41 / 58
奪われるなんて思ってもいなかった
しおりを挟む
「はなしなさいよぉっ!」
空中でビチビチと跳ねる人魚の体からキラリと光る透明な糸が出ているのが見えた。その糸の先はセバスチャンが握っている釣竿に繋がっている。
「この海の魔物の女王であるあたしにこんなことしてぇ、ただで済むとおもっ」
「黙れ、魚類が」
セバスチャンが釣竿を縦に振り上げると人魚と私の体は高く跳び、その反動でセバスチャンの足元に落ちた。
「ぎゃあっ!!」
人魚の体が地面に衝突して悲鳴をあげる。私もすぐにぶつかるだろうと覚悟してぎゅっと目をつむるが、いくら待っても衝撃はこずかわりに聞き慣れた声が聞こえて抱き締められた。
「大丈夫ですか、アイリ様?……あぁ、こんなに傷だらけになって……。
なんでちょっと目を離した隙にこんなことになってるんですかね?せめてナイトを連れていればここまで手間をかけずにすんだものを、私がどれだけ苦労したかわかっていますか?わかってませんよね?それがわかるほど賢かったらこんなことになるはずありません」
こ、怖いです。セバスチャンがなんか負のオーラを背負っていてすごく怖いです。にっこりしてるのに笑ってないです!!
「ご、ごめんなさい……」
セバスチャンはため息をつきながら私をそっと下ろす。
「まずはこの魚類を始末しますので、少々お待ちください」
そして足元に転がってピクピクしてる人魚の腹部を足で勢いよく踏みつけた。
「ぎゃあっ!」
「うるさいですよ、魚類。よくもアイリ様に傷をつけてくれましたね。どうやってアイリ様をここに連れてきたんですか?」
「そ、そんなことしてないわぁ!その人間が突然現れたから、もったいないからエサにしようとしただけよぉっ!」
エサ。の所でセバスチャンの眉毛がピクリと動いた。
「……ここはなんなのです?」
「ここは海のごみ捨て場よぉ!要らなくなった眷属やしもべが捨てられるのよぉ!だから、ここに捨てられたものはあたしのエサや玩具にしていいのよぉ!」
セバスチャンの足にさらに力がこもる。人魚は「痛い!痛いぃ!」と体をうねらせた。
「やめてよぉ!あなたそんな姿してるけど吸血鬼でしょぉ?!あなたも要らなくなったからその人間をここに捨てたんでしょぉ?!あなたが捨てた玩具をあたしが拾っただけよぉ!!」
ぐちゃぁっ!
セバスチャンが無表情のまま、人魚の腹部を足で踏み潰した。辺りに青い血が流れだし、人魚の体がビクビクと痙攣する。
「ここに来る方法は?そして知っているのは誰ですか?」
「ぃ"た"い"ぃ"ぃ"……」
「答えなさい」
「ぎゃあ"ぁ"っっ!!」
セバスチャンの足が今度は胸部を踏みつけ、人魚の胸が足の形にへこんだ。
「に、んぎょ、の血を、溶かした、水に、沈めれば、ここに……来る。
妖精王が……知って、る。あいつ、は、あた、しから血を、盗んだ…………」
そのとき人魚の顔が動いて濁ったその目に私の姿がうつり、背筋が寒くなった。
「……!」
セバスチャンはその視線から私を守るように体を動かし、冷たい目で人魚を見下ろす。
「さて、アイリ様。この魚類はいかがいたしましょうか?」
「えっ」
「活作りにしますか?煮ても焼いてもいいとは思いますが。まぁ、上半分は廃棄ですが」
「……食べるのはちょっと」
いや、かなり嫌だ。さっきまで私を食べようとしてきた相手だけど、こうもセバスチャンに痛め付けられてる姿を見るとなんともいえなくなってくる。
「人魚はしぶといですからこれくらいでは死にませんよ。ほら、もう治ってきてます。人魚の肉を食べると不老不死になるという伝説まであるくらいですから。
昔、乱獲されてずいぶん数は減ってるはずですが、しぶといからなかなか絶滅しません。この海の魔物が吸血鬼より勝っている所なんてこの超自己再生能力だけです」
そう言われてセバスチャンの横から覗き込むと、人魚の腹部がうねうねと動き傷が塞がっていった。完全に傷の治った人魚は青い血溜りの上に上半身を起こす。
その顔はすでに元の綺麗な顔に戻っていた。
「……なんてことするのよ、このでかコウモリぃ!もう少しで死ぬとこだったわぁ!この美しいあたしにこんなことして許されると思っているのぉ?!
あたしの美しさはこの海の秘宝なのよぉ?!」
セバスチャンが忌々しそうに「ちっ」と舌打ちをする。
「もう一度捌かれたいみたいですね、この魚類が……」
「せっかく美味しそうな人間だと思ったのに、そんなに食べられたくないなら捨てなきゃいいでしょぉ?!
なんなのよ、もうぅ!あたし、帰らせてもらうわぁ!」
「捨ててません。勝手に落ちたから拾いに来たんです。そして、どんな理由があろうとアイリ様を傷付けた魚を逃すはずないでしょう。お仕置きです!」
崖の上から海に飛び込もうとした人魚の尾ヒレを鷲掴みにして、ブンッと振り回す。
「ぎゃあ――――っ!」
「このまま乾物にしてやりましょうか?」
※しばらくセバスチャンと人魚の攻防が続きますので、しばらくお待ちください。
「信じられない、1日でこんなに何回も自己再生したの生まれて初めてよぉ……!」
すでに数十回も同じことを繰り返した人魚は変わらず綺麗な顔だがぐったり疲れた表情をしている。
「まだ回復するんですね。せっかくなので自己再生しなくなるまでやりたかったんですが……」
セバスチャンの言葉に人魚はビクッと反応し、顔色を悪くして怯えた。
「ちょっ、もうやめてよぉ!いくら治っても痛いのは嫌よぉ!この人間なら返すわよぉっ」
人魚のことをにっこりと笑顔で見ているセバスチャン。しかしセバスチャンの執事スマイルはやはり目が笑ってない。
「おやおや、あんなに調教したのにまだそんな口を聞きますか……。お仕置きが足りませんでしたね?次はアジの開きにでも……」
「いやぁ~~!ごめんなさいぃぃ!」
そんなセバスチャンの笑顔に人魚は半泣きになりながら這いずってくると私の後ろに隠れた。
「ごめんなさい!もうしません!お願い、許してぇ!」
私の背中に張り付いてガタガタ震える人魚を見てたら、なんだか可哀想になってきた。
「セバスチャン、もうやめてあげて?」
「…………アイリ様がそうおっしゃるなら」
私のひと言でセバスチャンが渋々一歩下がる。するとそれを見ていた人魚が驚いたように目を見開いた。
「すごい……、あの吸血鬼が言うことを聞いたぁ。あなた何者なのぉ?この吸血鬼の玩具じゃなかったのぉ?」
「私はアイリ様の執事です」
セバスチャンがいつもの無表情で答える。
「執事ぃ?じゃあ、あなたは人間なのに吸血鬼の主人なのぉ?」
「えーと、まぁ、一応」
1年間だけの約束なのだが、説明するのもややこしいのでやめておく。しかし人魚の目はキラキラと輝きだし、私の前まで這いずると私の手を握った。
「すごぉい!あなたすごかったのねぇ!吸血鬼を平伏させて、あんなことしたあたしを許してくれるなんて。――――まるで女神だわぁ」
なぜかうっとりした表情になりだし、頬を赤くして急にモジモジし始めた。
「あたしの血も肉も欲しがらず、こんなに優しくしてくれる人…………初めてぇ」
そして、ちゅっ。と私の唇に自分の唇を重ねたのだ。
「………………?!」
「食べようとしてごめんなさいぃ。お詫びにあなたに海の加護をあげぎゃ――――っ」
うっとり顔の人魚は全部言い終わる前にセバスチャンの回し蹴りで吹っ飛ばされた。
「三枚に卸してフライにしましょう……」
セバスチャンのどす黒い声が静かに響いたのだった。
私のファーストキスがぁ――――っっ?!
空中でビチビチと跳ねる人魚の体からキラリと光る透明な糸が出ているのが見えた。その糸の先はセバスチャンが握っている釣竿に繋がっている。
「この海の魔物の女王であるあたしにこんなことしてぇ、ただで済むとおもっ」
「黙れ、魚類が」
セバスチャンが釣竿を縦に振り上げると人魚と私の体は高く跳び、その反動でセバスチャンの足元に落ちた。
「ぎゃあっ!!」
人魚の体が地面に衝突して悲鳴をあげる。私もすぐにぶつかるだろうと覚悟してぎゅっと目をつむるが、いくら待っても衝撃はこずかわりに聞き慣れた声が聞こえて抱き締められた。
「大丈夫ですか、アイリ様?……あぁ、こんなに傷だらけになって……。
なんでちょっと目を離した隙にこんなことになってるんですかね?せめてナイトを連れていればここまで手間をかけずにすんだものを、私がどれだけ苦労したかわかっていますか?わかってませんよね?それがわかるほど賢かったらこんなことになるはずありません」
こ、怖いです。セバスチャンがなんか負のオーラを背負っていてすごく怖いです。にっこりしてるのに笑ってないです!!
「ご、ごめんなさい……」
セバスチャンはため息をつきながら私をそっと下ろす。
「まずはこの魚類を始末しますので、少々お待ちください」
そして足元に転がってピクピクしてる人魚の腹部を足で勢いよく踏みつけた。
「ぎゃあっ!」
「うるさいですよ、魚類。よくもアイリ様に傷をつけてくれましたね。どうやってアイリ様をここに連れてきたんですか?」
「そ、そんなことしてないわぁ!その人間が突然現れたから、もったいないからエサにしようとしただけよぉっ!」
エサ。の所でセバスチャンの眉毛がピクリと動いた。
「……ここはなんなのです?」
「ここは海のごみ捨て場よぉ!要らなくなった眷属やしもべが捨てられるのよぉ!だから、ここに捨てられたものはあたしのエサや玩具にしていいのよぉ!」
セバスチャンの足にさらに力がこもる。人魚は「痛い!痛いぃ!」と体をうねらせた。
「やめてよぉ!あなたそんな姿してるけど吸血鬼でしょぉ?!あなたも要らなくなったからその人間をここに捨てたんでしょぉ?!あなたが捨てた玩具をあたしが拾っただけよぉ!!」
ぐちゃぁっ!
セバスチャンが無表情のまま、人魚の腹部を足で踏み潰した。辺りに青い血が流れだし、人魚の体がビクビクと痙攣する。
「ここに来る方法は?そして知っているのは誰ですか?」
「ぃ"た"い"ぃ"ぃ"……」
「答えなさい」
「ぎゃあ"ぁ"っっ!!」
セバスチャンの足が今度は胸部を踏みつけ、人魚の胸が足の形にへこんだ。
「に、んぎょ、の血を、溶かした、水に、沈めれば、ここに……来る。
妖精王が……知って、る。あいつ、は、あた、しから血を、盗んだ…………」
そのとき人魚の顔が動いて濁ったその目に私の姿がうつり、背筋が寒くなった。
「……!」
セバスチャンはその視線から私を守るように体を動かし、冷たい目で人魚を見下ろす。
「さて、アイリ様。この魚類はいかがいたしましょうか?」
「えっ」
「活作りにしますか?煮ても焼いてもいいとは思いますが。まぁ、上半分は廃棄ですが」
「……食べるのはちょっと」
いや、かなり嫌だ。さっきまで私を食べようとしてきた相手だけど、こうもセバスチャンに痛め付けられてる姿を見るとなんともいえなくなってくる。
「人魚はしぶといですからこれくらいでは死にませんよ。ほら、もう治ってきてます。人魚の肉を食べると不老不死になるという伝説まであるくらいですから。
昔、乱獲されてずいぶん数は減ってるはずですが、しぶといからなかなか絶滅しません。この海の魔物が吸血鬼より勝っている所なんてこの超自己再生能力だけです」
そう言われてセバスチャンの横から覗き込むと、人魚の腹部がうねうねと動き傷が塞がっていった。完全に傷の治った人魚は青い血溜りの上に上半身を起こす。
その顔はすでに元の綺麗な顔に戻っていた。
「……なんてことするのよ、このでかコウモリぃ!もう少しで死ぬとこだったわぁ!この美しいあたしにこんなことして許されると思っているのぉ?!
あたしの美しさはこの海の秘宝なのよぉ?!」
セバスチャンが忌々しそうに「ちっ」と舌打ちをする。
「もう一度捌かれたいみたいですね、この魚類が……」
「せっかく美味しそうな人間だと思ったのに、そんなに食べられたくないなら捨てなきゃいいでしょぉ?!
なんなのよ、もうぅ!あたし、帰らせてもらうわぁ!」
「捨ててません。勝手に落ちたから拾いに来たんです。そして、どんな理由があろうとアイリ様を傷付けた魚を逃すはずないでしょう。お仕置きです!」
崖の上から海に飛び込もうとした人魚の尾ヒレを鷲掴みにして、ブンッと振り回す。
「ぎゃあ――――っ!」
「このまま乾物にしてやりましょうか?」
※しばらくセバスチャンと人魚の攻防が続きますので、しばらくお待ちください。
「信じられない、1日でこんなに何回も自己再生したの生まれて初めてよぉ……!」
すでに数十回も同じことを繰り返した人魚は変わらず綺麗な顔だがぐったり疲れた表情をしている。
「まだ回復するんですね。せっかくなので自己再生しなくなるまでやりたかったんですが……」
セバスチャンの言葉に人魚はビクッと反応し、顔色を悪くして怯えた。
「ちょっ、もうやめてよぉ!いくら治っても痛いのは嫌よぉ!この人間なら返すわよぉっ」
人魚のことをにっこりと笑顔で見ているセバスチャン。しかしセバスチャンの執事スマイルはやはり目が笑ってない。
「おやおや、あんなに調教したのにまだそんな口を聞きますか……。お仕置きが足りませんでしたね?次はアジの開きにでも……」
「いやぁ~~!ごめんなさいぃぃ!」
そんなセバスチャンの笑顔に人魚は半泣きになりながら這いずってくると私の後ろに隠れた。
「ごめんなさい!もうしません!お願い、許してぇ!」
私の背中に張り付いてガタガタ震える人魚を見てたら、なんだか可哀想になってきた。
「セバスチャン、もうやめてあげて?」
「…………アイリ様がそうおっしゃるなら」
私のひと言でセバスチャンが渋々一歩下がる。するとそれを見ていた人魚が驚いたように目を見開いた。
「すごい……、あの吸血鬼が言うことを聞いたぁ。あなた何者なのぉ?この吸血鬼の玩具じゃなかったのぉ?」
「私はアイリ様の執事です」
セバスチャンがいつもの無表情で答える。
「執事ぃ?じゃあ、あなたは人間なのに吸血鬼の主人なのぉ?」
「えーと、まぁ、一応」
1年間だけの約束なのだが、説明するのもややこしいのでやめておく。しかし人魚の目はキラキラと輝きだし、私の前まで這いずると私の手を握った。
「すごぉい!あなたすごかったのねぇ!吸血鬼を平伏させて、あんなことしたあたしを許してくれるなんて。――――まるで女神だわぁ」
なぜかうっとりした表情になりだし、頬を赤くして急にモジモジし始めた。
「あたしの血も肉も欲しがらず、こんなに優しくしてくれる人…………初めてぇ」
そして、ちゅっ。と私の唇に自分の唇を重ねたのだ。
「………………?!」
「食べようとしてごめんなさいぃ。お詫びにあなたに海の加護をあげぎゃ――――っ」
うっとり顔の人魚は全部言い終わる前にセバスチャンの回し蹴りで吹っ飛ばされた。
「三枚に卸してフライにしましょう……」
セバスチャンのどす黒い声が静かに響いたのだった。
私のファーストキスがぁ――――っっ?!
6
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームのヒロインに転生したのに、ストーリーが始まる前になぜかウチの従者が全部終わらせてたんですが
侑子
恋愛
十歳の時、自分が乙女ゲームのヒロインに転生していたと気づいたアリス。幼なじみで従者のジェイドと準備をしながら、ハッピーエンドを目指してゲームスタートの魔法学園入学までの日々を過ごす。
しかし、いざ入学してみれば、攻略対象たちはなぜか皆他の令嬢たちとラブラブで、アリスの入る隙間はこれっぽっちもない。
「どうして!? 一体どうしてなの~!?」
いつの間にか従者に外堀を埋められ、乙女ゲームが始まらないようにされていたヒロインのお話。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》
社畜の私は異世界でも社畜精神が残ったままだった
木嶋うめ香
恋愛
貴族学園の小さな部屋で、私は一人書類仕事に追われていた。
今日も寮には帰れそうにない、机の上には大量の未処理の書類。
せめて空腹を紛らわそうと、ビスケットを鞄から取り出し水を汲んでこようとして立ち上がった途端、視界が暗くなり倒れた。
床に倒れた反動で、頭を床にぶつける。
その衝撃で思い出した、私は前世ブラック企業に勤めていた社畜で、二十三連勤サービス残業付きの末、体調を崩し亡くなったアラサー営業職だった。
他サイトでもアップしています。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
【完結】ここって天国?いいえBLの世界に転生しました
三園 七詩
恋愛
麻衣子はBL大好きの腐りかけのオタク、ある日道路を渡っていた綺麗な猫が車に引かれそうになっているのを助けるために命を落とした。
助けたその猫はなんと神様で麻衣子を望む異世界へと転生してくれると言う…チートでも溺愛でも悪役令嬢でも望むままに…しかし麻衣子にはどれもピンと来ない…どうせならBLの世界でじっくりと生でそれを拝みたい…
神様はそんな麻衣子の願いを叶えてBLの世界へと転生させてくれた!
しかもその世界は生前、麻衣子が買ったばかりのゲームの世界にそっくりだった!
攻略対象の兄と弟を持ち、王子の婚約者のマリーとして生まれ変わった。
ゲームの世界なら王子と兄、弟やヒロイン(男)がイチャイチャするはずなのになんかおかしい…
知らず知らずのうちに攻略対象達を虜にしていくマリーだがこの世界はBLと疑わないマリーはそんな思いは露知らず…
注)BLとありますが、BL展開はほぼありません。
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる