67 / 103
第一章
第67話 知り合いに
しおりを挟む
「ルナール。お前達はギルド内で武器を抜き、倒されはしたが襲いかかった罪も犯した。刑期次第だが出てこれる未来もあったのにな。これでそれも限りなく無くなったと思え」
「く、くそ······嘘だろ、あの数の魔狼が一斉に来て助かるなんてそれも······ちっ、誰一人、怪我もしてやがらねえのかよ。それなら早く加勢しろってんだ」
床に押し付けられたままのルナールは俺達の事を見てそう言うが。
「何言ってるにゃ。魔狼が道に出てきてすぐに逃げ出して、すぐ後ろにいた私達に押し付けて逃げたにゃ。声をかける間も無くにゃ、それにしてはルナール達ってあんな事、よくやってるのかにゃ?」
「それもそうね。魔狼が現れてから揃って逃げるまで、あっという間だったよね」
ああ。確かにそうだった。普通なら武器を構えてからとかだよな。すぐにリュックを下ろして投げていたし。
「ふむ。すまないが、ルナール達がダンジョンに入った日で、依頼を達成できなかった日に全滅したパーティーが無いか調べてくれ」
「分かりました。あら? 何度か荷物を無くしてギルドカードの再発行をしていますね······ギルドマスター。ルナール達が依頼を達成できなかった日に全滅したパーティーは何パーティーかいますね。いるのはいるのですが、ギルドカードを無くした日に全滅したパーティーは······すべての日にいます」
「常習的にやっているって事か······よし。奴隷の魔道具で余罪を喋ってもらうか。ルナール達を衛兵が来るまで別室で聞き取りだ、連れていけ!」
「くっ、なんでこんな事に、今までずっと大丈夫だったのに······」
おいおい。その言い方だと本当にやっていたみたいだな。
ルナール達はギルド職員に引かれカウンターの奥に消えていった。
「はぁ、何度か一緒に依頼を請けたパーティーだけど、あんな事何度もしてたにゃんて」
「でも、運が良かったわね、リーンが一緒の時に魔物が大量に襲ってきていたらリーンが囮にされていたかもしれないわよ」
「ぬ! それもあり得るな······ルナール達が臨時で仲間を加えて請けた依頼はあるのか?」
「······私も今、その話を聞いて調べたのですが、三名が依頼中に死んでいます。その事も聞くべきですね。ギルドマスター」
「分かった、行ってくる。もしまだ何かあれば知らせてくれ」
ギルドマスターが同じようにカウンターの奥に消えて、俺達も公爵邸に戻ることにした。
公爵邸に戻り、料理長へクルミを渡して一旦部屋に戻った。
「ねえ、この後どうする? ダンジョンに行くにしても時間が微妙よね」
「あっ、私、王都でブロガを追いかけるまで組んでたパーティーに挨拶だけしてきても良いかにゃ?」
「ん? パーティー組んでたのか?」
「長期で組んでたパーティーじゃにゃいけど、駆け出しの時からよくお世話ににゃってたにゃ。応援してくれなかったし、止めろと言われてたけど結構無理矢理飛び出したからにゃ、無事を知らせておくにゃ」
「そうなのか、じゃあみんなで行くか? パーティーを組んだんだ、顔合わせって事で」
「賛成ですわ。しばらくこの街にいるのですから。思うのですが正式な叙爵と私とセレーナがからむ婚約発表でしょう? 国中から貴族当主が集まるはずですからね」
「せやね。リーンがお世話になった方には挨拶しやんとな。時間的にも遠いところからも貴族達は来てくれるはずやし、街での交流はあった方がええよね」
「にゃら······んんっ! なら良い人達ばかりだから紹介するわ。行きましょう」
くくっ、言葉遣いは直していくんだな。
公爵邸を出て俺達はリーンの先導で、そのパーティーがよく利用する宿屋に向かっている。
「このあたりは来たこと無いなぁ。アイテールは?」
「俺も報告で公爵邸と王城、冒険者ギルドだけだからな。その通りにある場所なら多少は分かるが、一本道を変えると全然知らないぞ。アイツらは放っておくと何しでかすか心配だったからなぁ。まあ、ほんの半月ほど放っておいたらあんな事になったからな」
「あはは······。あっここです。入りましょう」
外にまでガヤガヤと賑やかな声が聞こえてくる古びているが、造りのしっかりとした三階建ての宿屋。
ふむ。なかなか良さそうな宿だな。俺達はリーンに続いて宿屋に入ると。
「いらっしゃい、何名だい――ってリーンちゃんお帰り! 無事帰ってきたんだね!」
入るなり宿屋の女性従業員に呼ばれるリーン。
「え! リーンだって!? あっ、リーン! 心配させやがって!」
「うそうそ! 本当にリーンだ! あの馬鹿ブロガから逃げてきたんでしょ! 良かったよー!」
今度はエルフ二人にドワーフ二人、獣人に人が各一人でバラバラの女性達がリーンの元にやってきてあっという間にリーンは囲まれてしまった。
「み、みんな苦しいから! わぷっ!」
あはは······もみくちゃだな。それを見ていると宿屋の女性に。
「で、あんたらはリーンちゃんの仲間かい?」
「ああ。ラビュリントに向かう途中の馬車で知り合ってな。今回は少し用事があって王都に来たんだが、リーンと仲良くしてくれた仲間がいると聞いて挨拶に来たんだ」
「そうだよ~。今はアイテールがリーダーで私達と一緒にパーティー組んでくれたの。泊まる場所は決まってるからごめんなさいね」
「そうかいそうかい。仲良くしてやってね。おい! あんたらに挨拶に来てくれたリーンの仲間に挨拶だよ!」
「何! あんたらリーンの! やったじゃねえかリーン。良かったな」
「ぷはっ! もう! おっぱいで窒息するでしょ! どうしてこんなに大きいのよ!」
うん。俺も心配していたが大丈夫だったみたいだな。さて、自己紹介を――ん?
「く、くそ······嘘だろ、あの数の魔狼が一斉に来て助かるなんてそれも······ちっ、誰一人、怪我もしてやがらねえのかよ。それなら早く加勢しろってんだ」
床に押し付けられたままのルナールは俺達の事を見てそう言うが。
「何言ってるにゃ。魔狼が道に出てきてすぐに逃げ出して、すぐ後ろにいた私達に押し付けて逃げたにゃ。声をかける間も無くにゃ、それにしてはルナール達ってあんな事、よくやってるのかにゃ?」
「それもそうね。魔狼が現れてから揃って逃げるまで、あっという間だったよね」
ああ。確かにそうだった。普通なら武器を構えてからとかだよな。すぐにリュックを下ろして投げていたし。
「ふむ。すまないが、ルナール達がダンジョンに入った日で、依頼を達成できなかった日に全滅したパーティーが無いか調べてくれ」
「分かりました。あら? 何度か荷物を無くしてギルドカードの再発行をしていますね······ギルドマスター。ルナール達が依頼を達成できなかった日に全滅したパーティーは何パーティーかいますね。いるのはいるのですが、ギルドカードを無くした日に全滅したパーティーは······すべての日にいます」
「常習的にやっているって事か······よし。奴隷の魔道具で余罪を喋ってもらうか。ルナール達を衛兵が来るまで別室で聞き取りだ、連れていけ!」
「くっ、なんでこんな事に、今までずっと大丈夫だったのに······」
おいおい。その言い方だと本当にやっていたみたいだな。
ルナール達はギルド職員に引かれカウンターの奥に消えていった。
「はぁ、何度か一緒に依頼を請けたパーティーだけど、あんな事何度もしてたにゃんて」
「でも、運が良かったわね、リーンが一緒の時に魔物が大量に襲ってきていたらリーンが囮にされていたかもしれないわよ」
「ぬ! それもあり得るな······ルナール達が臨時で仲間を加えて請けた依頼はあるのか?」
「······私も今、その話を聞いて調べたのですが、三名が依頼中に死んでいます。その事も聞くべきですね。ギルドマスター」
「分かった、行ってくる。もしまだ何かあれば知らせてくれ」
ギルドマスターが同じようにカウンターの奥に消えて、俺達も公爵邸に戻ることにした。
公爵邸に戻り、料理長へクルミを渡して一旦部屋に戻った。
「ねえ、この後どうする? ダンジョンに行くにしても時間が微妙よね」
「あっ、私、王都でブロガを追いかけるまで組んでたパーティーに挨拶だけしてきても良いかにゃ?」
「ん? パーティー組んでたのか?」
「長期で組んでたパーティーじゃにゃいけど、駆け出しの時からよくお世話ににゃってたにゃ。応援してくれなかったし、止めろと言われてたけど結構無理矢理飛び出したからにゃ、無事を知らせておくにゃ」
「そうなのか、じゃあみんなで行くか? パーティーを組んだんだ、顔合わせって事で」
「賛成ですわ。しばらくこの街にいるのですから。思うのですが正式な叙爵と私とセレーナがからむ婚約発表でしょう? 国中から貴族当主が集まるはずですからね」
「せやね。リーンがお世話になった方には挨拶しやんとな。時間的にも遠いところからも貴族達は来てくれるはずやし、街での交流はあった方がええよね」
「にゃら······んんっ! なら良い人達ばかりだから紹介するわ。行きましょう」
くくっ、言葉遣いは直していくんだな。
公爵邸を出て俺達はリーンの先導で、そのパーティーがよく利用する宿屋に向かっている。
「このあたりは来たこと無いなぁ。アイテールは?」
「俺も報告で公爵邸と王城、冒険者ギルドだけだからな。その通りにある場所なら多少は分かるが、一本道を変えると全然知らないぞ。アイツらは放っておくと何しでかすか心配だったからなぁ。まあ、ほんの半月ほど放っておいたらあんな事になったからな」
「あはは······。あっここです。入りましょう」
外にまでガヤガヤと賑やかな声が聞こえてくる古びているが、造りのしっかりとした三階建ての宿屋。
ふむ。なかなか良さそうな宿だな。俺達はリーンに続いて宿屋に入ると。
「いらっしゃい、何名だい――ってリーンちゃんお帰り! 無事帰ってきたんだね!」
入るなり宿屋の女性従業員に呼ばれるリーン。
「え! リーンだって!? あっ、リーン! 心配させやがって!」
「うそうそ! 本当にリーンだ! あの馬鹿ブロガから逃げてきたんでしょ! 良かったよー!」
今度はエルフ二人にドワーフ二人、獣人に人が各一人でバラバラの女性達がリーンの元にやってきてあっという間にリーンは囲まれてしまった。
「み、みんな苦しいから! わぷっ!」
あはは······もみくちゃだな。それを見ていると宿屋の女性に。
「で、あんたらはリーンちゃんの仲間かい?」
「ああ。ラビュリントに向かう途中の馬車で知り合ってな。今回は少し用事があって王都に来たんだが、リーンと仲良くしてくれた仲間がいると聞いて挨拶に来たんだ」
「そうだよ~。今はアイテールがリーダーで私達と一緒にパーティー組んでくれたの。泊まる場所は決まってるからごめんなさいね」
「そうかいそうかい。仲良くしてやってね。おい! あんたらに挨拶に来てくれたリーンの仲間に挨拶だよ!」
「何! あんたらリーンの! やったじゃねえかリーン。良かったな」
「ぷはっ! もう! おっぱいで窒息するでしょ! どうしてこんなに大きいのよ!」
うん。俺も心配していたが大丈夫だったみたいだな。さて、自己紹介を――ん?
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる