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第九章
全力の愛②
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限られた人しか訪れる機会のない『城之内』のオフィスビルの最上階。
エレベーターが開き降りると直ぐにガラスドアがある。セキュリティが厳しいのだろう。扉の横にはインターホンとカードを翳すであろう機械がある。
ドキドキしながら、インターホンを押した。
『はい』
「城之内不動産の月野と申します」
「月野さん、今迎えに行きますので、少々お待ち下さい」
声と喋り方から、秘書の田沼さんのようだ。直ぐに中から扉が開いた。
「お待たせしました。どうぞお入り下さい」
「はい。失礼します」
一歩中に入ると、エレベーターホールとは違い豪華な内装。入ってすぐに受付があり、小柄な女性がひとり座っていた。
「いらっしゃいませ」と立って丁寧に挨拶してくれるが、全体から感じる威圧感と招かれざる客だとヒシヒシ感じる視線。
その様子に気づいた春樹は、内心溜息をつく。
「高橋さん、社長の大切なお客様です。最上階の受付を任されている方の態度とは思えませんが、それが答えだと受け取ってよろしいですね」
「そんな!」
「失礼な態度とご自覚は?」
「申し訳ございません」
謝罪はしているが、納得していないようだ。ただ、ここですぐに処分を下すと、怒りは真琴に向くだろうと予想できる春樹はグッと我慢する。だが対処が必要だ。
「以後気をつけて下さい」
「はい」
「では、行きましょうか」
敢えて真琴の名前は出さない。またすぐに、日本を離れる仁と春樹。真琴を直接守る事が出来ない。不安要素が残る……。
真琴も、先程の高橋の視線で強い敵意を感じ取り、黙り込んでしまった。城之内社長の隣に立つという現実は、かなりの敵意を向けられるという事。
レイチェルの件もあり、素直に受け入れる事は出来そうにない。
やはり、真琴とは世界が違う。人に見られたり目立つ事が苦手なのだから――
エレベーターが開き降りると直ぐにガラスドアがある。セキュリティが厳しいのだろう。扉の横にはインターホンとカードを翳すであろう機械がある。
ドキドキしながら、インターホンを押した。
『はい』
「城之内不動産の月野と申します」
「月野さん、今迎えに行きますので、少々お待ち下さい」
声と喋り方から、秘書の田沼さんのようだ。直ぐに中から扉が開いた。
「お待たせしました。どうぞお入り下さい」
「はい。失礼します」
一歩中に入ると、エレベーターホールとは違い豪華な内装。入ってすぐに受付があり、小柄な女性がひとり座っていた。
「いらっしゃいませ」と立って丁寧に挨拶してくれるが、全体から感じる威圧感と招かれざる客だとヒシヒシ感じる視線。
その様子に気づいた春樹は、内心溜息をつく。
「高橋さん、社長の大切なお客様です。最上階の受付を任されている方の態度とは思えませんが、それが答えだと受け取ってよろしいですね」
「そんな!」
「失礼な態度とご自覚は?」
「申し訳ございません」
謝罪はしているが、納得していないようだ。ただ、ここですぐに処分を下すと、怒りは真琴に向くだろうと予想できる春樹はグッと我慢する。だが対処が必要だ。
「以後気をつけて下さい」
「はい」
「では、行きましょうか」
敢えて真琴の名前は出さない。またすぐに、日本を離れる仁と春樹。真琴を直接守る事が出来ない。不安要素が残る……。
真琴も、先程の高橋の視線で強い敵意を感じ取り、黙り込んでしまった。城之内社長の隣に立つという現実は、かなりの敵意を向けられるという事。
レイチェルの件もあり、素直に受け入れる事は出来そうにない。
やはり、真琴とは世界が違う。人に見られたり目立つ事が苦手なのだから――
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