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3年
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この家の玄関はとても広く、玄関の戸から靴を脱ぐ場所まで普通車が1台余裕で置けるぐらいのスペースがある。
玄関の戸のガラスには濁ったガラスが使われておりガラス越しに見るとはっきりは分からないが、なんとなくの形や色は見える。昔は玄関に自転車や花、姉が描いた絵などが置いてあったが、今は靴箱と自転車1台、それと姉がくれた原付バイクしか置かれておらず寂しげな雰囲気になっている。
そんな玄関の戸から見える見覚えのある人影。
なんとなくの察しがついたので確かめるため無視をしてみた。すると、
「やーまとー、デュエマしようぜ~」
という声がした。
だが俺は無視をした。すると、
「お前は完全に包囲されている!諦めて出てこい!」
と警察の真似をし始めた。それでも無視をすると、
「なぁほんと頼むって、カレーパン買ってきたからー」
と言ってきた。
俺は甘党だが小さい頃からカレーパンは大好きだった。
何故好きになったかまでは覚えてないがとりあえずカレーパンが好きだ。
「‥」
仕方なく戸を開けることにした。
「戻ってきてたなら連絡くれよ~、昨日も暇だったのに~」
この厚かましいやつの名前は白田悠人、保育園は一緒だったが小学校は違った。だが通っていたスイミングスクールが一緒だったことと、初めてできた同い年のデュエマの相手だったということもあり、同じ小学校のやつらより多くデュエマをしていると思う。
こいつとは俺が日本を離れる前にデュエマをしたきり会ってなかったのでおそらく3年ぶりぐらいの再会になる。
だが今気になることは、
「なんで俺が戻ってきてること知ってんだよ」
そう、俺はまだ日本に帰ってきて4日目で姉ぐらいにしか知らせてはなかったので昔の知り合いは誰も俺が戻ってきてることを知らないはずだった。なのにこいつは知っていたので気になって聞いてみた。すると悠人は
「俺には全てが分かるのさっ」
と言った。
「‥」
俺は黙って戸を閉めようとした。
すると悠人は必死に戸を閉めさせまいとしながらこう言った。
「いや、すまん冗談だって!母さんがスーパーでお前を見かけたから家に行ってみたらって言われたからきただけだよ!」
そう聞いて納得した。確かに俺は日本に戻ってきたときに食料品などを買うために近くのスーパーに行ったからだ。
こうして3年ぶりに悠人とグダグダな感じで再会した。
「カレーパンは?」
「あっ 本当は買ってない‥」
「‥」
ボコッ!
「痛い!!」
玄関の戸のガラスには濁ったガラスが使われておりガラス越しに見るとはっきりは分からないが、なんとなくの形や色は見える。昔は玄関に自転車や花、姉が描いた絵などが置いてあったが、今は靴箱と自転車1台、それと姉がくれた原付バイクしか置かれておらず寂しげな雰囲気になっている。
そんな玄関の戸から見える見覚えのある人影。
なんとなくの察しがついたので確かめるため無視をしてみた。すると、
「やーまとー、デュエマしようぜ~」
という声がした。
だが俺は無視をした。すると、
「お前は完全に包囲されている!諦めて出てこい!」
と警察の真似をし始めた。それでも無視をすると、
「なぁほんと頼むって、カレーパン買ってきたからー」
と言ってきた。
俺は甘党だが小さい頃からカレーパンは大好きだった。
何故好きになったかまでは覚えてないがとりあえずカレーパンが好きだ。
「‥」
仕方なく戸を開けることにした。
「戻ってきてたなら連絡くれよ~、昨日も暇だったのに~」
この厚かましいやつの名前は白田悠人、保育園は一緒だったが小学校は違った。だが通っていたスイミングスクールが一緒だったことと、初めてできた同い年のデュエマの相手だったということもあり、同じ小学校のやつらより多くデュエマをしていると思う。
こいつとは俺が日本を離れる前にデュエマをしたきり会ってなかったのでおそらく3年ぶりぐらいの再会になる。
だが今気になることは、
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そう、俺はまだ日本に帰ってきて4日目で姉ぐらいにしか知らせてはなかったので昔の知り合いは誰も俺が戻ってきてることを知らないはずだった。なのにこいつは知っていたので気になって聞いてみた。すると悠人は
「俺には全てが分かるのさっ」
と言った。
「‥」
俺は黙って戸を閉めようとした。
すると悠人は必死に戸を閉めさせまいとしながらこう言った。
「いや、すまん冗談だって!母さんがスーパーでお前を見かけたから家に行ってみたらって言われたからきただけだよ!」
そう聞いて納得した。確かに俺は日本に戻ってきたときに食料品などを買うために近くのスーパーに行ったからだ。
こうして3年ぶりに悠人とグダグダな感じで再会した。
「カレーパンは?」
「あっ 本当は買ってない‥」
「‥」
ボコッ!
「痛い!!」
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