青い鳥は幸福にはなれない。

大嶋 桃枝

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第一話 ~新しい家族~

少年の人生

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八城は少年に訪ねる。

「キミの名前は?」

少年は考え込んだ。良いのだろうか?名前を言っても。

「………幸音。(ゆきね)」
「ハーフなのかな?」

安藤が訪ねる。

「知らない、母さんは僕が産まれた時に死んだって聞いた。今の母さんは浮気相手の子供だから本当はイヤなんだって。」
「…………」

幸音は何でも知っていた。自分が父さんの子供であっても、父さんが結婚している母親は自分の本当の母さんでは無いこと。自分が他の人間とは違うことも知っている。けれど┅┅

「けど………一回でも良いから、愛されたかった。」
「…………」

その言葉を聞いた三人は、ただただ沈黙を返した。その時間は長いようで短い時間だった。

そして、ふと安藤が声をかけた。

「か、悲しかったよなっ!!寂しかったよなっ!!」

安藤は幸音を感情のままに抱きしめた。安藤が触れた部分から暖かい温もりが伝わってくる。

「な、なに?」

幸音はこの行動に対しビックリしていた。

「辛かったよな!安心しろ、幸音!!俺が守るからな~!!」
「えっ?」
「あ~あ、また出てるよ。母性本能。」
「だな。」
「ボセイ、ホンノウ?」

幸音にはまだ難しい単語だったのだろう。理由が解らず、彼らに訪ねると安藤は、子供がおり、案の定母性本能が出てしまったらしい。

「まぁ、なんだ。母親が弱い子供を守る為にある本能だな。」
「ホンノウ?」
「本能?本能はだな……狼とかの動物達がもってる自然の原理みたいな物だな。多分………」

あやふやに返すがまぁまぁ合っている。

「そいつはさ、八城と結婚して子供がいんだよ。多分それで出てきたんだな。うん。」
「ふ~ん。けど、苦しいね。」
「あ?」

幸音を力一杯抱きしめていたので、幸音は息が出来ないらしい。

「お、おい!幸音から、は~な~れ~ろっ!!」
「えっ?……あああーーーーっ!!!」

意識が朦朧とする。少年はさとった………

ーあぁ、ヤバい┅┅┅


ーーーーー
「…………い、おい………じょぶ、か?」

ーん………

声が聞こえる。低い声が、聞こえる………

ー誰?…………

幸音は重い目蓋をゆっくりと開ける。すると目の前には神埼がいた。

「おーおー。起きたか、え~と、ゆきこ。」
「幸音。」

ああ、そうだったそうだった、と笑いながら言う神埼。

ー不思議だ。今まで自分を笑う者達は皆、楽しそうに笑った者はいなかったのに。



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