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20、貴公子はけじめをつける(ロゼリア視点)
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さて、あれからどうなったかと言うと……
フレデリック殿下は廃嫡が決定した。妥当だと思うのだが本人は不満があるらしくやたら暴れるのでひとまず地下牢に閉じ込められることになった。無実を訴えているらしいが無駄だろう。なんと言っても国宝である賢者を傷付け国外追放した罪はかなり重いはずだ。平民になるだけで済んだのはまだマシな方だと気付かないようだが。
でも、あの阿呆の本当の罪はテイレシアお義姉様を蔑ろにしたことだけどね!!
「あの阿呆はまだわめいているんですか?」
「……あんな馬鹿が息子かと思うと穴に埋まりたくなりますわ。貴腐人様の助言通り根回しをしておいて良かったです」
重いため息をつく王妃様。どうにもあの阿呆王子は陛下の遺伝子に偏り過ぎな気がしてならない。実は陛下は親バカな上に王妃様がいないとまともに仕事も出来ない阿呆なのだ。この国がちゃんと成り立っているのは王妃様の采配あってこそなのは周知の事実なのである。
あ、ちなみに王妃様とは腐女子仲間だ。わたしの執筆している物語の熱烈なファンだと秘密裏にファンレターを貰ったのをキッカケに今ではとても仲良くしている。
「腐女子活動とは関係無いことまでお願いしてしまって申し訳ないです」
そう、実はわたしはあの阿呆王子がなにかやらかした時の為に王妃様に裏工作をお願いしていたのだ。まさか本当に賢者の方までも国外追放にするなんて考えたくなかったが何をするかわからなかったからだ。
だからもし追い出された人たちがいたら国から出たところを王妃様の母国で保護してもらおうと思い色々と根回しをしておいたのである。
「それにしても王妃様の素早い行動には感心致しました。もうパーフェクトですね!」
「まぁ、おほほほほ。わたくしとしても賢者たちを失う訳にはいきませんから。それにテイレシア嬢にはあんな馬鹿息子の婚約者になってもらったせいで苦労をかけて本当に申し訳なく思っておりますのよ。
まさか貴腐人様がテイレシア嬢の義妹になられるなんて運命を感じましたし、このままいけば貴腐人様と親戚になれると楽しみにしておりましたのに……あの馬鹿が貴腐人様に懸想してテイレシア嬢にあのような暴挙に出るなんて!貴腐人様には申し訳ないですが、テイレシア嬢が次代の王妃になってくれなければこの国は終わりです!」
「とんでもない!だってお義姉様は最高ですから!お義姉様以上に素晴らしい女性など存在しませんから!王妃様は本当に見る目のある方ですわ!」
この王妃様は、お義姉様がどんなに素晴らしいかを本当によくわかっているのでわたしと気が合うのだ。そしてこの国を心底愛している愛国心溢れる女性……、国の為なら実の息子だろうと即切り落とすことの出来る立派な国母なのである。
え?もし王妃様があの阿呆を庇うような発言をしたらどうなっていたのかって?そんなの……決まってるじゃないですか?うふ。
「それに、今回のことがうまくいけば……あのジークハルト様の生講演を特等席で拝見できる権利を頂けるんですから!!」
「さらに特典としてジークにい様の〈美少年キラーの語る、美少年を口説き落とす100の名言〉サイン入り本もプレゼント致します。もちろん、観賞用・保存用・布教用の三冊セットです。しかもサイン入りはほとんど世に出回っていないレアモノなので羨ましがられること間違いなしですわ」
「よっしゃあ!我が人生に悔いなし!」
ちなみに王妃様は、結婚後に陛下のダメ男っぷりがボロボロと出てきたうえに仕事の忙しさと息子の阿呆さ加減に現実逃避した結果、腐女子に目覚めたそうだ。今では薄い本が心の栄養剤になっているのだとか。
「フレデリックの前では演技とはいえ薄い本を握り潰さなくてはいけなかったので心が傷みました……。あ、そういえば貴腐人様、里帰りした先で開催されていた他国の腐女子の執筆なされた薄い本ですわ。買い揃えてきましたのでお土産にどうぞ」
そう言って薄い本を数十冊テーブルに並べてくれた。
おぉぉ……!これは他国で出回ってる新作!!あの国の薄い本はなかなか手に入らないのに、この量はまさに奇跡!
「王妃様が他国の腐女子とも交流を広げて下さるので、とても嬉しいですわ!」
「貴腐人様のお役に立てて光栄です」
やはり、腐女子の絆は全てを越えるのだ。腐女子最高!
「さて、では仕上げを致しましょうか。あの阿呆王子も愛しい方に会いたいでしょうしね」
***
「……ジークハルト!ジークハルトに会わせてくれ!」
地下牢へ繋がる道を進んでいると阿呆王子の声が響いていた。
どうやらジークにい様に会えればなんとかなるとでも思っているようだが、ジークにい様が罪に問われないために自分が責任を負うと言ったのではなかったのだろうか?
まぁ、わたしはちゃんとジークにい様に会わせてあげるけどね。ジークにい様カモン!
わたしと王妃様が牢から見えない位置に隠れて見守る中、憂い顔のジークにい様がそっと牢に入れられた阿呆王子に近づいた。
「フレデリック……まさかこんな場所で再会を果たすことになるなんて残念です」
「あぁ、ジークハルト!会いたかった!助けてくれ、俺はこのままでは平民にされてしまうんだ!なんとか母上の誤解を解いてくれ!」
「誤解?」
「そうだ!母上は俺がジークハルトに唆されていると思っているんだ!だから、俺とジークハルトは真実の愛で結ばれた相手であると証明してくれ!
それに賢者たちの件も、きっとジークハルトならなんとか出来るだろう?!ジークハルトは賢いし、俺の為ならなんでもしてくれるだろう?!」
必死に牢の柵から手を伸ばす阿呆王子の姿に、ジークにい様は微笑みを向けた。だがそれはいつもの優しい微笑みではなく、氷の微笑だ。阿呆王子は気付いていないのかその微笑みにうっとりしているようだが、わたしから見れば背筋に冷や汗が流れるくらいに怖い微笑みである。
「…ふふふ、おかしなことをおっしゃいますね?僕はたかが伯爵です。そんな僕に王子であるフレデリックがやってしまった事の後始末が出来るとでも?」
「え……ジークハルト?お、俺を愛していると……そう、言った、よな?」
「もちろん、愛していましたよ。僕は僕に愛を向けてくれる子にはちゃんと愛を返します。でも、約束通りけじめをつけてきましたのでもうそれも終わりです」
「ジ、ジークハルト……?!なにを……!」
やっとジークにい様の微笑みの違いに気付いたのか、焦った阿呆王子が必死に伸ばした手の指先がジークにい様に触れようとした瞬間、ジークにい様がそれを避けるように軽やかなステップで後ろに下がった。
「……!」
かすることもなく避けられたのがショックだったのか、それとも信じたくないのか。阿呆王子は再度手を伸ばすがジークにい様がその手に近づくことは決して無い。ジークにい様は慈悲深い人ではあるが、1度突き放した相手に関してはとことん冷たいのだ。
「け、けじめって……?!けじめってなにをしてきたんだ……?」
「……僕にはある目標があったんです。だから、それを成し遂げたらけじめをつけるとある人と約束していました。フレデリックには感謝していますよ。あなたのおかげでその目標は達成されましたので」
「だから、なにを……!」
その時、それまで冷たく微笑んでいたジークにい様がふんわりとした優しい笑顔をみせた。そして幸せそうに言ったのだ。
「僕は、結婚します」と。
もちろんお相手は男性なのだが……なんでも基本“攻め”なジークにい様が初めて愛を受け入れた男性らしく実はずっと昔からお付き合いしているのだとか。
ただジークにい様には美少年キラーとして“千人斬り”をするという目標があったので、そのお相手もジークにい様の心が決まるのを待っていてくれたのだとか。なんとも心が広い。
ジークにい様は千人斬りの最後を飾るのは特別な相手ではないと納得出来ないと言っていた。だからこそ今回の事に協力してくれたのだ。
「けっこん……?」
「ええ、フレデリックのおかげで決心出来ました。ありがとうございます。あなたの愛はたぶん忘れませんよ。もう2度と会うことはないと思いますが、平民になっても頑張って下さい」
そう言ってにこやかに「さようなら」と立ち去るジークにい様の後ろ姿を見ながら崩れ落ちたのだった。
全てを失い魂の抜けた顔をする阿呆王子の姿に胸がスッとした。これも全てはお義姉様を蔑ろにした報いである。
ざまぁみろ!
フレデリック殿下は廃嫡が決定した。妥当だと思うのだが本人は不満があるらしくやたら暴れるのでひとまず地下牢に閉じ込められることになった。無実を訴えているらしいが無駄だろう。なんと言っても国宝である賢者を傷付け国外追放した罪はかなり重いはずだ。平民になるだけで済んだのはまだマシな方だと気付かないようだが。
でも、あの阿呆の本当の罪はテイレシアお義姉様を蔑ろにしたことだけどね!!
「あの阿呆はまだわめいているんですか?」
「……あんな馬鹿が息子かと思うと穴に埋まりたくなりますわ。貴腐人様の助言通り根回しをしておいて良かったです」
重いため息をつく王妃様。どうにもあの阿呆王子は陛下の遺伝子に偏り過ぎな気がしてならない。実は陛下は親バカな上に王妃様がいないとまともに仕事も出来ない阿呆なのだ。この国がちゃんと成り立っているのは王妃様の采配あってこそなのは周知の事実なのである。
あ、ちなみに王妃様とは腐女子仲間だ。わたしの執筆している物語の熱烈なファンだと秘密裏にファンレターを貰ったのをキッカケに今ではとても仲良くしている。
「腐女子活動とは関係無いことまでお願いしてしまって申し訳ないです」
そう、実はわたしはあの阿呆王子がなにかやらかした時の為に王妃様に裏工作をお願いしていたのだ。まさか本当に賢者の方までも国外追放にするなんて考えたくなかったが何をするかわからなかったからだ。
だからもし追い出された人たちがいたら国から出たところを王妃様の母国で保護してもらおうと思い色々と根回しをしておいたのである。
「それにしても王妃様の素早い行動には感心致しました。もうパーフェクトですね!」
「まぁ、おほほほほ。わたくしとしても賢者たちを失う訳にはいきませんから。それにテイレシア嬢にはあんな馬鹿息子の婚約者になってもらったせいで苦労をかけて本当に申し訳なく思っておりますのよ。
まさか貴腐人様がテイレシア嬢の義妹になられるなんて運命を感じましたし、このままいけば貴腐人様と親戚になれると楽しみにしておりましたのに……あの馬鹿が貴腐人様に懸想してテイレシア嬢にあのような暴挙に出るなんて!貴腐人様には申し訳ないですが、テイレシア嬢が次代の王妃になってくれなければこの国は終わりです!」
「とんでもない!だってお義姉様は最高ですから!お義姉様以上に素晴らしい女性など存在しませんから!王妃様は本当に見る目のある方ですわ!」
この王妃様は、お義姉様がどんなに素晴らしいかを本当によくわかっているのでわたしと気が合うのだ。そしてこの国を心底愛している愛国心溢れる女性……、国の為なら実の息子だろうと即切り落とすことの出来る立派な国母なのである。
え?もし王妃様があの阿呆を庇うような発言をしたらどうなっていたのかって?そんなの……決まってるじゃないですか?うふ。
「それに、今回のことがうまくいけば……あのジークハルト様の生講演を特等席で拝見できる権利を頂けるんですから!!」
「さらに特典としてジークにい様の〈美少年キラーの語る、美少年を口説き落とす100の名言〉サイン入り本もプレゼント致します。もちろん、観賞用・保存用・布教用の三冊セットです。しかもサイン入りはほとんど世に出回っていないレアモノなので羨ましがられること間違いなしですわ」
「よっしゃあ!我が人生に悔いなし!」
ちなみに王妃様は、結婚後に陛下のダメ男っぷりがボロボロと出てきたうえに仕事の忙しさと息子の阿呆さ加減に現実逃避した結果、腐女子に目覚めたそうだ。今では薄い本が心の栄養剤になっているのだとか。
「フレデリックの前では演技とはいえ薄い本を握り潰さなくてはいけなかったので心が傷みました……。あ、そういえば貴腐人様、里帰りした先で開催されていた他国の腐女子の執筆なされた薄い本ですわ。買い揃えてきましたのでお土産にどうぞ」
そう言って薄い本を数十冊テーブルに並べてくれた。
おぉぉ……!これは他国で出回ってる新作!!あの国の薄い本はなかなか手に入らないのに、この量はまさに奇跡!
「王妃様が他国の腐女子とも交流を広げて下さるので、とても嬉しいですわ!」
「貴腐人様のお役に立てて光栄です」
やはり、腐女子の絆は全てを越えるのだ。腐女子最高!
「さて、では仕上げを致しましょうか。あの阿呆王子も愛しい方に会いたいでしょうしね」
***
「……ジークハルト!ジークハルトに会わせてくれ!」
地下牢へ繋がる道を進んでいると阿呆王子の声が響いていた。
どうやらジークにい様に会えればなんとかなるとでも思っているようだが、ジークにい様が罪に問われないために自分が責任を負うと言ったのではなかったのだろうか?
まぁ、わたしはちゃんとジークにい様に会わせてあげるけどね。ジークにい様カモン!
わたしと王妃様が牢から見えない位置に隠れて見守る中、憂い顔のジークにい様がそっと牢に入れられた阿呆王子に近づいた。
「フレデリック……まさかこんな場所で再会を果たすことになるなんて残念です」
「あぁ、ジークハルト!会いたかった!助けてくれ、俺はこのままでは平民にされてしまうんだ!なんとか母上の誤解を解いてくれ!」
「誤解?」
「そうだ!母上は俺がジークハルトに唆されていると思っているんだ!だから、俺とジークハルトは真実の愛で結ばれた相手であると証明してくれ!
それに賢者たちの件も、きっとジークハルトならなんとか出来るだろう?!ジークハルトは賢いし、俺の為ならなんでもしてくれるだろう?!」
必死に牢の柵から手を伸ばす阿呆王子の姿に、ジークにい様は微笑みを向けた。だがそれはいつもの優しい微笑みではなく、氷の微笑だ。阿呆王子は気付いていないのかその微笑みにうっとりしているようだが、わたしから見れば背筋に冷や汗が流れるくらいに怖い微笑みである。
「…ふふふ、おかしなことをおっしゃいますね?僕はたかが伯爵です。そんな僕に王子であるフレデリックがやってしまった事の後始末が出来るとでも?」
「え……ジークハルト?お、俺を愛していると……そう、言った、よな?」
「もちろん、愛していましたよ。僕は僕に愛を向けてくれる子にはちゃんと愛を返します。でも、約束通りけじめをつけてきましたのでもうそれも終わりです」
「ジ、ジークハルト……?!なにを……!」
やっとジークにい様の微笑みの違いに気付いたのか、焦った阿呆王子が必死に伸ばした手の指先がジークにい様に触れようとした瞬間、ジークにい様がそれを避けるように軽やかなステップで後ろに下がった。
「……!」
かすることもなく避けられたのがショックだったのか、それとも信じたくないのか。阿呆王子は再度手を伸ばすがジークにい様がその手に近づくことは決して無い。ジークにい様は慈悲深い人ではあるが、1度突き放した相手に関してはとことん冷たいのだ。
「け、けじめって……?!けじめってなにをしてきたんだ……?」
「……僕にはある目標があったんです。だから、それを成し遂げたらけじめをつけるとある人と約束していました。フレデリックには感謝していますよ。あなたのおかげでその目標は達成されましたので」
「だから、なにを……!」
その時、それまで冷たく微笑んでいたジークにい様がふんわりとした優しい笑顔をみせた。そして幸せそうに言ったのだ。
「僕は、結婚します」と。
もちろんお相手は男性なのだが……なんでも基本“攻め”なジークにい様が初めて愛を受け入れた男性らしく実はずっと昔からお付き合いしているのだとか。
ただジークにい様には美少年キラーとして“千人斬り”をするという目標があったので、そのお相手もジークにい様の心が決まるのを待っていてくれたのだとか。なんとも心が広い。
ジークにい様は千人斬りの最後を飾るのは特別な相手ではないと納得出来ないと言っていた。だからこそ今回の事に協力してくれたのだ。
「けっこん……?」
「ええ、フレデリックのおかげで決心出来ました。ありがとうございます。あなたの愛はたぶん忘れませんよ。もう2度と会うことはないと思いますが、平民になっても頑張って下さい」
そう言ってにこやかに「さようなら」と立ち去るジークにい様の後ろ姿を見ながら崩れ落ちたのだった。
全てを失い魂の抜けた顔をする阿呆王子の姿に胸がスッとした。これも全てはお義姉様を蔑ろにした報いである。
ざまぁみろ!
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