ケーキなボクの冒険

墨汁らぼ

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ヒスイ色の瞳

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一時間ほど馬に揺られて、リーフたちは目指す城に着いた。

城といっても小ぶりである。国の中央から離れた辺境の地に、王族などが来た時のために建てられた城だろう。

最初は気づかなかったが、城の後ろはすぐ海、崖になっていた。


石の門と見張り台を抜けて、城の中へ。
いつの間にか辺りは夕暮れになっている。

カアカアと、カラスが不気味に鳴き始めた・・・。


馬から降りて城の中を歩いているとき、スカーレットがリーフの横に来てささやくように言った。

「知っていることは全て、なるべく早くしゃべるがいい。出ないと夜、後悔することになるぞ。」


どういうことか聞こうとしたが、スカーレットはマーリン王子に呼ばれて さっさと行ってしまった。



見たところマーリン王子はとても頭が良くて、優しそうである。銀髪からのぞくヒスイ色の瞳も美しい。

あの人がひどいことをするなんて、リーフには信じられなかった。


「ボクはこの世界のことなんて何も知らないんだし、正直に話して勘弁してもらおう。話せばわかる・・・はず。」

リーフは意外と楽観的に考えていた。



とはいえリーフは、やっぱり牢屋みたいなところに入れられた。 

牢屋と言っても広い部屋に鍵付きの扉があるだけで、そんなに悪くはない。
ベッドやちょっとした家具まである。

というかリーフにしてみれば、今夜の寝床が確保できた、ひょっとしたらご飯ももらえるかも程度にしか思わなかった。

しかし、リーフを部屋へ連れてきた老兵士は、明らかに同情の眼差しでみていた。

「こんなにまだあどけない女の子が・・・あの王子様に尋問を受けるとは・・・。
私の孫娘ぐらいか・・・・。かわいそうに・・・」  うっすら涙まで浮かべている。


「あ・・・あの・・・。マーリン王子はとても・・・優しそうに見えたのですけど・・・」

恐々尋ねる。「かわいそうって、どういうことですか?」 

老兵士は目を合わせず言った。
「夜になれば、あの方は変わるんじゃ」


老兵士がリーフにろうそくを手渡す。リーフはその光で部屋を照らし、あらためてよく見てみた。


壁には


シャレにならないほどの血しぶきが飛んでいる・・・・!


部屋の中央に置いてあるベッドもごつい鉄製で、その四隅には黒光りしている鉄の鎖がつけてあった。

心臓が止まりそうになるリーフ。



「男は言葉にならないほどの拷問を受けて殺され、女は凌辱の限りを尽くされてやはり殺されるのじゃ・・・。
いや、殺されなくても最後には自ら殺してくださいと懇願するようになるじゃろう・・・。
お嬢ちゃん、悪いことは言わないから、今のうちにすべてを話して夜までに逃げろ・・・」


「うっそ・・・」背中が寒い。

老兵士は走り去っていった。

「待って!待って!お願い本当になにも知らないんです!ここから出して!!!
助けてください~~~~~」

石の廊下にリーフの声がむなしく響いた。
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