかは平和な日々も訪れるはず)
「……うん!」
弱気になっている暇などない。あかりは仲間と未来を信じて、明るく笑った。
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