ケーキなボクの冒険

墨汁らぼ

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チョコケーキとフワフワ

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スカーレットはリーフの腕をとって、王子から引き離した。

「ララ様、リーフ様はマーリン様とご結婚されるお方・・・。そのようなことは・・・!」
咎めるようなスカーレットの瞳がララに向けられる。

「私は恋をしてはいけないのかい?」
ストレートにララは言った。

「男の私か、女だった私かわからないが、心がリーフを求めているんだ。
27年間あらゆることを我慢してきたが、これだけは・・・この気持ちだけはどうしても我慢できそうにない。」

ララ王子の言葉は恋の歌のように響いた。

「しかし、ララ王子、マーリン王子もまた、リーフ様を命よりも大切に想われているのです・・・!」


(おいおいおい)
ちょっと心の中でツッコむリーフ。
(ボクの意思は関係ないのかよっ)

(だいたいさ
どいつもこいつもボクのことよく知りもしないで、好きだの言ったりキスしたり、***しようとしたり、ちょっとひどくありません?
中身は15歳の純情ボーイだっつーの!!てか今の姿だって、巨乳ってこと以外色気もないただの女の子じゃないかー)
と、これを口に出して言えないのがリーフのダメダメなところである。
しかし、そこはクラスの雑用係で鍛えてきた処世術、リーフは禁断の秘儀を繰り出した!


「シクシク・・・・。ボクのためにケンカしないでください・・・・。
ボク、どうしていいのか・・・。」

泣いたふりである。

すぐに顔を手で覆い隠したので涙が出なくても大丈夫。

これにはララ王子もスカーレットも大弱りだった。
泣いている(フリの)リーフを前にオロオロするばかり。

「も、申し訳ございません、リーフ様!どうぞ・・・どうか泣き止んでくださいませ・・・!」
どうしていいか分からず謝り続けるスカーレツト。
「すまない、リーフ。悲しまないでおくれ・・・。
ソフィア、リーフを部屋で休ませてやってくれないか・・」
王子も困り果てていた。

心であかんべーをしながら、まんまとその場を離れることに成功したリーフ。
一人になった部屋でため息をつく。
「ほ、ほんとうにこれからどうしよう・・・・・・」

「こんな時は」

リーフは紫のツボを取り出し、せっせとお菓子を作り始めた。

「ストレス解消だー!」
という名の現実逃避なのだが、ひたすらケーキの生地を混ぜる。
今回はチョコレートケーキ。

甘い匂いに誘われて、城中の兵士がリーフの部屋を見に集まって来る。
「あれっ、みんな来たの?!いいよ、おいでよ!
今日はい~っぱい焼いちゃうからみんな食べてねーー!」
リーフはヤケクソ気味にケーキを焼き続ける。

いつの間にかお酒を持参する兵士まで出てきて、ちょっとした宴会みたいになった。

このホシフルの国でよく飲まれているブランデーみたいなお酒は、チョコケーキ合うようだった。


リーフが何度目かのケーキをツボから取り出した時、リーフの手に何かがしがみついてきた。

小さくて茶色くてフワフワの、なにか。

「ん?」

リーフはその手の主と目が合った。
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