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第一章
第105話 暗殺計画の報告(言い忘れあり)
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ゴーと風が体を後ろへ吹き飛ばそうとしているような感覚が数分続いた後、俺達は王城の中庭に着陸した。
「なっ! あっ、あれは! 待て撃つな! ケント殿だ!」
「副団長さんすまねえ、王様と公爵様はいるか!」
王城の中庭にある、ダンジョンの調査をしていた近衛騎士団の副団長が声をかけてくれたから、俺達に向けられた槍や剣、杖なんかが下に下ろされた。
「な、何事ですかケント殿、王達はこの時間執務室にいるはずですが……あの、その魔物は大丈夫なのですよね?」
フルフルの背に乗ってる俺とアンラを見て、ロープで繋がれ、地面に投げ出されている十人の男達を見る。
そしてフルフルを見て、そんな事を言ってくるがやっぱりフルフルは早いな、あっという間だったぜ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
朝起きて、軽く朝ごはんを食べた後、どうやって十人も街に連れていこうか悩んでいると、ドリアードが俺の肩に乗るソラーレの上のフルフルに向かって話しかけてきた。
「フルフルよ、ケント達が困っているのじゃ、この者達を乗せて街まで行ってくれぬか? 近々お主の巣まで行き、実をつけるようにしてやるから頼むのじゃ」
エンペラーイーグルは喋んのか? ピヨピヨ鳴いてはいるが、喋れねえだろ?
「うむうむ、こやつらは足にでも引っかけて行けばよかろう、多少乱暴に扱ったとて死にはせんじゃろ」
やっぱ喋ってんのか満足そうに頷き、ロープで縛ってある男達を指差し、そんな事を言ってるくらいだ。
「なぁ、フルフルは喋れんのか? 俺にはピヨピヨとしか聞こえねえんだがよ」
「うむ、フルフルもじゃが、クローセも喋れるぞ、お主では聞き取れないじゃろうがな。っと、フルフルがお主らを乗せて街まで行ってくれるように頼んでおいたぞ」
「あら、楽だし早そうで良いわね、最悪ロープで引っ張り歩くのかと心配していたけど、フルフル頼むわね」
つんつんとフルフルをつついているアンラの手をつつき返しているフルフル。
頭が追い付かねえがクローセもか、頑張れば言葉を覚えられっかな。
そんな考えをしながら背中を撫でてやると、膝の上のクローセがチラリと俺を見上げて来た。
「そりゃ助かるな、よし、片付けてさっそく行くか」
朝ごはんを終え、檻、祭壇を収納して階段を近くにあったデカい岩で蓋をした。
また使われても嫌だからな、部屋よりデカい岩にしたから掘られる事もまずねえだろ……潰れてしまってっかもだけどな。
出発の準備を終わらせた俺達は、残るドリアードに別れを告げ、フルフルの背に乗り、男達を吊り下げ飛び立った。
はじめはリチウムの街にするつもりだったが、フルフルは相当高いところまで飛び上がったため、遥か遠くに王都が見えたんで、直接王様達に報告しようと進路を変えてもらって、今到着したって訳だ。
「おう、エンペラーイーグルのフルフルって言うんだ、俺達を乗せても余裕で飛ぶんだぜ、ってそれどころじゃねえな、コイツらセシウム王国の刺客で、公爵様を狙ってたから捕まえてきたんだ」
「セシウム王国の刺客でしたか……なに! 本当ですか!」
公爵様が狙われているってことを聞き、驚く副団長とまわりにいる騎士と魔道士達はザワザワとし始める。
「おう、それに別働隊がいるみたいでな、この国に攻め入るつもりらしい。だからよ、早く王様達に話をしてえんだよ」
「ま、まさかそんなことが……お、おい! すぐに王への先触れに走れ! そこのお前達はこの者達を連れていけ! ケント殿、ご案内します!」
すぐに信じたようで手間が省けて良いが、そんな信じやすくて良いんか?
副団長はテキパキとざわついた騎士達に命令して動かすと、本人は俺達を何度か行ったことのある執務室へ案内してくれた。
その際小さくなって、俺の肩に乗ってきたフルフルを見た時は、動き出していた騎士達も相当驚いたようで、口を開け目を見開きその場で止まってしまったほどだ。
「……おい? 早く案内頼めっか?」
なんとか元に戻った副団長の案内で、執務室へ入ってアンラから聞いた事を王様と公爵様に伝え、後は捕まえてきたアイツらにも聞いて対策するそうだ。
「ところでケント…………その……なんだ、私達の後ろでとっておきにしている酒を飲んでるのは?」
「は? あっ! アンラお前なにやってんだよ! 勝手に飲むんじゃねえ!」
一緒にソファーへ座っていたのに、いつの間にか王様達の後ろにあった棚から酒瓶を両手に一本ずつ持って、交互に口に運んでいた。
「んくん、ぷはー、流石王様ね、良いお酒だわ、すっごく美味しいもん――ぬごっ!」
ソファーから立ち上がりテーブルを回り込んで、今飲んだ物を棚に戻し、また別の酒瓶を掴もうとしていたアンラの襟首を掴んで棚から引き剥がしてやる。
「ふんっ! 大人しく座ってやがれ! 王様すまねえ、今度美味そうな酒を買ってくっからよ、許してやってくれねえか?」
ズルズルと引きずりソファーまで戻り、ソファーに放り投げるように座らせて隣に座っててを握っておく。
「ほらアンラも謝れ、お前の分もちゃんと買ってやっからよ」
「も~、ごめんね王様。でも良いお酒よね、どこに売ってるの? ケントが買ってくれるみたいだし売ってる街に行きたいし~、んくん」
「い、いや、数は少ないだろうが、大きな街の商会なら取り扱っているとは思うぞ」
アンラがまだもう片方の手に持っていた、王様のワインを飲んでいるのを見て、困惑気味だが許してくれたみたいだ。
連れてきてくれた副団長は苦笑いをしているが、捕まえようとはしてねえからこっちも心配はねえな。
「くくっ、兄さん、ケントの新しい仲間のようだな、クセがありそうだし、ケントよりくだけているとはな」
「ははっ、まったくだ、アンラと言ったか、その酒は進呈しよう。二人で依頼途中と聞いたが弟の暗殺を報せに来てくれて感謝するぞ、他の場所もすぐに手配をしよう」
二人は呆れたように笑い、深くソファーにもたれた後、姿勢をただして俺達に頭を下げてくれた。
「おう、それじゃあ俺達は依頼に戻っぞ、あっ、その前にスタンピードになりそうだった魔物を売りてえな、公爵様、千匹ほどいるけどよ、買い取ってもらえっか?」
執務室はシーンと静になり、隣でコクコクとお酒を飲んでいる音だけが聞こえた。
「なっ! あっ、あれは! 待て撃つな! ケント殿だ!」
「副団長さんすまねえ、王様と公爵様はいるか!」
王城の中庭にある、ダンジョンの調査をしていた近衛騎士団の副団長が声をかけてくれたから、俺達に向けられた槍や剣、杖なんかが下に下ろされた。
「な、何事ですかケント殿、王達はこの時間執務室にいるはずですが……あの、その魔物は大丈夫なのですよね?」
フルフルの背に乗ってる俺とアンラを見て、ロープで繋がれ、地面に投げ出されている十人の男達を見る。
そしてフルフルを見て、そんな事を言ってくるがやっぱりフルフルは早いな、あっという間だったぜ。
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朝起きて、軽く朝ごはんを食べた後、どうやって十人も街に連れていこうか悩んでいると、ドリアードが俺の肩に乗るソラーレの上のフルフルに向かって話しかけてきた。
「フルフルよ、ケント達が困っているのじゃ、この者達を乗せて街まで行ってくれぬか? 近々お主の巣まで行き、実をつけるようにしてやるから頼むのじゃ」
エンペラーイーグルは喋んのか? ピヨピヨ鳴いてはいるが、喋れねえだろ?
「うむうむ、こやつらは足にでも引っかけて行けばよかろう、多少乱暴に扱ったとて死にはせんじゃろ」
やっぱ喋ってんのか満足そうに頷き、ロープで縛ってある男達を指差し、そんな事を言ってるくらいだ。
「なぁ、フルフルは喋れんのか? 俺にはピヨピヨとしか聞こえねえんだがよ」
「うむ、フルフルもじゃが、クローセも喋れるぞ、お主では聞き取れないじゃろうがな。っと、フルフルがお主らを乗せて街まで行ってくれるように頼んでおいたぞ」
「あら、楽だし早そうで良いわね、最悪ロープで引っ張り歩くのかと心配していたけど、フルフル頼むわね」
つんつんとフルフルをつついているアンラの手をつつき返しているフルフル。
頭が追い付かねえがクローセもか、頑張れば言葉を覚えられっかな。
そんな考えをしながら背中を撫でてやると、膝の上のクローセがチラリと俺を見上げて来た。
「そりゃ助かるな、よし、片付けてさっそく行くか」
朝ごはんを終え、檻、祭壇を収納して階段を近くにあったデカい岩で蓋をした。
また使われても嫌だからな、部屋よりデカい岩にしたから掘られる事もまずねえだろ……潰れてしまってっかもだけどな。
出発の準備を終わらせた俺達は、残るドリアードに別れを告げ、フルフルの背に乗り、男達を吊り下げ飛び立った。
はじめはリチウムの街にするつもりだったが、フルフルは相当高いところまで飛び上がったため、遥か遠くに王都が見えたんで、直接王様達に報告しようと進路を変えてもらって、今到着したって訳だ。
「おう、エンペラーイーグルのフルフルって言うんだ、俺達を乗せても余裕で飛ぶんだぜ、ってそれどころじゃねえな、コイツらセシウム王国の刺客で、公爵様を狙ってたから捕まえてきたんだ」
「セシウム王国の刺客でしたか……なに! 本当ですか!」
公爵様が狙われているってことを聞き、驚く副団長とまわりにいる騎士と魔道士達はザワザワとし始める。
「おう、それに別働隊がいるみたいでな、この国に攻め入るつもりらしい。だからよ、早く王様達に話をしてえんだよ」
「ま、まさかそんなことが……お、おい! すぐに王への先触れに走れ! そこのお前達はこの者達を連れていけ! ケント殿、ご案内します!」
すぐに信じたようで手間が省けて良いが、そんな信じやすくて良いんか?
副団長はテキパキとざわついた騎士達に命令して動かすと、本人は俺達を何度か行ったことのある執務室へ案内してくれた。
その際小さくなって、俺の肩に乗ってきたフルフルを見た時は、動き出していた騎士達も相当驚いたようで、口を開け目を見開きその場で止まってしまったほどだ。
「……おい? 早く案内頼めっか?」
なんとか元に戻った副団長の案内で、執務室へ入ってアンラから聞いた事を王様と公爵様に伝え、後は捕まえてきたアイツらにも聞いて対策するそうだ。
「ところでケント…………その……なんだ、私達の後ろでとっておきにしている酒を飲んでるのは?」
「は? あっ! アンラお前なにやってんだよ! 勝手に飲むんじゃねえ!」
一緒にソファーへ座っていたのに、いつの間にか王様達の後ろにあった棚から酒瓶を両手に一本ずつ持って、交互に口に運んでいた。
「んくん、ぷはー、流石王様ね、良いお酒だわ、すっごく美味しいもん――ぬごっ!」
ソファーから立ち上がりテーブルを回り込んで、今飲んだ物を棚に戻し、また別の酒瓶を掴もうとしていたアンラの襟首を掴んで棚から引き剥がしてやる。
「ふんっ! 大人しく座ってやがれ! 王様すまねえ、今度美味そうな酒を買ってくっからよ、許してやってくれねえか?」
ズルズルと引きずりソファーまで戻り、ソファーに放り投げるように座らせて隣に座っててを握っておく。
「ほらアンラも謝れ、お前の分もちゃんと買ってやっからよ」
「も~、ごめんね王様。でも良いお酒よね、どこに売ってるの? ケントが買ってくれるみたいだし売ってる街に行きたいし~、んくん」
「い、いや、数は少ないだろうが、大きな街の商会なら取り扱っているとは思うぞ」
アンラがまだもう片方の手に持っていた、王様のワインを飲んでいるのを見て、困惑気味だが許してくれたみたいだ。
連れてきてくれた副団長は苦笑いをしているが、捕まえようとはしてねえからこっちも心配はねえな。
「くくっ、兄さん、ケントの新しい仲間のようだな、クセがありそうだし、ケントよりくだけているとはな」
「ははっ、まったくだ、アンラと言ったか、その酒は進呈しよう。二人で依頼途中と聞いたが弟の暗殺を報せに来てくれて感謝するぞ、他の場所もすぐに手配をしよう」
二人は呆れたように笑い、深くソファーにもたれた後、姿勢をただして俺達に頭を下げてくれた。
「おう、それじゃあ俺達は依頼に戻っぞ、あっ、その前にスタンピードになりそうだった魔物を売りてえな、公爵様、千匹ほどいるけどよ、買い取ってもらえっか?」
執務室はシーンと静になり、隣でコクコクとお酒を飲んでいる音だけが聞こえた。
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