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19話 野外の宴会
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「お皿どうぞー(笑)」
着々と食卓に並べられていく料理からは良い香りが漂ってくる。この連携をクエストの時に見せて欲しい。
食卓には採れたての果物や野菜も並んでいる。エールが洞窟に住み始めてから果物などを育てていたようだ。素材の味なので天界料理かもしれない。
「調子に乗って作りすぎたな......」
「大丈夫ですよ(笑)」
大丈夫なのか? この量だぞ?
ヤスの不安はすぐに解決した。
「エールちゃーん。お酒持って来たわよー♥」
「あ、カンナさん! お待ちしてました(笑)」
カンナの隣には、酒が山積みになった荷車がある。
「1人でこの量持ってきたんですか?」
「そんなわけないでしょ? 手伝ってもらったのよ♥」
カンナの目線の先にはケイン達もいた。3人とも地面に突っ伏している。散々こき使われたようだ。
「せっかくなのでお誘いしました(笑)」
エールが日課の散歩途中に見かけて誘ったらしい。これなら料理が余る事もなさそうだ。
「すぐできるので、もう少しお待ちくださいね(笑)」
✳︎ ✳︎ ✳︎
「皆さーん、準備はいいですかー(笑)」
それぞれの手に酒が配られ、エールが音頭をとる。
「かんぱーい(笑)」
「「「かんぱーい」」」」
月明かりの下で宴会が始まる。
「ふむ。これは美味いな!」
「これも美味しいですよ(笑)」
「ほう。珍しい見た目をしているな」
「ヤスさんの作った肉まんですよ(笑)」
「肉まん? どれ......おお、もっちりしていてふっくらしていて不思議な食感だ」
どうやら初めての食感なようだ。
タマキの口の端から肉汁が溢れている。
「ふむ......中の具がまたスパイシーで、外側のパンによく合うな!」
「これもどうぞ。きっと合いますよ(笑)」
エールがラッシーを差し出している。
......合うのか?
「ん? 何だこの白い飲み物は......っぐんぐ......おおっ!?」
「どうですか?(笑)」
「美味い!」
美味いのか!?
「エール! 俺にも一杯!」
「はーい(笑)」
エールからラッシーを受け取り、肉まんと共に頂く。
「......!?」
「ふふっ美味しいでしょう?(笑)」
確かにラッシー自体も美味しい。しかし、それだけじゃない。口の中に広がった肉まんのスパイスがラッシーによって押し流されていく。そして、ラッシーの甘味と適度なとろみがスパイスによってヒリヒリした口の中を癒してくれる。
「合うな」
まさかラッシーが合うとは思わなかった。
「ふふふ(笑)」
エールがドヤ顔している。なんか悔しい......でも美味い。
「ルンは何作ったんだ?」
「これです!」
ルンが指差しているのは......チーズか?
「とりあえず食べてみてください! 美味しいですよ!」
「お、サンキュー」
ルンが皿に取り分けてくれた。受け取った料理からは醤油のような香ばしい匂いが漂ってくる。
「いい香りですね(笑)」
「じゃあ、とりあえず一口」
具は......チーズとネギと鶏肉と餅?
「こんなの美味いに決まってるじゃん」
「美味しいものと美味しいもの組み合わせたら美味しいんです!」
「ふむ。ネギが香ばしいな」
「初めにネギをしっかり焼いておくのがポイントです」
なるほどな。海苔とかあれば合いそうな気がする......あと七味とかも欲しい。
「あと、これも食べてください! ビールに合いますよ!」
差し出された皿には川海老が山盛りになっていた。
「川海老を素揚げして塩振りました。シンプルですけど、美味しいですよ!」
「こんなの美味いに決まってるじゃん」
ルンの2品目はさっきの料理とは違ってシンプルに美味い料理だった。しかもビールにめちゃくちゃ合う。
ルンの方を見るとタマキに話しかけていた。
「タマキさんは何作ったんですか?」
「ん? 私はキノコ鍋とキノコの炊き込みご飯だよ」
「キノコ好きなんですか?」
「故郷の味ってやつさ」
タマキの作った料理も頂く。
......日本の味だった。タマキの謎が深まる。
「ヤスさんの作った茶碗蒸しと相性バッチリですね(笑)」
「ふむ。これもまた面白い料理だな」
プルプルした食感に満足しているようだ。
「まさか町の外でこんな美味しいもの食べられるとは思わなかったよー」
「まったくだ。急にあの量の酒運べって言われた時は絶望感しかなかったがな」
ショーンが遠い目をしている。
「まあそう言うなって、たくさん食べてくれ」
「ああ、そうさせてもらうよ」
ふと横を見ると、ショーンの隣でケインが眉にシワを寄せていた。
「どうした? あんまり舌に合わなかった?」
「ところで、これって何の集まりなんだ?」
「え? エールから聞いてないの?」
「宴会やるから来てくれって言われただけだ」
前から思っていたが、この世界は男性陣の扱いが雑だ。
「家ができたから。そのお祝いパーティーだよ」
ヤスが自慢の家を指差す。
「え? あれ家なのか?」
「犬小屋かと思ったよー」
「まさか、人が住んでるようには見えないな」
「失礼な奴らだな」
「ふむ。この失礼な奴らは誰だ?」
タマキは初対面のようだ。
「この失礼な人達は、ケインさん、ショーンさん、サイトさんですよ(笑)」
なんかデジャブだな。
「すいません! 失礼なこと言いました!」
以前ドブの臭いを付けられたことがケインのトラウマになっているようだ。
「ちょっと、エールちゃん。何だかいつもより近いよ? ほら、今謝ったじゃん? 許して......」
ケインが涙目になっている。
「はい、あーん(笑)」
「んぐ......美味っ!」
「私の作ったチャーハンです(笑)」
ケインの顔が溶けている。さっきまで涙目になっていたのが嘘のようだ。
「良いなーケインばっかりー」
「ふむ。なら私がしてやろう。あーん」
「むぐ......あー美味しいですね」
サイトの顔も緩んでいる。
その隣でショーンがソワソワしている。
「......」
ルンとカンナはこちらなど見向きもせずに飲み食いしている。
「......俺がしてやろうか?」
「......頼むわ」
いや、突っ込めよ!
「ショーンさんも。はい、あーん(笑)」
「もぐ......美味いな」
どうやらショーンも救われたようだ。
✳︎ ✳︎ ✳︎
料理も残りわずかとなり、お酒がメインになった。
「綺麗ですねー」
周辺はエールが植えた花が月明かりに映えていて良い感じになっている。なんか悔しい。
「おいヤス!」
ケインが慌てているようだ。
「どうかしたのか?」
「ヤバイ! アンデッドだ!」
「あっそう」
「ヤスさん! 何のんびりしてるんですか!」
サイトの口調がいつもより険しい。本気でビビっているようだ。
「大丈夫だって。エール頼んだー」
「はーい(笑)」
ケイン達はビビっているが、エールがいれば問題ない。
アンデッドを一掃するエールを見て、ケイン達が驚いている。
「何あれ?」
「対アンデッドの秘密兵器」
「はえー。だから町の外で暮らせるんですねー」
ひゅん。ひゅん。ひゅん。
エールが踊るようにアンデッドを倒していく。周りの花がキラキラと映えて天然の舞台のようになっており、その中心には月に照らされる天使がいた。
「良いぞーエールちゃーん! やっちゃえー♥」
カンナの応援する声が響いた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
日付が変わる頃、解散の雰囲気になった。
「皆さんはどうします?(笑)」
「これから帰るのもめんどくさいし泊めてちょうだいな」
カンナは帰る気がないようだ。
確かに、この時間に帰らせるのは気が引ける。しかし、新しく作った家は狭いのでとてもじゃないが全員で寝ることはできない。
「ケイン達はどうする?」
「泊めてくれ」
「銀貨1枚な」
「何でだよ!」
「ヤスさん。友人にそんなこと言っちゃダメですよ(笑)」
「おお、エールちゃんはヤスと違って優しいなー」
「銅貨5枚です(笑)」
「......」
ケイン達とヤスが洞窟で寝る事になった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「割と悪くないな」
「雨が降らなければな」
「飯も美味かったし、また呼んでくれ」
「差し入れは持ってこいよ」
「へーい」
今後も顔を合わせる機会が増えそうだ。
「ところでだ」
ショーンが真面目な顔をしている。どうしたのだろうか?
「あの家の中って今どうなってるんだろうな」
「まさかお前......」
「見に行こうぜっ」
ケインも乗り気だ。
「窓とドア閉められたら外から覗く手段は無いぞ」
「使えねーな。覗き穴くらい作っとけよ」
「お前はあれを作る苦労も知らないで......」
「そういえば、あの家って何で作ったんだ?」
スライムのことは他言しない事になっている。どう誤魔化すか......
「エールに聞いて」
ケイン達がエールから聞き出すことは出来ないだろう。
「とにかく、俺達は覗きに行く。この決意を止めることは出来ない」
「......勝手にすれば?」
「何だよー。付き合い悪いな。サイトも行くだろ?」
「僕もう眠い......」
静かだと思ったら、もう寝る寸前だったようだ。
「だから、外からどうこうできる家じゃ無いんだって。お前らもサイトみたいに大人しく寝てろ」
「お前な......せっかくのチャンスだぞ。ここで何もしないとか本当に男か?」
「無理だって言ってるだろ。覗くにしても隙間が無いんだよ」
「窓開いてるかもしれないだろ」
まあそうかもしれないけども
「とにかく止めとけって。あとが怖いよ」
「おいヤス、乗り気じゃ無いにも程があるだろ。何でそんな怖がってるんだ?」
「返り討ちにあうんだよ」
「女の子4人にビビってんじゃねーよ」
「ケインの言う通りだ。こっちは男4人だぞ? 流石にビビりすぎだ」
ケイン達は、女性陣の恐ろしさを知らないのだ。知っていたら女の子とは言わないだろう。
「俺たちの中で物理戦だとルンが一番強い。それ以前にタマキさんの魔法がヤバイ」
それに加えて、エールは生物兵器だし、カンナも得体が知れない。
「......マジで?」
「多分、あの家に手を出して無事に帰れる人はいないと思う」
あ、でもどうなるか見てみたい気もしてきた。
「でも、お前らの決意は固そうだな。もう止めないから頑張ってこい。勇姿は見守っていてやるぞ」
「急にどうした?」
「いや、まあ何とかなるって。行ってこいよ見ててやるから」
「勧められると何だか怖くなってくるな......」
結局そのまま寝ることにした。
ケインとショーンがどんな目に会うか見てみたかったなー。
着々と食卓に並べられていく料理からは良い香りが漂ってくる。この連携をクエストの時に見せて欲しい。
食卓には採れたての果物や野菜も並んでいる。エールが洞窟に住み始めてから果物などを育てていたようだ。素材の味なので天界料理かもしれない。
「調子に乗って作りすぎたな......」
「大丈夫ですよ(笑)」
大丈夫なのか? この量だぞ?
ヤスの不安はすぐに解決した。
「エールちゃーん。お酒持って来たわよー♥」
「あ、カンナさん! お待ちしてました(笑)」
カンナの隣には、酒が山積みになった荷車がある。
「1人でこの量持ってきたんですか?」
「そんなわけないでしょ? 手伝ってもらったのよ♥」
カンナの目線の先にはケイン達もいた。3人とも地面に突っ伏している。散々こき使われたようだ。
「せっかくなのでお誘いしました(笑)」
エールが日課の散歩途中に見かけて誘ったらしい。これなら料理が余る事もなさそうだ。
「すぐできるので、もう少しお待ちくださいね(笑)」
✳︎ ✳︎ ✳︎
「皆さーん、準備はいいですかー(笑)」
それぞれの手に酒が配られ、エールが音頭をとる。
「かんぱーい(笑)」
「「「かんぱーい」」」」
月明かりの下で宴会が始まる。
「ふむ。これは美味いな!」
「これも美味しいですよ(笑)」
「ほう。珍しい見た目をしているな」
「ヤスさんの作った肉まんですよ(笑)」
「肉まん? どれ......おお、もっちりしていてふっくらしていて不思議な食感だ」
どうやら初めての食感なようだ。
タマキの口の端から肉汁が溢れている。
「ふむ......中の具がまたスパイシーで、外側のパンによく合うな!」
「これもどうぞ。きっと合いますよ(笑)」
エールがラッシーを差し出している。
......合うのか?
「ん? 何だこの白い飲み物は......っぐんぐ......おおっ!?」
「どうですか?(笑)」
「美味い!」
美味いのか!?
「エール! 俺にも一杯!」
「はーい(笑)」
エールからラッシーを受け取り、肉まんと共に頂く。
「......!?」
「ふふっ美味しいでしょう?(笑)」
確かにラッシー自体も美味しい。しかし、それだけじゃない。口の中に広がった肉まんのスパイスがラッシーによって押し流されていく。そして、ラッシーの甘味と適度なとろみがスパイスによってヒリヒリした口の中を癒してくれる。
「合うな」
まさかラッシーが合うとは思わなかった。
「ふふふ(笑)」
エールがドヤ顔している。なんか悔しい......でも美味い。
「ルンは何作ったんだ?」
「これです!」
ルンが指差しているのは......チーズか?
「とりあえず食べてみてください! 美味しいですよ!」
「お、サンキュー」
ルンが皿に取り分けてくれた。受け取った料理からは醤油のような香ばしい匂いが漂ってくる。
「いい香りですね(笑)」
「じゃあ、とりあえず一口」
具は......チーズとネギと鶏肉と餅?
「こんなの美味いに決まってるじゃん」
「美味しいものと美味しいもの組み合わせたら美味しいんです!」
「ふむ。ネギが香ばしいな」
「初めにネギをしっかり焼いておくのがポイントです」
なるほどな。海苔とかあれば合いそうな気がする......あと七味とかも欲しい。
「あと、これも食べてください! ビールに合いますよ!」
差し出された皿には川海老が山盛りになっていた。
「川海老を素揚げして塩振りました。シンプルですけど、美味しいですよ!」
「こんなの美味いに決まってるじゃん」
ルンの2品目はさっきの料理とは違ってシンプルに美味い料理だった。しかもビールにめちゃくちゃ合う。
ルンの方を見るとタマキに話しかけていた。
「タマキさんは何作ったんですか?」
「ん? 私はキノコ鍋とキノコの炊き込みご飯だよ」
「キノコ好きなんですか?」
「故郷の味ってやつさ」
タマキの作った料理も頂く。
......日本の味だった。タマキの謎が深まる。
「ヤスさんの作った茶碗蒸しと相性バッチリですね(笑)」
「ふむ。これもまた面白い料理だな」
プルプルした食感に満足しているようだ。
「まさか町の外でこんな美味しいもの食べられるとは思わなかったよー」
「まったくだ。急にあの量の酒運べって言われた時は絶望感しかなかったがな」
ショーンが遠い目をしている。
「まあそう言うなって、たくさん食べてくれ」
「ああ、そうさせてもらうよ」
ふと横を見ると、ショーンの隣でケインが眉にシワを寄せていた。
「どうした? あんまり舌に合わなかった?」
「ところで、これって何の集まりなんだ?」
「え? エールから聞いてないの?」
「宴会やるから来てくれって言われただけだ」
前から思っていたが、この世界は男性陣の扱いが雑だ。
「家ができたから。そのお祝いパーティーだよ」
ヤスが自慢の家を指差す。
「え? あれ家なのか?」
「犬小屋かと思ったよー」
「まさか、人が住んでるようには見えないな」
「失礼な奴らだな」
「ふむ。この失礼な奴らは誰だ?」
タマキは初対面のようだ。
「この失礼な人達は、ケインさん、ショーンさん、サイトさんですよ(笑)」
なんかデジャブだな。
「すいません! 失礼なこと言いました!」
以前ドブの臭いを付けられたことがケインのトラウマになっているようだ。
「ちょっと、エールちゃん。何だかいつもより近いよ? ほら、今謝ったじゃん? 許して......」
ケインが涙目になっている。
「はい、あーん(笑)」
「んぐ......美味っ!」
「私の作ったチャーハンです(笑)」
ケインの顔が溶けている。さっきまで涙目になっていたのが嘘のようだ。
「良いなーケインばっかりー」
「ふむ。なら私がしてやろう。あーん」
「むぐ......あー美味しいですね」
サイトの顔も緩んでいる。
その隣でショーンがソワソワしている。
「......」
ルンとカンナはこちらなど見向きもせずに飲み食いしている。
「......俺がしてやろうか?」
「......頼むわ」
いや、突っ込めよ!
「ショーンさんも。はい、あーん(笑)」
「もぐ......美味いな」
どうやらショーンも救われたようだ。
✳︎ ✳︎ ✳︎
料理も残りわずかとなり、お酒がメインになった。
「綺麗ですねー」
周辺はエールが植えた花が月明かりに映えていて良い感じになっている。なんか悔しい。
「おいヤス!」
ケインが慌てているようだ。
「どうかしたのか?」
「ヤバイ! アンデッドだ!」
「あっそう」
「ヤスさん! 何のんびりしてるんですか!」
サイトの口調がいつもより険しい。本気でビビっているようだ。
「大丈夫だって。エール頼んだー」
「はーい(笑)」
ケイン達はビビっているが、エールがいれば問題ない。
アンデッドを一掃するエールを見て、ケイン達が驚いている。
「何あれ?」
「対アンデッドの秘密兵器」
「はえー。だから町の外で暮らせるんですねー」
ひゅん。ひゅん。ひゅん。
エールが踊るようにアンデッドを倒していく。周りの花がキラキラと映えて天然の舞台のようになっており、その中心には月に照らされる天使がいた。
「良いぞーエールちゃーん! やっちゃえー♥」
カンナの応援する声が響いた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
日付が変わる頃、解散の雰囲気になった。
「皆さんはどうします?(笑)」
「これから帰るのもめんどくさいし泊めてちょうだいな」
カンナは帰る気がないようだ。
確かに、この時間に帰らせるのは気が引ける。しかし、新しく作った家は狭いのでとてもじゃないが全員で寝ることはできない。
「ケイン達はどうする?」
「泊めてくれ」
「銀貨1枚な」
「何でだよ!」
「ヤスさん。友人にそんなこと言っちゃダメですよ(笑)」
「おお、エールちゃんはヤスと違って優しいなー」
「銅貨5枚です(笑)」
「......」
ケイン達とヤスが洞窟で寝る事になった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「割と悪くないな」
「雨が降らなければな」
「飯も美味かったし、また呼んでくれ」
「差し入れは持ってこいよ」
「へーい」
今後も顔を合わせる機会が増えそうだ。
「ところでだ」
ショーンが真面目な顔をしている。どうしたのだろうか?
「あの家の中って今どうなってるんだろうな」
「まさかお前......」
「見に行こうぜっ」
ケインも乗り気だ。
「窓とドア閉められたら外から覗く手段は無いぞ」
「使えねーな。覗き穴くらい作っとけよ」
「お前はあれを作る苦労も知らないで......」
「そういえば、あの家って何で作ったんだ?」
スライムのことは他言しない事になっている。どう誤魔化すか......
「エールに聞いて」
ケイン達がエールから聞き出すことは出来ないだろう。
「とにかく、俺達は覗きに行く。この決意を止めることは出来ない」
「......勝手にすれば?」
「何だよー。付き合い悪いな。サイトも行くだろ?」
「僕もう眠い......」
静かだと思ったら、もう寝る寸前だったようだ。
「だから、外からどうこうできる家じゃ無いんだって。お前らもサイトみたいに大人しく寝てろ」
「お前な......せっかくのチャンスだぞ。ここで何もしないとか本当に男か?」
「無理だって言ってるだろ。覗くにしても隙間が無いんだよ」
「窓開いてるかもしれないだろ」
まあそうかもしれないけども
「とにかく止めとけって。あとが怖いよ」
「おいヤス、乗り気じゃ無いにも程があるだろ。何でそんな怖がってるんだ?」
「返り討ちにあうんだよ」
「女の子4人にビビってんじゃねーよ」
「ケインの言う通りだ。こっちは男4人だぞ? 流石にビビりすぎだ」
ケイン達は、女性陣の恐ろしさを知らないのだ。知っていたら女の子とは言わないだろう。
「俺たちの中で物理戦だとルンが一番強い。それ以前にタマキさんの魔法がヤバイ」
それに加えて、エールは生物兵器だし、カンナも得体が知れない。
「......マジで?」
「多分、あの家に手を出して無事に帰れる人はいないと思う」
あ、でもどうなるか見てみたい気もしてきた。
「でも、お前らの決意は固そうだな。もう止めないから頑張ってこい。勇姿は見守っていてやるぞ」
「急にどうした?」
「いや、まあ何とかなるって。行ってこいよ見ててやるから」
「勧められると何だか怖くなってくるな......」
結局そのまま寝ることにした。
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