現代に帰還した"元"邪悪な魔女は平穏に暮らしたいけど、駄目そうなので周到に準備して立ち回りながら無双します

忘八

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司法制度と教会の権威に"チョイと"中指を突き立てに行く為の打ち合わせ

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 前書き
何でブリーフィングの方が筆の進みが早いんだよ?(自分自身に呆れながら


 ソロモン王の魔石に始まった仕事は結果だけ言うならば、大成功の一言に尽きるだろう。
 悪魔の王たる兄ルシファーは永年の間、胃と頭を痛めていた問題が目の前で解決。
 その上、同胞達を搾取し続けて来た連中に今までの想いをタップリ込めた復讐も果たす事が出来て満足。
 天使達の長たる弟ミカエルも弟で、永年の悪魔との調和ある対立を維持する際の大きな懸念であった問題が解決した事で頭と胃を痛める事が無くなって満足。
 日本の神たる天照大神はそんな兄弟に大きな貸しを押し付ける事が出来た。
 それ故、政治的に大きな利益を得られて満足。
 そして、それを実現させた当人達はボーナスも込みの成功報酬を獲られて満足。
 まさに、WIN-WINのハッピーエンドを迎える事が出来たと言っても過言ではなかった。
 そんなハッピーエンドを実現させた当人達……涼子と正樹は、雇い主からの仕事と無関係な"ヤマ"を踏む為の打ち合わせを"犬小屋"でしていた。
 勿論、其処にはエレオノーレの姿もあった。

 「俺が進行役で良いのか?君の方が適任じゃないか?」

 涼子から打ち合わせの進行役を頼まれた正樹が言うと、涼子は気にする事無く正樹を信頼した上で告げる。

 「魔法を一切用いない戦いは貴方の専門分野で、私とコイツエレオノーレはハッキリ言って素人。なら、作戦立案も含めて貴方が指揮官として仕切る方が建設的よ……勿論、私とコイツは貴方の部下として動くわ」

 涼子がエレオノーレと共に部下として指揮下に入ると言えば、エレオノーレも正樹の部下として指揮下に入る事を認めた。

 「貴様涼子がそれ程までに認めるなら異論は無い」

 そんな2人を他所に内心で「指揮官なんてしたくねー」と、ボヤく正樹は顔に出す事無く2人に向け、ホワイトボードに掲示した見取り図を指しながら告げる。

 「それは助かる。さて、俺達が脱走させる囚人は提供された情報通りなら最下層の最重要区域に収監されている……此処までの道程は短い様で長い。何せ、地下へ降る階段はエントランスフロアの最奥にあり、地下に降りた後は其処から最も離れた所に地下へ降る階段が設置されてる。ハッキリ言って、移動だけでも面倒臭い上に時間も掛かる」

 見取り図ブループリントを指し棒で示しながら、エントランス出入口から階段までの道筋と、地下から更に地下へ通ずる階段までの道筋を示した正樹。
 そんな正樹に対し、エレオノーレは挙手した。

 「はい」

 正樹がその挙手に応じると、エレオノーレは問う。

 「それ以前にどうやって其処まで行くのか?と、言うのが抜けているのは気のせいか?」

 エレオノーレの言う通り、エントランスまで行く道筋は正樹の言葉には含まれていなかった。
 そんなエレオノーレの指摘を受けると、正樹は困った様な様子で答える。

 「其処も問題なんだが、其処に関しては未だ方法があるのが幸いだ」

 「どう言う事?」

 涼子から尋ねられると、正樹は答える。

 「先ず、ブタ箱のある絶海の孤島の周囲を軍艦がパトロールして監視している。その上、此処の物見の塔では周囲を警戒すると共に対空監視もしてると来てる……だが、提供された資料通りなら

 「海の中か?」

 エレオノーレが答えると、正樹は肯定する。

 「その通り。流石にこの時代じゃ、海中までは警備の目が届く事は難しい。しかし、其処は実際に偵察して確認するまでは確証は得られないのも事実だ」

 指揮官として、高度な訓練を受けたプロのロクデナシとして、孔を見付けても正樹は直ぐに飛び付く事は無かった。

 「なので、潜入方法の第1候補ではあるものの、実際に確認するまでは確定はしたくないのが本音でもある。嫌だろ?ぶっつけ本番になって、実は海中にセンサーとか機雷が仕掛けられてたとか……」

 「センサーとは何だ?」

 現代の文明に未だ疎いエレオノーレが尋ねると、涼子が代わりに答える。

 「平たく言うなら、私がよくやってる奴よ……遠くに居ても其処に誰か居たりしたら、術者に知らせて警報鳴らすって感じのね」

 「なるほど。よく解った。で?機雷と言うのは?」

 「私がよくやる奴その2の水中版よ……相手が通過しようとしたら仕掛けられてた術式が作動して、相手を吹っ飛ばす」

 涼子の解りやすい説明にエレオノーレは「よく解った」そう理解を示せば、正樹は話を続ける。

 「そう言うのが無いか?確認すると共に最も見つかりにくいルートを探し出さない限り、潜入ルートは確定しない……ってのが俺の方針だ。異論があるなら言ってくれ」

 「無いわ」

 「私もだ」

 涼子とエレオノーレが異論を挟まない事に少しだけホッとしながら、正樹は更に話を続ける。

 「次に内部の警備体制なんだが……各階段の前に詰所があり、当番の奴が内部をパトロールして廻っている。コレに関しては上手くやれば、警報を鳴らされる事無く無力化が可能なのが幸いだ」

 「上手くやれば……って言うけど、方法はあるの?」

 涼子の問いに正樹はアッケラカンに肯定した。

 「あるぜ。ガスだ」

 「毒ガス使うの?」

 涼子の問いに正樹は理路整然と説明しながら肯定する。

 「幸いにも異世界だし、毒ガスを規制する条約も存在しない。それに、たった3人で潜入して警備を静かに黙らせたいって言うんならガス使うしか無いと思うぞ?」

 「容赦無いわね。でも、事実か……」

 涼子が認めると、エレオノーレは涼子に尋ねる。

 「毒ガス……貴様がよくやる毒の散布みたいものか?」

 「その認識で合ってるわ。此方だと今から100年近く前にソレを戦争での手段の1つとして用いててね……私は其処から着想を得たのよ」

 100年近く前の戦争……もとい、第一次世界大戦での毒ガス使用から着想を得た。
 涼子がそう答えると、エレオノーレは疑問を覚えた。

 「だが、今は使われてないのはどうしてだ?この間、赴いたウクライナとやらでは使われていない様だったが?」

 「数十年前に毒ガスを戦争で使うのは辞めましょうって国同士で取り決めた条約が結ばれたのよ……だから、一応は戦争では使用禁止されて使われてはいない」

 「変な所で紳士的なのだな……すまない。話を止めてしまったな。続けてくれ」

 涼子から簡単ながらも納得のいく説明を受けたエレオノーレは正樹に謝罪すると、話は再び進む。

 「そんな具合でブタ箱内を虐殺して廻って無力化を図る。だが、それでも警報が鳴らされて戦闘態勢に入られる可能性の方がデカいのも事実だ」

 其処で言葉を止めて一息入れた正樹は次の言葉を述べた。

 「だから、強硬手段になる事も考慮しなきゃならん……おヒゲの英国紳士やマーカスと愉快なデルタチームみたくな」

 エレオノーレが最後の2つが解らずに首を傾げるが、涼子は気にする事無く質問する。

 「その場合はどうするの?」

 「決まってるプランBだ」

 「プランBは解ってるわよ。そのプランBをどうやるのか?って聞いてんのよ」

 その問いに正樹はさも当然の様に答え、問うた。

 「派手に弾をブチ込んで邪魔する奴等を殺しまくって突破以外に方法があるんなら……是非とも教えてくれ」

 「要するにプランBとやらは、ゴリ押しでの強行突破と言う訳か?」

 エレオノーレから問われると、正樹は肯定した。

 「俺や彼女涼子がプランBって言う時は強行突破だ。まぁ、偶に次に用意してる案を利用する意味もあるけどな……」

 「アンタのプランBがバカのBにならない事を祈るわ」

 「俺もそう思う。さて、次に現地までの移動とセーフハウスだが……割とマジでどうすりゃ良いんだよ?」

 正樹は現地までの移動手段をどうすべきか?
 仕事の合間に資料を相手に監獄内での動きは考えついても、流石に現地の情勢までは流石に解らないが故にどうするべきか?
 頭を悩ませていた。
 そんな正樹にエレオノーレは尋ねる。

 「現地までの移動とセーフハウスと言うのは?」

 そう問われると、正樹は答える。

 「例の監獄から1番目と2番目に近い港街まで仕事道具を運ぶと共に俺達も現地に移動しなきゃならない。だが、その為の手段をどうするべきか?って、言う問題が1つ……次に街に着いてからのセーフハウス……即ち、隠れ家を何処にするか?って問題が2点目だ。この2つも解決しないと、ヤマを踏むのは無理だ」

 長々としながらも詳しく問題点を説明した正樹にエレオノーレは、顔色一つ変える事無く返した。

 「それなら、この女涼子が何とか出来るだろう」

 エレオノーレに言われると、涼子は顔を顰めながら問う。

 「何で私なのよ?」

 そう問う涼子にエレオノーレは告げる。

 「トゥーレ商会」

 エレオノーレの挙げたトゥーレ商会……ソレを聞いた瞬間、涼子は渋い顔を浮かべる。
 だが、正樹はそれを気にする事無く、自分の記憶にある知識を恐る恐る口にした。

 「トゥーレ商会?まさか、昔からある大財閥のトゥーレと関係あったりしないよな?」

 そんな正樹に対し、エレオノーレは「大財閥とやらが何を言っているのか?知らんが……」と、前置きしてから正樹に語る。

 「其処の女はトゥーレ商会と言う大きな商会と何故か深い繋がりがあってな……トゥーレ商会は手広い商会をしている。勿論、当然ながら主要な港街にも支店を有している」

 エレオノーレから語られた内容に正樹は笑みを浮かべながら独り言ちる。

 「マジか?だとするなら、セーフハウスの問題はコレで片付く。その伝手を使えるんなら、運が良ければ色々な問題が片付いてくれる」

 問題点の解決に光明が見えた事に正樹は喜んだ。
 だが、そんな正樹とは対照的に涼子は何故か渋い顔を浮かべながら反対した。

 「悪いんだけどさ……彼等の協力を取り付けるのは無理だし、私自身したくない」

 その拒否の姿勢はエレオノーレの言葉が事実である事も示していた。
 だからこそ、正樹は指揮官として涼子に問う。

 「何でなのか?理由を聴いても良いか?」

 正樹の問いに涼子は答えた。

 「確かに私はトゥーレ商会と繋がりがある。ソレは認める……でもね、私が邪悪な魔女である事を辞めた時に彼等との繋がりも断つ事を決めた。そして、このヤマを踏んだら私が居る事が確実にバレるし、成功した後にトゥーレは見せしめも兼ねて国家と教会に叩き潰される」

 涼子から危険な魔女を脱獄させると言う危険極まりないヤマを踏んだ後、深い繋がりのあるトゥーレ商会に大きな災いを喚ぶ。
 そんな反対の意志を見せられた正樹であったが、正樹が退く事は無かった。

 「そんなの知った事か。君は俺の復讐にモラと言う魔女が必要と言った……そして、君は今回の作戦に於いて俺の指揮下に入ると宣言した。なら、今回の作戦に於ける指揮官として命じる……トゥーレ商会から協力を取り付けろ」

 涼子の意志と想いを踏み躙る様な命令を下す正樹にエレオノーレは「ほう」と、感心する言葉を漏らす中、涼子は拒絶で返した。

 「悪いけど駄目。他に案は無いの?」

 拒絶する涼子に正樹は淡々と告げ、問う。

 「ソレは反対する君に俺が求めるモノだ。なぁ?反対するんだから、代案はキチンと用意してるんだよな?俺は変な事を言ってるか?」

 淡々と詰める様に問う正樹に涼子は沈黙してしまう。
 すると、エレオノーレが珍しく助け舟を出した。

 「ふむ。その男の言葉は間違ってないな……なら、コレならどうだ?貴様はトゥーレ商会に顔を出し、協力を要請する。其処で拒否されたら、協力を諦め、協力をしてくれるならばソレを利用する。勿論、身に及ぶ危険も説明した上でだ……それなら、選んだのはトゥーレ側だ」

 理路整然に提案すれば、正樹はそれを承認すると共に涼子に譲歩した。

 「キチンとリスク……身に及ぶだろう危険を説明した上で協力を要請して、駄目なら俺は素直に諦めて、別の案を考える事にする」

 正樹の譲歩は同時に、これ以上の譲歩はしない。
 そう告げていた。
 それ故、涼子は重々しく首を縦に振らざる得なかった。

 「本当は嫌だけど、貴方の譲歩に応じるわ」

 「感謝する。さて、次はこの作戦に於ける一番の問題に触れよう……」

 涼子に感謝すると、正樹は今回の"ヤマ"を踏む事に於ける一番の問題に触れる。

 「一番の大きな問題は脱出だ。目的の魔女を伴って、俺達は敵地であるブタ箱から逃走しなければならない……コレに関してはマジでどうすりゃ良いんだ?って、幾ら頭を悩ませても解決の糸口すら見付からないのが現状だ」

 一番の問題点を述べると、正樹は煙草を咥えて火を点して煙草を燻らせ、紫煙と共に2人に尋ねた。

 「何か良い案は無いか?まぁ、この一番の問題が片付いても、やる事と問題は他にもあるんだけどな……」

 正樹は紫煙と共にシニカルに言うと、呑気に煙草を燻らせる。
 だが、良い案が出る事は無かった。
 それ故……

 「脱出の問題は後にしよう。てか、打ち合わせはコレで終わりにするわ……考えても浮かばない時はトコトン浮かばないからよ……」

 打ち合わせを終わりにする。
 そう告げた。
 そんな正樹にエレオノーレは尋ねる。

 「貴様は、あのクソ女に何をされたんだ?」

 エレオノーレの指すクソ女が、この世で一番殺したいクソ女である事を察した正樹は素直かつ正直ながらもシニカルに答えた。

 「愛したと幼い娘を奪われたってよくある話さ……」

 「そうか……なら、貴様はクソ女の弟子と組んでる?」

 憎き怨敵たるクソ女……ハミュツの弟子である涼子と組んでる理由を問われると、正樹はコレも正直に答えた。

 「俺が殺したいのはクソ女であって、彼女涼子じゃない。それに俺は魔導に関しては専門外だ。だったら、専門とする者の助力が得られるなら使わない理由が見当たらない……要は利用出来るモノは何でも利用するってツマラン話さ」

 正樹の答えにエレオノーレは納得した。

 「そうか……なら、私は貴様の戦争が貴様の勝利に終わる事を祈るとしよう」

 そんなエレオノーレの言葉を涼子は珍しく想った。

 「珍しいわね。アンタが他人の勝利を祈るなんて……」

 珍しそうにする涼子にエレオノーレはつまらなさそうに返した。

 「私も女だ。良い男を応援したくなる時もある……ただ、それだけの話だ」

 「ホント意外ね。で、この後はどうするの?」

 涼子に問われると、正樹は腕時計で時間を確認してから提案する。

 「そうだな……ちょっと早いが夕飯でも食うか?」

 「貴方の奢りかしら?」

 「バカ、割り勘だ。割り勘」

 エレオノーレの分も含めて2人は割り勘にする事にすると、3人は犬小屋を後にした。
 それから程無くして、日が沈み始める池袋の街に繰り出すのであった。



 後書きエレオノーレから見た正樹は久し振りに見る良い将だったりする

正樹から見たエレオノーレは涼子としょっちゅう殺し合ってた魔女って事で内心ビビってたけど臆してる訳ではないし、話が通じるオツムは比較的マトモな相手なのでホッとしてもいる

尚、エレオノーレは正樹が自分にビビりながらも臆する事無く指揮官としてキチンと振る舞ってるので高評価してたりする←

さて、中指を突き立てに行く件に関しては問題が山積みで其れ等をクリア出来るまでは仕掛けられない…

て、言うか本来ならこうして打ち合わせして問題点の確認と共有したり、文中でも言った様に現地を偵察したりと色々な準備が沢山必要なんだよ…

今までみたいなぶっつけ本番は正直、論外なんだよ←

なので偵察を初めとした準備回が当面続くかな?


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