俺は神剣に選ばれ最強になる! 封印されてたツンデレ悪魔を引き連れ修行旅~ところで外れスキルの『努力』ってどういう事だよ!~【俺と悪魔】

いな@

文字の大きさ
105 / 149
第一章

第105話 暗殺計画の報告(言い忘れあり)

しおりを挟む
 ゴーと風が体を後ろへ吹き飛ばそうとしているような感覚が数分続いた後、俺達は王城の中庭に着陸した。

「なっ! あっ、あれは! 待て撃つな! ケント殿だ!」

「副団長さんすまねえ、王様と公爵様はいるか!」

 王城の中庭にある、ダンジョンの調査をしていた近衛騎士団の副団長が声をかけてくれたから、俺達に向けられた槍や剣、杖なんかが下に下ろされた。

「な、何事ですかケント殿、王達はこの時間執務室にいるはずですが……あの、その魔物は大丈夫なのですよね?」

 フルフルの背に乗ってる俺とアンラを見て、ロープで繋がれ、地面に投げ出されている十人の男達を見る。

 そしてフルフルを見て、そんな事を言ってくるがやっぱりフルフルは早いな、あっという間だったぜ。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 朝起きて、軽く朝ごはんを食べた後、どうやって十人も街に連れていこうか悩んでいると、ドリアードが俺の肩に乗るソラーレの上のフルフルに向かって話しかけてきた。

「フルフルよ、ケント達が困っているのじゃ、この者達を乗せて街まで行ってくれぬか? 近々お主の巣まで行き、実をつけるようにしてやるから頼むのじゃ」

 エンペラーイーグルは喋んのか? ピヨピヨ鳴いてはいるが、喋れねえだろ?

「うむうむ、こやつらは足にでも引っかけて行けばよかろう、多少乱暴に扱ったとて死にはせんじゃろ」

 やっぱ喋ってんのか満足そうに頷き、ロープで縛ってある男達を指差し、そんな事を言ってるくらいだ。

「なぁ、フルフルは喋れんのか? 俺にはピヨピヨとしか聞こえねえんだがよ」

「うむ、フルフルもじゃが、クローセも喋れるぞ、お主では聞き取れないじゃろうがな。っと、フルフルがお主らを乗せて街まで行ってくれるように頼んでおいたぞ」

「あら、楽だし早そうで良いわね、最悪ロープで引っ張り歩くのかと心配していたけど、フルフル頼むわね」

 つんつんとフルフルをつついているアンラの手をつつき返しているフルフル。

 頭が追い付かねえがクローセもか、頑張れば言葉を覚えられっかな。

 そんな考えをしながら背中を撫でてやると、膝の上のクローセがチラリと俺を見上げて来た。

「そりゃ助かるな、よし、片付けてさっそく行くか」

 朝ごはんを終え、檻、祭壇を収納して階段を近くにあったデカい岩で蓋をした。

 また使われても嫌だからな、部屋よりデカい岩にしたから掘られる事もまずねえだろ……潰れてしまってっかもだけどな。

 出発の準備を終わらせた俺達は、残るドリアードに別れを告げ、フルフルの背に乗り、男達を吊り下げ飛び立った。

 はじめはリチウムの街にするつもりだったが、フルフルは相当高いところまで飛び上がったため、遥か遠くに王都が見えたんで、直接王様達に報告しようと進路を変えてもらって、今到着したって訳だ。

「おう、エンペラーイーグルのフルフルって言うんだ、俺達を乗せても余裕で飛ぶんだぜ、ってそれどころじゃねえな、コイツらセシウム王国の刺客で、公爵様を狙ってたから捕まえてきたんだ」

「セシウム王国の刺客でしたか……なに! 本当ですか!」

 公爵様が狙われているってことを聞き、驚く副団長とまわりにいる騎士と魔道士達はザワザワとし始める。

「おう、それに別働隊がいるみたいでな、この国に攻め入るつもりらしい。だからよ、早く王様達に話をしてえんだよ」

「ま、まさかそんなことが……お、おい! すぐに王への先触れに走れ! そこのお前達はこの者達を連れていけ! ケント殿、ご案内します!」

 すぐに信じたようで手間が省けて良いが、そんな信じやすくて良いんか?

 副団長はテキパキとざわついた騎士達に命令して動かすと、本人は俺達を何度か行ったことのある執務室へ案内してくれた。

 その際小さくなって、俺の肩に乗ってきたフルフルを見た時は、動き出していた騎士達も相当驚いたようで、口を開け目を見開きその場で止まってしまったほどだ。

「……おい? 早く案内頼めっか?」

 なんとか元に戻った副団長の案内で、執務室へ入ってアンラから聞いた事を王様と公爵様に伝え、後は捕まえてきたアイツらにも聞いて対策するそうだ。

「ところでケント…………その……なんだ、私達の後ろでとっておきにしている酒を飲んでるのは?」

「は? あっ! アンラお前なにやってんだよ! 勝手に飲むんじゃねえ!」

 一緒にソファーへ座っていたのに、いつの間にか王様達の後ろにあった棚から酒瓶を両手に一本ずつ持って、交互に口に運んでいた。

「んくん、ぷはー、流石王様ね、良いお酒だわ、すっごく美味しいもん――ぬごっ!」

 ソファーから立ち上がりテーブルを回り込んで、今飲んだ物を棚に戻し、また別の酒瓶を掴もうとしていたアンラの襟首を掴んで棚から引き剥がしてやる。

「ふんっ! 大人しく座ってやがれ! 王様すまねえ、今度美味そうな酒を買ってくっからよ、許してやってくれねえか?」

 ズルズルと引きずりソファーまで戻り、ソファーに放り投げるように座らせて隣に座っててを握っておく。

「ほらアンラも謝れ、お前の分もちゃんと買ってやっからよ」

「も~、ごめんね王様。でも良いお酒よね、どこに売ってるの? ケントが買ってくれるみたいだし売ってる街に行きたいし~、んくん」

「い、いや、数は少ないだろうが、大きな街の商会なら取り扱っているとは思うぞ」

 アンラがまだもう片方の手に持っていた、王様のワインを飲んでいるのを見て、困惑気味だが許してくれたみたいだ。

 連れてきてくれた副団長は苦笑いをしているが、捕まえようとはしてねえからこっちも心配はねえな。

「くくっ、兄さん、ケントの新しい仲間のようだな、クセがありそうだし、ケントよりくだけているとはな」

「ははっ、まったくだ、アンラと言ったか、その酒は進呈しよう。二人で依頼途中と聞いたが弟の暗殺を報せに来てくれて感謝するぞ、他の場所もすぐに手配をしよう」

 二人は呆れたように笑い、深くソファーにもたれた後、姿勢をただして俺達に頭を下げてくれた。

「おう、それじゃあ俺達は依頼に戻っぞ、あっ、その前にスタンピードになりそうだった魔物を売りてえな、公爵様、千匹ほどいるけどよ、買い取ってもらえっか?」

 執務室はシーンと静になり、隣でコクコクとお酒を飲んでいる音だけが聞こえた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした

むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~ Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。

―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》

EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ―― とある別の歴史を歩んだ世界。 その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。 第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる―― 日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。 歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。 そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。 「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。 そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。 制刻を始めとする異質な隊員等。 そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。 元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。 〇案内と注意 1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。 2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。 3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。 4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。 5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

趣味で人助けをしていたギルマス、気付いたら愛の重い最強メンバーに囲まれていた

歩く魚
ファンタジー
働きたくない元社畜、異世界で見つけた最適解は――「助成金で生きる」ことだった。 剣と魔法の世界に転生したシンは、冒険者として下積みを積み、ついに夢を叶える。 それは、国家公認の助成金付き制度――ギルド経営によって、働かずに暮らすこと。 そして、その傍で自らの歪んだ性癖を満たすため、誰に頼まれたわけでもない人助けを続けていたがーー 「ご命令と解釈しました、シン様」 「……あなたの命、私に預けてくれるんでしょ?」 次第にギルドには、主人公に執着するメンバーたちが集まり始め、気がつけばギルドは、愛の重い最強集団になっていた。

処理中です...