いろはにほへと ちりになれ!

藤丸セブン

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二十七限目 ロッカの伝説<スタディオアダイ>

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 RPG(ロールプレイングゲーム)とは、プレイヤーがキャラクターを操作し、物語世界の中で冒険や戦闘を体験するゲームジャンルのことです。プレイヤーはキャラクターを成長させ、物語を進めていくことを楽しむことができる。
「今回は出勤前の作者が三秒で思いついたネタだぜ!」
 
 <二十七限目 ロッカの伝説 スタディオアダイ>
 
「んぁ」
 爽やかな風を頬に受け、いろはは目を覚ました。ここは青々とした草原。そこにいろはは寝転がって寝ていた様だ。
「ん?あれ?私部屋で寝てなかったっけ?」
 草原はとても綺麗で日差しは強すぎず弱すぎない最高のお昼寝日和だったが、今はそんな事気にしていられない。いろははいつもの様に自分の家でゲームをしていて、そのまま寝落ちした筈だ。
「む、目が覚めた?」
「お!その声ははっちゃん!良かったー!ここ、ど、こだ?」
 友人のの声に、というか悪友の口癖に反応していろはは勢いよく振り返る。ここがどこか分からない所に友がいれば当然嬉しい事だ。だったが、声のトーンは段々と下がっていって、言葉は止まった。理由は簡単。
「む?何の話?私は妖精のハーだよ?」
 そこにいたのは顔はよく知る橋本波留だったが、体が異様に小さく、四枚の羽で空を飛んでいる生き物だった。
「はっちゃん!面白いアバターだな!」
「む?あばたー?よく分からないけどそれどころじゃない。今知らせが入った。何でも魔王サクシャーにロッカ姫が攫われたって」
「何ぃ!?」
 謎だらけの状況であろうのにいろはは妖精のハーのセリフにのみ驚いた。どうやら既にこの世界を受け入れた様だ。
「要は私は今RPGのゲームの世界に入り込んだ訳だろ?もしくは異世界転生か。どちらにせよさっきの話を聞いた所、私は魔王サクシャーを倒してろっちゃん姫を助ければゲームクリアだ。そしたら多分現実世界で目覚めるだろ」
 状況の把握とこれからの目的、帰るための道筋まで全てを一瞬で察知しいろはは草原から起き上がる。それが真実かどうかは疑わしいもののそれだけの状況把握能力は実に素晴らしいものだった。これが勉強に活かせれば・・・
「聞こえてんぞ。それが出来れば苦労はしねぇっての」
 いろはは謎の世界でもどうやら作者の声が聞こえている様だ。待って。今魔王の名前サクシャーって言った?俺じゃん!?確実に作者から取られた名前じゃん!?
「そりゃそうなんじゃね?私達はそれぞれ変態の男に絡まれてんだろ?私はドヘンタイ。はっちゃんは、遊び人?そんでろっちゃんは作者」
 そいつは言いがかりだろ!?第一なんで俺が六花を攫うんだよ!?六花は俺の娘だぞ!?
「だから攫ったんじゃねえの?ろっちゃん姫を娘だと思い込んでるから」
 思い込んでるんじゃなくて娘だよ!いや、今はそんな事はいいや。そんな事はいいからさっさと旅支度を済ませろ。早く六花姫を助けに行くぞ!!
「六花姫じゃなくてロッカ姫な。まあ、いくけどな!」
「む。サポート妖精っぽい私の立場が無いからこれ以上介入しないでくれる?」
 あ、ごめんごめん。こほん!こうして勇者いろははロッカ姫を救出に出かけた。
 そして。
「ぎぃやぁあはぁ!」
「うお!このゲームはランダムエンカウントか!!」
 いろはがロッカ姫を助けに走り出して暫くすると目の前にモンスターが出現した。ランダムエンカウントとはその名の通りフィールドを移動するとランダムで敵が出てくるシステムの事である。
「上等!ギタギタにしてやるぜ!」
 いろははそう言って腕を思い切り振ると空中にウィンドウが出てきた。そのウィンドウを操作してコマンドを開き、いろはは迷わず戦うを選択した!何故この使い方を知っているのかは知らないが。すると!
 [英語で書け!! りんご]
「・・・何これ」
 目の前に文字が現れた。
「む?何って、戦闘だけど」
「これ!普通のRPGじゃなくて進◯ゼミの付録で付いてくるゲームかよぉぉぉ!!!」
 悲痛の叫びをあげるいろはの前に問題文が迫ってくる。どうやら制限時間がある様だ。
「む!早く攻撃しないと!」
「舐めんじゃねえぞ!私には某有名アーティスト!ミスターレッドアポーが付いてんだぞぉぉ!!」
 いろははタッチペンを何も無い所から出現させて、虚空に英単語を書き込んだ。
「これでどぉぉだぁぁぁ!!」
 ATTPO
 [ざんねん!]
「ぶぐぅ!」
 モンスターの攻撃をいろはは直に喰らった。
 [いろははしんでしまった]
 悲痛な音と共にいろはは死んでしまった。
  ◇
「クソゲーがよぉぉ!![残念]とか[死んでしまった]くらい漢字で書けやボケぇぇ!!」
「む、Appleを書けなかった人間がよく言う」
 いろはは文句を言いながら草原から勢い良く起き上がる。その草原は数分前にいろはが寝ていたその草原だ。つまりここがリスポーン地点なのだろう。
「どーすんだよ!このままじゃ進めないぞ!?」
「む?勉強して倒せる様になればいい」
「それが出来れば苦労はしねぇ!」
 妖精のハーに文句を言いながらいろはは座り込んで頭を捻らせる。歩いたらまた敵に遭遇するためである。
「そうか、その手があったな。いくぞはっちゃん!冒険の旅だ!」
「む?承知」
 いろはが何を思いついたのかは分からないがやる気になったならハーが何を思いついたのかを聞く必要はない。ハーはそのままいろはに付き従った。そして。
「ぎぃぃやはぁぁ!」
「出やがったな!ちい◯わのう◯ぎの鳴き声をちょっと怖くしたみたいな鳴き声の敵!」
 いろはは颯爽とコマンド選択を行い、ピタリと止まった。
「なあはっちゃん?ここにさ、[逃げる]ってコマンドが見えないんだけど?」
 いろはが目の前に浮かんでいるウィンドウをハーに見せる。そこには[戦う・アイテム・話す]の選択肢しかなかった。
「む?逃げる?敵に背を向けて逃げる事なんて出来ないでしょ?」
「出来るだろ普通!!?これRPGだろ!?確かにジム◯ーダーとかストーリー進行の為に必要な名前ありのキャラからは逃げれないだろうけど!こいつは序盤のボコ◯リンだぞ!?」
 いろはの言おうとしている事が妖精のハーには理解できない。普通に考えて、勇者が敵から背を向けて逃げる筈がないのだ。倒さなければ進めないし、放置していては何の罪のない人を襲うかも知れない。つまり逃げるという選択肢はない。
「ならこの話すのコマンドは何だよ!!」
「話し合いで解決出来るかも」
「むーりーだーろー!!」
 目の前で棍棒を握ってギラギラに目を血走らせている敵相手に会話など不可能だ。幼稚園児にも分かる。だが、戦ったとて勝てるとは思えない。
「くっそ、一か八かだ」
 もしかしたら会話によりこの敵を仲間に出来るかも知れない。会話したスラ◯ムが仲間になりたそうにこちらを見ている!とかなるかも知れない。倒した妖怪が友達になりたそうにこっちを見ている!と言う事もあるかも知れない。やってみる価値はある、かも、知れないだろう。
「よぉデスウ◯ギ。私と取引をしねえか?」
 いろはは[会話]を選択。敵と話してみることにした。さて、敵の反応は。
「ぶぅぅぅん」
 棍棒をしまって腕を組んだ。
「マジかよ!!いけるなこれ!!」
 こちらが敵対しないと分かった途端敵は警戒こそは解かないものの棍棒を下ろした。言葉が通じている。
「提案だ!姫を助けるのに協力してくれたらお前に貴族の称号を与えてやる!」
「む!?何を勝手に!?」
 これは是が非にでも仲間にしたい。よって敵が望んでいそうな事を口にした。
「ばぁぁぁぁぁぁあ!!?」
 [てきはげきこうした!]
「何故だぁぁぁ!!」
 何が琴線に触れたのかは分からないが敵は激昂。向こうから襲いかかってきた。
 [英語で書け!! 六月]
「あ、直接その棍棒では殴ってこないんだ」
 敵は空中の文字を浮かばせただけで殴ってはこない。だが、いろはにとってはこちらの方がピンチだ。何故なら、
「殴り合えばワンチャン勝てるのに!!」
 いろはは運動神経がいい。あまり頭脳が詰まっていなさそうなこの敵になら正面から戦っても勝てるかも知れない。だが、六月の英単語などいろはが知っている筈がない。
「む!早くしないと!」
「うるせぇぇ!!これでどぉぉぉぉだぁぁぁぁぁあ!!」
 rokgatu
 [ざんねん!]
「ぶるるるるるるるるぶぅぁっっはぁぁ!!!」
 [いろははしんでしまった]
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