【本編完結】朱咲舞う

南 鈴紀

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第一四話 交わす約束

第一四話 一二

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 昴お手製の薬と十分な休養の甲斐あって、数日間であかりの体調はすっかり良くなっていた。
 年末年始も近いのでその祭祀の準備や大掃除に取り掛かる時期になった。あかりも例にもれず町での仕事は一旦休んでそちらの準備に追われてはいたが、病み上がりだからと行動を制限されてもいた。毎年行っていた重労働はまだしないように言いつけられ、かわりに小さな子どもがやるような簡単な軽作業を任されている。
 これはこれで必要な仕事だが、せっかくなら幼なじみたちと一緒に楽しく準備がしたかったというのが本音だ。
 そんな幼なじみたちは各家に散って朝から準備のため東奔西走しているらしかった。昴には朝食時に会ったきりであり、結月と秋之介に至っては話こそ噂程度に聞くものの姿は見かけていない。最後に四人で集まったのはあかりが風邪で寝込んでいた日だった。四六時中一緒にいるわけではないが、数日間顔を合わせないことはあまりなく、なんだか落ち着かないものだ。
 そんな折、用事があって結月と秋之介が玄舞家に寄るという話を聞きつけた。昼食時に席を共にした昴に確認したら「耳が早いね」と苦笑された。
「長居はできないらしいけど、お茶くらいは一緒にできるって」
 あからさまに目を輝かせたあかりを見て、昴はおかしそうに笑うのだった。
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