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2// ふわふわのオムレツ(1)
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翌日は侯爵様のご依頼でお昼を準備することになった。普段通りの食事で、とのリクエストだけど、騎士団の食事はそれこそかきこみ飯で、元王弟殿下、現侯爵様にお出ししていい筈がない……。そう思うと気持ちが沈む。
自分の魔力は自分で作る料理に乗せることができる。この魔力を昨日、王族である侯爵様に思いっきり食らわせてしまったのは記憶に新しい。そしてそのことでおそらく、今から呼び出しを受けている。とっても、非常~~~~に、気が重い。
「エルヴィラ、思い悩んでも仕方ないよ!ちゃちゃっと作って、行っておいで」
「マシューさん……そうですね。がんばります……」
騎士団の食事づくりはほぼ片付き、あとは頼まれている自分を含んだ3人分のランチを作るだけだ。今回はそういうオーダーなので、3人分を付け合わせまで全てひとりで作り上げる。
大量ではない料理の場合、1品あたりに注がれる魔力量が多くなってしまうのだけど、そこは隊長は仕様としてご存じのはずなので……敢えてそう指示しているんだと考えよう。よし。
ボウルに卵をぱかんと割り入れ、ミルクと調味料を足す。少し空気が入るように泡立て器で手早くかき混ぜてから、熱く熱したフライパンにバターを溶かす。そのバターが泡だったところに卵液を入れると、しゅわっと音を立てて卵がふくらんだ。
さっくりとまとめてフライパンをとんとん、と向こうに叩いてやると、卵はゆっくりと丸くなり、あっという間に黄金色のふっくらとしたオムレツが焼きあがった。集中して作るとやはり、魔力も乗りがいい。
「きれいだねぇ」
「そうですね~上手にできました!」
美しく焼けたオムレツを白いお皿に移し、茹でた野菜と大きなウィンナーを添えた。これにパンとトマトのスープが今日の騎士団のランチメニュー。
……きれい、だけど、やっぱりすごく『普通のランチ』だ。
「ほんとにこのお食事で、大丈夫なんでしょうか」
「あちらがいいっていうんだし、きっと目的はそういうことじゃないから、大丈夫だよ」
「目的?」
「いいからほら、急いで急いで!」
『目的』とは何のことかを聞く前に、3人分の食事をワゴンに乗せて厨房を送り出されてしまう。こうなったらもう、料理を冷めないうちに運ばなくては。
[続く]
自分の魔力は自分で作る料理に乗せることができる。この魔力を昨日、王族である侯爵様に思いっきり食らわせてしまったのは記憶に新しい。そしてそのことでおそらく、今から呼び出しを受けている。とっても、非常~~~~に、気が重い。
「エルヴィラ、思い悩んでも仕方ないよ!ちゃちゃっと作って、行っておいで」
「マシューさん……そうですね。がんばります……」
騎士団の食事づくりはほぼ片付き、あとは頼まれている自分を含んだ3人分のランチを作るだけだ。今回はそういうオーダーなので、3人分を付け合わせまで全てひとりで作り上げる。
大量ではない料理の場合、1品あたりに注がれる魔力量が多くなってしまうのだけど、そこは隊長は仕様としてご存じのはずなので……敢えてそう指示しているんだと考えよう。よし。
ボウルに卵をぱかんと割り入れ、ミルクと調味料を足す。少し空気が入るように泡立て器で手早くかき混ぜてから、熱く熱したフライパンにバターを溶かす。そのバターが泡だったところに卵液を入れると、しゅわっと音を立てて卵がふくらんだ。
さっくりとまとめてフライパンをとんとん、と向こうに叩いてやると、卵はゆっくりと丸くなり、あっという間に黄金色のふっくらとしたオムレツが焼きあがった。集中して作るとやはり、魔力も乗りがいい。
「きれいだねぇ」
「そうですね~上手にできました!」
美しく焼けたオムレツを白いお皿に移し、茹でた野菜と大きなウィンナーを添えた。これにパンとトマトのスープが今日の騎士団のランチメニュー。
……きれい、だけど、やっぱりすごく『普通のランチ』だ。
「ほんとにこのお食事で、大丈夫なんでしょうか」
「あちらがいいっていうんだし、きっと目的はそういうことじゃないから、大丈夫だよ」
「目的?」
「いいからほら、急いで急いで!」
『目的』とは何のことかを聞く前に、3人分の食事をワゴンに乗せて厨房を送り出されてしまう。こうなったらもう、料理を冷めないうちに運ばなくては。
[続く]
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