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10,回避行動?

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 とにかくウツボカズラの群生を駆け抜けて、既に息も切れ切れだが、俺は止まることが出来なかった。


 何故なら、新たな驚異にさらされて居たからだ!


 二足歩行する木の魔物がストーカーになって追い掛けて来ているのだ!!



 何でこんなに不運なのだろうか?


 生憎、身を隠せる場所も無く逃げ惑う事しか出来ない。


 体力が尽きてきて、ペースが落ちてきた処に魔物の追撃が入った瞬間、目の前が真っ暗になった。


 落下したのだと気付いたのは落ちてしこたま腰を打ち付けたあとだった。

「痛って~!!」



 見上げると、2m位落下したらしい。

 ピンポイントで、届かない処に穴が見える。


「本当にツキに見放されてる?魔物からは取り敢えず逃げられたけど、これはこれで詰んでるよね?」


 まだ魔物は彷徨いているだろうし、出られそうにない。


 直径1m位の穴の中に座り込み、ため息をついた。
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