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恋の成分
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Side:瑞希
おーちゃんに直談判した次の日の朝。学校に向かう坂道の途中で、見えてきた校舎を見上げて小さくため息をつく。
いつもなら自分の教室に入って一日普通に授業を受けて、放課後になってからしーちゃんの所に行くんだけど、今日は気になって気になってしょうがないからすぐ様子を見に行こうかなって。
しーちゃんに会うのにこんな風に緊張するなんて、初めてかも。後ろめたいからだよね、絶対……
クラスメイトと挨拶を交わしながらカバンを机に置いて、しーちゃんの居る3年A組へ……3ーAと書かれた札の手前で歩調をゆるめ、いつもなら迷うことなく入って行く教室の入り口から顔だけそおっと覗かせて中を伺う。
しーちゃん……しーちゃんは………あれ?まだ来てない?おかしいな。いつもこの時間には……
「お、瑞希!おはよ!」
「ヒャッ!!」
びっくりするよね?びっくりするよね??探してる人が後ろから声かけてきたら思わず飛び上がっちゃうよね?
「なんだよ、びっくりしすぎだろ!」
しーちゃんは今登校してきましたって格好で笑いながら言った。なんか元気そう……もしかしてうまくいったの!?
「おはよ~~!元気~~!?」
「え?うん、元気~~~」
しーちゃんが不思議そうな顔をして、ハイタッチを求めた俺の手にパチンと手を当ててくる。なんかほんとに元気そう……昨日までと顔が全然違うもん!
「しーちゃん!なんかいいことあったの!?」
「へっ!?」
「あったんでしょ!?いい顔してる~!」
良かったよぉぉぉ ほんっとに良かったよぉおお!もー俺朝から泣きそうなんだけど!
「ちょ…どうしたどうした、瑞希お前テンションおかしくねえ?」
「おかしくない!もー俺嬉しくて嬉しくて……」
「何が……?」
「しーちゃんが元気なのが!」
「そ、そう。ありがと……」
もう頭の上ハテナマークだらけのしーちゃんの肩をがしって抱いて一緒に教室に入ってしーちゃんの席までついてった。
「確かに……いいこと、あったよ」
鞄の中身を机にしまいながらしーちゃんはちらりと俺を見てさ。
「先生んちにね、また行けることになったんだよ。会ってもらえなかったのは、ほんとに仕事が忙しかっただけだった。俺……避けられてるとかさ、もう被害妄想甚だしいよな……」
しーちゃんは恥ずかしそうに笑った。
お~ちゃ~~~ん!!ありがどおおおおおお!!
しーちゃんの前の、今は空いてる席に腰を下ろして、昨日の夜は先生のチャーハンを食べただとかコーヒーを上手に淹れれただとか言ってるしーちゃんの報告を聞きながら、頭の隅で別のことを思う。
おーちゃん……本当のところは言わなかったんだね。いや、ありがたいけど!会ってもらえるだけで!
まぁおーちゃんとしたら寝た子を起こすようなことはしたくないんだろうし、俺だって、別に2人が付き合うかどうかってところが一番大事なわけじゃないから。
要はしーちゃんが元気になってくれればいいんだから!……まぁちょっとは気になるよ?だってしーちゃんが仲間になったらちょー嬉しいじゃん!堂々とコイバナ出来るし~……
「また、明日行こうと思ってんだけど……急にウザいかなぁ」
頭の上に手を組んでグラウンドに目をやりながらしーちゃんが呟いて……なんとなく俺もつられてグラウンドに顔を向け、朝練をしてる運動部員たちを目で追う。
「行く前に電話すれば反応で分かるんじゃない?来てほしくなかったら言うだろうし」
「そうだよな。うん、そうする」
俺に向けられる照れたような微笑み。
先生が絡むとしーちゃんはすごく可愛くなる。いや、いつも可愛いとこはあるんだけどさ。なんか、顔かたちが変わるわけじゃないんだけど、雰囲気とか表情とか?
おーちゃんの方はさ、自分に歯止め掛けてるって言ってたし、もしかしたら恋愛対象になっちゃうかも、くらいの危機感があったから避けてたわけだし。
問題は……しーちゃんだよね……
「ど……どしたの?」
考え事に引き摺られてしーちゃんをじいっと見ちゃってて、視線に気づいたしーちゃんが少し体を引いて聞いてきた。
「ね。おーちゃんの、どこが好き?」
「え??どこって……カッコいいし……優しいし……怒ったら怖いけどさ、優しい時はすげぇ優しいの。それに、先生は嘘をつかない。俺にほんとのことを言ってくれるから」
おーちゃんの、大人のウソはウソの内に入れないとこう。うん。
「でもやっぱ一番はカッコいいとこかな~。生き方がさぁ、カッコいい。憧れる」
「うん。おーちゃんはカッコイイ。確かに」
「だろ?」
まるで自分が褒められたみたいに嬉しそうなしーちゃんの顔。うーん……この中に恋の成分はないのかな……なんて、またじいっと見ちゃう。
「……な、なんなのさっきから。お前今日絶対おかしいぞ?」
あはは、ごめんごめん!つい、ね!
おーちゃんに直談判した次の日の朝。学校に向かう坂道の途中で、見えてきた校舎を見上げて小さくため息をつく。
いつもなら自分の教室に入って一日普通に授業を受けて、放課後になってからしーちゃんの所に行くんだけど、今日は気になって気になってしょうがないからすぐ様子を見に行こうかなって。
しーちゃんに会うのにこんな風に緊張するなんて、初めてかも。後ろめたいからだよね、絶対……
クラスメイトと挨拶を交わしながらカバンを机に置いて、しーちゃんの居る3年A組へ……3ーAと書かれた札の手前で歩調をゆるめ、いつもなら迷うことなく入って行く教室の入り口から顔だけそおっと覗かせて中を伺う。
しーちゃん……しーちゃんは………あれ?まだ来てない?おかしいな。いつもこの時間には……
「お、瑞希!おはよ!」
「ヒャッ!!」
びっくりするよね?びっくりするよね??探してる人が後ろから声かけてきたら思わず飛び上がっちゃうよね?
「なんだよ、びっくりしすぎだろ!」
しーちゃんは今登校してきましたって格好で笑いながら言った。なんか元気そう……もしかしてうまくいったの!?
「おはよ~~!元気~~!?」
「え?うん、元気~~~」
しーちゃんが不思議そうな顔をして、ハイタッチを求めた俺の手にパチンと手を当ててくる。なんかほんとに元気そう……昨日までと顔が全然違うもん!
「しーちゃん!なんかいいことあったの!?」
「へっ!?」
「あったんでしょ!?いい顔してる~!」
良かったよぉぉぉ ほんっとに良かったよぉおお!もー俺朝から泣きそうなんだけど!
「ちょ…どうしたどうした、瑞希お前テンションおかしくねえ?」
「おかしくない!もー俺嬉しくて嬉しくて……」
「何が……?」
「しーちゃんが元気なのが!」
「そ、そう。ありがと……」
もう頭の上ハテナマークだらけのしーちゃんの肩をがしって抱いて一緒に教室に入ってしーちゃんの席までついてった。
「確かに……いいこと、あったよ」
鞄の中身を机にしまいながらしーちゃんはちらりと俺を見てさ。
「先生んちにね、また行けることになったんだよ。会ってもらえなかったのは、ほんとに仕事が忙しかっただけだった。俺……避けられてるとかさ、もう被害妄想甚だしいよな……」
しーちゃんは恥ずかしそうに笑った。
お~ちゃ~~~ん!!ありがどおおおおおお!!
しーちゃんの前の、今は空いてる席に腰を下ろして、昨日の夜は先生のチャーハンを食べただとかコーヒーを上手に淹れれただとか言ってるしーちゃんの報告を聞きながら、頭の隅で別のことを思う。
おーちゃん……本当のところは言わなかったんだね。いや、ありがたいけど!会ってもらえるだけで!
まぁおーちゃんとしたら寝た子を起こすようなことはしたくないんだろうし、俺だって、別に2人が付き合うかどうかってところが一番大事なわけじゃないから。
要はしーちゃんが元気になってくれればいいんだから!……まぁちょっとは気になるよ?だってしーちゃんが仲間になったらちょー嬉しいじゃん!堂々とコイバナ出来るし~……
「また、明日行こうと思ってんだけど……急にウザいかなぁ」
頭の上に手を組んでグラウンドに目をやりながらしーちゃんが呟いて……なんとなく俺もつられてグラウンドに顔を向け、朝練をしてる運動部員たちを目で追う。
「行く前に電話すれば反応で分かるんじゃない?来てほしくなかったら言うだろうし」
「そうだよな。うん、そうする」
俺に向けられる照れたような微笑み。
先生が絡むとしーちゃんはすごく可愛くなる。いや、いつも可愛いとこはあるんだけどさ。なんか、顔かたちが変わるわけじゃないんだけど、雰囲気とか表情とか?
おーちゃんの方はさ、自分に歯止め掛けてるって言ってたし、もしかしたら恋愛対象になっちゃうかも、くらいの危機感があったから避けてたわけだし。
問題は……しーちゃんだよね……
「ど……どしたの?」
考え事に引き摺られてしーちゃんをじいっと見ちゃってて、視線に気づいたしーちゃんが少し体を引いて聞いてきた。
「ね。おーちゃんの、どこが好き?」
「え??どこって……カッコいいし……優しいし……怒ったら怖いけどさ、優しい時はすげぇ優しいの。それに、先生は嘘をつかない。俺にほんとのことを言ってくれるから」
おーちゃんの、大人のウソはウソの内に入れないとこう。うん。
「でもやっぱ一番はカッコいいとこかな~。生き方がさぁ、カッコいい。憧れる」
「うん。おーちゃんはカッコイイ。確かに」
「だろ?」
まるで自分が褒められたみたいに嬉しそうなしーちゃんの顔。うーん……この中に恋の成分はないのかな……なんて、またじいっと見ちゃう。
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あはは、ごめんごめん!つい、ね!
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