19 / 20
19
結婚式から一週間後、リディアと辺境伯は辺境へ戻った。
城に着くと、騎士たちと領民たちが盛大に出迎えてくれた。
「辺境伯様、奥様、おかえりなさいませ!」
花びらが舞い、歓声が響く。リディアは感動して涙を流した。
「皆さん、ありがとうございます」
城に入ると、ヴァルターが前に出た。
「奥様、私たちからささやかな贈り物を」
騎士たちが運んできたのは、美しい花束と、手作りの品々だった。
「これは……」
「皆で作りました。奥様のために」
リディアは、一つ一つを手に取った。刺繍のハンカチ、木彫りの人形、陶器の花瓶。どれも温かい想いが込められている。
「大切にします。本当に、ありがとう」
その夜、リディアは辺境伯の部屋へ移った。いや、今は二人の部屋だ。
部屋は広く、窓からは辺境の景色が見渡せる。月明かりが美しかった。
「ここが、私たちの部屋……」
リディアは感慨深げに呟いた。辺境伯は、後ろから抱きしめた。
「これからは、ずっと一緒だ」
「はい」
二人は、長い間そうしていた。幸せな時間だった。
翌朝から、リディアは新しい生活を始めた。辺境伯の妻として、そして治癒師として。
朝は辺境伯と一緒に朝食を取り、午前中は治療室で働く。午後は領地を見回り、夕方は辺境伯と共に執務をする。
最初は戸惑うこともあったが、すぐに慣れた。そして、何より楽しかった。
ある日、リディアは辺境伯に提案した。
「治癒院を作りたいんです」
「治癒院?」
「はい。辺境の人々が、誰でも治療を受けられる場所を」
リディアの目は輝いていた。
「今は、私一人で治療していますが、それでは限界があります。もっと多くの人を助けたい」
「なるほど」
辺境伯は考えた。
「良い考えだ。場所は、城の近くの空き地を使えばいい」
「本当ですか!」
「ああ。必要な資金も、私が出そう」
「ありがとうございます!」
リディアは喜んで辺境伯に抱きついた。辺境伯も、珍しく笑った。
数週間後、治癒院の建設が始まった。
騎士たちも、休みの日には建設を手伝ってくれた。領民たちも、自主的に協力してくれる。
「奥様の治癒院、楽しみだな」
「ああ、これでもっと多くの人が助かる」
人々の期待が、リディアの力になった。
建設中、リディアは治療の訓練も始めた。村の若者たちに、基礎的な治療法を教えるのだ。
「傷の手当ては、まず清潔にすることが大切です」
リディアは丁寧に教えた。若者たちは熱心に学んでいる。
「奥様、魔法が使えなくても治療はできるんですね」
「ええ。魔法はあくまで補助。大切なのは、患者さんを思う気持ちです」
若者たちは、リディアの言葉に深く頷いた。
一ヶ月後、ついに治癒院が完成した。
真新しい建物。中には、治療室、病室、薬草保管庫。全てが整っている。
開院式には、多くの領民が集まった。国王からも祝福の使者が来た。
「これより、辺境治癒院を開院します」
リディアの言葉に、拍手が響いた。
初日から、多くの患者が訪れた。リディアと訓練を受けた若者たちが、一人一人を丁寧に診察する。
重傷者はリディアが魔法で治療し、軽傷者は若者たちが手当てをする。効率的なシステムができていた。
夕方、全ての患者を診終えると、リディアは疲れていたが満足していた。
「今日だけで、五十人も治療できました」
「素晴らしい」
辺境伯が言った。
「お前の夢が、叶ったな」
「はい。でも、これは始まりです。もっと多くの人を助けたい」
リディアの目には、強い決意が宿っていた。
治癒院の噂は、すぐに広まった。辺境だけでなく、隣接する領地からも患者が訪れるようになった。
ある日、一人の老婆が訪れた。長年の病で、ほとんど歩けない状態だった。
「どうか、助けてください……」
老婆の哀願に、リディアは頷いた。
「大丈夫です。必ず治します」
診察すると、老婆の体は長年の病で蝕まれていた。普通の治療では難しい。
リディアは、全ての魔力を使って治療した。光が老婆を包み、病が癒えていく。
長い時間が経った。やがて、老婆は立ち上がった。
「歩ける……歩けるわ!」
老婆は涙を流しながら歩いた。周囲の人々も、拍手を送る。
「ありがとうございます、奥様。本当に、ありがとうございます」
老婆は何度も頭を下げた。リディアは微笑んだ。
「いいえ、当然のことをしただけです」
その日の夜、リディアは疲労困憊だった。でも、心は満たされていた。
「無理をしすぎだ」
辺境伯が心配そうに言った。
「大丈夫です。これが、私の使命ですから」
「それでも、お前が倒れては意味がない」
辺境伯は、リディアを抱きしめた。
「頼むから、自分の体も大切にしてくれ」
「はい、気をつけます」
リディアは、辺境伯の温もりに包まれた。この人がいれば、どんな困難も乗り越えられる。
数ヶ月後、治癒院はさらに拡大していた。訓練を受けた治癒師たちが増え、リディア一人に頼らなくても運営できるようになった。
リディアは、定期的に治癒師たちを指導し、難しい症例だけを診るようになった。
ある日、治癒院の庭で、リディアは子供たちに囲まれていた。
「奥様、魔法を見せて!」
「いいわよ」
リディアは手のひらに光を灯した。子供たちは目を輝かせる。
「わあ、綺麗!」
「すごい!」
子供たちの笑顔を見て、リディアも笑った。
「いつか、あなたたちも誰かを助ける人になってね」
「はい!」
子供たちは元気よく答えた。
夕暮れ時、リディアは治癒院の屋上に立っていた。辺境の景色を見渡す。
かつては荒涼としていたこの地も、今では緑が増え、人々の笑顔で溢れている。
「綺麗だな」
辺境伯が横に立った。
「ええ、本当に」
「お前のおかげだ。この辺境は、生まれ変わった」
「いいえ、皆さんのおかげです」
リディアは辺境伯の手を握った。
「そして、あなたのおかげです」
辺境伯は微笑んだ。
「俺たちは、良いチームだな」
「はい」
二人は、夕日を見つめた。オレンジ色に染まる空。美しい景色。
「リディア」
「はい」
「幸せか?」
辺境伯が尋ねた。リディアは頷く。
「はい、とても。こんなに幸せでいいのかと思うくらい」
「そうか」
辺境伯は、リディアを抱き寄せた。
「俺も、幸せだ。お前に出会えて、本当に良かった」
二人は口づけを交わした。温かくて、優しい口づけ。
遠くから、治癒院で働く人々の笑い声が聞こえてくる。平和な日常。かけがえのない時間。
リディアは、ここに辿り着くまでの長い道のりを思い出した。追放、絶望、出会い、戦い。全てが、この幸せに繋がっていた。
「ありがとう」
リディアは静かに呟いた。
「全てに、ありがとう」
辺境伯は、何も言わず、ただリディアを抱きしめていた。
夜が訪れ、星が輝き始める。二人は、いつまでもそこに立っていた。
幸せな日々は、これからも続いていく。リディアの新しい人生は、今、まさに花開いていた。
城に着くと、騎士たちと領民たちが盛大に出迎えてくれた。
「辺境伯様、奥様、おかえりなさいませ!」
花びらが舞い、歓声が響く。リディアは感動して涙を流した。
「皆さん、ありがとうございます」
城に入ると、ヴァルターが前に出た。
「奥様、私たちからささやかな贈り物を」
騎士たちが運んできたのは、美しい花束と、手作りの品々だった。
「これは……」
「皆で作りました。奥様のために」
リディアは、一つ一つを手に取った。刺繍のハンカチ、木彫りの人形、陶器の花瓶。どれも温かい想いが込められている。
「大切にします。本当に、ありがとう」
その夜、リディアは辺境伯の部屋へ移った。いや、今は二人の部屋だ。
部屋は広く、窓からは辺境の景色が見渡せる。月明かりが美しかった。
「ここが、私たちの部屋……」
リディアは感慨深げに呟いた。辺境伯は、後ろから抱きしめた。
「これからは、ずっと一緒だ」
「はい」
二人は、長い間そうしていた。幸せな時間だった。
翌朝から、リディアは新しい生活を始めた。辺境伯の妻として、そして治癒師として。
朝は辺境伯と一緒に朝食を取り、午前中は治療室で働く。午後は領地を見回り、夕方は辺境伯と共に執務をする。
最初は戸惑うこともあったが、すぐに慣れた。そして、何より楽しかった。
ある日、リディアは辺境伯に提案した。
「治癒院を作りたいんです」
「治癒院?」
「はい。辺境の人々が、誰でも治療を受けられる場所を」
リディアの目は輝いていた。
「今は、私一人で治療していますが、それでは限界があります。もっと多くの人を助けたい」
「なるほど」
辺境伯は考えた。
「良い考えだ。場所は、城の近くの空き地を使えばいい」
「本当ですか!」
「ああ。必要な資金も、私が出そう」
「ありがとうございます!」
リディアは喜んで辺境伯に抱きついた。辺境伯も、珍しく笑った。
数週間後、治癒院の建設が始まった。
騎士たちも、休みの日には建設を手伝ってくれた。領民たちも、自主的に協力してくれる。
「奥様の治癒院、楽しみだな」
「ああ、これでもっと多くの人が助かる」
人々の期待が、リディアの力になった。
建設中、リディアは治療の訓練も始めた。村の若者たちに、基礎的な治療法を教えるのだ。
「傷の手当ては、まず清潔にすることが大切です」
リディアは丁寧に教えた。若者たちは熱心に学んでいる。
「奥様、魔法が使えなくても治療はできるんですね」
「ええ。魔法はあくまで補助。大切なのは、患者さんを思う気持ちです」
若者たちは、リディアの言葉に深く頷いた。
一ヶ月後、ついに治癒院が完成した。
真新しい建物。中には、治療室、病室、薬草保管庫。全てが整っている。
開院式には、多くの領民が集まった。国王からも祝福の使者が来た。
「これより、辺境治癒院を開院します」
リディアの言葉に、拍手が響いた。
初日から、多くの患者が訪れた。リディアと訓練を受けた若者たちが、一人一人を丁寧に診察する。
重傷者はリディアが魔法で治療し、軽傷者は若者たちが手当てをする。効率的なシステムができていた。
夕方、全ての患者を診終えると、リディアは疲れていたが満足していた。
「今日だけで、五十人も治療できました」
「素晴らしい」
辺境伯が言った。
「お前の夢が、叶ったな」
「はい。でも、これは始まりです。もっと多くの人を助けたい」
リディアの目には、強い決意が宿っていた。
治癒院の噂は、すぐに広まった。辺境だけでなく、隣接する領地からも患者が訪れるようになった。
ある日、一人の老婆が訪れた。長年の病で、ほとんど歩けない状態だった。
「どうか、助けてください……」
老婆の哀願に、リディアは頷いた。
「大丈夫です。必ず治します」
診察すると、老婆の体は長年の病で蝕まれていた。普通の治療では難しい。
リディアは、全ての魔力を使って治療した。光が老婆を包み、病が癒えていく。
長い時間が経った。やがて、老婆は立ち上がった。
「歩ける……歩けるわ!」
老婆は涙を流しながら歩いた。周囲の人々も、拍手を送る。
「ありがとうございます、奥様。本当に、ありがとうございます」
老婆は何度も頭を下げた。リディアは微笑んだ。
「いいえ、当然のことをしただけです」
その日の夜、リディアは疲労困憊だった。でも、心は満たされていた。
「無理をしすぎだ」
辺境伯が心配そうに言った。
「大丈夫です。これが、私の使命ですから」
「それでも、お前が倒れては意味がない」
辺境伯は、リディアを抱きしめた。
「頼むから、自分の体も大切にしてくれ」
「はい、気をつけます」
リディアは、辺境伯の温もりに包まれた。この人がいれば、どんな困難も乗り越えられる。
数ヶ月後、治癒院はさらに拡大していた。訓練を受けた治癒師たちが増え、リディア一人に頼らなくても運営できるようになった。
リディアは、定期的に治癒師たちを指導し、難しい症例だけを診るようになった。
ある日、治癒院の庭で、リディアは子供たちに囲まれていた。
「奥様、魔法を見せて!」
「いいわよ」
リディアは手のひらに光を灯した。子供たちは目を輝かせる。
「わあ、綺麗!」
「すごい!」
子供たちの笑顔を見て、リディアも笑った。
「いつか、あなたたちも誰かを助ける人になってね」
「はい!」
子供たちは元気よく答えた。
夕暮れ時、リディアは治癒院の屋上に立っていた。辺境の景色を見渡す。
かつては荒涼としていたこの地も、今では緑が増え、人々の笑顔で溢れている。
「綺麗だな」
辺境伯が横に立った。
「ええ、本当に」
「お前のおかげだ。この辺境は、生まれ変わった」
「いいえ、皆さんのおかげです」
リディアは辺境伯の手を握った。
「そして、あなたのおかげです」
辺境伯は微笑んだ。
「俺たちは、良いチームだな」
「はい」
二人は、夕日を見つめた。オレンジ色に染まる空。美しい景色。
「リディア」
「はい」
「幸せか?」
辺境伯が尋ねた。リディアは頷く。
「はい、とても。こんなに幸せでいいのかと思うくらい」
「そうか」
辺境伯は、リディアを抱き寄せた。
「俺も、幸せだ。お前に出会えて、本当に良かった」
二人は口づけを交わした。温かくて、優しい口づけ。
遠くから、治癒院で働く人々の笑い声が聞こえてくる。平和な日常。かけがえのない時間。
リディアは、ここに辿り着くまでの長い道のりを思い出した。追放、絶望、出会い、戦い。全てが、この幸せに繋がっていた。
「ありがとう」
リディアは静かに呟いた。
「全てに、ありがとう」
辺境伯は、何も言わず、ただリディアを抱きしめていた。
夜が訪れ、星が輝き始める。二人は、いつまでもそこに立っていた。
幸せな日々は、これからも続いていく。リディアの新しい人生は、今、まさに花開いていた。
あなたにおすすめの小説
【完結】帳簿係の地味令嬢、商会の不正を見抜いて王宮に見出されました。
夏灯みかん
恋愛
王都の商工会議所で働く、地味な帳簿係エミリー。
真面目に記録をつけることだけが取り柄の彼女は、同僚から軽く扱われ、雑用を押しつけられる日々を送っていた。
そんなある日――エミリーは、孤児院への配給物資の記録に、わずかな“ズレ”があることに気づく。
数量は合っている。
だが、なぜか中身の重量だけが減っている。
違和感を覚えたエミリーは、自ら倉庫へ足を運び、現物を確認する。
そこで見つけたのは、帳簿では見えない“静かな不正”だった。
しかしその矢先――不正の責任を押しつけられ、職場から追い出されそうになってしまう。
それでもエミリーは諦めない。ただ一つ、自分が積み上げてきた“記録”を信じて。
「では、正式な監査をお願いいたします」
やがてその記録は、王宮の政務監査官リオンの目に留まり――
隠されていた不正はすべて暴かれる。
そして、彼女を軽んじていた者たちは、その代償を支払うことになる。
これは、地味で目立たなかった一人の帳簿係が、
“正しく記録した”ことで不正を暴き、王宮に見出されるまでの物語。
こうして私は悪魔の誘惑に手を伸ばした
綴つづか
恋愛
何もかも病弱な妹に奪われる。両親の愛も、私がもらった宝物もーー婚約者ですらも。
伯爵家の嫡女であるルリアナは、婚約者の侯爵家次男ゼファーから婚約破棄を告げられる。病弱で天使のような妹のカリスタを抱き寄せながら、真実の愛を貫きたいというのだ。
ルリアナは、それを粛々と受け入れるほかなかった。
ゼファーとカリスタは、侯爵家より譲り受けた子爵領へと移り住み、幸せに暮らしていたらしいのだが。2年後、『病弱』な妹は、出産の際に命を落とす。
……その訃報にルリアナはひっそりと笑みを溢した。
妹に奪われてきた姉が巻き込まれた企みのお話。
他サイトにも掲載しています。※ジャンルに悩んで恋愛にしていますが、主人公に恋愛要素はありません。
【完結】私のことを愛さないと仰ったはずなのに 〜家族に虐げれ、妹のワガママで婚約破棄をされた令嬢は、新しい婚約者に溺愛される〜
ゆうき
恋愛
とある子爵家の長女であるエルミーユは、家長の父と使用人の母から生まれたことと、常人離れした記憶力を持っているせいで、幼い頃から家族に嫌われ、酷い暴言を言われたり、酷い扱いをされる生活を送っていた。
エルミーユには、十歳の時に決められた婚約者がおり、十八歳になったら家を出て嫁ぐことが決められていた。
地獄のような家を出るために、なにをされても気丈に振舞う生活を送り続け、無事に十八歳を迎える。
しかし、まだ婚約者がおらず、エルミーユだけ結婚するのが面白くないと思った、ワガママな異母妹の策略で騙されてしまった婚約者に、婚約破棄を突き付けられてしまう。
突然結婚の話が無くなり、落胆するエルミーユは、とあるパーティーで伯爵家の若き家長、ブラハルトと出会う。
社交界では彼の恐ろしい噂が流れており、彼は孤立してしまっていたが、少し話をしたエルミーユは、彼が噂のような恐ろしい人ではないと気づき、一緒にいてとても居心地が良いと感じる。
そんなブラハルトと、互いの結婚事情について話した後、互いに利益があるから、婚約しようと持ち出される。
喜んで婚約を受けるエルミーユに、ブラハルトは思わぬことを口にした。それは、エルミーユのことは愛さないというものだった。
それでも全然構わないと思い、ブラハルトとの生活が始まったが、愛さないという話だったのに、なぜか溺愛されてしまい……?
⭐︎全56話、最終話まで予約投稿済みです。小説家になろう様にも投稿しております。2/16女性HOTランキング1位ありがとうございます!⭐︎
魔力量だけで選んじゃっていいんですか?
satomi
恋愛
メアリーとルアリーはビックト侯爵家に生まれた姉妹。ビックト侯爵家は代々魔力が多い家系。
特にメアリーは5歳の計測日に計測器の針が振りきれて、一周したことでかなり有名。そのことがきっかけでメアリーは王太子妃として生活することになりました。
主人公のルアリーはというと、姉のメアリーの魔力量が物凄かったんだからという期待を背負い5歳の計測日に測定。結果は針がちょびっと動いただけ。
その日からというもの、ルアリーの生活は使用人にも蔑まれるような惨めな生活を強いられるようになったのです。
しかし真実は……
病めるときも健やかなるときも、お前だけは絶対許さないからなマジで
あだち
恋愛
ペルラ伯爵家の跡取り娘・フェリータの婚約者が、王女様に横取りされた。どうやら、伯爵家の天敵たるカヴァリエリ家の当主にして王女の側近・ロレンツィオが、裏で糸を引いたという。
怒り狂うフェリータは、大事な婚約者を取り返したい一心で、祝祭の日に捨て身の行動に出た。
……それが結果的に、にっくきロレンツィオ本人と結婚することに結びつくとも知らず。
***
『……いやホントに許せん。今更言えるか、実は前から好きだったなんて』
婚約破棄されたので田舎で猫と暮らします
たくわん
恋愛
社交界の華と謳われた伯爵令嬢セレスティアは、王太子から「完璧すぎて息が詰まる」と婚約破棄を告げられる。傷心のまま逃げるように向かったのは、亡き祖母が遺した田舎の小さな屋敷だった。
荒れ果てた屋敷、慣れない一人暮らし、そして庭に住みついた五匹の野良猫たち。途方に暮れるセレスティアの隣には、無愛想で人嫌いな青年医師・ノアが暮らしていた。
「この猫に構うな。人間嫌いだから」
冷たく突き放すノアだが、捨て猫を保護し、傷ついた動物を治療する彼の本当の姿を知るうちに、セレスティアの心は少しずつ惹かれていく。
猫の世話を通じて近づく二人。やがて明かされるノアの過去と、王都から届く縁談の催促。「完璧な令嬢」を脱ぎ捨てた先に待つ、本当の自分と本当の恋——。
【完結】婚約者も両親も家も全部妹に取られましたが、庭師がざまぁ致します。私はどうやら帝国の王妃になるようです?
鏑木 うりこ
恋愛
父親が一緒だと言う一つ違いの妹は姉の物を何でも欲しがる。とうとう婚約者のアレクシス殿下まで欲しいと言い出た。もうここには居たくない姉のユーティアは指輪を一つだけ持って家を捨てる事を決める。
「なあ、お嬢さん、指輪はあんたを選んだのかい?」
庭師のシューの言葉に頷くと、庭師はにやりと笑ってユーティアの手を取った。
少し前に書いていたものです。ゆるーく見ていただけると助かります(*‘ω‘ *)
HOT&人気入りありがとうございます!(*ノωノ)<ウオオオオオオ嬉しいいいいい!
色々立て込んでいるため、感想への返信が遅くなっております、申し訳ございません。でも全部ありがたく読ませていただいております!元気でます~!('ω')完結まで頑張るぞーおー!
★おかげさまで完結致しました!そしてたくさんいただいた感想にやっとお返事が出来ました!本当に本当にありがとうございます、元気で最後まで書けたのは皆さまのお陰です!嬉し~~~~~!
これからも恋愛ジャンルもポチポチと書いて行きたいと思います。また趣味趣向に合うものがありましたら、お読みいただけるととっても嬉しいです!わーいわーい!
【完結】をつけて、完結表記にさせてもらいました!やり遂げた~(*‘ω‘ *)
私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私は実は“本物の聖女”でした。
さら
恋愛
私――ミリアは、クラスで地味で取り柄もない“都合のいい子”だった。
そんな私が、いじめの張本人だった美少女・沙羅と一緒に異世界へ召喚された。
王城で“聖女”として迎えられたのは彼女だけ。
私は「魔力が測定不能の無能」と言われ、冷たく追い出された。
――でも、それは間違いだった。
辺境の村で出会った青年リオネルに助けられ、私は初めて自分の力を信じようと決意する。
やがて傷ついた人々を癒やすうちに、私の“無”と呼ばれた力が、誰にも真似できない“神の光”だと判明して――。
王都での再召喚、偽りの聖女との再会、かつての嘲笑が驚嘆に変わる瞬間。
無能と呼ばれた少女が、“本物の聖女”として世界を救う――優しさと再生のざまぁストーリー。
裏切りから始まる癒しの恋。
厳しくも温かい騎士リオネルとの出会いが、ミリアの運命を優しく変えていく。