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第一章
第33話 ペインコンフェッション(痛い自白)
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『矢が来ます!』
クロセルの念話で一気に覚醒、ブワッと髪の毛が広がり、耳に風切り音が聞こえた瞬間――っ!
バシッ!
「襲撃か!」
バシッバシッと連続で飛んでくる矢をクロセルではたき落としながら飛んでくる方を見ると俺達が泊まる屋敷の隣、ギルマスが出てきた屋敷の屋根の上に人影が。
「ギルマスんちの屋根の上だ! コイツらを狙ってやがるぞ!」
(やはりな、リチウムの野郎ならそうするだろうと思っていたが、この早さは最初から失敗した時用に口封じも用意してやがったか)
「ちっ! 人ん家の屋根に勝手に登りやがって! 身体強化! 歳はとっても元Aランクをナメんな! シャラァァァァー!」
俺の後ろからギルマスが飛び出し、自分が出てきた屋敷に向かってすげえ速さで走り出した。
だが、狙いは俺の足元に転がる三人の黒ずくめ。ってかアンラ! ギルマスの補助しやがれ! コイツらみたいに眠らせても良いぞ! プリムはそこでじっとしてろ! 頭上げんじゃねえぞ!
「ひゃい! 這いつくばっておきまする! ひきゃ!」
はたき折った矢の破片がプリムに当たったのか、変な悲鳴が聞こえた。
「すまねえプリム! 怪我は無いか!」
「ひゃい! だいじょぶでしゅ!」
(このガキなに者だ? この数の矢を一つ残さず両手剣で処理してやがる······こんな真似、来ると分かっていても俺には無理だぞ、これは直接戦う戦わない関係無しで勝てる気がしない、それにこの姿、出てきた時は銀髪で、短く黒色になったと思ったらまた銀髪の長髪······分かんねえが、手を出すべきヤツじゃない。この事だけでもギルドに持って帰りたいが······)
ギルマスが飛び出して来た屋敷に戻り中へ飛び込み、ちょっとの時間で二階のベランダに出てきた。
アンラ! トロトロ歩いてんじゃねえ!
(ほいほ~い。ぴょ~ん! 悪い子ちゃん達は~眠り~。はい、終了だよ~)
アンラがてくてくと普通に歩いていたんだが、ぴょ~んと飛ぶと屋根の上にまで、ギルマスと同時に飛び上がり、足元の奴らと同じように眠らせてしまったようだ。
「なに! おいおい、俺の振り上げた剣はどこに振り下ろせば良いんだよ。まあ良いか」
そこへやって来た衛兵、屋根の上からギルマスが呼び、三人の衛兵は屋根に登り、黒ずくめの二人を拘束した後、まずベランダに下ろしてこっちに引きずってきた。
「無事だなケントもプリムも、助かった。最初の矢は全然気が付かなかったからな」
「おう、ギリギリだったがよ、怪我なくて良かったぜ」
「ギルマス、こやつらは?」
衛兵のおっちゃんは引きずってきた黒ずくめを最初の三人の横にドサッと寝かせ、そう聞いてきた。
「おう、暗殺ギルドだな。そうだ衛兵長、管理監のリチウム男爵の息がかかってない者を集めてくれるか? コイツらに依頼したのはヤツだ。捕縛しなくてはならん」
「まさか······ですがなぜ管理監殿がそのような事を」
ギルマスは衛兵長達に俺がもらった褒賞の話から説明している。
(ねえねえ。何度も狙われるの面倒だし、リチウムのところに行って全員捕まえない? ついでにお酒もいただいちゃおうよ)
お前な、盗みは駄目だって言ってるだろ、明日村に帰る前にもう何樽か買ってやるから盗みは止めとけ。
(は~い。我慢できるように祈っておいてね~)
俺が祈ってどうすんだよ! まったく。
「――だから金を取り返すためじゃないかと聞いて、俺も見張ってたんだが、的中するとはな」
「う~む、聞けば管理監の仕業と繋がる状況証拠ですが、それだけでは貴族を捕縛するには弱いですね。コイツらが証拠の依頼書を持っている事は無いですからね」
それもそうだな、そんな証拠があれば助かるんだが。
『アンラ、あなた自白は使えますよね?』
(ん~、使えない事はないかな~私のは痛い自白だから、かけられた人にものすごい痛みが襲うらしいけど良い?)
痛いんか、でもそれくらい構わねえだろ? その前に起こさねえといけねえな。
「ギルマスと衛兵長のおっさん、今からコイツらに自白させっけど良いか? 自白してくれりゃあ、捕まえられんだろ?」
「それは助かるが、自白も使えるのか? 使えるのなら願ってもないが」
「うむ。ギルマスの言う通り、証言は助かる。できれば依頼書や、管理監殿に繋がる証拠の品があればなお良いのだが」
「まあ、聞きたい事を聞いてくれれば良いぜ、それからかけるんは、痛い自白だからうめくけどな」
ギルマスと衛兵長は『げっ』とか言うが止めないんだな。
俺は五人の奴らに顔を向け、アンラに目配せすると、黒ずくめ達に手を伸ばし――。
(ほいほ~い。めちゃ痛い自白! 正直に喋ってね~)
『――――! ――! ――!』
(ウガガガガガ! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い――!)
アンラが唱えた瞬間、起きてた顎が砕け喋れないヤツだけが声にならない声をあげた。
おい、起こしてからだろ。
(あははは、順番間違ってたよ~。ほらほら起きてね~)
伸ばしていた手を左から右に振ったとたん、眠りの魔法が、解けたのか、起きた四人は声をあげた。
「ぐがっ! な、痛い! これはっ! な、なんだよこれ! 縛られてっ! 動けねえし! イデェェェェー!」
ははは······これ、喋れんのか?
クロセルの念話で一気に覚醒、ブワッと髪の毛が広がり、耳に風切り音が聞こえた瞬間――っ!
バシッ!
「襲撃か!」
バシッバシッと連続で飛んでくる矢をクロセルではたき落としながら飛んでくる方を見ると俺達が泊まる屋敷の隣、ギルマスが出てきた屋敷の屋根の上に人影が。
「ギルマスんちの屋根の上だ! コイツらを狙ってやがるぞ!」
(やはりな、リチウムの野郎ならそうするだろうと思っていたが、この早さは最初から失敗した時用に口封じも用意してやがったか)
「ちっ! 人ん家の屋根に勝手に登りやがって! 身体強化! 歳はとっても元Aランクをナメんな! シャラァァァァー!」
俺の後ろからギルマスが飛び出し、自分が出てきた屋敷に向かってすげえ速さで走り出した。
だが、狙いは俺の足元に転がる三人の黒ずくめ。ってかアンラ! ギルマスの補助しやがれ! コイツらみたいに眠らせても良いぞ! プリムはそこでじっとしてろ! 頭上げんじゃねえぞ!
「ひゃい! 這いつくばっておきまする! ひきゃ!」
はたき折った矢の破片がプリムに当たったのか、変な悲鳴が聞こえた。
「すまねえプリム! 怪我は無いか!」
「ひゃい! だいじょぶでしゅ!」
(このガキなに者だ? この数の矢を一つ残さず両手剣で処理してやがる······こんな真似、来ると分かっていても俺には無理だぞ、これは直接戦う戦わない関係無しで勝てる気がしない、それにこの姿、出てきた時は銀髪で、短く黒色になったと思ったらまた銀髪の長髪······分かんねえが、手を出すべきヤツじゃない。この事だけでもギルドに持って帰りたいが······)
ギルマスが飛び出して来た屋敷に戻り中へ飛び込み、ちょっとの時間で二階のベランダに出てきた。
アンラ! トロトロ歩いてんじゃねえ!
(ほいほ~い。ぴょ~ん! 悪い子ちゃん達は~眠り~。はい、終了だよ~)
アンラがてくてくと普通に歩いていたんだが、ぴょ~んと飛ぶと屋根の上にまで、ギルマスと同時に飛び上がり、足元の奴らと同じように眠らせてしまったようだ。
「なに! おいおい、俺の振り上げた剣はどこに振り下ろせば良いんだよ。まあ良いか」
そこへやって来た衛兵、屋根の上からギルマスが呼び、三人の衛兵は屋根に登り、黒ずくめの二人を拘束した後、まずベランダに下ろしてこっちに引きずってきた。
「無事だなケントもプリムも、助かった。最初の矢は全然気が付かなかったからな」
「おう、ギリギリだったがよ、怪我なくて良かったぜ」
「ギルマス、こやつらは?」
衛兵のおっちゃんは引きずってきた黒ずくめを最初の三人の横にドサッと寝かせ、そう聞いてきた。
「おう、暗殺ギルドだな。そうだ衛兵長、管理監のリチウム男爵の息がかかってない者を集めてくれるか? コイツらに依頼したのはヤツだ。捕縛しなくてはならん」
「まさか······ですがなぜ管理監殿がそのような事を」
ギルマスは衛兵長達に俺がもらった褒賞の話から説明している。
(ねえねえ。何度も狙われるの面倒だし、リチウムのところに行って全員捕まえない? ついでにお酒もいただいちゃおうよ)
お前な、盗みは駄目だって言ってるだろ、明日村に帰る前にもう何樽か買ってやるから盗みは止めとけ。
(は~い。我慢できるように祈っておいてね~)
俺が祈ってどうすんだよ! まったく。
「――だから金を取り返すためじゃないかと聞いて、俺も見張ってたんだが、的中するとはな」
「う~む、聞けば管理監の仕業と繋がる状況証拠ですが、それだけでは貴族を捕縛するには弱いですね。コイツらが証拠の依頼書を持っている事は無いですからね」
それもそうだな、そんな証拠があれば助かるんだが。
『アンラ、あなた自白は使えますよね?』
(ん~、使えない事はないかな~私のは痛い自白だから、かけられた人にものすごい痛みが襲うらしいけど良い?)
痛いんか、でもそれくらい構わねえだろ? その前に起こさねえといけねえな。
「ギルマスと衛兵長のおっさん、今からコイツらに自白させっけど良いか? 自白してくれりゃあ、捕まえられんだろ?」
「それは助かるが、自白も使えるのか? 使えるのなら願ってもないが」
「うむ。ギルマスの言う通り、証言は助かる。できれば依頼書や、管理監殿に繋がる証拠の品があればなお良いのだが」
「まあ、聞きたい事を聞いてくれれば良いぜ、それからかけるんは、痛い自白だからうめくけどな」
ギルマスと衛兵長は『げっ』とか言うが止めないんだな。
俺は五人の奴らに顔を向け、アンラに目配せすると、黒ずくめ達に手を伸ばし――。
(ほいほ~い。めちゃ痛い自白! 正直に喋ってね~)
『――――! ――! ――!』
(ウガガガガガ! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い――!)
アンラが唱えた瞬間、起きてた顎が砕け喋れないヤツだけが声にならない声をあげた。
おい、起こしてからだろ。
(あははは、順番間違ってたよ~。ほらほら起きてね~)
伸ばしていた手を左から右に振ったとたん、眠りの魔法が、解けたのか、起きた四人は声をあげた。
「ぐがっ! な、痛い! これはっ! な、なんだよこれ! 縛られてっ! 動けねえし! イデェェェェー!」
ははは······これ、喋れんのか?
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