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第一章
第23話 エイアと出掛け······
衛兵から手紙を預かり、護衛の一人が前で先導し、もう一人が一番後ろで警戒をしながら大通りを進み領主邸に向かう。
「アイテール。実力、能力共に文句無しね。後は爵位をなんとかすれば、何も問題なくなるわ」
「ダンジョン攻略が必要と言うならやって見せるさ。手紙を届けた後その足で向かっても良いが、少し買い足したい物があるからな」
「アイテール。頑張ろうね、あっ、薬草も、欲しいからそこも手伝って欲しいかな」
「ああ。もちろん良いぞ、そうだ、あの麻薬の花は鎮痛剤にはならないのか? 爺が重い病気の時にごく稀に使う事があるって言ってたんだが、別物か?」
「もちろん使えるよ、でも私はまだ薬剤師のランクがAランクだから無理なの。Sにならないで作ると駄目な決まりだからね~、一応作り方は知ってるよ、緊急時、それがないと助からないって患者さんがいて、近くにSランクの方がいない時には、薬剤師ギルドに入ってる誰でも作る事ができるんだ」
ほう。そんな決まりが。
「なら、素材だけでも手に入れておくか? あれに入れておけば、傷まないように保管しておけるぞ?」
「本当! じゃあお願いしようかな♪ あっ、そうだ、他の素材も色々と傷みやすいものがあるからそれもお願いして良い?」
俺は頷き了承すると、街の雰囲気が変わり、通りは貴族街に入った、もうすぐのようだ。
「こちらです」
「止まって下さい。ここは領主様のお屋敷です。ご用は?」
「パナケア王国第七王女、ヒュギエイア・サルース・パナケア王女様が、緊急の用件で領主に会いに来た、だが騒ぐな、今はお忍び中、無用な注目を浴びるつもりはないそれと他言無用だ」
そう言い、王家の紋章の入ったナイフを見せ、門番は一目見て頷くと。
「はっ! 失礼いたしました。すぐに案内いたします」
そう言って、隣にいたもう一人の門番に目配せで合図を送ると。
「では、私について来て下さい、応接室へ案内いたします」
「よろしくお願いします」
四人いた門番の一人に案内され、領主邸に入り、通された豪華な応接室でお茶をしながら待っていると。
コンコンと扉が叩かれ。
『お待たせしました。領主のスターク・ケンプファーです』
「お入り下さいませ」
セレーナの返事で、入口の横に立っていた護衛の一人が扉を開け、領主を招き入れる。
「ヒュギエイア王女殿下、ご無沙汰いたしております。セレーナ様もようこそおいで下さいました。急用と聞きましたが」
「スターク子爵様、久しぶりですね、どうぞお掛け下さいませ」
「はっ、では失礼いたします」
短い金髪を綺麗に整え、細身だが、隙の無い身のこなしで足を運び、俺達の向かいのソファーに腰かける。
中々強いな。負ける気はしないが、良く鍛えているみたいだ。
スターク子爵がソファーに座ると、メイドがお茶を前に置き、セレーナの合図で俺は衛兵から預かった手紙をテーブルの上に出した。
「まずはそれを読んで下さいませ」
「拝見いたします」
紐を解き、丸められていた手紙を広げ読んでいる。
「何と······これは早急にその隠し部屋を管理する兵を置かねばなりませんね」
「ええ。話が早くて助かります。その麻薬の素材ですが、重病の者に使う鎮痛剤になると聞いておりますので、その辺りの決まり事をお作り下さい。その場所の地図と中に入る手順は――」
セレーナが始めから終わりまで説明し終わり、スターク子爵は頷き、これで用事も終わりだな。
「はい。すぐに手配をいたします、それから、お忍びとお聞きしましたので、この後はお引き留めや、お泊まりを促すことも控える事にいたします」
「うふふ。話が早くて助かります。公式にお約束していた訪問は後日、皆が揃ってからですので、今日はこれで。お茶をごちそうさまでした」
滞りなく話は進み、俺達は領主邸を後にした。
昨日と同じ宿に戻り、ダンジョン攻略用に少し買い物をしようと、部屋を出ようとしたのだが、ダンジョンを出てからずっと黙っていたリーンが。
「私は少し考えたいのと、セレーナ、少し相談があるにゃ」
「そうなの? 良いわよ、私達の部屋にいらっしゃい、お茶もあるし」
「ありがとうにゃ。エイア、アイテール。買い物を任せるね」
「ああ。エイア、早速出掛けるぞ」
「は~い。よいしょっと、じゃあ行って来ま~す」
みんなで部屋を出て、鍵を閉め、セレーナ達とはそこで分かれ、エイアと二人宿を出た。
「ねえ、何を買うの? この街のは何度か来てるから案内できるよ~」
「塩と砂糖が心許ないからな、少し多めに買っておきたいんだが」
「ん? それなら私が壺で持ってるよ? それに胡椒もあまり多くないけどお城の厨房からもらってきてあるの」
「マジか! なら後は特に必要な物は······無いか、このままダンジョンヘ向かっても良かったな」
「じゃあさ――」
エイアが俺の手を引き、出てきた宿とは違う宿に入った······ここは。
「いらっしゃい、風呂付きと風呂無しが空いてるよ」
入ったところにカウンターがあり、おばさんがそう言ってきた。エイアは迷うこと無く。
「お風呂あるんだ、じゃあお風呂付きで」
そう、入った宿は、連れ込み宿だった。
「我慢できなくなっちゃった。アイテールの欲しいな」
はは。そう言う事か、俺は金を払い。鍵を受け取りエイアの手を引き階段を上がった。
「アイテール。実力、能力共に文句無しね。後は爵位をなんとかすれば、何も問題なくなるわ」
「ダンジョン攻略が必要と言うならやって見せるさ。手紙を届けた後その足で向かっても良いが、少し買い足したい物があるからな」
「アイテール。頑張ろうね、あっ、薬草も、欲しいからそこも手伝って欲しいかな」
「ああ。もちろん良いぞ、そうだ、あの麻薬の花は鎮痛剤にはならないのか? 爺が重い病気の時にごく稀に使う事があるって言ってたんだが、別物か?」
「もちろん使えるよ、でも私はまだ薬剤師のランクがAランクだから無理なの。Sにならないで作ると駄目な決まりだからね~、一応作り方は知ってるよ、緊急時、それがないと助からないって患者さんがいて、近くにSランクの方がいない時には、薬剤師ギルドに入ってる誰でも作る事ができるんだ」
ほう。そんな決まりが。
「なら、素材だけでも手に入れておくか? あれに入れておけば、傷まないように保管しておけるぞ?」
「本当! じゃあお願いしようかな♪ あっ、そうだ、他の素材も色々と傷みやすいものがあるからそれもお願いして良い?」
俺は頷き了承すると、街の雰囲気が変わり、通りは貴族街に入った、もうすぐのようだ。
「こちらです」
「止まって下さい。ここは領主様のお屋敷です。ご用は?」
「パナケア王国第七王女、ヒュギエイア・サルース・パナケア王女様が、緊急の用件で領主に会いに来た、だが騒ぐな、今はお忍び中、無用な注目を浴びるつもりはないそれと他言無用だ」
そう言い、王家の紋章の入ったナイフを見せ、門番は一目見て頷くと。
「はっ! 失礼いたしました。すぐに案内いたします」
そう言って、隣にいたもう一人の門番に目配せで合図を送ると。
「では、私について来て下さい、応接室へ案内いたします」
「よろしくお願いします」
四人いた門番の一人に案内され、領主邸に入り、通された豪華な応接室でお茶をしながら待っていると。
コンコンと扉が叩かれ。
『お待たせしました。領主のスターク・ケンプファーです』
「お入り下さいませ」
セレーナの返事で、入口の横に立っていた護衛の一人が扉を開け、領主を招き入れる。
「ヒュギエイア王女殿下、ご無沙汰いたしております。セレーナ様もようこそおいで下さいました。急用と聞きましたが」
「スターク子爵様、久しぶりですね、どうぞお掛け下さいませ」
「はっ、では失礼いたします」
短い金髪を綺麗に整え、細身だが、隙の無い身のこなしで足を運び、俺達の向かいのソファーに腰かける。
中々強いな。負ける気はしないが、良く鍛えているみたいだ。
スターク子爵がソファーに座ると、メイドがお茶を前に置き、セレーナの合図で俺は衛兵から預かった手紙をテーブルの上に出した。
「まずはそれを読んで下さいませ」
「拝見いたします」
紐を解き、丸められていた手紙を広げ読んでいる。
「何と······これは早急にその隠し部屋を管理する兵を置かねばなりませんね」
「ええ。話が早くて助かります。その麻薬の素材ですが、重病の者に使う鎮痛剤になると聞いておりますので、その辺りの決まり事をお作り下さい。その場所の地図と中に入る手順は――」
セレーナが始めから終わりまで説明し終わり、スターク子爵は頷き、これで用事も終わりだな。
「はい。すぐに手配をいたします、それから、お忍びとお聞きしましたので、この後はお引き留めや、お泊まりを促すことも控える事にいたします」
「うふふ。話が早くて助かります。公式にお約束していた訪問は後日、皆が揃ってからですので、今日はこれで。お茶をごちそうさまでした」
滞りなく話は進み、俺達は領主邸を後にした。
昨日と同じ宿に戻り、ダンジョン攻略用に少し買い物をしようと、部屋を出ようとしたのだが、ダンジョンを出てからずっと黙っていたリーンが。
「私は少し考えたいのと、セレーナ、少し相談があるにゃ」
「そうなの? 良いわよ、私達の部屋にいらっしゃい、お茶もあるし」
「ありがとうにゃ。エイア、アイテール。買い物を任せるね」
「ああ。エイア、早速出掛けるぞ」
「は~い。よいしょっと、じゃあ行って来ま~す」
みんなで部屋を出て、鍵を閉め、セレーナ達とはそこで分かれ、エイアと二人宿を出た。
「ねえ、何を買うの? この街のは何度か来てるから案内できるよ~」
「塩と砂糖が心許ないからな、少し多めに買っておきたいんだが」
「ん? それなら私が壺で持ってるよ? それに胡椒もあまり多くないけどお城の厨房からもらってきてあるの」
「マジか! なら後は特に必要な物は······無いか、このままダンジョンヘ向かっても良かったな」
「じゃあさ――」
エイアが俺の手を引き、出てきた宿とは違う宿に入った······ここは。
「いらっしゃい、風呂付きと風呂無しが空いてるよ」
入ったところにカウンターがあり、おばさんがそう言ってきた。エイアは迷うこと無く。
「お風呂あるんだ、じゃあお風呂付きで」
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