6 / 210
第1章
第4話
しおりを挟む
次の日の朝、レイはレイラと執事のエドワードと屋敷の庭にいた。
「じゃあ約束通り今日から魔法の練習を始めるわよ。まぁ魔法は勉強みたいにやるより外で実際にやった方が習得も早いだろうから、このスタイルでやるわね。エド、ポーションと飲み物の準備は出来てる?」
「既に手配済みです、奥様。」
母さん曰く、ポーションは魔力が尽きそうになった時に飲むといいらしい。魔力が完全に尽きると、気絶してしまうそうだ。
「それじゃ始めるわよ。準備はいい?」
「はい!いつでも!」
やっと異世界の魔法を学べると思うと、レイはワクワクした。
「といっても今日は魔力の流れを掴む所からなのよね。」
「魔力の流れですか?」
「そう。とりあえず左胸の辺りに意識を集中させてみなさい。」
そう言われ心臓のあたりに意識を集中させると、なにか大きな熱の塊がある感じがした。
「おぉ…」
「つかめたようね。次にそれを体の血管に乗せて全身に流すイメージは出来るかしら?それが出来ると、例えば足だけ無属性魔法で強化したい時に足だけに魔力を流せたら全身を流しているより効率よく魔力を使えるのよ。」
なるほどと思い、心臓のあたりの魔法を試しに左足の方へと流す。魔力が集まっているところは少し熱を持ったような感覚があるので、どこにあるかは簡単に把握できた。
「出来ました!」
「ほんと飲み込みが早くて助かるわね。じゃあもう簡単な魔法でもやっちゃいましょうか!」
「はい!」
「そうねぇ、昨日火属性の適性があるのはわかってるから、他の属性も調べてみましょうか。レイ、あそこを見て。」
言われた方を見ると、10mほど向こうによく見るサイズの木が植えられていた。
「今回は初心者でも使える、水槍で試してみるわよ。あの木に向かって撃ってごらんなさい。もし出なかったら水属性の適性が無いって事になるけど、気を落とす事はないからね。
あと撃つ前に魔力を一点に流して集めるイメージをしてから撃つのよ。」
側で見ていたエドワードは1つ疑問に思った。水槍は
、確か水魔法 Lv.3以上の者が使える技だったはずだ。不思議に思いレイラの顔を見ると、集中するレイの後ろでエドワードに向かいしーっと指を口に当てていた。それを見てレイラがわざと水槍を選んだのだと察した。
「いきます!」
レイが言うと同時に、一般的なサイズの魔法陣が展開した。だがエドワードとレイラは目を見開いた。
魔法陣が5つ重なっていたのだ。そして放たれた水槍は、ものすごい速さで目標の木と後ろの柵を貫き遠く彼方へと消えていった。
「母さん!できましたよ!」
レイが振り返ると、レイラとエドは遠くを見て固まっていた。
「…うそ…レイ!あなた天才よ!何今の魔法陣が重なってたわよ!」
「そ、そうですか…ムグッ」
レイナは興奮が収まらないのかレイを抱きしめ、自分のことように喜んでいた。
(信じられない…50年近く生きてきたがこれほどの魔力を持っているのは王国魔道士にもいないかもしれん…しかもこの歳で…)
エドワードは1人驚愕していたが、主人の喜びはしゃぐ姿に頰を緩ませた。
「じゃあ約束通り今日から魔法の練習を始めるわよ。まぁ魔法は勉強みたいにやるより外で実際にやった方が習得も早いだろうから、このスタイルでやるわね。エド、ポーションと飲み物の準備は出来てる?」
「既に手配済みです、奥様。」
母さん曰く、ポーションは魔力が尽きそうになった時に飲むといいらしい。魔力が完全に尽きると、気絶してしまうそうだ。
「それじゃ始めるわよ。準備はいい?」
「はい!いつでも!」
やっと異世界の魔法を学べると思うと、レイはワクワクした。
「といっても今日は魔力の流れを掴む所からなのよね。」
「魔力の流れですか?」
「そう。とりあえず左胸の辺りに意識を集中させてみなさい。」
そう言われ心臓のあたりに意識を集中させると、なにか大きな熱の塊がある感じがした。
「おぉ…」
「つかめたようね。次にそれを体の血管に乗せて全身に流すイメージは出来るかしら?それが出来ると、例えば足だけ無属性魔法で強化したい時に足だけに魔力を流せたら全身を流しているより効率よく魔力を使えるのよ。」
なるほどと思い、心臓のあたりの魔法を試しに左足の方へと流す。魔力が集まっているところは少し熱を持ったような感覚があるので、どこにあるかは簡単に把握できた。
「出来ました!」
「ほんと飲み込みが早くて助かるわね。じゃあもう簡単な魔法でもやっちゃいましょうか!」
「はい!」
「そうねぇ、昨日火属性の適性があるのはわかってるから、他の属性も調べてみましょうか。レイ、あそこを見て。」
言われた方を見ると、10mほど向こうによく見るサイズの木が植えられていた。
「今回は初心者でも使える、水槍で試してみるわよ。あの木に向かって撃ってごらんなさい。もし出なかったら水属性の適性が無いって事になるけど、気を落とす事はないからね。
あと撃つ前に魔力を一点に流して集めるイメージをしてから撃つのよ。」
側で見ていたエドワードは1つ疑問に思った。水槍は
、確か水魔法 Lv.3以上の者が使える技だったはずだ。不思議に思いレイラの顔を見ると、集中するレイの後ろでエドワードに向かいしーっと指を口に当てていた。それを見てレイラがわざと水槍を選んだのだと察した。
「いきます!」
レイが言うと同時に、一般的なサイズの魔法陣が展開した。だがエドワードとレイラは目を見開いた。
魔法陣が5つ重なっていたのだ。そして放たれた水槍は、ものすごい速さで目標の木と後ろの柵を貫き遠く彼方へと消えていった。
「母さん!できましたよ!」
レイが振り返ると、レイラとエドは遠くを見て固まっていた。
「…うそ…レイ!あなた天才よ!何今の魔法陣が重なってたわよ!」
「そ、そうですか…ムグッ」
レイナは興奮が収まらないのかレイを抱きしめ、自分のことように喜んでいた。
(信じられない…50年近く生きてきたがこれほどの魔力を持っているのは王国魔道士にもいないかもしれん…しかもこの歳で…)
エドワードは1人驚愕していたが、主人の喜びはしゃぐ姿に頰を緩ませた。
208
あなたにおすすめの小説
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる