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真の聖女
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ある時から2つの噂が流れ始めました。
1つは第一王子の浮気に関するもの。
そして、もう1つが聖女に関するもの。
曰く聖女が癒やしの魔法を使えなくなった、と。
「今日も務めを果たせず、申し訳ありません。最近、魔法が上手く使えなくて。」
私の謝罪にため息で応えると、教会の衣装を着た男は苛立った様子で立ち去って行きました。
彼は聖女が役目を果たさないため王城から派遣された人間で、先程まで私を怒鳴りつけていました。
と言っても彼らが相手にしていたのは教会にいる聖女つまりただの魔法人形ですけどね。
初めて魔法人形を作ってから数年が経過しますが、私の成長に合わせて何度も調整しました。
そして、当時の魔法人形の外見は私と大きく異なったものに仕上がっていました。
一言で言ってしまうと、地味。
ストレスを教会の外で発散し、適度な運動もした結果男なら誰でも魅了してしまう程美しく育った本来の私と比較すると、天と地の差。
この無駄な贅肉を持たず、程よく引き締まった肉体美に魅了されない男なんて居ないわ。
まあ、本当に既婚男性を魅了してしまって奥様と離婚騒動にさせてしまったのは申し訳ないですけれど。
そんな女神のごとき美しさも持たず、癒やしの魔法を使うことも出来ない聖女なんて要らないわよね。
どんどん教会での居場所が無くなりました。
心から心配してくれる人もいましたけど。
そうして教会の聖女が落ちぶれていく中、1人の少女が現れこう語りました。
私こそが真の聖女なのだ、と。
少女の名前はローデリカ・セレナーデ。
私の妹です。
「私はこれまで聖女の力を使えませんでした。それは姉のリュミエラが私の力を奪っていたからです。」
もう先に言っておきますね、真っ赤な嘘ですよ。
ローデリカの魔力量は私のと比較するとゴミみたいなものですし、膨大な魔力を必要とする癒やしの魔法なんて当然使えません。
全部私が代わりに使っていただけです。
計画のため教会の魔法人形には癒やしの魔法を使えなくしたのですが、代役を用意する必要がありました。
そこで白羽の矢が立ったのが彼女。
代役でも最低限聖女に見せるために人体や呪いに関する知識を叩き込んだのですが、それで本格的に自分が聖女になったと思い込んでしまった様子。
「決めたわ!私、真の聖女になる!今教会に居る偽物にはご退場いただきます!」
思い込みが激しいというか…うん。
そうやって真の聖女として台頭するべく調べていたら偽物さんが実の姉と初めて知ったみたい。
そこで妄想が過熱したみたいね。
「姉様が聖女…はっ、そういうことね!きっと姉様が私の本来なるべき聖女の座を奪ったのよ!」
まだ侯爵家にいた頃、両親の気を引くために私を悪者にしていた記憶が本物にすり替わっていたみたい。
すっかり妹の中の私は、意地悪で怖くて強欲なお姉様になっていたようね。
さすがに私も頭が痛くなったわ。
こうして自称・真の聖女が登場しました。
実態はどうあれ、癒やしの魔法を教会の聖女が使えていないのは事実だったため、新しい聖女ローデリカは盛大に歓迎されました。
一方、ローデリカの言葉を真実と考えた人たちは偽物の聖女を軽蔑するようになりました。
そうして、とある冬の日。
「偽の聖女リュミエラ!貴様を反逆罪で逮捕する!」
1つは第一王子の浮気に関するもの。
そして、もう1つが聖女に関するもの。
曰く聖女が癒やしの魔法を使えなくなった、と。
「今日も務めを果たせず、申し訳ありません。最近、魔法が上手く使えなくて。」
私の謝罪にため息で応えると、教会の衣装を着た男は苛立った様子で立ち去って行きました。
彼は聖女が役目を果たさないため王城から派遣された人間で、先程まで私を怒鳴りつけていました。
と言っても彼らが相手にしていたのは教会にいる聖女つまりただの魔法人形ですけどね。
初めて魔法人形を作ってから数年が経過しますが、私の成長に合わせて何度も調整しました。
そして、当時の魔法人形の外見は私と大きく異なったものに仕上がっていました。
一言で言ってしまうと、地味。
ストレスを教会の外で発散し、適度な運動もした結果男なら誰でも魅了してしまう程美しく育った本来の私と比較すると、天と地の差。
この無駄な贅肉を持たず、程よく引き締まった肉体美に魅了されない男なんて居ないわ。
まあ、本当に既婚男性を魅了してしまって奥様と離婚騒動にさせてしまったのは申し訳ないですけれど。
そんな女神のごとき美しさも持たず、癒やしの魔法を使うことも出来ない聖女なんて要らないわよね。
どんどん教会での居場所が無くなりました。
心から心配してくれる人もいましたけど。
そうして教会の聖女が落ちぶれていく中、1人の少女が現れこう語りました。
私こそが真の聖女なのだ、と。
少女の名前はローデリカ・セレナーデ。
私の妹です。
「私はこれまで聖女の力を使えませんでした。それは姉のリュミエラが私の力を奪っていたからです。」
もう先に言っておきますね、真っ赤な嘘ですよ。
ローデリカの魔力量は私のと比較するとゴミみたいなものですし、膨大な魔力を必要とする癒やしの魔法なんて当然使えません。
全部私が代わりに使っていただけです。
計画のため教会の魔法人形には癒やしの魔法を使えなくしたのですが、代役を用意する必要がありました。
そこで白羽の矢が立ったのが彼女。
代役でも最低限聖女に見せるために人体や呪いに関する知識を叩き込んだのですが、それで本格的に自分が聖女になったと思い込んでしまった様子。
「決めたわ!私、真の聖女になる!今教会に居る偽物にはご退場いただきます!」
思い込みが激しいというか…うん。
そうやって真の聖女として台頭するべく調べていたら偽物さんが実の姉と初めて知ったみたい。
そこで妄想が過熱したみたいね。
「姉様が聖女…はっ、そういうことね!きっと姉様が私の本来なるべき聖女の座を奪ったのよ!」
まだ侯爵家にいた頃、両親の気を引くために私を悪者にしていた記憶が本物にすり替わっていたみたい。
すっかり妹の中の私は、意地悪で怖くて強欲なお姉様になっていたようね。
さすがに私も頭が痛くなったわ。
こうして自称・真の聖女が登場しました。
実態はどうあれ、癒やしの魔法を教会の聖女が使えていないのは事実だったため、新しい聖女ローデリカは盛大に歓迎されました。
一方、ローデリカの言葉を真実と考えた人たちは偽物の聖女を軽蔑するようになりました。
そうして、とある冬の日。
「偽の聖女リュミエラ!貴様を反逆罪で逮捕する!」
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