俺様上司と複雑な関係〜初恋相手で憧れの先輩〜

せいとも

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第九章

凛花を傷つける奴は許さない SIDE蒼空⑥

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 久しぶりにのんびり過ごした休日も、終わってしまえばあっという間で、また明日から仕事の毎日だ。

 『SAKURA』をチェックアウトして、マンションへ帰る前にスーパーで買い物をする。楽しい時間は終わっても、夢のような日常は続いているのだ。

 そんな幸せな俺達を邪魔する存在が、こっそりと遠くから見ていることには全く気づかない。

 仕事は忙しいが、充実した毎日を過ごしている俺の耳に、妙な噂が流れてきた。

 休憩室の前にある自動販売機で、飲み物を買おうと思っていた時だった。休憩室の奥の席で、二人の女子社員が会話をしているのが聞こえてくる。

「ねえ、聞いた?」
「何の話?」

 普段なら、興味もないので聞き流すのだが、彼女達の口から出てきた名前が愛しの彼女で、思わず聞き耳を立ててしまう。

「吉瀬さんの話」
「聞いた! 片桐部長のストーカーなんでしょう?」
「林がいなくなったと思ったら、今度は吉瀬さん」
「真面目で美人だけど、ストーカーはダメだよね。人は見かけによらないね」

 俺には、今の噂話の意味がわからない。なんで凛花が俺のストーカーになっているんだ?

 この噂はどこまで広がっているのだろうか。

「昌磨」

 コソッと呼び出して噂を知っているか聞くと、昌磨も少し前に耳にして驚いていたところだった。

「どこからの噂か知ってるか?」
「わからないが、俺は浜口が話をしているのを聞いたぞ。結構広まってそうだな」
「オフィスで試してみるから手伝ってくれ」
「ああ」

 詳しく説明しなくても、何をするかわかってくれる。

 オフィスに戻って、タイミングをみて凛花の名前を呼んでみた。すると、オフィス内の視線が、一斉に俺達へ向けられる。そこで、かなり広まっていることを確信した。

 昌磨も一緒に呼び出して、凛花からも事情を聞く。ところが、凛花自身は全く知らなかったようで、こちらが拍子抜けしてしまった。

 凛花にも事情を説明して、最近変わったことがないかと聞いてみると、全くノーマークの人物の名前が出てきたのだ。凛花の後輩の橋本と、なぜか俺のマンションの前で毎日会うという。明らかに怪しいが、浜口ではなく橋本なのが意外だった。




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