8 / 28
8
しおりを挟む
それにしても、この田中さんって、外人みたいな色白の顔、大きくてやや濃い青い瞳、腰まである長い綺麗な黒髪、ハーフらしく見えない不思議な女性。
僕が田中さんの顔を、恐らくやぶ睨みの変な表情で見ていると、田中さんも僕の表情の変化が気になったらしくさらに距離を近づけてきた。
「あれー?私、松川君に嫌な事したかな?……ひょっとして嫌われちゃった?」
そこへ、まるで僕の事を全てお見通しのような感じで清水君が、僕にさらに近づこうとする田中さんを遮るように言う。
「おい、ハナ棒そのくらいにしといてあげなよ。これ、見てほしいんだけど」
その瞬間、田中さんの顔色が怒気に満ちた阿修羅のような表情になり大きな声で怒鳴った。
「おまえ清水! その呼びかた止めろって、あれほど言っただろ!」
あっ田中さんの両目のまぶたと眉毛が1度づつ上下に細かく動いている……
この動きは、清水君への凄まじい敵意、って言う事は清水君に殴りかかるぞ、本気だ!僕は咄嗟にそう思った。
「ゲス海ぃいいいいいい覚悟しろよおおおおお!!」
田中さんのこぶしが勢い振り上げられる、そしてその拳が向かった先にいる清水君の顔の表情を伺うと……え?え?まるで微動だにしない? 清水君の表情はまるで変化無く穏やかさを保っていた。こんなに敵意を向けられているのに表情一つ変えないって事は考えられる可能性は3つ。
可能性その1清水君は武道の達人、どんな攻撃でも瞬時にかわせるスキルの持ち主。
可能性その2 清水君は相当な間抜けの馬鹿。
そして三つ目の可能性は、相手が手加減してくれることを事前に分っている、そしてその理由はお互いに信頼し合っているような関係が二人にはあるって事。
この中で一番可能性の高そうなのはって事は……
「まぁまぁ、そのことは置いといて」
そういうと、さっき佐藤先生が渡した書類を田中さんに半ば強引に押し付けるように渡した。
「ちょ、ちょっと何だよこの書類は?え?嘘……マジ?」
田中さんは渡された書類の最初の何行かを読んでいると表情から落ち着きを取り戻したようだった。そしてその表情は少しだけ悪意に満ちた笑みを浮かべる顔つきに変わった。
「ああ~、そういう事ね、分かった。ふ~ん、女の子と話すのが…、だから佐藤ゴリラがここに押し込んだのか、納得」
「ということだから、田中は松川君を丁重に扱ってくれよ」
「分かった、じゃあ、私はあまり近づきすぎないほうがいいよね?松川くん?下の名前はなぁに?」
そう言うと、田中さんは少しだけ前のめりになって、足の位置はそのままで僕との距離を縮めようとする。
いや、あの~…、女の人と話すの苦手って分かってくれたんじゃないの?って言うかまだ自己紹介終わってないのかよ!
でも、さっき本当に清水君を殴ろうとしたからなここは穏便にさっさと済まそう。危険回避が僕のモットー。
「考基です」
「へえ~、こうきくんかぁ、私は田中、宜しくね」
「はあ、宜しくお願いします」
田中さんは奥の机に戻っていくとさっき失敗した書類の作り直しを始めたようだった。人には下の名前聞いて、自分は言わないのね。よほど人に言いづらい名前なのかな。
「これから、生徒会の表向きの簡単な仕事から教えるよ、まあ最初は手書きの書類のPC打ち込みとかになるから緊張しないで」
「わかりました」
表向き? まあ、形式的って事かな?
僕が田中さんの顔を、恐らくやぶ睨みの変な表情で見ていると、田中さんも僕の表情の変化が気になったらしくさらに距離を近づけてきた。
「あれー?私、松川君に嫌な事したかな?……ひょっとして嫌われちゃった?」
そこへ、まるで僕の事を全てお見通しのような感じで清水君が、僕にさらに近づこうとする田中さんを遮るように言う。
「おい、ハナ棒そのくらいにしといてあげなよ。これ、見てほしいんだけど」
その瞬間、田中さんの顔色が怒気に満ちた阿修羅のような表情になり大きな声で怒鳴った。
「おまえ清水! その呼びかた止めろって、あれほど言っただろ!」
あっ田中さんの両目のまぶたと眉毛が1度づつ上下に細かく動いている……
この動きは、清水君への凄まじい敵意、って言う事は清水君に殴りかかるぞ、本気だ!僕は咄嗟にそう思った。
「ゲス海ぃいいいいいい覚悟しろよおおおおお!!」
田中さんのこぶしが勢い振り上げられる、そしてその拳が向かった先にいる清水君の顔の表情を伺うと……え?え?まるで微動だにしない? 清水君の表情はまるで変化無く穏やかさを保っていた。こんなに敵意を向けられているのに表情一つ変えないって事は考えられる可能性は3つ。
可能性その1清水君は武道の達人、どんな攻撃でも瞬時にかわせるスキルの持ち主。
可能性その2 清水君は相当な間抜けの馬鹿。
そして三つ目の可能性は、相手が手加減してくれることを事前に分っている、そしてその理由はお互いに信頼し合っているような関係が二人にはあるって事。
この中で一番可能性の高そうなのはって事は……
「まぁまぁ、そのことは置いといて」
そういうと、さっき佐藤先生が渡した書類を田中さんに半ば強引に押し付けるように渡した。
「ちょ、ちょっと何だよこの書類は?え?嘘……マジ?」
田中さんは渡された書類の最初の何行かを読んでいると表情から落ち着きを取り戻したようだった。そしてその表情は少しだけ悪意に満ちた笑みを浮かべる顔つきに変わった。
「ああ~、そういう事ね、分かった。ふ~ん、女の子と話すのが…、だから佐藤ゴリラがここに押し込んだのか、納得」
「ということだから、田中は松川君を丁重に扱ってくれよ」
「分かった、じゃあ、私はあまり近づきすぎないほうがいいよね?松川くん?下の名前はなぁに?」
そう言うと、田中さんは少しだけ前のめりになって、足の位置はそのままで僕との距離を縮めようとする。
いや、あの~…、女の人と話すの苦手って分かってくれたんじゃないの?って言うかまだ自己紹介終わってないのかよ!
でも、さっき本当に清水君を殴ろうとしたからなここは穏便にさっさと済まそう。危険回避が僕のモットー。
「考基です」
「へえ~、こうきくんかぁ、私は田中、宜しくね」
「はあ、宜しくお願いします」
田中さんは奥の机に戻っていくとさっき失敗した書類の作り直しを始めたようだった。人には下の名前聞いて、自分は言わないのね。よほど人に言いづらい名前なのかな。
「これから、生徒会の表向きの簡単な仕事から教えるよ、まあ最初は手書きの書類のPC打ち込みとかになるから緊張しないで」
「わかりました」
表向き? まあ、形式的って事かな?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!
オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ランの父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリーだった。
ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。
学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。
当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。
同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。
ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。
そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。
まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。
その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。
こうしてジュリーとの同居が決まった。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…
senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。
地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。
クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。
彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。
しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。
悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。
――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。
謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。
ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。
この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。
陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる