もう絶対に離さない!潜水士は海よりも深い愛を誓う

せいとも

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第六章

黒い影と嫌がらせの正体⑤

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 その後も、七海の見たい動物を見て回る。元気に走り回る無邪気な姿をずっと優しい眼差しで見守っている湊翔さんが印象的だ。私は、動物よりもついつい湊翔さんを見てしまっている。

「おなかすいた」

 七海の言葉に時計を見ると、まもなく十二時になろうとしていた。

「レストランがあるみたいだから、そこで食べるか? 食べた後もまだ見るよな」
「パパ、おべんとうがあるからだいじょうぶだよ」
「え?」

 驚いた顔でこちらを見るので朝の経緯を説明した。

「お口に合うかわかりませんが……」
「ママのおりょうりはおいしいよ!」
「ああ、楽しみだ!」

 七海のリクエストできりんの前の広場にレジャーシートを敷いてお弁当を広げた。七海は湊翔さんの上にちょこんと座っている。

「七海、そんなところに座ったら湊翔さんが食べられないでしょう?」
「えー」
「俺は大丈夫だ。むしろ嬉しい」
「ななみがたべさせてあげる!」
「ははっ、それは最高だ」
「あ~ん」

 七海から差し出されて素直に口を開けている。

 自分の作ったお弁当でも、誰とどこで食べるかでこんなにも美味しさが変わってくるのかと不思議に思う。

 美味しそうに食べている二人を見ながら私も食べていると、ふとどこかから強い視線を感じたような気がした。周囲を見回すも、子連れの親子しかいない。

 気のせいだったのだろうか――

 この時は、これ以上疑うことはなかった。

 お昼ご飯の後もはしゃいでいた七海だったけれど、二歳の身体は限界を迎える。

「ねむい……」

 湊翔さんがさっと七海を抱き上げてくれる。抱っこされた七海は一瞬にして眠りについた。

「七海も寝たし帰ろうか」
「うん。楽しかった!」
「俺もだ。七海と凪紗に感謝だな。次はどこへ行こうか」
「楽しみにしてる」

 これで終わりではないと言われているようで、嬉しい気持ちが溢れてくる。湊翔さんと出会った頃から時間が経っているけど、当時の恋する私に戻ったようだ。一緒にいるだけで幸せでドキドキする。もう、こんな気持ちになることはないと思っていたのに……

 湊翔さん相手だと、何度でも恋をしてしまうのだ。
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