とりあえず異世界に来たので冒険しときます

SG先生

文字の大きさ
3 / 4

深淵の魔女

しおりを挟む
-とある海の底-
「…これは…へぇ…予言通りね。面白い」

-現在-
胸の鼓動が高鳴る。全身が震えた。
頭に浮かぶ…これは…詠唱文…!!
「我、ここに顕現せし光
   我、その光を使いしブレイバー
   我、約束をしよう
   我はこの剣と共にあり!!」
その剣は更に光った。まるで太陽のよう
私の気持ちに応えてくれるかのように…
気づくと周りの冒険者やゼニスはまるで
鳩が豆鉄砲くらったかのように目と口を大きく開いていた。静寂に包み込まれた
「加奈恵、君は…」
静寂の中に発声された凛々しい女性の声
ゼニスか…
「よくわかんないけど私、職業は伝説の勇者みたい(笑)」
「見れば分かる!だがその剣は伝説の神殺しの剣 [クラウス ソラスト]伝説上のはずの剣が顕現したのだ、ならば伝説の中の少女は……」
普段は冷静なゼニスがここまで動揺するとは、そういえば先程まで私の事を嘲笑っていた冒険者達もまるで私を恐れているかのように見えるのは気のせいかな?
「とにかくだ、ここにいる者達の記憶を魔法で今から修正する。」
お、この展開は…よくあるあるだと主人公はやばい力に目覚めたからそれを見てしまったりした人の記憶を改ざんして主人公の正体を偽る感じだなぁ。
「おk、ありがとうゼニス」
「全くだ、今はこのギルド内にいた冒険者達だけで良かったもののもっと人がたくさんいたりするところでは私の魔法は時間がかかる。その場合詠唱してる間に君の情報はすぐにでも回るだろう」
それは少し危ないな。そんな事が起きたら私は色々な人に狙われてあんなことやあんなことを…
「おい、何を考えている?一応冒険者共の記憶の改ざんは終わったぞ。あと受け付け嬢もついでにな」
さすがエルフこと魔法に関しては右に出るものはいないだろう。
「ついでにお前の冒険者カ-ドにも少しばかり細工をした。職業を剣士にしておいた。さすがに伝説の勇者とあっては後に大変だからなぁ。」
お、ほんとうだ。仕事が早いなゼニスは
「さてと、これからどこへ向かうの?」
「あぁ、我の昔の知人に会いに行くぞ。彼女ならもうこのことを知ってるはず」
え、それって
「そのゼニスの知人さんは今の私達の状況を理解してるってこと?」
「いかにも彼女は私のアカデミー時の同級生でな。魔力値など高くその高さ故に未来予知などもできるらしい」
マジですかwwwこの世界やっぱ最高!
「なら行こう!私色々聞きたいことあるし!」
…………
ん?ゼニスがこっちを見ている、いや。違う、後ろになにかがいる!?
後ろに振り向くとそこには映像が流れていた。そこに映っているのはフ-ドを被った…あれはエルフかな…
「…初めまして、勇者様。ついでにゼニスもね。」
アニメなどでよく正体の分からない人が発声する謎のボイス音で挨拶をしてくるあれは……
「今から言う場所においで。その場所
始まりの街から北西200kmに位置する
神水湖に。そこで待っているよ…」
映像は一瞬で消えた。ゼニスは何かを知っているようだった。
「ね、ゼニス。さっきの人があなたの知人?」
「あぁ、彼女の名は ヴィ-ナ。
深淵の魔女と言われている。
現最強の魔術師だ」
「…な、な、なんですとおぉぉぉ!?」
 私はこれからこの世界で最強の魔術師に会うみたいです。一体どうなるのやら。
                                                  続く
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

さようなら、たったひとつの

あんど もあ
ファンタジー
メアリは、10年間婚約したディーゴから婚約解消される。 大人しく身を引いたメアリだが、ディーゴは翌日から寝込んでしまい…。

処理中です...