62 / 117
8章 舞踏会への招待
60話 初めての種類の危機
しおりを挟む
ワタシは力強く手を振りほどく。
「やめてください。その気はありません」
「そうかい? でも本当に怪我は大丈夫なのかい?」
そう言って、舐めるようにワタシのスカートに視線を下ろした。彼が目指しているであろう足首は、ロングスカートの裾の中だ。
「観てあげるよ。これでも癒やすのは得意なんだ」
とワタシの答えも待たずスカートに手を伸ばす。
「ちょっ、やめてください!」
「ここでの介抱は嫌かな? いつ人に見られぬとも限らないしね……。じゃあ、やっぱり控え室に移動しよう。ベッドで寝てゆっくりすれば治るかもしれない」
まあ安静が大事なのは間違っちゃいないが。その見え見えの下心をなんとかしろよ……。
派手な青年はワタシの身体に自分の身体をすり寄せてきた。酒臭い息がもわんとワタシの顔にかかってきて、思わず息を止める。
「君はどこのご令嬢だい? こんな所に一人で来て……。誰かに振られたのかな?」
「人を捜しているだけです。今すぐワタシから離れてください」
「へえ、人捜しね。僕も手伝ってあげようか?」
「……お断りします。ワタシ一人で捜します」
一瞬申し出を検討してしまったが、すぐに首を横に振った。しかし本当に……酒臭くて気持ちが悪い。
「でもさぁ……」
派手な青年は偉そうに胸を反らすと、指をぱちりと鳴らした。すると、夜気に開けていた戸口の向こうから数人の男が入ってくる。
「捜索の手は多い方がいいんじゃないかな?」
「そうそう、お嬢様お一人で捜すよりもね」
「どんな人をお捜しなのかな? 君を振った男性だとしたら、そんな男諦めなよ」
「俺達と楽しんだほうが人生楽しくなるぞー」
男たちは皆一様に派手な格好をしていた。皆そこそこの身分のようだ。ニヤニヤと下品な顔をさらしながら、壁に寄りかかったワタシを取り囲む。
どうやらリーダー格らしい、派手な赤い燕尾服と青いボウタイの男がもう一度胸をせり出す。あと少しでワタシの胸に触りそうになり、ワタシのほうが壁により身を引いた。
「そんな怖い顔しないで、お嬢さん。こういうのは初めてだろ? そんな豪華な格好でこんな所に一人で来るなんて。だから悪い大人に捕まっちゃうんだぞ」
そうか。この格好のせいか……。
ワタシはようやく理解した。
今までこんなことになったことがなかったからつい図書館への最短ルートに控え室への廊下なんか通ってしまったが。
今までワタシは、薬草の匂いが染みついた黒ローブという、いかにも魔女らしい格好しかしたことがなかった。だからこういう手合いからも女としては扱われてこなかった。
しかしエベリン夫人の見立てによるこの華美なドレスは、存分に女性であるということをアピールするものである。そしてこの服に込められたメッセージをこの男たちは正確に受け止めた。
だから彼らは、ワタシをどこぞの貴族のお嬢様とでも思っているのだ。
「そうだ、素直にしてれば乱暴には扱わないよ」
大人しくなったワタシを自分たちへの肯定と受け取ったのか、赤い男はニヤリと笑う。
「僕たちはみんな紳士だからね。みんなで君に大人の楽しみを教えてあげたいだけなのさ」
「……あまり舐めないでいただきたいですね」
「なに?」
「ワタシを舐めるな、といったんです」
ワタシはぴしっと背筋を伸ばし、胸を張った。
それだけで圧倒的だった男たちの雰囲気は薄れる。赤い男は一歩、下がった。
男たちは低いハイヒールを履いたワタシとほぼ同じくらいの背丈だった。
アスタフェルから魔力を引き出して彼らに使うつもりはなかった。あんな奴の力など使わなくても、ワタシならこれくらい対処できる。
アスタフェルと会う前は、ずっとそうやってきたんだ。
今回だってちゃんと用意はしてある。
「どこぞの貴族のご令息方とお見受けします。それが、……四人か。一人の女性をそれだけの人数で追い詰めるとは。ご親族が知ればさぞやお嘆きになるでしょう。一族の恥だとね」
「なんだと……!!」
「こんな格好をしてはいますが、ワタシは魔女です。あなた方よりよほど知識も胆力もある。そう、あなたよりも!」
口先で煽りながら指をさして注意をそらす。その裏で、ワタシはそっとスカートの隠しに手を入れた。
「しかし、そのワタシの身からしてもあなた方は羨望の的ですよ。生活の心配もせず頭空っぽでただ目先の愉楽に忘我し徒党を組んで女を襲うという人後に落ちる慮外千万な行為で満足なされるほどの下直な精神をしているあなたが、そうあなたも、あなたも、あなたも。そんなあなた方がとてつもなく羨ましいのです。何故か分かりますか? 命を削って世に報い、見果てぬ夢を叶えようと喪われし太古の叡智を模索し、さればと現実に立ち向かうため無い頭を振り絞って働かせる……そんなことをする必要がないからです。もっともしたくてもできないでしょうけど。あなたがたのような空っぽな頭では、例えそれが偉大極まりない知識であったとしても吸収することは不可能。おっと失礼、女を襲うことにかけては一家言おありか。その惰弱な本能に基づく石ころみたいな信念が一つ、頭のなかにぽつんと転がっておられるんだ。頭を振ったらさぞかしカラカラいい音が鳴るでしょう」
指さして喋りながら、奥の手を握りしめた手をそっとポケットから出す。
あからさまな視線の誘導だが、それでも男たちは指先に注意を向けていた。
本当は、ユスティア関連で使うことになるかも、と用意してきたものだけど……。
魔女だと明かしたのだから、こいつらがそれで引き下がれば使わずにすむが……。
男たちは一瞬目を点にし、ひそひそと仲間内で語り合い始めた。
「なんて言ったんだ?」
「よく分からんが、馬鹿にされた気がする」
「俺もそう思う」
「そうか、よし」
あれ。意味が通じてない?
亡き師匠アリアネディアの声がふと耳に聞こえた気がした。
ジャンザの言葉はちょっとややこしいときがあるからもっと簡単に言わないと伝わらないよ、と。
代表の赤いのがワタシにニヤリと笑いかける。
「お嬢さんが魔女? はったりはやめるんだな。魔女はそんな美しい格好などしないさ。それに君の姿は魔女というより……」
彼は不思議そうに、私を見て首を傾げ、呟いた。
「聖妃……様?」
「やめてください。その気はありません」
「そうかい? でも本当に怪我は大丈夫なのかい?」
そう言って、舐めるようにワタシのスカートに視線を下ろした。彼が目指しているであろう足首は、ロングスカートの裾の中だ。
「観てあげるよ。これでも癒やすのは得意なんだ」
とワタシの答えも待たずスカートに手を伸ばす。
「ちょっ、やめてください!」
「ここでの介抱は嫌かな? いつ人に見られぬとも限らないしね……。じゃあ、やっぱり控え室に移動しよう。ベッドで寝てゆっくりすれば治るかもしれない」
まあ安静が大事なのは間違っちゃいないが。その見え見えの下心をなんとかしろよ……。
派手な青年はワタシの身体に自分の身体をすり寄せてきた。酒臭い息がもわんとワタシの顔にかかってきて、思わず息を止める。
「君はどこのご令嬢だい? こんな所に一人で来て……。誰かに振られたのかな?」
「人を捜しているだけです。今すぐワタシから離れてください」
「へえ、人捜しね。僕も手伝ってあげようか?」
「……お断りします。ワタシ一人で捜します」
一瞬申し出を検討してしまったが、すぐに首を横に振った。しかし本当に……酒臭くて気持ちが悪い。
「でもさぁ……」
派手な青年は偉そうに胸を反らすと、指をぱちりと鳴らした。すると、夜気に開けていた戸口の向こうから数人の男が入ってくる。
「捜索の手は多い方がいいんじゃないかな?」
「そうそう、お嬢様お一人で捜すよりもね」
「どんな人をお捜しなのかな? 君を振った男性だとしたら、そんな男諦めなよ」
「俺達と楽しんだほうが人生楽しくなるぞー」
男たちは皆一様に派手な格好をしていた。皆そこそこの身分のようだ。ニヤニヤと下品な顔をさらしながら、壁に寄りかかったワタシを取り囲む。
どうやらリーダー格らしい、派手な赤い燕尾服と青いボウタイの男がもう一度胸をせり出す。あと少しでワタシの胸に触りそうになり、ワタシのほうが壁により身を引いた。
「そんな怖い顔しないで、お嬢さん。こういうのは初めてだろ? そんな豪華な格好でこんな所に一人で来るなんて。だから悪い大人に捕まっちゃうんだぞ」
そうか。この格好のせいか……。
ワタシはようやく理解した。
今までこんなことになったことがなかったからつい図書館への最短ルートに控え室への廊下なんか通ってしまったが。
今までワタシは、薬草の匂いが染みついた黒ローブという、いかにも魔女らしい格好しかしたことがなかった。だからこういう手合いからも女としては扱われてこなかった。
しかしエベリン夫人の見立てによるこの華美なドレスは、存分に女性であるということをアピールするものである。そしてこの服に込められたメッセージをこの男たちは正確に受け止めた。
だから彼らは、ワタシをどこぞの貴族のお嬢様とでも思っているのだ。
「そうだ、素直にしてれば乱暴には扱わないよ」
大人しくなったワタシを自分たちへの肯定と受け取ったのか、赤い男はニヤリと笑う。
「僕たちはみんな紳士だからね。みんなで君に大人の楽しみを教えてあげたいだけなのさ」
「……あまり舐めないでいただきたいですね」
「なに?」
「ワタシを舐めるな、といったんです」
ワタシはぴしっと背筋を伸ばし、胸を張った。
それだけで圧倒的だった男たちの雰囲気は薄れる。赤い男は一歩、下がった。
男たちは低いハイヒールを履いたワタシとほぼ同じくらいの背丈だった。
アスタフェルから魔力を引き出して彼らに使うつもりはなかった。あんな奴の力など使わなくても、ワタシならこれくらい対処できる。
アスタフェルと会う前は、ずっとそうやってきたんだ。
今回だってちゃんと用意はしてある。
「どこぞの貴族のご令息方とお見受けします。それが、……四人か。一人の女性をそれだけの人数で追い詰めるとは。ご親族が知ればさぞやお嘆きになるでしょう。一族の恥だとね」
「なんだと……!!」
「こんな格好をしてはいますが、ワタシは魔女です。あなた方よりよほど知識も胆力もある。そう、あなたよりも!」
口先で煽りながら指をさして注意をそらす。その裏で、ワタシはそっとスカートの隠しに手を入れた。
「しかし、そのワタシの身からしてもあなた方は羨望の的ですよ。生活の心配もせず頭空っぽでただ目先の愉楽に忘我し徒党を組んで女を襲うという人後に落ちる慮外千万な行為で満足なされるほどの下直な精神をしているあなたが、そうあなたも、あなたも、あなたも。そんなあなた方がとてつもなく羨ましいのです。何故か分かりますか? 命を削って世に報い、見果てぬ夢を叶えようと喪われし太古の叡智を模索し、さればと現実に立ち向かうため無い頭を振り絞って働かせる……そんなことをする必要がないからです。もっともしたくてもできないでしょうけど。あなたがたのような空っぽな頭では、例えそれが偉大極まりない知識であったとしても吸収することは不可能。おっと失礼、女を襲うことにかけては一家言おありか。その惰弱な本能に基づく石ころみたいな信念が一つ、頭のなかにぽつんと転がっておられるんだ。頭を振ったらさぞかしカラカラいい音が鳴るでしょう」
指さして喋りながら、奥の手を握りしめた手をそっとポケットから出す。
あからさまな視線の誘導だが、それでも男たちは指先に注意を向けていた。
本当は、ユスティア関連で使うことになるかも、と用意してきたものだけど……。
魔女だと明かしたのだから、こいつらがそれで引き下がれば使わずにすむが……。
男たちは一瞬目を点にし、ひそひそと仲間内で語り合い始めた。
「なんて言ったんだ?」
「よく分からんが、馬鹿にされた気がする」
「俺もそう思う」
「そうか、よし」
あれ。意味が通じてない?
亡き師匠アリアネディアの声がふと耳に聞こえた気がした。
ジャンザの言葉はちょっとややこしいときがあるからもっと簡単に言わないと伝わらないよ、と。
代表の赤いのがワタシにニヤリと笑いかける。
「お嬢さんが魔女? はったりはやめるんだな。魔女はそんな美しい格好などしないさ。それに君の姿は魔女というより……」
彼は不思議そうに、私を見て首を傾げ、呟いた。
「聖妃……様?」
0
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる