変な人だと思うのは、私だけ?

海月(くらげ)

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関西人あるある?

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買い物へ行こうと、普通に歩いていた。

信号機が赤なので止まる。そこへ男の人が私の隣りに立った。

時差信号なので、結構長い時間まつのだが時間にしたら数分なんだろう。

信号機を見詰めながらまだかな?なんて思っていると、隣りの男の人が私を見る視線を感じたので振り向いてしまった。

目線が合うと、男の人はニッコリ笑うと唐突に切り出した。

「あんた!沖縄の人やろ!」

はい?私が沖縄の人?行ったこともないのですが?

「いいえ、違いますけど?」

「いやー間違いないて!あんた!沖縄の人やわ」

間違いない?

はい?あなたは私の何を知っているというのだ?

私は間違いなく関西で生まれ関西育ちだ。

結婚した時に戸籍を見た。
尚且つおばぁちゃんが亡くなった時、戸籍をさかのぼったので、関西圏以外の人はいないのを知ってる。

「あんたは知らんかも知らんけどたぶんな。沖縄の人なんやわ。おばぁちゃんとかな、おじいちゃんとか沖縄の人やったんやで!」

え?そうなん?

あまりにも、ハッキリ言うので、疑問が生まれたが、いやいや違う!

この口に負けたらダメだ!

ほんの数秒の格闘が頭の中ではじまった。

必死に記憶をめぐらす。
誰か沖縄の話したことあったかなぁ?

いや、ない!

私の知る限りみんな地元だ。
関西から外れている親戚もいない。

「いやー皆関西だけど
誰も沖縄の人はいないですね」

ハッキリと私は言ってみた。

すると、じっと私の顔を見る

「いやー間違いないて!ワシな、それは間違った事ないんよ!あんたは、沖縄の人や!」

間違えた事ない?

はい?

間違いなく、あなたの勘違いです!

心の中で叫ぶ

空いた口が塞がらないとは、このことだ。

言葉が出てこない。

又私の頭の中で格闘が始まった。

間違いを押し付けたよね今!

間違った事をねじ曲げたよね!

言い切ったもん勝ち?

言い切られた!

違うって私言ったよね?

あまりにも、言い切られて反論できなかった。

いや……
人間想像もしない事が起きると言葉が出ないを経験したと言っていいのではないだろうか?


ちなみに、沖縄の友人がいるが、とてもほりが深くて綺麗だ。

私はブスだ。平面族代表できる顔だ。

何が沖縄とつながるのか?

毛深いのが原因か?

肌の色が地黒だからか?

いや、よくわからない。

考えている間に信号機が青になった。

「じゃぁな!沖縄の人!」

にこやかに手を振り私と違う方向へ消えて行った。

負けた……

完全に負けた。

名前も知らない人に負けた。


少なくともあの男の人の中では、「沖縄の人」を決定つけられた。

別にどこ出身でもいいのだけど……

アレから、何年も経つが
いまだにハテナが頭から取れない出来事だ。

関西人は、押しが強いと言われるが、私も関西人だが押しは弱い方だ

決して関西人全員押しが強いわけではないのだとわかって欲しいが、こんな人が表にでてくるんだろうから仕方ない。

勝手に挑まれた試合に私は完璧に負けたのだった、
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