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夜会の広間は、金色のシャンデリアに照らされて眩いほどだった。
磨き上げられた大理石の床に、幾百もの貴族たちの靴音が反響する。絹のドレスが擦れる音、グラスが触れ合う澄んだ音色、そして絶え間なく続く談笑の声。王国で最も華やかな夜のひとつであるはずのこの場所で、リーゼル・フォン・エーデルシュタインは、自分の心臓がやけに静かに鳴っていることに気がついていた。
何かがおかしい。
広間の中央に呼び出された時から、漠然とした不安が胸の底に沈んでいた。周囲の貴族たちがこちらを見る目が、いつもと違う。同情でも、嫉妬でもない。それは――期待だった。何か面白いものを見られるという、残酷な期待。
正面に立つ王太子ユリウスの隣には、見知らぬ女性が寄り添っていた。豊かな栗色の巻き髪に、大きな翡翠の瞳。胸元には神殿の聖印が光っている。ユリウスの腕にそっと手を添えるその仕草は、まるで自分こそがここにいるべき人間だと主張しているかのようだった。
「リーゼル・フォン・エーデルシュタイン」
ユリウスの声が広間に響く。いつもの甘さはどこにもなく、冷え切った刃のような声だった。
「本日この場をもって、お前との婚約を破棄する」
広間がざわめいた。しかしそれは驚きのざわめきではなかった。まるで予定されていた演目の幕が上がったかのように、貴族たちは顔を見合わせ、したり顔で頷いている。
リーゼルは息を呑んだ。指先が冷たくなっていく。
「殿下、それは……理由をお聞かせいただけますか」
震えそうになる声を必死に押さえた。伯爵令嬢として、この場で取り乱すわけにはいかない。
「理由?」
ユリウスは嘲るように口角を上げた。
「聖女の力を偽った罪だ。お前は幼い頃からわずかな癒しの力があると吹聴し、それを盾に王家との婚約を勝ち取った。だが本物の聖女はここにいる」
ユリウスが隣の女性の肩を引き寄せた。
「セレーナ・バルトだ。神殿が認めた、真の聖女だ」
セレーナと呼ばれた女性が一歩前に出て、掌を天井に向けた。その手から淡い白い光が溢れ、広間をふわりと照らす。貴族たちから感嘆の声が上がった。
「まあ、なんて美しい光……」
「これぞ聖女の御力ですわ」
リーゼルはその光を見つめた。確かに美しい。しかしどこか――表面的だと感じたのは気のせいだろうか。温かさがない。見せるためだけの光。そう思ったのは、自分の負け惜しみなのだろうか。
「私は……聖女だと名乗ったことは一度もありません」
リーゼルは静かに言った。
「幼い頃、花や小動物を元気にする程度の力があったのは事実です。しかしそれを聖女の力だと言い出したのは私ではなく――」
「言い訳は聞きたくない」
ユリウスが遮った。
「お前のせいで、本物の聖女であるセレーナが長年不遇を強いられてきたのだ。恥を知れ」
広間の空気が冷たく固まった。リーゼルを見る目はもう、哀れみすら含んでいない。偽物を見る軽蔑の目。嘘つきを裁く正義の目。
リーゼルの視界の端で、父の姿が見えた。エーデルシュタイン伯爵は顔を蒼白にして前に出ようとしている。娘のために声を上げようとしている。
――駄目。お父様が出てきたら、エーデルシュタイン家そのものが王家に逆らったことになる。
リーゼルは小さく首を横に振って父を制した。伯爵は唇を噛み、拳を震わせて立ち止まった。
広間の沈黙の中で、リーゼルは背筋を伸ばした。膝が震えている。目の奥が熱い。それでも、ここで泣くわけにはいかない。
「わかりました、殿下」
自分でも驚くほど穏やかな声が出た。
「婚約の破棄、謹んでお受けいたします。殿下とセレーナ様の未来に、どうか神の祝福がありますように」
静かに微笑んで、深く一礼した。その微笑みが完璧だったからこそ、一部の貴族たちは居心地の悪さを覚えた。偽物と断じられた女が、なぜあれほど穏やかに笑えるのだろう、と。
しかし大半の者たちはそんなことに気づきもせず、嘲笑と囁きをリーゼルの背中に浴びせた。
「やはり偽聖女でしたのね」
「伯爵家の恥さらしですわ」
「王太子殿下もお気の毒に、あんな女に騙されていたなんて」
リーゼルは振り返ることなく広間を出た。扉が閉まる音が、まるで人生の一章が終わる合図のように響いた。
三日後、リーゼルは王都を離れる馬車に揺られていた。
婚約破棄の後、ユリウスから下された処分は辺境への追放だった。罪人というわけではない、とユリウスは建前上そう言った。しかし護衛もなく、手荷物ひとつで辺境に送られるのは、体のいい追放以外の何でもなかった。
父は最後まで抵抗しようとしてくれた。しかしリーゼルが「お父様、私のことはもう大丈夫ですから」と笑って見せると、伯爵は堪えきれずに涙を流した。その涙を見たとき、リーゼルは自分の中の何かが音を立てて軋むのを感じた。
馬車の窓から見える景色は、王都を離れるほどに寂しくなっていった。整えられた街道は荒れた道に変わり、緑豊かな丘陵は灰色がかった荒野に変わる。空さえも曇っているように見えた。
馬車の中で一人きりになったとき、初めて涙が頬を伝った。
声を殺して泣いた。婚約破棄の瞬間にも、貴族たちの嘲笑にも耐えた涙が、誰も見ていない粗末な馬車の中で溢れ出て止まらなかった。
五年間、王太子妃になるために学んできた。礼儀作法も、外交知識も、社交術も。ユリウスのために、少しでもふさわしい女性になろうと努力してきた。それがすべて否定された。自分の存在ごと、なかったことにされた。
泣いて、泣いて、涙が枯れた頃に馬車が止まった。
「ここが終点です」
御者の素っ気ない声に促されて外に出ると、そこは吹きさらしの荒野だった。遠くに小さな村が見える。建物はどれもくすんで古く、畑は痩せた土がむき出しになっている。風が砂埃を運んできて、リーゼルの金色の髪を乱暴に揺らした。
これが辺境の地。自分がこれから生きていく場所。
リーゼルは荷物を抱え直し、村に向かって歩き始めた。足元はぬかるみ、細い靴はすぐに泥だらけになった。王都での暮らししか知らない体には、荒れた道を歩くだけでも堪えた。
村の入り口にたどり着いた頃には、日が傾き始めていた。疲労と空腹で足がもつれ、小さな石に躓いて体が傾ぐ。
地面に倒れ込む、と思った瞬間、大きな手が腕を掴んで支えた。
「……っ」
見上げると、長身の男が立っていた。銀色の髪が夕暮れの光を受けて鈍く輝いている。切れ長の碧い瞳は冷たく澄んでいて、表情というものがほとんど見当たらなかった。質素だが仕立ての良い外套を纏い、腰には使い込まれた剣を帯びている。
男はリーゼルを立たせると、すぐに手を離した。
「名は」
低い声。必要最小限の言葉。
「リーゼルと申します」
「そうか」
それだけ言って、男は踵を返した。長い脚で数歩歩いてから、一度だけ振り返る。
「村長の家はこの道をまっすぐ行った突き当たりだ。寝る場所くらいは貸してもらえるだろう」
それだけ告げて、男は夕闇の中に去っていった。
リーゼルは呆然とその背中を見送った。名乗りもしない無愛想な男。けれど、倒れそうになった自分を支えてくれた手は、確かに温かかった。
言われた通りに村長の家を訪ね、事情を話すと、村長の老夫婦は複雑な顔をしながらも小さな空き家を貸してくれた。壁には隙間があり、窓の建て付けは悪く、家具はベッドと椅子と小さなテーブルだけ。王都の屋敷とは比べるべくもない。
それでもリーゼルは「ありがとうございます」と心から礼を言い、その夜、硬い寝台に横たわった。
疲労ですぐに意識が沈んでいく。
眠りに落ちる直前、リーゼルの白い手がかすかに光を帯びた。意識のない彼女には知る由もない、淡い金色の光。それは寝台から溢れ、床を伝い、壁の隙間を抜けて外へと広がっていく。
小屋の周囲で、枯れたはずの草花が微かに揺れた。硬い土を割って、小さな緑の芽が顔を出す。
ひとつ、ふたつ、みっつ――。
朝を待たずして、小屋の周りだけが春を迎えたように、静かに芽吹き始めていた。
磨き上げられた大理石の床に、幾百もの貴族たちの靴音が反響する。絹のドレスが擦れる音、グラスが触れ合う澄んだ音色、そして絶え間なく続く談笑の声。王国で最も華やかな夜のひとつであるはずのこの場所で、リーゼル・フォン・エーデルシュタインは、自分の心臓がやけに静かに鳴っていることに気がついていた。
何かがおかしい。
広間の中央に呼び出された時から、漠然とした不安が胸の底に沈んでいた。周囲の貴族たちがこちらを見る目が、いつもと違う。同情でも、嫉妬でもない。それは――期待だった。何か面白いものを見られるという、残酷な期待。
正面に立つ王太子ユリウスの隣には、見知らぬ女性が寄り添っていた。豊かな栗色の巻き髪に、大きな翡翠の瞳。胸元には神殿の聖印が光っている。ユリウスの腕にそっと手を添えるその仕草は、まるで自分こそがここにいるべき人間だと主張しているかのようだった。
「リーゼル・フォン・エーデルシュタイン」
ユリウスの声が広間に響く。いつもの甘さはどこにもなく、冷え切った刃のような声だった。
「本日この場をもって、お前との婚約を破棄する」
広間がざわめいた。しかしそれは驚きのざわめきではなかった。まるで予定されていた演目の幕が上がったかのように、貴族たちは顔を見合わせ、したり顔で頷いている。
リーゼルは息を呑んだ。指先が冷たくなっていく。
「殿下、それは……理由をお聞かせいただけますか」
震えそうになる声を必死に押さえた。伯爵令嬢として、この場で取り乱すわけにはいかない。
「理由?」
ユリウスは嘲るように口角を上げた。
「聖女の力を偽った罪だ。お前は幼い頃からわずかな癒しの力があると吹聴し、それを盾に王家との婚約を勝ち取った。だが本物の聖女はここにいる」
ユリウスが隣の女性の肩を引き寄せた。
「セレーナ・バルトだ。神殿が認めた、真の聖女だ」
セレーナと呼ばれた女性が一歩前に出て、掌を天井に向けた。その手から淡い白い光が溢れ、広間をふわりと照らす。貴族たちから感嘆の声が上がった。
「まあ、なんて美しい光……」
「これぞ聖女の御力ですわ」
リーゼルはその光を見つめた。確かに美しい。しかしどこか――表面的だと感じたのは気のせいだろうか。温かさがない。見せるためだけの光。そう思ったのは、自分の負け惜しみなのだろうか。
「私は……聖女だと名乗ったことは一度もありません」
リーゼルは静かに言った。
「幼い頃、花や小動物を元気にする程度の力があったのは事実です。しかしそれを聖女の力だと言い出したのは私ではなく――」
「言い訳は聞きたくない」
ユリウスが遮った。
「お前のせいで、本物の聖女であるセレーナが長年不遇を強いられてきたのだ。恥を知れ」
広間の空気が冷たく固まった。リーゼルを見る目はもう、哀れみすら含んでいない。偽物を見る軽蔑の目。嘘つきを裁く正義の目。
リーゼルの視界の端で、父の姿が見えた。エーデルシュタイン伯爵は顔を蒼白にして前に出ようとしている。娘のために声を上げようとしている。
――駄目。お父様が出てきたら、エーデルシュタイン家そのものが王家に逆らったことになる。
リーゼルは小さく首を横に振って父を制した。伯爵は唇を噛み、拳を震わせて立ち止まった。
広間の沈黙の中で、リーゼルは背筋を伸ばした。膝が震えている。目の奥が熱い。それでも、ここで泣くわけにはいかない。
「わかりました、殿下」
自分でも驚くほど穏やかな声が出た。
「婚約の破棄、謹んでお受けいたします。殿下とセレーナ様の未来に、どうか神の祝福がありますように」
静かに微笑んで、深く一礼した。その微笑みが完璧だったからこそ、一部の貴族たちは居心地の悪さを覚えた。偽物と断じられた女が、なぜあれほど穏やかに笑えるのだろう、と。
しかし大半の者たちはそんなことに気づきもせず、嘲笑と囁きをリーゼルの背中に浴びせた。
「やはり偽聖女でしたのね」
「伯爵家の恥さらしですわ」
「王太子殿下もお気の毒に、あんな女に騙されていたなんて」
リーゼルは振り返ることなく広間を出た。扉が閉まる音が、まるで人生の一章が終わる合図のように響いた。
三日後、リーゼルは王都を離れる馬車に揺られていた。
婚約破棄の後、ユリウスから下された処分は辺境への追放だった。罪人というわけではない、とユリウスは建前上そう言った。しかし護衛もなく、手荷物ひとつで辺境に送られるのは、体のいい追放以外の何でもなかった。
父は最後まで抵抗しようとしてくれた。しかしリーゼルが「お父様、私のことはもう大丈夫ですから」と笑って見せると、伯爵は堪えきれずに涙を流した。その涙を見たとき、リーゼルは自分の中の何かが音を立てて軋むのを感じた。
馬車の窓から見える景色は、王都を離れるほどに寂しくなっていった。整えられた街道は荒れた道に変わり、緑豊かな丘陵は灰色がかった荒野に変わる。空さえも曇っているように見えた。
馬車の中で一人きりになったとき、初めて涙が頬を伝った。
声を殺して泣いた。婚約破棄の瞬間にも、貴族たちの嘲笑にも耐えた涙が、誰も見ていない粗末な馬車の中で溢れ出て止まらなかった。
五年間、王太子妃になるために学んできた。礼儀作法も、外交知識も、社交術も。ユリウスのために、少しでもふさわしい女性になろうと努力してきた。それがすべて否定された。自分の存在ごと、なかったことにされた。
泣いて、泣いて、涙が枯れた頃に馬車が止まった。
「ここが終点です」
御者の素っ気ない声に促されて外に出ると、そこは吹きさらしの荒野だった。遠くに小さな村が見える。建物はどれもくすんで古く、畑は痩せた土がむき出しになっている。風が砂埃を運んできて、リーゼルの金色の髪を乱暴に揺らした。
これが辺境の地。自分がこれから生きていく場所。
リーゼルは荷物を抱え直し、村に向かって歩き始めた。足元はぬかるみ、細い靴はすぐに泥だらけになった。王都での暮らししか知らない体には、荒れた道を歩くだけでも堪えた。
村の入り口にたどり着いた頃には、日が傾き始めていた。疲労と空腹で足がもつれ、小さな石に躓いて体が傾ぐ。
地面に倒れ込む、と思った瞬間、大きな手が腕を掴んで支えた。
「……っ」
見上げると、長身の男が立っていた。銀色の髪が夕暮れの光を受けて鈍く輝いている。切れ長の碧い瞳は冷たく澄んでいて、表情というものがほとんど見当たらなかった。質素だが仕立ての良い外套を纏い、腰には使い込まれた剣を帯びている。
男はリーゼルを立たせると、すぐに手を離した。
「名は」
低い声。必要最小限の言葉。
「リーゼルと申します」
「そうか」
それだけ言って、男は踵を返した。長い脚で数歩歩いてから、一度だけ振り返る。
「村長の家はこの道をまっすぐ行った突き当たりだ。寝る場所くらいは貸してもらえるだろう」
それだけ告げて、男は夕闇の中に去っていった。
リーゼルは呆然とその背中を見送った。名乗りもしない無愛想な男。けれど、倒れそうになった自分を支えてくれた手は、確かに温かかった。
言われた通りに村長の家を訪ね、事情を話すと、村長の老夫婦は複雑な顔をしながらも小さな空き家を貸してくれた。壁には隙間があり、窓の建て付けは悪く、家具はベッドと椅子と小さなテーブルだけ。王都の屋敷とは比べるべくもない。
それでもリーゼルは「ありがとうございます」と心から礼を言い、その夜、硬い寝台に横たわった。
疲労ですぐに意識が沈んでいく。
眠りに落ちる直前、リーゼルの白い手がかすかに光を帯びた。意識のない彼女には知る由もない、淡い金色の光。それは寝台から溢れ、床を伝い、壁の隙間を抜けて外へと広がっていく。
小屋の周囲で、枯れたはずの草花が微かに揺れた。硬い土を割って、小さな緑の芽が顔を出す。
ひとつ、ふたつ、みっつ――。
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