俺は神剣に選ばれ最強になる! 封印されてたツンデレ悪魔を引き連れ修行旅~ところで外れスキルの『努力』ってどういう事だよ!~【俺と悪魔】

いな@

文字の大きさ
71 / 149
第一章

第71話 二階層で

しおりを挟む
「す、すまねえ!」

 慌てて手を胸からずらして謝っておく。

「も、もう、責に――ん、じゃなくて仕方ないわね。ほらほら下りるわよ、ちゃんと掴まっておきなさい」

 斜め上に上昇し続けていたが目的地も分かったため、大岩に向けて降下を始める。

 近付くにつれて見えてきたが、大岩の上にも兵士が数人いる。

「アンラ、兵士がいるぞ、逃げ損ねたようだな」

「そだね~、まあ、そんなの放っといて階段に突っ込むよ? 良いんだよね?」

『はい、まずは入って見ないと、間道具がどこにあるかは分かりませんから、そして見付かったなら、すぐに収納してしまいますので、後はゴブリンを倒すだけです』

「おう! そしたら先に二階層を片付けんぞ!」

 地面が近付いてきて、大岩の割れ目に下へ続く階段が見えた。

 まっすぐそこに向けて高度をさげ、ゴブリンの多さにうんざりするが、階段から外に出た、うじゃうじゃといるゴブリンに比べると、階段から出てくるゴブリンは、それほど多くない。

 こりゃ、表に出て集まってから列をつくって外に向かってるようにしか見えねえ、また、魔物寄せみたいなもんを使ってるとしか思えねえぞ。

「突っ込むよー! せーのっ! 眠りヒュプノス!」

「おう! 離れっぞ!」

 クロセルを重りがわりに振り下ろしながらアンラの背中から手を離し、クロセルに引っ張られるようにアンラより少しだけ早く地面に着地した。

 俺は斜め前に地面をけって進みアンラの横に並んで走る。

 アンラも着地した後まっすぐ前に進む。

 寝てしまって地面に転がるゴブリンを飛び越え進み、階段に到着したんだが、階段から上ってきたゴブリン達と目が合った。

「おりゃ! せりゃ! おらっ!」

 目が合い驚いて止まっているゴブリンを二匹ずつ切り捨てて、二人そろって階段踏み込んだ。

 入って分かったことだが、やはり階段を上がってくるゴブリンはそう多くねえ。

 魔道具で現れるゴブリンの数はそれほど多くはなさそうだ。

 一階層と二階層を繋ぐ、下り階段のちょうど真ん中あたりで壁近くからゴブリンが顔を出したのが分かった。

「あそこにっ! 魔道具があるみたいっ! ねっ! 邪魔だよ、えい!」

「のっ! ようだな! っと! あそこまでいくっ! ぞっ!」

 話をしながらゴブリンを苦もなく切り捨て、出て来たところの壁に走りおりる。

 そこにあった物は、どこにでも落ちてそうな、手のひらに隠せる程度の石ころだ。

 ゴブリンは倒してきたから沢山落ちてるが、それ以外何も落ちていなかった階段に落ちてるんだ、怪しすぎるだろ!

 目に気合いを入れて、その落ちてる石を見る訳でもないのになんか、ダンジョンに入ってからずっと感じてた魔力と違う魔力をその石から感じたほどだ。

「クロセルこれか!?」

『それです! 収納! これでゴブリンの追加はなくなりました、急いで二階層にいる方達を助けに行きましょう!』

 石ころの魔道具をクロセルに収納してもらった後、俺達と叫ぶゴブリンの声、切られ倒れる音に気付き、階段を上ってくる怒り顔のゴブリンを、俺とアンラは走り下りながら切り捨てていく。

「うらっ! よし二階層に入るぞ!」

「あっ、戦ってる声が聞こえるね~」

(ここからはまた念話にするよ~)

 アンラの言う通り、階段を下りきる前から二階層から戦っている音と声が聞こえている。

 出たところには、一階層で見たゴブリンの数とは比べようもないくらい少ないゴブリンが、五十人ほどの騎士達を取り囲んで攻撃を仕掛けているのが見えた。

『見事な陣形ですが長くは持たないです! ケントにアンラ、私達はゴブリンの背後から攻撃して手助けしますよ!』

 見たところ、ゴブリンの数は騎士達の倍以上、百匹は軽く超えているようだ。

 流石騎士と言うだけあって、槍で突き刺し、盾で打撃を加えてゴブリンからは多少の傷は受けているようだが、倒れているヤツは見えない。

 俺達は声も出さずゴブリン達の背後に走りより、攻撃を開始した。

 クロセルに魔力を流して薙ぎ払い、アンラも両手の爪を伸ばして切り刻み始めると、騎士達も俺達に気が付いたのか『援軍が来たぞ! 後一息だ、気を抜くんじゃないぞ!』と攻勢を強め、倒れるゴブリンが増えてきた。

 クロセル収納を頼む! 足元のゴブリンが邪魔だ!

『任せて下さい! 収納! クローセも手伝いなさい!』

 クロセルの一声に、背中のリュックから顔を出して飛び出てきたクローセは、この間のように大きくなり、騎士達を取り囲むゴブリンの周りをぐるりと走り回りながら、体当たりではね飛ばして行く。

「エンペラーキャットだと! ゴブリンだけならなんとかなるがもう駄目――何!? ゴブリンを弾き飛ばしているだと!?」

「こいつは味方だ! 攻撃すんじゃねえぞ!」

 クローセを見た騎士達が動揺して攻撃の手がゆるんでしまったが、俺の声を聞き取り、反応してくれた。

「何だと! だかゴブリンを倒してくれているだと!」

 すでに二周目のクローセを見てなんとか納得してくれそうだ。

 騎士達の中で一人マントを装備した大男が声を上げた。

「エンペラーキャットは味方のようだ! ゴブリンにだけ集中するぞ!」

「「おう!おう!」」

 それからは早かった。

 騎士達も士気が上がったのか、倒す早さが目に見えて良くなり、クロセルが収納していく早さもあがったほどだ。

 しかし、これだけの戦闘音が聞こえてるからあたりまえだが、元々この二階層にいたであろう緑色の毛皮を持つ、グリーンウルフが集まりだした。

 だが、クローセが周りを走り回るせいで遠巻きに見ているだけだ、ゴブリンの後で十分だな。

 しかし、騎士達が作る陣形の真ん中から、炎の槍、ファイアースピアが走り回るクローセに向けて放たれた。

「なに! クローセ危ない!」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...