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第一章 ~第三ウェーブ~

8話 輝け! ダークマター!!

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「ソー……ラ……?」

 チコタン、驚きすぎて口が開きっぱなしになってるよ。
 でもまあ、ビックリしちゃうよね。
 私だってビックリしてるもん。

「何これ?」

 目の前が明るくて暗い、なのに光って輝いてる。
 矛盾してるけど、そうとしか表現出来ないよ。
 ゴミクズにムカつきすぎて思わず叫んでしまった。そう思ったらいつの間にか、目の前が真っ暗に光り輝いてた。

「ダークマター……? ソーラの元にダークマターが集まっています……」

 ダークマター?
 この光がダークマターなの?
 確かにもの凄く強い力を感じる。見ているだけで体中がビリビリする。
 けど全然怖い感じはしない、むしろ凄く安心する光……。

「馬鹿な! 何故ダークマターが扱える? それも、目に見えるほどの強力なダークマターだと!?」

 ゴミクズがなんか言ってるね。
 どうしてダークマターが扱えるのかって、そんなの私も知らないけど、普通に考えたら答えは一つじゃないの?

「私が特異点だからじゃない?」

「特異点だと!? 特異点はこちらが抑えているだろう! まさか、特異点の精神が宿っている影響なのか?」

 さあ? そんなこと知らないって。

「くっ、お前達、早く制圧しろ!」

「「「はっ」」」

 うわっ、いきなり撃ってきた!?
 しかも一斉射撃って、普通いきなり撃つ? コイツらの方がよっぽど暴力的で原始的だよ。
 ベタに光線とか撃ってきてるし、絶対当たったらマズやつでしょ。

「ま、だから何? って感じなんだけどね」

 分かる。
 どうすればいいのか、考えなくても分かる。
 あの程度の光線、ダークマターが全部防いでくれる。
 この光の一つ一つが、私に教えてくれる。私に味方してくれてる。

「全て防いだ!? そんな馬鹿な!」

「光線が弾かれました。ソーラ、凄いです!」

 これがダークマターか。なるほどね、確かに凄い。
 今なら何もかも思い通りに出来そう。
 宇宙最強って言われたのも納得出来るし、私の体を欲しがったのも分からなくはない。
 だからって許すつもりは全くないけどね。

「くそっ、精神が読めない。これも特異点としての力なのか!?」

 へえ、私の心を読んでたのもダークマターの力だったんだ。
 ゴミクズも少しだけダークマターを扱えるんだね。まあ今の私と比べたらゴミみたいなものだけど。
 うん、考えなくても全部頭の中に流れ込んでくる。

 ふふっ、焦ってる焦ってる。ゴミクズの考えが手に取るように分かる。
 ホントに無敵の力だ。

「精神が宿っただけで何故これ程の力が!? 理解出来ぬ、あり得ない!!」

「あら、宇宙人なのにずいぶん低脳で遅れてるね。ゴミクズに理解してほしいとは思わなけど」

「なんだとっ、貴様!」

 よし、ダークマターの使いも分かった。っていうか、ダークマターが勝手に教えてくれた。
 変態ゴミクズの相手はもうしたくないし、そろそろやっちゃおうかな。

「じゃあさっさと終わらせよっか?」

「終わらせる? 何を言っている?」

「ダークマターの使い方も覚えたから、反撃ついでに使ってみようかと思って。そうだ、ゴミクズにはダークマターの実験動物になってもらおうかな?」

「実験動物!? 貴様許さんぞ!!」

「ソーラ、カッコいい……!」

 ありがとうチコタン、すっごくやる気でた!

 よし、集まれダークマター!
 もっと集まれ!

「ダークマターの密度が増している? 一体何をする気だ!?」

 もっともっと!
 全部まとめて私のところに集まれ!!

「ソーラ、やりすぎです。このままだと船が耐えられません」

「大丈夫、しっかり私につかまってて!」

 安心してチコタン、ちゃんと私が守るから。
 それと、ゴミクズもその他宇宙人も、まとめて吹き飛ばしてやるから。

 いくぞ! ゴミクズども!!

「そおりゃあぁっ!!」

 輝け! ダークマター!!
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