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第1章
第47話 揉んだ報いを受ける金谷
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「うげっ、こんなもん飲めたもんじゃねえな」
「うん、泡をひと舐めで口の中が最悪だよ」
すすめられるままエールとやらを頼んだが、俺の口には合わない、こりゃ駄目だな。
大人達は美味そうに飲んでるからいけるかと思ったが、こりゃ口直しが必要だ。
エールの入ったカップをテーブルに戻し目線を上げると、ちょうどあのデカい物を持った女が俺達の方にオークステーキを三皿持ってやってきた。
手が塞がっているからちょうど良いな、トレーの影から死角をついて揉みまくってやる。
来たっ!
俺とは反対側に持っている一皿をテーブルに置く瞬間に――今だ!
「お待たせしましたぁ~、オークステーキ三人前でぇ~す。っ! あにすんのよこのガキィ!」
ひゃはっ! やわらけぇ! は? 目の前に影――っ!
ドゴン、顔面と後頭部に衝撃が、なんだ? 何が起きた? オークステーキを持ってきた女の胸を揉んで、次の瞬間目の前に拳が見えた……?
「あんた達! 有り金全部出しな! ぐずぐずすんな! その剣と杖も置いていけ! この拳聖女の胸を鷲掴みにしやがって! このクソガキ!」
「あははは、まだこんな奴いたのか、王都最強に挑む奴。おーいみんな、ひんむくの手伝うぞー、ほら犯罪者は大人しくしてなっ!」
体がうまく動かない、脳震盪のせいか、また殴られた……。
「クヒョッ、服を脱がすんじゃねえ! 動けねえんだよ! コラベルトをはずすんじゃねえよ!」
「ハイハイ、何言ってるか分からねえよ、黙ってろ犯罪者が。ん~、だがよ、まぐれだと思うが触れるだけこのガキやる方なんじゃねえか? おっ、変わった服だな、高く売れそうだぞ?」
「あっ、コイツら最近暴れまわってる黒髪達だよな? ギルマスが戦い方教えてる? おっ、金袋発見、テーブルの上に置くぞ~」
ベルトに繋いでいた財布の鎖が外され奪われ、ズボンをパンツごと引き脱がされた。
「いやいや弱いから気配を掴めなかったんだろう。ってか武器は……こりゃ盗品だな、騎士団と魔道士団の物だぞ、こりゃ本物の悪党だ、衛兵を呼んでくれ」
まわりの男達がよってたかって俺達の物を奪い、俺だけじゃなく二人も暴れ、叫んでいるが裸にされてしまった。
動けねえ俺はしかたねえが、無傷の二人も抵抗しようとしてるが歯が立っていない、相手が強すぎるようだ。
それに何か色々と言ってるが、殴られた顔面と壁に打ち付けた後頭部が痛すぎてそれどころじゃない。
裸にされ、壁にもたれている俺はそっと手を伸ばし、ズキズキどころじゃない痛みを感じる後頭部に触る……? 湿っている……。
顔面は……は? 鼻が無い? いや……平らになって――っ!
「ふぁっ! 鼻がぁぁぁぁ!」
「やかましいクソガキ! 女の胸を鷲掴みにした報いだ! その粗末な物を潰されなかっただけ感謝しろエロガキが!」
「か、金谷君、ヤ、ヤバいくらい血が出てるよ! 悪かったからさ、もう許して下さい! それにせめてパンツは返してよ!」
「金谷君の鼻が食い込んでるんです! い、委員長のところに連れていかなきゃ! こんなのヒドイよ!」
ヤられっぱなしで終われるか! 顔と頭以外は無傷だ、俺は拳聖! 裸でも拳があればこんな奴らは――だ、駄目だ、た、立てない、あれ? なんで目の前に床が……。
ゴンと横倒しになりまた頭を打ったようだ。
「店を出たところにいたから衛兵連れてきたぞ~」
衛兵? そうか、コイツらを捕まえに来たんだな。
よし、委員長のところへ連れていくようにしてもらえば、今度は油断せずにこの女をヒイヒイ言わせてやる。
五人の衛兵は俺達に近づき、俺達をこんな目にあわせた奴と話をしてやがる……さっさと俺を委員……駄目だ、もう起きてられ……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
おっ、土鍋のご飯はは良い感じに蓋の隙間からブクブクし始めたぞ。
確かふきこぼれだしたら弱火にしないといけなかったよな……飯盒の炊き方だったかな? まあ、やって覚えるしかないね。
木の棒で土鍋の下にあった薪をズラして火力を調整する。
そしてズラしたところで陶板を熱し始め、次はカレー用の鍋も、野菜も柔らかくなってきたし、焦げ付かないように底からかき混ぜる。
「友里くん、そろそろカレールーを入れようよ、甘口で良いよね?」
「うん。イルも食べるし、俺は激辛一味唐辛子で辛さをプラスするから甘口にしよう。三人前だからルーを三個で良かったはず」
「あっ! ユウリ、このルーは私が入れたいですの! この茶色い塊、とっても美味しそうな匂いがしますの!」
イルはちょっと前からカレールーを鼻の前に持ってきて、すんすんと匂いを嗅いでとろけた顔をしていたしね。
「じゃあイルにお願いしようかな、三個鍋に放り込んでくれる?」
「は~いですの! い~ち♪ にぃ~い♪ さ~ん個ですの~♪」
ひとつずつカレールーを鍋に放り込んでくれたイルの頭を触手を伸ばして撫でておく。
溶け残らないようにしっかりとカレーの鍋をまぜながら次はステーキの準備だ。
熱々になったステーキ皿にオークの脂を引き、分厚く切ったオークリーダー肉を三枚のお皿へ乗せる。
「ジューですの! 良い匂いがしてきましたの! よだれがたれちゃうのです!」
ご飯が炊け、カレーもとろみが出た頃、ステーキも鑑定をしながら、一番美味しいタイミングで焚き火から下ろし、異世界での初カレー、贅沢にもステーキを添えてが完成した。
「うん、泡をひと舐めで口の中が最悪だよ」
すすめられるままエールとやらを頼んだが、俺の口には合わない、こりゃ駄目だな。
大人達は美味そうに飲んでるからいけるかと思ったが、こりゃ口直しが必要だ。
エールの入ったカップをテーブルに戻し目線を上げると、ちょうどあのデカい物を持った女が俺達の方にオークステーキを三皿持ってやってきた。
手が塞がっているからちょうど良いな、トレーの影から死角をついて揉みまくってやる。
来たっ!
俺とは反対側に持っている一皿をテーブルに置く瞬間に――今だ!
「お待たせしましたぁ~、オークステーキ三人前でぇ~す。っ! あにすんのよこのガキィ!」
ひゃはっ! やわらけぇ! は? 目の前に影――っ!
ドゴン、顔面と後頭部に衝撃が、なんだ? 何が起きた? オークステーキを持ってきた女の胸を揉んで、次の瞬間目の前に拳が見えた……?
「あんた達! 有り金全部出しな! ぐずぐずすんな! その剣と杖も置いていけ! この拳聖女の胸を鷲掴みにしやがって! このクソガキ!」
「あははは、まだこんな奴いたのか、王都最強に挑む奴。おーいみんな、ひんむくの手伝うぞー、ほら犯罪者は大人しくしてなっ!」
体がうまく動かない、脳震盪のせいか、また殴られた……。
「クヒョッ、服を脱がすんじゃねえ! 動けねえんだよ! コラベルトをはずすんじゃねえよ!」
「ハイハイ、何言ってるか分からねえよ、黙ってろ犯罪者が。ん~、だがよ、まぐれだと思うが触れるだけこのガキやる方なんじゃねえか? おっ、変わった服だな、高く売れそうだぞ?」
「あっ、コイツら最近暴れまわってる黒髪達だよな? ギルマスが戦い方教えてる? おっ、金袋発見、テーブルの上に置くぞ~」
ベルトに繋いでいた財布の鎖が外され奪われ、ズボンをパンツごと引き脱がされた。
「いやいや弱いから気配を掴めなかったんだろう。ってか武器は……こりゃ盗品だな、騎士団と魔道士団の物だぞ、こりゃ本物の悪党だ、衛兵を呼んでくれ」
まわりの男達がよってたかって俺達の物を奪い、俺だけじゃなく二人も暴れ、叫んでいるが裸にされてしまった。
動けねえ俺はしかたねえが、無傷の二人も抵抗しようとしてるが歯が立っていない、相手が強すぎるようだ。
それに何か色々と言ってるが、殴られた顔面と壁に打ち付けた後頭部が痛すぎてそれどころじゃない。
裸にされ、壁にもたれている俺はそっと手を伸ばし、ズキズキどころじゃない痛みを感じる後頭部に触る……? 湿っている……。
顔面は……は? 鼻が無い? いや……平らになって――っ!
「ふぁっ! 鼻がぁぁぁぁ!」
「やかましいクソガキ! 女の胸を鷲掴みにした報いだ! その粗末な物を潰されなかっただけ感謝しろエロガキが!」
「か、金谷君、ヤ、ヤバいくらい血が出てるよ! 悪かったからさ、もう許して下さい! それにせめてパンツは返してよ!」
「金谷君の鼻が食い込んでるんです! い、委員長のところに連れていかなきゃ! こんなのヒドイよ!」
ヤられっぱなしで終われるか! 顔と頭以外は無傷だ、俺は拳聖! 裸でも拳があればこんな奴らは――だ、駄目だ、た、立てない、あれ? なんで目の前に床が……。
ゴンと横倒しになりまた頭を打ったようだ。
「店を出たところにいたから衛兵連れてきたぞ~」
衛兵? そうか、コイツらを捕まえに来たんだな。
よし、委員長のところへ連れていくようにしてもらえば、今度は油断せずにこの女をヒイヒイ言わせてやる。
五人の衛兵は俺達に近づき、俺達をこんな目にあわせた奴と話をしてやがる……さっさと俺を委員……駄目だ、もう起きてられ……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
おっ、土鍋のご飯はは良い感じに蓋の隙間からブクブクし始めたぞ。
確かふきこぼれだしたら弱火にしないといけなかったよな……飯盒の炊き方だったかな? まあ、やって覚えるしかないね。
木の棒で土鍋の下にあった薪をズラして火力を調整する。
そしてズラしたところで陶板を熱し始め、次はカレー用の鍋も、野菜も柔らかくなってきたし、焦げ付かないように底からかき混ぜる。
「友里くん、そろそろカレールーを入れようよ、甘口で良いよね?」
「うん。イルも食べるし、俺は激辛一味唐辛子で辛さをプラスするから甘口にしよう。三人前だからルーを三個で良かったはず」
「あっ! ユウリ、このルーは私が入れたいですの! この茶色い塊、とっても美味しそうな匂いがしますの!」
イルはちょっと前からカレールーを鼻の前に持ってきて、すんすんと匂いを嗅いでとろけた顔をしていたしね。
「じゃあイルにお願いしようかな、三個鍋に放り込んでくれる?」
「は~いですの! い~ち♪ にぃ~い♪ さ~ん個ですの~♪」
ひとつずつカレールーを鍋に放り込んでくれたイルの頭を触手を伸ばして撫でておく。
溶け残らないようにしっかりとカレーの鍋をまぜながら次はステーキの準備だ。
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「ジューですの! 良い匂いがしてきましたの! よだれがたれちゃうのです!」
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