もう戻りません。~偽聖女の烙印を押された私と、不器用な辺境伯の話
「お前との婚約を破棄する」――夜会の満座の中、王太子ユリウスに"偽聖女"の烙印を押され、すべてを失った伯爵令嬢リーゼル。護衛もなく送られた辺境の地で待っていたのは、痩せた大地と、冷徹と噂される辺境伯アレクだった。けれど絶望の底で目覚めたのは、枯れた大地を蘇らせ、涸れた井戸から水を湧かせる――千年に一度の"真の聖女"の力。無愛想ながら夜通し看病してくれる辺境伯と、不器用に差し出される野花。荒野に緑が戻るたび、リーゼルの凍えた心も溶けていく。一方、本物の聖女を失った王都では結界が崩れ、偽聖女の化けの皮が剥がれ始め――
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