異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし

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第1章

第4話

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次の日の朝、レイはレイラと執事のエドワードと屋敷の庭にいた。

「じゃあ約束通り今日から魔法の練習を始めるわよ。まぁ魔法は勉強みたいにやるより外で実際にやった方が習得も早いだろうから、このスタイルでやるわね。エド、ポーションと飲み物の準備は出来てる?」

「既に手配済みです、奥様。」

母さん曰く、ポーションは魔力が尽きそうになった時に飲むといいらしい。魔力が完全に尽きると、気絶してしまうそうだ。

「それじゃ始めるわよ。準備はいい?」

「はい!いつでも!」
やっと異世界の魔法を学べると思うと、レイはワクワクした。

「といっても今日は魔力の流れを掴む所からなのよね。」

「魔力の流れですか?」

「そう。とりあえず左胸の辺りに意識を集中させてみなさい。」

そう言われ心臓のあたりに意識を集中させると、なにか大きな熱の塊がある感じがした。

「おぉ…」

「つかめたようね。次にそれを体の血管に乗せて全身に流すイメージは出来るかしら?それが出来ると、例えば足だけ無属性魔法で強化したい時に足だけに魔力を流せたら全身を流しているより効率よく魔力を使えるのよ。」

なるほどと思い、心臓のあたりの魔法を試しに左足の方へと流す。魔力が集まっているところは少し熱を持ったような感覚があるので、どこにあるかは簡単に把握できた。

「出来ました!」

「ほんと飲み込みが早くて助かるわね。じゃあもう簡単な魔法でもやっちゃいましょうか!」

「はい!」

「そうねぇ、昨日火属性の適性があるのはわかってるから、他の属性も調べてみましょうか。レイ、あそこを見て。」

言われた方を見ると、10mほど向こうによく見るサイズの木が植えられていた。

「今回は初心者でも使える、水槍ウォータースピアで試してみるわよ。あの木に向かって撃ってごらんなさい。もし出なかったら水属性の適性が無いって事になるけど、気を落とす事はないからね。
あと撃つ前に魔力を一点に流して集めるイメージをしてから撃つのよ。」

側で見ていたエドワードは1つ疑問に思った。水槍ウォータースピア
、確か水魔法 Lv.3以上の者が使える技だったはずだ。不思議に思いレイラの顔を見ると、集中するレイの後ろでエドワードに向かいしーっと指を口に当てていた。それを見てレイラがわざと水槍を選んだのだと察した。

「いきます!」

レイが言うと同時に、一般的なサイズの魔法陣が展開した。だがエドワードとレイラは目を見開いた。
魔法陣が5つ重なっていたのだ。そして放たれた水槍は、ものすごい速さで目標の木と後ろの柵を貫き遠く彼方へと消えていった。

「母さん!できましたよ!」

レイが振り返ると、レイラとエドは遠くを見て固まっていた。

「…うそ…レイ!あなた天才よ!何今の魔法陣が重なってたわよ!」

「そ、そうですか…ムグッ」

レイナは興奮が収まらないのかレイを抱きしめ、自分のことように喜んでいた。

(信じられない…50年近く生きてきたがこれほどの魔力を持っているのは王国魔道士にもいないかもしれん…しかもこの歳で…)

エドワードは1人驚愕していたが、主人の喜びはしゃぐ姿に頰を緩ませた。
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