1 / 27
0話 エピローグ
しおりを挟む
「......」
涙が出てきた。
会社に向かう電車の中、急に出てきた涙が止まらない。
周りに気がつかれないようにフードを目深に被る。
「次はー目黒ー」
降りなきゃ......
何でこんな嫌な思いをして毎日通わないといけないのか。通勤片道1時間。通勤ラッシュで揉まれる毎日。これから定年まで、莫大な時間を満員電車で無駄にするのかと考えると嫌になってくる。
無駄だと思うなら電車で勉強すればいいとかいうやつは死ね。満員電車で勉強は不可能だ。
定時で8時間、休憩で1時間、通勤往復で2時間。会社に拘束されてるだけでも11時間は毎日奪われている。ここに支度時間、朝食、夕食、睡眠時間などにも時間を取られる。
自分の自由時間は2、3時間位しかない。最悪だ。
毎日出社して仕事して、金曜日の朝には、月曜日に働かないといけないことを考えて憂鬱になる。
「もう嫌だな......」
ホワイト企業なので仕事環境は悪くない。だが、終わりの見えない日々にヤスの精神は限界を迎えていた。
「おはようございます」
自席に座りPCを起動する。
サボるか......
始業から10分。あえて時間がかかるよう、階段で1階に向かう。
いつも通り、定時まで時間を潰す日々。手を抜きまくっているため実働時間は2時間もないだろう
仕事の内容など興味がなく、就職活動で偶然採用されたからこの業界で働いている。
就活で落ちまくり、やっと採用された時はこの会社で頑張っていこうという気持ちがあった。あの時は確かにそう思っていた。しかし、仕事するモチベーションなど入社後3ヶ月で消え失せている。
働きたくない。労働したくない。ここに来たくない。
何で毎日毎日毎日毎日同じ場所に来ないといけないんだ?
何で嫌な場所に嫌な思いをして来ないといけないんだ?
一度この考えに至ってから、もう働く気力どころか生きる気力すら失ってしまった。
会社を辞めようと思ったこともあった。しかし、同じ場所に毎日通うことが嫌なのだ。拘束されることが嫌なのだ。朝起きたくないのだ。ルーティンしてると吐き気がしてくる。
転職したところで、正社員として働くなら拘束時間は同じだ。下手したら今より長くなる。非正規で働く厳しさは説明するまでもない。
現代の日本では一定以上の時間を提供し安定が手に入る。
では、その時間を提供できない人間は、まともな人生を送ることができないのだろうか?
そもそも......
ドンっ!!!!
「へ?」
✳︎ ✳︎ ✳︎
気がつけば知らない空間にいた。
「ヤス様。あなたは階段から落ちて亡くなりました」
声がしたので顔を上げると、離れたところから綺麗な女性がヤスに向かって微笑んでいる。
「死んだんですか......」
「はい。まだお若く、やりたいこともたくさんあったでしょうに」
どうやら死んだらしい。
「あんな嫌な思いしたまま報われることなく死んだのか。最悪だ」
人間はいつ死ぬかわからない。確かにそうなんだが、自分はまだ死とは無縁だと思っていた。死にたいと思ったことはあるが、もちろん本気ではなかった。
「うぷっ」
どうせ死ぬなら、会社辞めて好き放題した後がよかった。もっと自由に生きればよかった。
「おえぇぇぇぇ」
何で、何で俺なんだ。
「ぜー、ぜー」
一通り吐いたら少し落ち着いてきた。
というか死んだのに嘔吐ってするのね。
「何で俺なんだよ。もっといるだろ。不公平すぎるだろ、神様くそかよ死ねよ」
「なんかすみません。」
「......え? 神様?」
「はい......」
いやまあ、考えてみたら死んだと告げてくる存在なんだから神様なのか。
あ......
「神様に死ねって言ってましたね(笑)」
「あーーーーーーーーっ!!」
ヤバイ。これきっとあれだ、天国か地獄か決めるやつだ。
え? 地獄?
「それではヤスさんの行き先はー」
「ごめんなさいっ!!」
とりあえず、全力で謝っておく。
何がきっかけで救われるかわからないし。もしかしたら蜘蛛の糸的なものが落ちてくるかもしれない。
「エール、話がややこしくなるから」
離れたところから声がする。
あれ?
「どちら様でしょう?」
いつの間にか俺の横に現れていた女の子に訊ねる。
「エールです(笑)」
「......」
え? それだけ?
「天使です(笑)」
「天使ですか......」
天使を名乗る女の子がこれ以上何も言わないため会話が中断した。ヤスは、どうしたら良いのかわからずしばらくエールを見ていた。
この謎の天使は肩にかかるくらいの綺麗な銀髪をした笑顔が印象的な女の子だった。
エールはその間ずっとニコニコしながらこっちを見ており、見れば見るほどその笑顔に吸い込まれていく気がする。
「......あのー」
神様がおずおずと声をかけてくる。
エールの笑顔に吸い込まれそうになっていたヤスが現実に引き戻される。
「あ、何でしょう?」
「ヤス様にお願いがあるのです」
「お願いですか?」
神様からのお願い?
わざわざ頼んでくるなんて何だかめんどくさそうだな。
「今ヤス様の横にいるエールの試練を手伝って頂きたいのです」
試練?
「試練って何をするんですか?」
「それは秘密です」
「えぇ......」
「私も何も知りません(笑)」
「それも含めて試練なので」
説明が一切ないのに手伝えって......
「もし、引き受けてくれてエールが試練を達成できた暁にはヤス様の願いをできる範囲で叶えさせて頂きますのでよろしくお願いします」
しかも、できる範囲でって言ったな。先ほどからちょくちょく、こちら側に不利な条件を押し付けてくる神様に対して不信感が増す。
「まさか神様に死ねって言っておきながら断ったりしないですよね?(笑)」
隣の天使が耳打ちしてくる。
「わかりました。やらせて頂きます......」
ヤスに拒否権は無かった。
「それで、試練ってどこでやるんですか?」
「私のお友達が担当する世界に2人を転送します」
「どんなところなんですか?」
「秘密です」
さっきから何も教えてくれない。
死ねって言ったこと根に持っているのだろうか?
「ちなみに、よくある特殊能力的なものは頂けるのでしょうか?」
「ありませんよ。そんなものあったら試練にならないじゃないですか」
生身で天使の試練とやらに付き合えと?
「大丈夫です! 何とかなります(笑)」
こいつさっき何も知らないって言ってたような......
本当に大丈夫なのか?
「それではエール、ヤス様。試練の達成を天界から祈っていますね」
ヤス達の周りが光り出す。
光は次第に強くなり、やがてヤスの視界は真っ白になり何も見えなくなった。
こうしてヤスは異世界へ転送された。
涙が出てきた。
会社に向かう電車の中、急に出てきた涙が止まらない。
周りに気がつかれないようにフードを目深に被る。
「次はー目黒ー」
降りなきゃ......
何でこんな嫌な思いをして毎日通わないといけないのか。通勤片道1時間。通勤ラッシュで揉まれる毎日。これから定年まで、莫大な時間を満員電車で無駄にするのかと考えると嫌になってくる。
無駄だと思うなら電車で勉強すればいいとかいうやつは死ね。満員電車で勉強は不可能だ。
定時で8時間、休憩で1時間、通勤往復で2時間。会社に拘束されてるだけでも11時間は毎日奪われている。ここに支度時間、朝食、夕食、睡眠時間などにも時間を取られる。
自分の自由時間は2、3時間位しかない。最悪だ。
毎日出社して仕事して、金曜日の朝には、月曜日に働かないといけないことを考えて憂鬱になる。
「もう嫌だな......」
ホワイト企業なので仕事環境は悪くない。だが、終わりの見えない日々にヤスの精神は限界を迎えていた。
「おはようございます」
自席に座りPCを起動する。
サボるか......
始業から10分。あえて時間がかかるよう、階段で1階に向かう。
いつも通り、定時まで時間を潰す日々。手を抜きまくっているため実働時間は2時間もないだろう
仕事の内容など興味がなく、就職活動で偶然採用されたからこの業界で働いている。
就活で落ちまくり、やっと採用された時はこの会社で頑張っていこうという気持ちがあった。あの時は確かにそう思っていた。しかし、仕事するモチベーションなど入社後3ヶ月で消え失せている。
働きたくない。労働したくない。ここに来たくない。
何で毎日毎日毎日毎日同じ場所に来ないといけないんだ?
何で嫌な場所に嫌な思いをして来ないといけないんだ?
一度この考えに至ってから、もう働く気力どころか生きる気力すら失ってしまった。
会社を辞めようと思ったこともあった。しかし、同じ場所に毎日通うことが嫌なのだ。拘束されることが嫌なのだ。朝起きたくないのだ。ルーティンしてると吐き気がしてくる。
転職したところで、正社員として働くなら拘束時間は同じだ。下手したら今より長くなる。非正規で働く厳しさは説明するまでもない。
現代の日本では一定以上の時間を提供し安定が手に入る。
では、その時間を提供できない人間は、まともな人生を送ることができないのだろうか?
そもそも......
ドンっ!!!!
「へ?」
✳︎ ✳︎ ✳︎
気がつけば知らない空間にいた。
「ヤス様。あなたは階段から落ちて亡くなりました」
声がしたので顔を上げると、離れたところから綺麗な女性がヤスに向かって微笑んでいる。
「死んだんですか......」
「はい。まだお若く、やりたいこともたくさんあったでしょうに」
どうやら死んだらしい。
「あんな嫌な思いしたまま報われることなく死んだのか。最悪だ」
人間はいつ死ぬかわからない。確かにそうなんだが、自分はまだ死とは無縁だと思っていた。死にたいと思ったことはあるが、もちろん本気ではなかった。
「うぷっ」
どうせ死ぬなら、会社辞めて好き放題した後がよかった。もっと自由に生きればよかった。
「おえぇぇぇぇ」
何で、何で俺なんだ。
「ぜー、ぜー」
一通り吐いたら少し落ち着いてきた。
というか死んだのに嘔吐ってするのね。
「何で俺なんだよ。もっといるだろ。不公平すぎるだろ、神様くそかよ死ねよ」
「なんかすみません。」
「......え? 神様?」
「はい......」
いやまあ、考えてみたら死んだと告げてくる存在なんだから神様なのか。
あ......
「神様に死ねって言ってましたね(笑)」
「あーーーーーーーーっ!!」
ヤバイ。これきっとあれだ、天国か地獄か決めるやつだ。
え? 地獄?
「それではヤスさんの行き先はー」
「ごめんなさいっ!!」
とりあえず、全力で謝っておく。
何がきっかけで救われるかわからないし。もしかしたら蜘蛛の糸的なものが落ちてくるかもしれない。
「エール、話がややこしくなるから」
離れたところから声がする。
あれ?
「どちら様でしょう?」
いつの間にか俺の横に現れていた女の子に訊ねる。
「エールです(笑)」
「......」
え? それだけ?
「天使です(笑)」
「天使ですか......」
天使を名乗る女の子がこれ以上何も言わないため会話が中断した。ヤスは、どうしたら良いのかわからずしばらくエールを見ていた。
この謎の天使は肩にかかるくらいの綺麗な銀髪をした笑顔が印象的な女の子だった。
エールはその間ずっとニコニコしながらこっちを見ており、見れば見るほどその笑顔に吸い込まれていく気がする。
「......あのー」
神様がおずおずと声をかけてくる。
エールの笑顔に吸い込まれそうになっていたヤスが現実に引き戻される。
「あ、何でしょう?」
「ヤス様にお願いがあるのです」
「お願いですか?」
神様からのお願い?
わざわざ頼んでくるなんて何だかめんどくさそうだな。
「今ヤス様の横にいるエールの試練を手伝って頂きたいのです」
試練?
「試練って何をするんですか?」
「それは秘密です」
「えぇ......」
「私も何も知りません(笑)」
「それも含めて試練なので」
説明が一切ないのに手伝えって......
「もし、引き受けてくれてエールが試練を達成できた暁にはヤス様の願いをできる範囲で叶えさせて頂きますのでよろしくお願いします」
しかも、できる範囲でって言ったな。先ほどからちょくちょく、こちら側に不利な条件を押し付けてくる神様に対して不信感が増す。
「まさか神様に死ねって言っておきながら断ったりしないですよね?(笑)」
隣の天使が耳打ちしてくる。
「わかりました。やらせて頂きます......」
ヤスに拒否権は無かった。
「それで、試練ってどこでやるんですか?」
「私のお友達が担当する世界に2人を転送します」
「どんなところなんですか?」
「秘密です」
さっきから何も教えてくれない。
死ねって言ったこと根に持っているのだろうか?
「ちなみに、よくある特殊能力的なものは頂けるのでしょうか?」
「ありませんよ。そんなものあったら試練にならないじゃないですか」
生身で天使の試練とやらに付き合えと?
「大丈夫です! 何とかなります(笑)」
こいつさっき何も知らないって言ってたような......
本当に大丈夫なのか?
「それではエール、ヤス様。試練の達成を天界から祈っていますね」
ヤス達の周りが光り出す。
光は次第に強くなり、やがてヤスの視界は真っ白になり何も見えなくなった。
こうしてヤスは異世界へ転送された。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
古代文明の最強王、5000年後に転生すると魔法が弱体化しすぎていたのでもう一度最強になります。~底辺貴族からの成り上がり~
しNぱ
ファンタジー
5000年前、魔法文明マギア魔導王国を築き、
魔法体系そのものを創造した王アーケ・マギアス・マギアは、
さらなる魔法の発展を求め、自らの魂を未来へ送る転生魔法を発動した。成熟した古代魔法を超える研究が進んだ世界を見たいという純粋な探求心から、5000年後の世界へと意識を沈めた。
目覚めた先は、スケルド男爵家三男レイフとしての赤子の身体だった。産まれた瞬間から記憶を持つ彼は、質素な家と薄い魔力の流れを前に、未来の魔法研究が古代よりも大きく退化していることに気づく。最底辺と呼ばれる家に生まれながらも、家族は温かく、彼の異常な魔力量を希望として受け入れた。
幼少期から魔力操作を自然に行い、三歳で石を浮かせ、五歳で光魔法を自在に扱うなど、古代王としての力を隠しながら成長する。外では古代魔法を使わず、転生者であることを悟られないよう慎重に振る舞いながら、未来の魔法体系を観察し続けた。
十歳になると身体強化などの古代魔法を最低限だけ使い、父との剣術訓練でも圧倒的な動きを見せるが、本来の力は隠したまま過ごす。そして十六歳、高等魔導学園に入学したレイフは、初日の実技試験で無詠唱魔法や術式無効化を用いて試験官を圧倒し、最底辺男爵家ながらA級判定を受ける。
その姿を見たストラング公爵家の令嬢エリナは、彼に強い興味を抱く。5000年後の世界は古代より魔法が退化していたが、だからこそ発展の余地がある。レイフは古代王としての知識をもとに、もう一度魔法の未来を切り開くことを決意する。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
