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第一章
第21話 花畑の攻防
俺は念話で、五十メートルほど先で止まった奴らの心の声を聞くことにする。
(――あのパーティーが行きすぎたら隠し部屋に入るか。ったく、タイミングの悪い奴らだぜ)
ほう、あの辺りにあるのか、隠し部屋に入る扉はどこだろうな。
ちょっと遠いが、鑑定!
鑑定で見えたのは、やつが座り、靴の紐を閉め直している岩が入り口を開けるしかけがあるようだ。
(みんな、あの場所に隠し部屋があるみたいだ、予定通り一旦離れるぞ)
((分かったよ!))
俺は奴らがこちらを見ている事を確認して、地図に見えるだろう紙切れを出して、奴らから十メートル手前くらいで、横に逸れる事にする。
すると奴は。
(おっ、横道に逸れやがったな、確かあの方向には沈痛作用と男も女も興奮させる媚薬効果のあるキノコが群生していたな······くくくっ。残念だが俺の尻の下には麻薬だが、そのキノコの百倍は女をぐちゃぐちゃトロトロにさせる物があるんだぜ、そりゃあもうどんな女でも股を開いてしまう強力な奴がな)
ちっ、麻薬ってのもだが、ヤバい物があるようだな。
(この場所は誰にも知られてないからな、この女共もそろそろ飽きてきたし、今回でこの麻薬で色狂いにし、ちんぽの事しか考えられない娼婦に落とすか、これまでのようにダンジョンの肥やしにするか。まあダンジョンの肥やしだな)
くっ、なんて奴だ!
(みんな聞いたか? 奴はこれまでも相当な罪を犯しているようだ。あの女性達が犠牲になる前に捕まえるぞ)
(にゃんて事を······許せないにゃ!)
(私も怒ったよ! あんな奴は捕まえて処刑だよ!)
(あかんわ、こんな怒りが湧くんは初めてや!)
((なんて奴だ!))
みんなをチラリと見ると怒りが顔に表れ、拳を握り締めている。
横道に逸れ、奴の姿が見えなくなったところで止まり、奴が動くのを待つが、すぐに動きがあるようだ。
「隠し部屋に入ったらすぐに追いかけるぞ」
「うん! 絶対逃がさないんだから!」
「はいにゃ!」
「あんたらもしくじって逃がすんやないで!」
「はい!」
その時、奴らの気配が消えた。
「行くぞ!」
俺達は今来た道を走って戻り、奴らがいた場所に。
そこにはやはり奴らはいなくなっており、大きな岩の前にポツンと腰かけていた岩があるだけだった。
「ここだな。鑑定!」
鑑定すると、大岩側に小さな穴があり、そこに何か突っ込めば良いようだ。
すぐ側に落ちていた木の枝を躊躇すること無く穴に差し込むと、ただの岩だった大岩に、木製の扉が現れた。これが入り口のようだ。
それをすぐに開けようとするエイア。
「エイア待て! 罠があるかもしれない!」
「そ、そだね、アイテール鑑定お願い」
「任せろ、鑑定! ふう、触らなくて正解だぞ、その取手は罠だ。触れると毒針が飛び出る。この扉は押すだけで良いようだ、行くぞ!」
勢いよく扉を押し開け中に入るとそこには赤、白、紫など、色とりどりの花が咲き乱れた広大な隠し部屋だった。
「誰だ! どうやって入って来やがった!」
「あっ、この人達宿にもいたし、さっきまで後ろにいた人達だよ! ヤバいじゃない、ブロガ! どっかの組織につけられてたんじゃないの」
「私はまだ死にたくないよ!」
「おい! てめえらどこの回し者だ! 暗殺ギルドか! それとも盗賊、いや闇奴隷ギルドか!」
勢いよく開いた扉から、俺達が入って来た事に気付いた奴らは、手にした籠を投げ捨て、腰の武器を抜いた。
「さっきのハーレム野郎か、ここを見られちゃあ、どこの者でも関係ねえ、大人しく死んでもらうぞ! 喰らえ!」
ブロガと言われた男は俺達に向かって腰にぶら下げてあった革製の水袋を投げつけてきた――が、俺達の十メートル近く頭上に向かって投げたようだ。
それに気を取られ、見上げてしまった瞬間、ブロガはナイフを投げ、投げた水袋に命中させた。
「くたばりやがれ!」
俺はとっさに結界を張り、降り注ぐ物を弾き飛ばす。それを鑑定すると。
「麻薬だ! 触るなよ!」
俺や皆にも数滴ほど服にはついたが、それくらいなら大丈夫だろう。
「クソ! なんだよそれは! ファイアーアロー! お前らも本気で行け!」
「こんなところで、捕まってたまるもんですか、行くわよ! 私達の連続攻撃を喰らいなさい! シッ!」
一歩前に出た俺は腰のダガーを逆手で抜き、飛んできたファイアーアローをダガーの腹で上に受け流す。
二歩目は地面を強く蹴り、ドンと音を響かせ一気に加速、前にいた女はそれに気付き、横薙にロングソードを寝かせ、切りかかって来たが――。
「くっ、速い! タァ!」
「遅い! フッ!」
ギィンと逆手に持った、左手のダガーを腕に付けるようにして、迫ってくるロングソードの根本を受け止め、右手のダガーで女の脇に一撃!
「ぐぼっ」
ダガーの握り手を、食い込むほどに当て、メキメキと骨の折れる感触が俺の手に伝わってきた。
そのままもう一歩踏み込み、女を後ろの男に向かって押し飛ばしておく。
「おりゃ!」
「なっ! ぐえっ!」
それを見て驚いている、もう一人の女は迫る俺に気後れすること無く動き、ショートソードと手槍の変則だが、左手の槍を体の中心から少し右側を狙い、突きを放って来る。
「シッ!」
その突きを左に避けても右手のショートソードで切り付ける、という連続攻撃だがこちらも武器は二本。ギンと槍を掬い上げるようにしてまっすぐ進み、上段から振り下ろされたショートソードだが、避ければ当たってたであろう空間を空振り。
「嘘っ!」
「はっ!」
今度は左手で、ダガーの持ち手を女の胸に突き込む! メキメキ! そして同じように男の方へ。
「おい! どけクソ女!」
一人目が命中して、絡み合い、まだ起き上がれていないところにもう一人追加してやる。
「ぐぼあっ!」
(――あのパーティーが行きすぎたら隠し部屋に入るか。ったく、タイミングの悪い奴らだぜ)
ほう、あの辺りにあるのか、隠し部屋に入る扉はどこだろうな。
ちょっと遠いが、鑑定!
鑑定で見えたのは、やつが座り、靴の紐を閉め直している岩が入り口を開けるしかけがあるようだ。
(みんな、あの場所に隠し部屋があるみたいだ、予定通り一旦離れるぞ)
((分かったよ!))
俺は奴らがこちらを見ている事を確認して、地図に見えるだろう紙切れを出して、奴らから十メートル手前くらいで、横に逸れる事にする。
すると奴は。
(おっ、横道に逸れやがったな、確かあの方向には沈痛作用と男も女も興奮させる媚薬効果のあるキノコが群生していたな······くくくっ。残念だが俺の尻の下には麻薬だが、そのキノコの百倍は女をぐちゃぐちゃトロトロにさせる物があるんだぜ、そりゃあもうどんな女でも股を開いてしまう強力な奴がな)
ちっ、麻薬ってのもだが、ヤバい物があるようだな。
(この場所は誰にも知られてないからな、この女共もそろそろ飽きてきたし、今回でこの麻薬で色狂いにし、ちんぽの事しか考えられない娼婦に落とすか、これまでのようにダンジョンの肥やしにするか。まあダンジョンの肥やしだな)
くっ、なんて奴だ!
(みんな聞いたか? 奴はこれまでも相当な罪を犯しているようだ。あの女性達が犠牲になる前に捕まえるぞ)
(にゃんて事を······許せないにゃ!)
(私も怒ったよ! あんな奴は捕まえて処刑だよ!)
(あかんわ、こんな怒りが湧くんは初めてや!)
((なんて奴だ!))
みんなをチラリと見ると怒りが顔に表れ、拳を握り締めている。
横道に逸れ、奴の姿が見えなくなったところで止まり、奴が動くのを待つが、すぐに動きがあるようだ。
「隠し部屋に入ったらすぐに追いかけるぞ」
「うん! 絶対逃がさないんだから!」
「はいにゃ!」
「あんたらもしくじって逃がすんやないで!」
「はい!」
その時、奴らの気配が消えた。
「行くぞ!」
俺達は今来た道を走って戻り、奴らがいた場所に。
そこにはやはり奴らはいなくなっており、大きな岩の前にポツンと腰かけていた岩があるだけだった。
「ここだな。鑑定!」
鑑定すると、大岩側に小さな穴があり、そこに何か突っ込めば良いようだ。
すぐ側に落ちていた木の枝を躊躇すること無く穴に差し込むと、ただの岩だった大岩に、木製の扉が現れた。これが入り口のようだ。
それをすぐに開けようとするエイア。
「エイア待て! 罠があるかもしれない!」
「そ、そだね、アイテール鑑定お願い」
「任せろ、鑑定! ふう、触らなくて正解だぞ、その取手は罠だ。触れると毒針が飛び出る。この扉は押すだけで良いようだ、行くぞ!」
勢いよく扉を押し開け中に入るとそこには赤、白、紫など、色とりどりの花が咲き乱れた広大な隠し部屋だった。
「誰だ! どうやって入って来やがった!」
「あっ、この人達宿にもいたし、さっきまで後ろにいた人達だよ! ヤバいじゃない、ブロガ! どっかの組織につけられてたんじゃないの」
「私はまだ死にたくないよ!」
「おい! てめえらどこの回し者だ! 暗殺ギルドか! それとも盗賊、いや闇奴隷ギルドか!」
勢いよく開いた扉から、俺達が入って来た事に気付いた奴らは、手にした籠を投げ捨て、腰の武器を抜いた。
「さっきのハーレム野郎か、ここを見られちゃあ、どこの者でも関係ねえ、大人しく死んでもらうぞ! 喰らえ!」
ブロガと言われた男は俺達に向かって腰にぶら下げてあった革製の水袋を投げつけてきた――が、俺達の十メートル近く頭上に向かって投げたようだ。
それに気を取られ、見上げてしまった瞬間、ブロガはナイフを投げ、投げた水袋に命中させた。
「くたばりやがれ!」
俺はとっさに結界を張り、降り注ぐ物を弾き飛ばす。それを鑑定すると。
「麻薬だ! 触るなよ!」
俺や皆にも数滴ほど服にはついたが、それくらいなら大丈夫だろう。
「クソ! なんだよそれは! ファイアーアロー! お前らも本気で行け!」
「こんなところで、捕まってたまるもんですか、行くわよ! 私達の連続攻撃を喰らいなさい! シッ!」
一歩前に出た俺は腰のダガーを逆手で抜き、飛んできたファイアーアローをダガーの腹で上に受け流す。
二歩目は地面を強く蹴り、ドンと音を響かせ一気に加速、前にいた女はそれに気付き、横薙にロングソードを寝かせ、切りかかって来たが――。
「くっ、速い! タァ!」
「遅い! フッ!」
ギィンと逆手に持った、左手のダガーを腕に付けるようにして、迫ってくるロングソードの根本を受け止め、右手のダガーで女の脇に一撃!
「ぐぼっ」
ダガーの握り手を、食い込むほどに当て、メキメキと骨の折れる感触が俺の手に伝わってきた。
そのままもう一歩踏み込み、女を後ろの男に向かって押し飛ばしておく。
「おりゃ!」
「なっ! ぐえっ!」
それを見て驚いている、もう一人の女は迫る俺に気後れすること無く動き、ショートソードと手槍の変則だが、左手の槍を体の中心から少し右側を狙い、突きを放って来る。
「シッ!」
その突きを左に避けても右手のショートソードで切り付ける、という連続攻撃だがこちらも武器は二本。ギンと槍を掬い上げるようにしてまっすぐ進み、上段から振り下ろされたショートソードだが、避ければ当たってたであろう空間を空振り。
「嘘っ!」
「はっ!」
今度は左手で、ダガーの持ち手を女の胸に突き込む! メキメキ! そして同じように男の方へ。
「おい! どけクソ女!」
一人目が命中して、絡み合い、まだ起き上がれていないところにもう一人追加してやる。
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