いらないと言ったのはそちらでしょう?
王国の聖女として十九年間、婚約者である王太子のそばで生きてきたアリアは、ある日一方的に婚約を破棄される。「偽物の聖女」と烙印を押され、行き先は宿敵・ヴァルディス帝国。捨てられた、とわかっていた。それでも泣くまいと決めた。
ところが帝国で待っていたのは、冷酷と恐れられる若き皇帝・カイエンだった。彼はアリアの正体を見抜いていた——彼女こそ千年に一度生まれる「神子」、世界を癒す力の担い手だと。
不器用に、しかし確かにアリアを守ろうとする皇帝。初めて「自分の足で立つ」ことを覚えていくアリア。
そして王国では、偽物の聖女を信じ続けた者たちの自滅が静かに始まっていたーー。
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